2022.08.10
フランスカーフのiPadmini6ケース 206N
こちらは
メールとZOOMでご相談をいただいた
ご注文品です。
都内にお住いの方ですが
かなりお忙しいご様子で、
ついにご来店いただくことは出来ませんでしたので、
ZOOMのご相談の後は
メールでスケッチ画のやり取りをして
最終形をお決めいただきました。
机に置いてiPadを立て、
そのまま画面を見られる仕様をご希望です。
表に使った革は
ハイブランドが使っているフランスカーフ。
マットな黒の型押しで、
特にお手入れの必要がありませんから
使い勝手も楽です。
今回は、専用ペンを本体に張り付けて
収納するため、本体ヨコに
そのスペースを余分に取っています。
お調べしたところ
ペンの種類もたくさんありましたから、
種類を特定してご教示いただきました。
このようにペンがくっついていますと、
落とさないで済むように
留めのマグネットには、長いものをお選びします。
出来上がりのお写真をご覧いただくと
他の製品に付けているものと
同じように見えるマグネットにも、
長さや強度が幾種類もあります。
毎回、ご注文者の使い方に合わせて
お選びしています。
興味深かったのは、
これまでのご注文では
iPadの隣にノートやメモパッドも置くことが
多かったのですが、
今回は、iPadに直接書き入れるための
ケースでした。
紙を使う方もだんだんと
減りつつあるのかもしれません。
お若いクライアントですと、
そういった傾向が強く出る感じがします。
おそらく、上のお写真のようにして
プレゼンテーションなどをするのだと
想像しています。
余談ですが、素材に使ったフランスカーフは
とても硬い革。
ダミーを当店特製牛革で作ったのですが、
それとは全く違う硬さがあったものですから、
結局作り方を変えざるを得ませんでした。
同じ革のタイプであっても一枚一枚少しずつ違う
革という素材の特性は、
製作に対してもっとも悩ましい要素です。
そういう悩ましいこの製作物の端処理ですが、
今回はヘリ返しという
磨き仕上げではない方法を選びました。
本のように
真ん中の厚み部分が折れ曲がる回数が
極端に多いことを想像しますと、
この革専用の磨き仕上げだと
劣化が早そうだったから、です。
お選びいただく革によって
端処理の仕方を変え、なるべく長く
最初の状態で使っていただけることを
毎回考えています。
機種が変わっても
大きさが同じであれば、
本体を取り付けるシェルを取り換えて
またお使いいただくことができます。
末永くよろしくお願いいたします。
ご注文する行為も「楽しい」と
とても喜んでくださり、嬉しかったです。
ありがとうございました。