革製品のオーダーメイド 銀座 オーソドキシー

Order example

2024.05.18

ヌメ、ベージュの日記帳カバー 40402

日記帳カバーという

典雅なオーダーをいただきました。

遠方の方なので、どうやって

日記帳本体の寸法を測っていただくか、は

メールで図をお送りし、数字を頂戴しました。

 

おかげさまで

サイズはぴったり、というご連絡をいただいて

胸をなでおろしています。

 

ヌメベージュの革でお作りしていますが、

糸の色はリクエストをいただいたので

デザイナーがこの方に似合うものをチョイスし、

製作に臨みました。

「蘇芳色」というお色です。

こちらも気に入っていただけて、良かったです。

 

 

 

 

 

 

今までに当店製品を

たくさん使ってくださっている方ですが、

ヌメベージュはこれが初めて。

 

私どものヌメベージュは、

原皮の状態もあって、長い間

お色を濃くせざるを得なかったため、

色はキャメルにだいぶ近づいていました。

 

そこで製法自体も変えていただき、

新たな登場をさせることにしました。

今までの革に比べますと

薄い肌色になって(最近肌色、というのはNG?)

エイジングが分かりやすくなっています。

 

その代わり、と言っては何ですが、

当店オリジナル革の他の色よりも

ちょっとだけ気を使ってあげて欲しい

革質になりました。

 

ちょうどこの方から質問をいただいたので、

本日は、ベージュの革を

きれいにエイジングさせる方法を

ご紹介します。

 

基本的には

製品全体を手で撫でる、ということに

尽きるのですが、

ヌメ革は油分は必ずシミになりますし、

最初は水でもシミになります。

 

でも、手でどんどん撫でて、

製品全体に油の膜ができてしまえば

水ジミは避けることができますし、

汚れも付きにくくなります。

その時にはすでに美しさの片りんが見えます。

 

ですから、この使い始めの最初の時期に

アイスクリームをくっつけたり

コーヒーをこぼしたりすると大変なので、

最初の時期だけは

とくに気を付けてあげてください。

 

 

 

 

 

 

また、エイジングさせることを

実験のように愉しんでくださる方なら、

最初に革を日焼けさせてから使うのも

おもしろいでしょう。

 

日焼けの方法は、私たち人間と同じで、

まずあまり強くない日差しの下で

一週間、1日に2時間ほど焼いてください。

 

その後、強い日差しでも構わなくなりますが、

強い日差しの下でしたら

せいぜい1時間ほどに留めてください。

 

革を焼いた後は毎度

ハンドクリームのように

ヴァセリンを手に伸ばしてから、

その手で製品全体を撫でてください。

あくまでもハンドクリームをつけた手、

というイメージで行い、

油分を付けすぎないようにご注意を!

 

そうして2~3週間ほど数えますと、

気づかないうちに

どんどん革の色が濃くなっています。

 

お写真を撮っておくと楽しそうです。

 

そんな風にして肌を焼いていただきますと、

汚れが付きにくくなりますから、

それからお使いいただくのも

きれいなエイジングには良い方法です。

 

できればこんな課程も

ゆっくりお愉しみいただけると嬉しいです。

 

 

 

 

 

 

クライアントからは

このたびもご感想をいただきました。

この方のオーダーメイドの愉しみ方は

みなさまの参考になると思います。

どうぞお読みください。

 

***********

日記帳カバーは無事届きました。

包みを開けて一番に見たかったのが

ステッチです。蘇芳色、とってもいい色ですね。

私の期待どおりでした。ありがとうございました。

 

いろいろつくっていただいていると、

この部分はお任せしたいなというところが

出てきます。そして、お任せすることで、

それが出来上がるまでのわくわく感が

倍増するのです。

 

もう少し詳しく申し上げますね。

お任せするということは、

私自身がこう!と決めていない、もしくは

決められないという側面が確かにありますが、

今までつくっていただいた

製作過程のやりとりなどから、どうやら、

お任せする楽しみを

見つけてしまったようなのです。

 

お願いしたとおりにつくっていただく、

もちろん、これはこれで出来上がったとき

とても嬉しいものですが、それ以上に、

お任せしてある部分があるということは

嬉しさも倍増するものだなということを

発見?(笑)しました。

このことは、任せた結果、

私が一人で決めるより

きっと満足が得られるであろうことが

今までのお付き合いから

確信が持てるから言えることだと思います。

 

サイズもびったりでした。

色合い(外側も内側ともに)いい色合いですね。

既に私の愛用品という雰囲気を漂わせています。

***********

 

こちらのクライアントは

言葉で表現することも愉しんでくださって、

この方のオーダー品で課題になって

話し合っている内容に対して、

ご自分が何をどう感じているかを

きっちりお書きくださいました。

 

そのため、人となりやお好みがよくわかって

どの方向性で色や仕様をお勧めするか、が

明確になったとのことです。

 

その結果が

こうした楽しみにつながっているのだと

思います。

 

デザイナーが電話でお話ししたり

メールのやりとりを自分で行ったりするのは、

こうしたご依頼にお応えするためです。

 

私どもにとっても嬉しいリクエストを

いつもお出しいただき、ありがとうございます。

 

 

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