革製品のオーダーメイド 銀座 オーソドキシー

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2018.06.5

クロコ押しのバッグ・イン・バッグ 75N

ウェブショップで、何度か

一点物としてお出しした

バッグ・イン・バッグをご覧になって、

「あんな感じが良さそうだと思って。

メインバッグの中に入るような

大きさにしていただき、

持ち手もこういう長さに

していただきたいです。」

 

今回は、持ち手の長さに対する

絶妙なリクエストがあり、

シンプルな形ですが、なかなかの難物。

 

 

 

何十回もお書きしますが、

完成品をご覧いただくと

簡単に出来上がったように

見えるでしょうが、

これも持ち手の長さや角度に

かなり気を使っています。

 

 

そしてもちろんですが、

クライアントがこのバッグの中に

お入れになりたいものをすべて

お伺いして、ちゃんと入る容量に

納めています。

あまり無駄なスペースは作りません。

 

中身を入れたうえで、

高さ、横幅、厚み、それぞれが

「メインバッグに収まるように」

考え、ご提案します。

 

 

持ち物をお預かりできるわけでは

ありませんから、

寸法に関しては

ある程度のカンも必要です。

 

ですから毎回

クライアントが、目の前で、

できたばかりのお品に

お荷物を入れて確認してらっしゃる

その場を、デザイナーは

直視できないそうです(笑)

 

この方はいろいろお任せくださったので、

とても良い具合のものの入り方になり、

ご満足くださいました。

ありがとうございます。

 

 

クライアントは主に、2種類に分かれます。

私どもを信用して、

製作に関する細かい内容を

お任せくださる方と、

信用できず

製作にも一家言ある方と。

 

難しいことかもしれませんが、

オーダーする、という行為は、

ご自分が方針を決めて

それを伝えた後は、

プロに頼んだのであれば、

信じてお任せする方がいい、ということ。

 

確認するために、製作途中を見て

修正したい、とお考えの方は、

オーダーメイド発注には

向いていません。

 

これは、レストランへ客として行って

メニューをオーダーした後に

厨房へ入って、

シェフに、その料理の作り方を

指示するようなものです。

 

ものを作る時には、

だんだんと集中力を増していって、

テンションを高めていきます。

ですから、

集中力をピークに持っていったら、

それをいかに長く

出来上がりまで保つか、がポイント。

 

その集中力を中途で切ることをすると、

あまり良い出来とは

言えないことにもなりかねません。

 

見た目にはわからないですが、

作る方からすると

魂の抜けたような感覚になりますから。

 

良いお品は、

クライアントがお出しになった

リクエストから

明確な形を導き出し、

それを淡々と製作することから

出来上がります。

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