2022.08.18
ふたつ目の懐中時計ケース 20603
本日のご注文品は
以前お作りしたものと同じ懐中時計ケース。
「ピッタリのサイズなので
とても具合がいいんですよ。
毎日使っていたら
気分転換に、違う色で作りたくなって。」
嬉しいご依頼です。
少人数で、難しく
デリケートな仕事をしておりますと、
なかなかうまく回らない仕事があるのですが、
そのひとつが「資料残し」です。
今はさまざまなツールがありますから、
手順さえ決めてしまえば簡単に
お作りした製品の資料を残すことができます。
これはとてもありがたいことです。
40年やっていますと
紙写真と紙の仕様書を
そのまま残していた時代も長かったですし、
PCを使うようになってからは
その移行の形式を変えざるをえないことが
幾度もあって、残念なことに
失われてしまったものも少なくありません。
ここ8~9年くらいであれば
完璧に資料を残すことができていますから、
今回のご依頼品も
絶妙な芯材の種類と入れ方なのですが、
きっちりと残せています。
ぴったりサイズで、というご依頼ですと、
製作に気を使うことは大変なものです。
とくに「前のはすごく良かった」と
ご感想をいただいた時のプレッシャーには
例えるものがありません。
一枚一枚微妙に違う質であることが
革という素材の特徴ですから、
「この製品」に使う革のクセを
扱いながら見通し、
たとえ同じ製品を作る場合であっても
革の厚みを変えたりする必要があります。
今回の懐中時計ケースはベルトにつけて
使うタイプ。
それもあって、軽くてコンパクトサイズの
このケースの使い勝手が良いのだと思います。
前回は黒でお作りしましたので、
今回はキャメルです。
まったく雰囲気が変わりますから、
気分もすっかり変わります。
TPOに合わせてお持ちいただくことで
楽しさもぐっとアップすることでしょう。
自分に合った、決まったものを持つことで
SDGsにも貢献することができます。
無駄にものを買い足すのではなく、
でも、気持ち良い毎日を暮らしながら
捨てるものが少ない生活であれば、
他国の環境を壊すことも少なくなります。
フルオーダーの革製品は、
いくつものモノを使うことに比べると
ずっと少ない数で
快適に暮らせるお手伝いすることもできます。