2019.12.13
バーキンタイプのショルダーバッグ 93
「この間ね、
ユーズドだったんだけど、
個人店で
すごくすてきなH社のバッグを見たの。
そのイメージで
作って欲しいんですけど…」
イメージをお話しいただき、
それとは色を変えて
お作りしたのが、このバーキンタイプ。
個性的です!
今ではH社ではオーダーもままならぬ
ということらしいですが、
驚くほど高価にもなったとのこと。
リーズナブルに
たくさん出回っていた時期が
懐かしく思い出されます。
2000~2004年くらいに、
この形で作って欲しいというご依頼が
当店にもたくさんありました。
今回、大きさは
オリジナルに準じましたので、
かなり厚みのあるバッグとなりました。
当店の革でお作りしますと、
軽く、しなやかに出来上がります。
裏地も革ですから、
独特の雰囲気も出ます。
使っていくと、もっと素敵になります。
ワイルドエレガントなクライアントは、
カッコよくお持ちくださる雰囲気です!
金具は金具やさんで調達しますが、
この金具にも
いろいろな変化の波があります。
止めてしまう金具やさんも多く、
その他ですと
売れ筋金具は残りますが、
製作に手間のかかる金具は
どんどん減っているかもしれません。
例えばメンズのダレスバッグなんかは、
昔は尺1…尺4といったように
cm単位では作られていませんでした。
今は5㎝単位でぱっと作られています。
そのころの金具はしっかりしているうえ
うつくしい仕上がりで、
革を巻くのも楽しかった覚えがあります。
さて、今回の金具の変化は、
フタとオビ先に付ける一連のセットに
違いが出ました。
以前でしたら
金具を付けることに技術の必要な
釘式の留め具でしたが、
いま入手できるのは、
誰でも簡易に製作できる、ネジ留め式。
もちろんこの方が
金具自体の製作も容易です。
そんな中で、
70代後半の社長が高級で素敵な金具を
作っている会社があります。
そことのお取引が、
こうしたお品をさらに
グレードアップさせてくれます。
そこの金具であれば、
しっかりしたメッキで
高級に仕上がっています。
革の製造も危機に瀕していますが、
金具製造もしかり…
ものを買う人にも
きちんとした良いものを見分ける目が、
確実に育って欲しいと思います。
*このキャプションは、
このお品とは関係ございません。