革製品のオーダーメイド 銀座 オーソドキシー

Order example

2024.01.28

スポーツカーに取り付けるクラッチバッグ

おもしろいご注文をいただきました。

「車に取り付けて

小物や小銭を取り出しやすくする

クラッチバッグが欲しいです。」

 

「それは、車を拝見してみないと

できるかできないか、

どんな風にするか、も

お返事できないですが…」

 

 

 

 

 

 

ということで、車を拝見しながら

取り付け方法を考えたオーダー品です。

車は、下のお写真のスポーツカー。

 

都内を走らせるのはお気の毒でしたが、

実地を見ないことには何とも言えません。

 

 

 

 

 

 

下のお写真は、取り付けたい場所の

記録写真です。

こんな風になっている場所に

クラッチバッグを取り付けたい、

というご要望です。

 

 

 

 

 

 

取り付けるバー2本には

微妙にテーパーが付いていて、

バッグを載せようと思う下面にも

傾斜があり、

走っている時にバタバタしないように

フィットさせたい、とのこと。

 

 

 

 

 

 

いろいろな考えがあると思いますが、

今回はそれぞれのテーパーに合わせて

うまく取り付けられるよう、

取り付けは

ベルトタイプにして解決しました。

 

 

 

 

 

 

使っていくと

だんだんと革が伸びていくことも

ありますから、

調整できるようにもしています。

 

 

 

 

 

 

そのベルトとバッグを取り付ける部分には

さらに小物を入れられるよう、

ファスナーポケットを付けています。

 

出し入れしやすいよう、

ファスナーにはマチを付けました。

 

 

 

 

 

 

 

こんなご依頼時には、

近くの駐車場にお停めいただき

技術者とデザイナーが出向いて

必要な採寸や写真撮りをします。

 

 

 

 

 

 

出来上がり時にも車をご用意いただいて、

ご依頼者の手で

直接取り付けていただき、

操作性をご確認いただきます。

 

 

 

 

 

 

難なく取り付けていただけましたので、

まずは合格。

次は取り付けたまま、

小銭入れの出し入れをしていただきます。

これも大丈夫でした。

 

 

 

 

 

 

 

バッグが

下面にぴったりついていますので、

走行中にガタガタすることもありません。

うまく収まっています。

 

ここまでの行動を拝見して、

やっと安心できるのがこの仕事です。

なかなか心臓にきます。

 

 

 

 

 

 

毎回、クライアントのみなさまに

実際にものを入れていただく時はいつも

見てられない、という気持ちになります。

 

それは時に、限られたスペースに

ぎりぎりのポケットを付けた時、

なるべく小さなサイズをご希望いただいた時、

製品自体が小さくて

製作に苦労した時、などです。

 

でも、ちゃんと入って

出し入れがスムーズであることを

確認できると、

よし、やった!という気持ちになります。

 

 

 

 

 

このたびは、

たいへん興味深い製作物のご注文を

ありがとうございました。

とても楽しい製作でした。

 

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