革製品のオーダーメイド 銀座 オーソドキシー

Order example

2021.01.12

見本金具を使った札ばさみ財布のオーダーメイド

 

フルオーダーメイドの当店にとって

一番大変ことは、

ご注文品に見合った

「カッコいい、高級な金具」を

ご希望いただくこと。

 

前にもお書きしたように、

金具の製作は

専門の製造会社の仕事なので、

私どもには手出しができません。

 

それをつねに、自社専用にデザインして

製作してしまうのが、ワールドブランド。

同じくフルオーダーメイドをしていても、

この点が、当店とワールドブランドとの

一番の違いかもしれません。

 

それは、毎シーズン量産品を作り、

世界中に売り場を持つ彼らだからこそ、

可能になる技です。

 

 

 

でも、大量生産をする日本の会社にも、

自社の金具を製作する会社があります。

 

つまり、ワールドブランドであっても

日本の会社であっても、

大量生産するのであれば、

 

100個なのか

1000個単位なのかはわかりませんが、

その製品に対する

金具を作ってもらうことが可能なのです。

 

これは、ひとつのデザインを

ひとつしか作らない

フルオーダーメイドでは、

かなり難しいこと。

 

金具の製作は、

完璧なひとつのデザインに絞るための試作と

決定品を作るための金型を作ることに

驚くような金額がかかるので、

極端な話、1個作ろうが千個作ろうが

ほとんど同じ価格になります。

 

 

 

さて、そんなわけで当店では

昔からお付き合いしている

ある日本の会社の金具を使っていますが、

ここは、なかなか良い金具を作っています。

ところが、

どんな金具でもそこにあるか?というと、

そんなわけにはまいりません。

 

鞄や革小物に使われる金具の種類は、

”ごまん”とあります。

 

その中で、品揃えが

革製品の製作会社が多く使う金具に

傾くのは、当然です。

 

 

 

今回ご紹介する札ばさみは、

クライアントがお持ちくださった

見本品についていた金具を使っています。

札ばさみの金具には、

あまり良いものを見つけられません。

 

その金具は

もう10年以上お使いとのことでしたが、

調べてみると

まだまだ使える状態だったので、

きれいに磨いてから、使いました。

 

それをお薦めした一番の決め手は、

私どもで入手できる金具は

もっと長いもので、

このクライアントのご希望は、

「なるべく現在の大きさを踏襲して欲しい」

という内容だったからです。

 

 

 

それからもうひとつのご希望として、

「金具の頭が見えないようにして欲しい」

という内容があり、

ますます普通に入手できる金具では

仕様上も、太刀打ちできませんでした。

 

そこで見本品の金具の調べに入りました。

再使用できそうだったので、

「これを使って良いですか?」

という展開に…

その金具がまた良いメッキで

良い質感だったので、

ご了解いただけて良かったと思います。

 

 

 

当店定番品には、

金具を使ったお品が少ないと思います。

 

それは、大きな意味としては、

金具が無ければ、その分軽くなる、からです。

金具の重さは、かなりのものです。

だから、カッコよくて

軽い金具があれば、使いたいですね。

 

何はさておき、

がま口財布や今回の札ばさみ、

ベルト、時計ベルト等の昔の良い金具には、

その良品質に合ったお品をお作りできます。

眠っているものがありましたら、

ご相談ください。

 

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