2022.04.21
タテ型の、自立するトートバッグ 202
「まだどんな形が良いかわかりませんし、
価格的なことも存じませんから、
まずはご相談だけでも良いですか?」
ていねいなお問い合わせをいただきました。
それは全然かまいません、とお目にかかり
店頭にある製品をいくつか
実際にお持ちいただき、同時に
中身を入れていただいたことで、
「私はこれが好きです。
使い勝手も合っていそうです。」
とおっしゃったのが、この定番バッグの形です。
「ただ、A4サイズのPCを持ち運びますし、
持ち手は畳める方が良いし、
バッグの口を閉じたいです」など
所々ご希望をいただいたことから、
たどり着いた形が
お写真のようになりました。
クライアントにとって
初めての高額なバッグで、
最初はご相談だけ、とお思いだったのが、
お好きなラインの見本があったことと、
鞄自体が軽くて
長保ちすることがわかったこととで、
その日にご注文くださいました。
ありがとうございます。
嬉しいご注文です。
この定番を元に据えた
大きな理由のひとつには、
自立すること、という条件もありました。
自立するバッグが
いかに市販品には少ないか、
身を持ってご存知の方は多いと想像します。
当店でこの他に
自立するバッグのことを思い浮かべますと、
メンズならプライム、トップバー、
クロスハンド、カーヴ などもそうですし、
レディスもエブリディバッグ、ラティーゴ、
デコルテバッグ等々
こうしてみるとあらためて、
自立するバッグが多い気がします。
今回は底幅を広めにとっています。
寸法は、
中に入れるものから引き出しました。
大きさの元となるバッグが
店頭にありますから、
中身の容量もさることながら
お持ちになる方の体格も加味した
具体的なご提案ができます。
底幅と同じに
バッグの口部分の厚みを取ってしまうと
バカでかくなってしまいますから、
そこは適度に厚みを落とします。
一人ひとりの体格に合わせたご提案が、
持ちやすさ、
使いやすさに繋がります。
小柄なクライアントがお持ちになっても
大きすぎる感じはせず、
きれいなバランスになったことも
嬉しい結果です。
当店でバッグをお作りいただいたからには、
それを持つことで
さらにステキに見えて欲しい、と
いつもデザイナーは言っています。
とくに喜んでいただけたのが、
持ち手の付け根に付けた金具の形です。
バッグの形がきっぱりと四角なので、
金具には少し甘さを持たせて、
線の太い
かわいらしい金具をお勧めしました。
でもこちらも甘すぎません。
「金具の形だけで、
こんなに全体の印象が変わるんですね!」
それを感じていただけて
とても嬉しいです。
このたびは、ご注文ありがとうございました。
長くお使いいただいて修理が出ましたら、
いつでもご相談ください。
鞄ともども
長いお付き合いをお願いいたします。