2014.10.16
札バサミ財布のご注文品
ご主人のお財布を
ご注文にいらしたご夫妻のお客様。
「今まで使っていた札バサミは、概ねいいのですが
ちょっと今ひとつのところがあるので
オーダーメイドをしたいと思って来ました。」
見本の札バサミを拝見すると、
カード入れの向きに問題がありそうです。
使う人でなければご存知ない方が多いのですが、
札バサミは、じつは縦開きで使うもの。
それを知っているだけで
カード入れの向きをどうすると
ナチュラルな動作で使うことができるかがわかります。
案の定、それが使い勝手の良くないところで、
改良してオーダーしたいとお思いになったご様子です。
その他には、表側をネイビーにして
裏地をワインにすることで、オーダー品らしく、
おしゃれなイメージが出ました。
世の中にはいろいろな製品がありますが、
それを作ることに携わる人たちが
自分たちが作るアイテムを使ったことがあるかどうかは
わかりません。
ですから、その人たちには
自分の作っている製品が正しく機能するかどうかは
ほとんどわかりません。
大抵の場合、それは彼らの問題ではないですから。
そうお書きしながら、
お作りした札ばさみの
タテ・ヨコが間違っているお写真を掲載して恐縮ですが、
当店の撮影班は この製品を使ったことはありません。
ですから
このようにお写真を撮ってしまったわけです。
お作りするものをよく知っていることは、
製品提供者側にとって、とても大切なこと。
基本的なことですが、製作の世界では
製品提供者が、そのお品を知らなくてお作りしていることが
たくさんあります。
オーソドキシーはどんな製品でも
デザイナーが使って熟知しているから
皆様にアドバイスをして、
さらにいいお品に仕上げることができます。