革製品のオーダーメイド 銀座 オーソドキシー

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2022.09.23

20年もの、使用中のギンコショルダーバッグ試作品

人の一生では

いろいろな体調の時期が巡ってきます。

デザイナーは

腰痛に悩まされたことが何度かあります。

つい先週などは

珍しく1週間動けずにいました。

 

今日お書きするのは、その腰痛の後でも

なおかつ使っていられるバッグのお話です。

 

 

 

 

ともかく、健康で若いうちであれば

どんなバッグでも持つことができますし、

バッグについて

「身体が楽をできるモノ」というような

発想自体、思い浮かべることもありません。

 

デザイナーにはある時

今まで使っていたバッグが「もう無理」という時が

来ました。

転換期は30代後半です。

 

それまではずっと、A4がきっちり入って

アレもコレも、と持ち物を持ち運んでいましたが、

それ以降考えることがクセになったのは、

「どこまで持ち物を減らせるか」です。

健康な時とは真逆な考えです。

 

それでも20代から腰痛がありましたから、

デザイナーはその年代から

どうすれば軽い革の鞄ができるか?を

研究し続けていました。

お気に入りで長く使ったエブリディバッグなどは

今でも十分軽い自重です。

 

 

 

 

そうなった時、デザイナーの場合は

それまでよく使っていた

バッグがいくら市販品と比べて軽くても、

「小さくしよう」という方向に向かいました。

 

その時から考えたバッグのサイズが、

この「ギンコバッグ」

そのバリエーションの「アルルカン」

だったりします。

 

このお写真のギンコバッグは

20年以上前に試作で作った1枚革の製品です。

 

デザイナーは定番にする前に

必ず自分で一定期間試し持ちして、

ブラッシュアップさせてから定番にします。

 

そういう意味では、これは半完成品なのですが、

「こんなに軽くて

入れようと思ったらこんなにモノの入るバッグは、

結局手放せない。」と言って

どんどん出番は増えていきます。

「ああ~、内ポケットがあると良いのに。

やっぱり定番が欲しいわ。」

などと言いながら、なかなか技術者の手を

自分のために煩わせることができず、

今に至っています。

 

 

 

 

このバッグのサイズは

A4サイズの短辺が横に入る

=A4サイズがタテに入る、です。

見た目のとおり、もちろんタテに入れると

タテにはみ出します。

 

でも、それでいい。

いつもA4を持つわけではないですから、

いいえ、むしろ

たまにA4サイズをもらったりするだけであれば、

それで充分。

でも、たまにA4入ってくれると嬉しい。そんな感じです。

 

 

 

 

四角くてモノがぴっちり入る形にすれば、

こんなにも収納力があります。

たまたまこの日はA4サイズのPCを持ち歩く日で、

付属品も持っていましたが、

このバッグの短めのショルダーストラップのおかげで、

あまり身体に負担をかけず

持ち歩くことができました。

 

健康に自信がないと

いろいろ気になることが出てきますが、

ひとつでもそれを

一緒に解決できると嬉しいと思います。

 

ショルダーストラップの長さを短くすること、

なども身体が感じる重さを軽減する方法ですが、

そんなこんなの経験も踏まえた知識も豊富です。

「私がとても健康だったら、

その人の身になることもできなかったと思いますし、

ほんとには理解できないことがいっぱいあったと思う。」

 

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