2020.05.16
ハードタイプのメガネケース
当店が提案するメガネケースは
革の特徴を生かした
ソフトケースですが、
最近注目を浴びているのは、
ハードタイプのケース。
かっちりとした硬いケースは、
大き目のメガネや
こめかみ部分に高さのあるメガネには
必須の条件です。
本日のケースは、
こめかみ部分にしっかりと高さのある
サングラス用にお作りしたものです。
たまたま以前オーダーが入った時
試作としてお作りしたものを
店頭展示しておりますので、
ハードケースはこんな形しか
できないのです、とご説明しましたら、
製作するお話になりました。
それほどこめかみ部分の高い、
珍しいメガネでした。
「このメガネに合うケースは
どこにもないんですよ。」
サングラス現品は
お預かりすることが出来ないので、
一回目に測定したサイズに合わせた
ダミーをお作りした後、
それに入れていただいてから
修正→本編製作に入ります。
こういった微妙なアイテムは、
大き過ぎないように、
また、小さ過ぎないようにすることが
ご想像以上に大変です。
ずっと昔、ご注文に至らなかった方で、
「実験する御社側の費用を
私が見るつもりはありません。」と
おっしゃった人がいますが、
実験をしなければ、
こうしたぴったりサイズのお品を
製作することは、不可能です。
それにその実験は、元々、
そのクライアントのご希望のために
行わなければならないものですから、
その答えにはちょっと驚きました。
そこから先のその実験を、
「最短で最低限」に抑えることが
できるかできないかが、
プロの中で研鑽されるべきことです。
また、実験して型紙ができても、
それを使ってうつくしく仕上がらねば、
プロではありません。
そんなことを思い出しながら、
美意識の高いクライアントにお作りした
このケースを眺めています。
ありがとうございました。