革製品のオーダーメイド 銀座 オーソドキシー

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2020.07.11

エキゾチックレザーのB5バインダー

前回エキゾチックレザーのことを

お書きしましたが、

それを書くきっかけになった

ゴージャスなご注文についても

ご紹介しましょう。

 

B5バインダーですが、右から

オーストリッチ、クロコダイル、

オーストリッチ、コードバン、

オーストリッチ、牛革、の順です。

 

 

内側素材は

当店特別素材のタシスムーズ。

それぞれに

持ち主のお名前をお入れしています。

 

クロコダイル以外は

どれも外側は一枚革で、

正中線でシンメトリーに取ったパーツを

使っています。

 

もっとも正統で、

ゴージャスなお品に仕上げました。

 

 

↑は、コードバンのグリーン。

 

今回のご依頼は素材とお色がキーで、

コードバンと牛革については

素材はお任せだったのですが、

色については

LINEで画像のやり取りをしながら、

紆余曲折を経て決まりました。

 

革の色というのは、

カラーチップのようにグラデーションで

あるわけではありませんから、

オレンジといったら一色、

赤といったら

一色しかないことが、ほとんどです。

 

 

さてまず

↑オーストリッチのオレンジですが、

おもしろいお写真を撮りましたので

ご紹介しましょう。

 

↓こちらのお写真は、

まさに丸々一枚のオーストリッチ革。

クィールを見ていただくと、

一枚の革がどのようになっているか

ご理解いただけると思います。

 

 

革の真ん中に、タテのラインで

クィールのない部分がありますが、

ここが首です。

 

そして左右のクィール部分が、

ボディの左右。

 

首の部分の正中線からシンメトリーに

パーツを取るのですが、

現実的にどこが的確な場所なのかを

こうして確認しながら、

慎重に進めていきます。

 

 

一枚の革から

ひとつのパーツしか取れませんし、

ましてや正中線からのシンメトリーは

もし取り間違えることになったら…

また革を見つけて買うところから

始めないといけません。

 

良い革を見つけた後では、

もう一度そういうものがあるかどうか、

それを考えるとゾッとします。

 

上のお写真と下のお写真は、

2枚の革から取ったパーツです。

固体差がありますので

かなり違って見えると思います。

 

このように、

同じ色のエキゾチックレザーを

2枚並べて見られることも

滅多にありませんから、

ご興味ある方は、拡大してご覧ください。

 

 

上の赤は女性用なので、

バインダーの角を少し丸くしています。

 

同じ革で2冊お作りしましたから、

ほんの少しですが

持ち主に合わせて変えました。

 

↓こちらは牛革。

シボのある革で、画像でいただいた

ご希望のお色に最も近いお色を

お探ししました。

 

牛革には比較的色数がありますが、

エキゾチックレザーの方は

先に書いたとおり、ほぼどれも

該当色は1色しかありません。

 

 

そして最後にご紹介するのがクロコダイル。

このブルーはとてもきれいで、

最近では黒やダークブラウンしか

作らないところが増えていますから、

かなり珍しいお色です。

 

クロコダイルの場合

大きい革と小さい革とがありますが、

B5バインダーの外側パーツを

一枚で取れる革の大きさはまずないので、

今回は2枚使っています。

 

 

それでも左右のパーツは

実際の革の左右に合わせて取り、

シンメトリーで

正統なものに仕上げています。

 

みなさまは

どこが正中線か、お判りでしょうか?

 

どんな場所で

どのように取ってもいいものであれば

楽な話ですが、

うつくしく、格高くするのであれば

それなりのセオリーがあります。

 

今回、すばらしいお品を作ることが出来て

製作時はドキドキしましたが、

革を探す段階からエキサイティングでした。

ありがとうございました。

 

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