革製品のオーダーメイド 銀座 オーソドキシー

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2021.01.7

二代目の二つ折り財布 209

 

二代目の二つ折り財布を

ご注文くださったクライアント。

 

とても良い雰囲気をお持ちの方で、

パッと、お薦めしようと思った革が

頭に浮かびました。

さいわいにもその推測通り、

たいへんお気に行ってくださり

今回のご注文品となりました。

 

 

 

それがこちらのイタリアンレザー。

国を挙げたミラノのワークショップで

年2回製作される

最新技術を使った革で、

毎回毎回テーマが違うため、

二度と同じ革が作られることはありません。

 

今回ご紹介する革は、

ここ数年、彼らの中での流行色である

ダークネイビーの色と、

どうやって製作されたのかわからない

深い深い型押しです。

 

 

 

モアレ模様の編み込み型押しは

非常に凝った仕上がりで、

どこの模様を使ってパーツを取るかで

かなり雰囲気が変わります。

 

あの独特の手触りや質感を持つ

イタリアンレザーとは対極にありますが、

こうしたデリケートなデザイン性を持つ革も

やはりイタリアンレザーの神髄と言えます。

 

 

 

こういった革は

輸入会社を通して入ってきますが、

多くの場合、サンプルとして

1枚だけ入荷するに留まります。

 

その理由はいくつかありますが、

ひとつには革の値段が高価であること、

次に、加工が難しい革であること、

さらにデザイン性を重視することで

歩留まりが悪くなり、

より高価になること、が主な理由です。

 

 

日本では、こういう希少な革を

国内の革の製造会社が少しだけ持ち帰り、

似たものを作る、ということもあります。

 

たまたまこの間、どこかのショップで

この革とよく似た革を見て驚きましたが、

似て非なるものでした。

 

本物を見ている私どもだからこそ

その違いはくっきりと判りますが、

 

パッと見たら、

個性的でステキな革であることには

誰もが反対しないと思います。

 

 

そういう本物に似せた革は

もっとずっと浅い型押しであるために、

加工もグンとしやすくなっています。

 

ふたつを見比べることが出来れば

まったく違う世界のものであることが

判りますが、

なかなかそれができる機会はありません。

 

この、当店で扱っている

本物のイタリアンレザーは、

国内では

当店だけが入手し、製作しています。

 

 

 

だから誰もが

ひと目見て、ほう~っとため息をつき、

その後ぐいぐいと目を惹かれて

見入ってしまうのです。

 

革に興味もなければ、

革製品を良いと思ったことのない人でも、

いいえ、逆にそういう人こそ、

「なんだかスゴイ革ですね。」と

言ってくださいます。

 

 

今は安価で良いモノもたくさんありますが、

安価のモノの品質は、値段なりです。

流行りのモノを手に入れて使い捨てするか、

長く使える品質の良いものを持つか、

どのブランドも

はっきりと分かれた品揃えになってきました。

 

当店でフルオーダーメイドをするのは

日々の不満を解決する手段でもあり、

満足のいく使用感が得られますが、

 

同時に

ほんとうに良いモノを長く持つ、という

側面もあり、それは

たしかな品質あってこその、

精神的な喜びへと繋がります。

 

 

よくお書きすることですが、

毎日使うものは、

その人の生活品のスタンダードになります。

 

だから品質の良いものを

毎日手にすること、

使ったものの履歴から学ぶことは

とても重要です。

 

でもそろそろ、流行にとらわれ過ぎたり

何かを我慢することから解放されて、

ほんとうに必要で

五感が気持ち良いと思うものを

使ってみませんか?

 

こちらのクライアントは

品質について、

興味深いお話しをくださいました。

当店の品質にもご満足いただけて、

とても嬉しいです、ありがとうございました。

 

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