革製品のオーダーメイド 銀座 オーソドキシー

Order example

2019.10.7

手帳カバーのように見える二ツ折り財布 85

本来なら

がま口を使うような小銭入れに対して、

ファスナー金具を配した

二つ折り財布をご紹介します。

 

いつも書くことですが、

まったく どこまでも果てしのない

フルオーダーメイドのバリエーションです。

 

 

ルバルのグリーンとワインを使った

この柔らかく

触り心地の良い財布は、

コンパクトで収まりの良い

平らなお財布。

 

外側全体の形を

かっちりと四角く保って、

ご依頼者のご希望どおりのラインを

きれいにお出ししました。

 

 

当店では

四隅の丸さや角さなどまで

ご希望を伺いますが、

こんな小さな要素ひとつで、

見た目のイメージはガラッと変わります。

 

ディテールは全体のイメージを

しっかりと形作りますが、

ディテールにだけこだわってしまうと

バランスの悪い出来上がりに

なってしまいますから、

いかに「塩梅」が大切かわかります。

 

 

ファスナー小銭入れの角も

四角くそろえてありますが、

案外とこれが難しいところです。

 

ファスナーの曲がる丸みに合わせて

作ってしまうのが自然な作り方ですから、

 

ご依頼に細かく気をつけなければ、

札入れ部の四角い感じは

ここで打ち消され、

丸さと角さが入り混じって

居心地の悪い感じのまとまりに

なってしまいます。

 

 

揃えるところは揃え、

ミスマッチさせるのであれば

デザイン面と構造面の両方から

検討して作るのが、

当店のデザインに対する考え。

 

この時言っている「デザイン」というのは、

全体のトータル性を尊重し、

人の目に気持よく

入ってくるようにするために

必要なデザイン、です。

 

「美丈夫」であることが

当店の目指すモノづくり。

 

 

その例としてもうひとつあげましょう。

このお財布では、ご依頼者とお話し、

どんな風にDカンを使うかを想定することで、

付け方や付け位置を決めています。

 

このデザインは、

使うことに対して必要なデザイン。

 

目的を持ってデザインしていくと、

「ベスト」はひとつになります。

 

当店の革製品は、

そんな意識を持ってお作りしています。

だからなおさら、

手放せなくなる

「必需品」となってくれるのです。

 

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