革製品のオーダーメイド 銀座 オーソドキシー

Order example

2023.12.30

初めてお作りしたオーダー品、手文庫 2311N

こちらの手文庫のオーダー品、

ご相談をいただいてから半年以上

お返事することは出来ませんでした。

 

ご依頼者の手文庫のイメージが

手縫いの箱のようなイメージだったため、

どのようにそれを崩さずお作りするか

ずっと考えていたからです。

 

 

 

 

 

 

ところがある時、ふとしたきっかけで

ご相談を再開し始めた時、

お断りされても仕方ない案のお品しか

作れそうもないことをお話ししました。

 

以前お作りしたものを気に入ってくださり、

私どもを信頼して

今回のご相談をくださったご相談者には

なかなかお話ししづらい内容でしたが、

勇気を持ってお話ししました。

 

 

 

 

 

 

そうしましたところ、

最初に

かっちりした箱のタイプではできません、

とご説明していたこともあってか、

このファスナー全開の形を

良しとしてくださいました。

ありがとうございます。

 

かっちりした箱タイプというのは

お菓子の入っている紙の箱のような形で、

角々が90度になっているのが特徴です。

 

余談ですが、

作る人にとっては、製作方法や

構造こそが問題ですから、

一般の人が見る目とは違う見方になり、

違う説明になります。

 

 

 

 

 

 

革でこの紙の箱と同じ形を作ろうとしますと、

堅牢な革で手縫いで作ることになります。

 

それが、B5の便箋が入って

少しゆとりのあるこの大きさとなりますと、

+αで芯材を入れなくては形が崩れますから、

本格的な手縫技術者でなければ

作ることは出来ません。

 

 

 

 

 

 

そんなわけでこういう形状になったのですが、

却って柔らかいルバルの革には似合っていて

より手触りを

感じていただけるようになったのではないか、

と思います。

 

お届けしましたら、

お受け取りのご連絡を頂戴しました。

 

************

今手文庫と皮見本が届きました。

とても早く届いてびっくりしました。

ドキドキしながら開封しました。

 

感動しました。

つくる過程で

いろいろやりとりがあったせいか、

到着したばかりだというのに

既に私の手文庫という感じがします。

 

 

 

 

 

 

バッグは永久的なものではないと

おっしゃられますが、

これは、大袈裟ではなく、一生

私の伴侶となるものだと思っています。

常にいつも、

外出しないときでも、そばにいてくれる…

大事にします。

企画の段階から皆様にご苦労おかけしました。

ありがとうございました。

 

紙ばさみも

手文庫の相棒という感じですね。

これも一生ものです。

 

あと、トレー、キャメルの色、

皮見本で送っていただいた

ベージュとの違いがよくわかります。

とても使いやすそうで、

今散らかっているペンなどを入れて

早速使おうと思っています。

とりあえず到着のご連絡です。

************

 

このようなお道具を使う方には

初めてお目にかかりました。

初めてお作りしましたが、

こんなに喜んでいただけて良かったです。

 

長くお使いいただけることを

心から願っております。

ありがとうございました。

 

 

 

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