革製品のオーダーメイド 銀座 オーソドキシー

Order example

2021.09.22

フルオーダーメイドの醍醐味 メンズビジネスバッグのTPO

クライアントの中には、

毎日使うことで

フルオーダーメイドの使い勝手の良さや

当店の革の手触りやかおりを

気に入ってくださり、

ご自分のTPOに合わせて

作ってくださる方が少なくありません。

 

本日ご紹介するのは、

あるクライアントの

バッグシリーズの一部です。

 

 

「一部」と申しますのは、

とても残念なことに

初代~3代目までの鞄のお写真が

残ってないからです。

 

一番最初にご注文いただいたのは、

25年ほど前。

当時40代後半のクライアントは

さる大会社の最前線部隊を治めておいでで、

その会社が開発した、おしゃれで

特別感のあるPCを印象付けるために、

ご自分が持ち歩く

ビジネスバッグを作ろうという目的で、

ご注文くださいました。

 

デザインはお任せ。

中に入るPCの大きさと

一緒に持つ持ち物を伺ってデザインしました。

なかなか良かったので

そのうちそのバッグの写真を

掘り起こせることを願っています。

 

 

その時から、その会社時代には

新しく発売するPCに合わせて

3代の鞄をお作りしました。

 

本日ご紹介する2点は、

ビジネスのTPOに合わせた荷物量で

お作りしたバッグで、

のちに会社を移られた時のご注文品です。

 

ご紹介する最初の鞄は

あまりに良い出来だったので、

定番として出すことをご了承いただきました。

その第一号デザイン製品です。

 

その時のご依頼はただひとつ。

「会社を早期リタイアして

ある会社の重要な地位になりました。

今度は、その地位にふさわしい

鞄を作ってください。

デザインはお任せします。」

 

 

クライアントがお召しになっているのは

もちろんオーダースーツで、

たまにお目にかかる機会がありますと

そこに何段階かあることに気づきました。

 

ある時、どのように毎日のスーツを

お選びになるのか伺ったところ、

「取締役会や株主総会などの

各場面に合わせたり、

ビジネスの話で相手の方に会う時は

相手の会社の傾向と

どういうビジネスかによって、

必要なスーツを選んでいます。

一番の勝負服の時もありますよ。

そのスーツを着ると

特に気持ちが引き締まりますね。」

 

 

そういう各種の場をお持ちの方が

持ってくださるビジネスバッグですから、

品格と、悪目立ちしないちょっとした

「特別感」が必要です。

 

「エルム」はまさにそんな逸品。

またこのビジネスバッグは

見た目にエレガントで品格があるだけでなく

自立しますから、

それが使いやすいポイントになっています

(こちらのクライアントのエルムは

B4サイズ対応の大きい方です)。

 

 

4~6枚目のお写真をご覧いただきますと、

最初にご紹介しているバッグの

バリエーションのようなデザインに

お気づきいただけることと思います。

 

同じクライアントからのご依頼なので、

その方のイメージを統一させようと

イメージを同じくするデザインを入れました。

 

このビジネスバッグは、

ライフワークを始められたこの方に

出張が増えたことから、お作りした鞄です。

 

2泊用までこの鞄を使ってくださいました

(2泊以上はないとおっしゃってましたので

結局普段から毎日使ってくださったそうです)。

 

当時、外ポケットを赤いナイロン地にしたのは

時間があると水泳においでになるからでした。

水着を小さいビニール袋に入れて

それをそのまま入れる場所が欲しいから、

というご依頼でした。

 

 

本体はふた部屋に分かれていて、

片側にはYシャツをはじめとする着替え、

もう片側にはPCと書類、という具合で、

人にプライベートを見せることなく

仕事をできることを、喜んでくださいました。

 

このように、フルオーダーメイドであれば、

ひとつの品格ある鞄の中に

パーソナルな空間とパブリックな空間を

持ち合わせることができます。

 

 

上のお写真の奥の部屋にあるポケットは

メガネケースをいれるポケットです。

これはご依頼いただきましたが、

結局は使わなかったご様子で、

後にはひしゃげたポケットになっていました。

 

革製のポケットだから

うまくひしゃげてくれて、

あまり邪魔にもならなかったようです。

 

そのクライアントが最近ブログを始められて、

革製品をオーダーメイドすることについて

書いてくださいましたので、ご紹介します。

 

 

https://note.com/kazufu/n/n5b58ee0b8873

 

拝読しますと、

ちょうどお写真のない3代目までの

お話しを書いてくださっています。

何と懐かしいことでしょう!

ほんとうにありがとうございます。

 

上は最近のお写真で、

そろそろ5年ほどになる

6代目の鞄をお持ちくださっています

(こちらをお頼みくださった経緯は

また後ほどご紹介させてください)。

 

この方の革製品はすべて、

私どもでお作りしています。

革製品が必要な時には

おいでくださり、ほとんどお任せで

ご要望をパッとおっしゃいます。

 

長いお付き合いをありがとうございます。

一人の方の人生を

長きに渡って拝見させていただくことは、

かけがえのない、生きた勉強です。

 

ますますのご活躍をお祈り申し上げます。

 

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