革製品のオーダーメイド 銀座 オーソドキシー

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2018.07.21

紐どめの二つ折り財布のリフォーム 74

今回のクライアントは

店頭の展示品、二つ折り財布を

気に入ってくださったのですが、

記念パッチをつけたいという

ご希望があり、

現品を仕様変更しました。

 

もともとはこの財布、

お札入れ部分を

ホック付きのベルトで留めるタイプ。

 

 

上のお写真を

目を細めてご覧いただきますと、

その片鱗が見えると思います。

 

ホックですと

中味が少しであっても

たくさんであっても、

一定の厚みにすることしかできません。

 

そこで、どちらにでも対応できる

紐タイプになさることに…

 

 

ある部分の作り替え変更をする時、

何度もほどいたり

縫ったりしない方法を選ぶと、

本体の痛みの少ない

合理的なアプローチになります。

 

縫い直しは可能ですが、

それをすることで

極端な話、耐久性が少し落ちるからです。

 

 

もともとの小銭入れの仕切り部分は

ポケットにしてありますが、

特に留めがなかったので

ホック留めを追加しました。

 

留め紐にしたことで

余分になってしまったホックの穴を、

件の記念パッチで覆い隠しました。

 

 

一から製作せず

どうしてそんなことをしたかと言うと、

こちらは店頭展示の

セール品だったからです。

 

展示品はかなりお得なお値段です。

一点限りの、

こちらからのご提案品であることと、

すでに存在するものであることで、

型紙を作る必要がないからです。

 

 

当店店頭には、こうした

一点物の展示品がある程度ございます。

たまにお店を覗いていただきましたら、

おもしろい発見もあるやもしれません。

 

いずれにせよ、革製品は、

布製品などとは全く違い、

いったん出来上がっているものを

改変することは難しい、

という性質を持っています。

 

そういう性質をつかって、

細部の改変で済む展示品を見つけるのは

とてもラッキーなことと思いませんか?

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