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真っ赤なヘビ革の粋な小銭入れ 508N

真っ赤なヘビ革の粋な小銭入れ 508N

2025/10/10

 

最近のアトリエでは

「わあ~~~」という歓声の上がる

うつくしいオーダー品が

つぎつぎと出来上がり、

私たち製作者側も

気持ち良いオーダー製作の時間を

過ごしています。

 

ご注文者のみなさまには

心からの感謝を申し上げます。

 

 

 

*正面でフタを閉じたところ。

 

 

以前プレゼント品をご注文くださった

クライアントが、

同じ方へのプレゼントとして

小銭入れをご注文くださいました。

ステキなことです。

「前に差し上げたものは、相手の方が

気に入ってずっと使っていますよ。」

 

今度は還暦祝いとのことで、

赤いヘビ革でお作りします。

 

メールで始まったご相談ですから、

真っ赤一色のヘビなのか

模様のあるヘビなのかわからず、

少しやり取りしました。

 

互いにとって明確な内容であっても、

それぞれの思い込みがあったら

行き違いが出てしまいますので、

そこはきちんと確認します。

 

 

 

*フタを開き、後ろから見た全体像。

 

 

そしてこの形と仕様ですが、

45年目にして初めて作った形です。

なんと複雑な形でしょう!

 

ご説明から、ベースになったのは

「ミニマムマックス」の定番で、

この後ろ面に、マチのあるお部屋を

お付けする、というご希望です。

 

 

 

 

 

一番上のお写真の状態でフタを開くと、

正面に

ミニマムマックスが出てきます。

 

この箱形小銭入れは

手前に引き出すように開きます。

 

また、最初に開いたフタ部分を

奥に広げていきますと、

笹マチのついたお部屋が

ミニマムマックスの後ろにあります。

下のお写真でご覧ください。

 

 

 

*手前はミニマムマックス
奥はマチ付きキーケース。

 

 

こうして出来上がってみれば

うまく収まっているので、

「どこが大変だったの?」

と質問が出るでしょうが、

 

平らな材料をミシン縫いで

立体にしていくことには、

数々の製作制限が出てきます。

 

また、どういう順番で縫えば

完成するのか…これを考えることは

ほぼほぼパズルのような感覚。

 

でも何よりまず最初に、

この、頭で考えた形が、

現実的に製作可能なのかが問題です。

 

 

 

 

 

横から見てもハンサムな小銭入れは

あまりにきれいで、

出来上がった時、歓声が上がりました。

「きれい、カッコいい~~」

 

手前味噌でないことに、

クライアントにも同様に

おほめくださいました、嬉しいです。

 

差し上げるお相手のことを考えて、

「今使っている小銭入れに

そろそろ変え時が来てるんですよ。」

とおっしゃったクライアント。

 

プレゼントはまさに「愛」です。

喜んでいただけることを願っています。

このたびも

ありがとうございました。

 

 

 

「デリケートさに脱帽」おチビちゃんポロサス

「デリケートさに脱帽」おチビちゃんポロサス

2025/10/09

 

とても珍しい

すばらしい革が出てきましたので、

ご紹介します。

 

今日は”画像でお勉強”のお時間です。

ポロサスとナイルの違いについて。

オーダー例で何度もお出ししている

クロコダイルの革についての

ご説明です。

 

上のお写真では、ポロサス2枚と

ナイル1枚を並べて撮っています。

さて、どれがナイルでしょう?

 

光沢や色目だけを見ていたのでは

わかりませんよ…

 

 

 

 

 

正解は、真ん中です。

この革を挟んだ脇の2枚がポロサス。

右の天然の藍染めは

以前このブログでご紹介していますが、

左のポロサスは初めてお見せします。

 

比べてほしいのは、両脇の細かい斑柄。
全体像をお見せしながら

真ん中にナイルを配したのは、

まだわかりやすいからです。

 

両脇の斑柄の大きさと丸みを見ると、

ポロサスは小さく、

より丸みのある斑(わかりづらい)と

お判りいただけると思います。

 

ただし、ポロサスでこんなにちっちゃな

革を見たのは、初めてです。

こんなおチビちゃんポロサスは、

なかなかありません。

あまりのデリケートさにおののきます。

*名刺入れほどの大きさができる革。

 

 

 

*このポロサスは

驚くほど小さな革で、小さな斑柄。

 

 

デザイナーは

「今までに見たことない大きさ。」

と驚いて、あまりの稀少さに

ナイルでオーダーをお奨めした方に

両方お見せしたくらい。

 

ご紹介している2枚のポロサスは、

エルメスの原皮を入荷して

染色を施しています。

 

エルメスの原皮の中で

キズのない革が出てきたことが、

今回の革製作につながっています。

 

次いつ作れるかわからないですから、

ご縁のある方にだけご紹介できます。

お色は黒だけ。

 

 

 

*きれいなナイルの小さい革も
小さい斑柄で稀少。

 

 

今回デザイナーが選んできた革は

どちらもとてもきれいですし、

上のナイルももちろん

ポロサスに遜色ない革です。

 

ナイルはなぜか
ポロサスより珍重されていませんが、

こうして並べて比べて見ると

斑柄が多少大きいくらいです。

こちらもとてもきれい。
もはやご自身の好みを優先させて

お選びいただきたい革です。

 

ただ名刺入れくらいの小さなお品だと

斑柄が小さくなっていく風景を

見せることはできません。
まあそれは、

通常サイズのポロサスでも

同じことですが。

 

今回のようなちびポロサスなら
名刺入れくらいの大きさのお品に

斑柄の風景を入れることができます。

でもそんな大きさのポロサスは

ほとんど出ないですけどね。

 

以上ですが、

どちらの革にしても一流品ですから

毎日使うことで、ご自身のモノ選びの

基準、スタンダードが作れます。

これこそがお金では得られない

貴重な体験です。

 

自分へのご褒美、と買ったとしても
自分が成長するための布石となるのが

吟味された本格的革製品です。

 

 

 

リザードのとても薄いキーケース 508N

リザードのとても薄いキーケース 508N

2025/10/08

 

リザードがお好きなクライアントは、
当店オーダー品をたくさん

使ってくださっています。

 

先日お求めいただいた

6連のリザードキーケースには

数本のキーを入れるだけなので、

もっとコンパクトなものが欲しい

とご注文くださいました。

 

 

 

 

 

上から2枚のお写真は、
ご本人からのお写真です。

キーを入れたこのケース、

パープルのお色がきれいに出て、
使い始めの感じが良くわかります。

ありがとうございます。

 

下の2枚目のお写真では、

お求めいただいた定番6連キーケース

嵩張り具合を比べてくださって、

いかに今回のキーケースが小さいか

はっきりとわかります。

この比較のお写真にも感謝します。

 

 

 

 

 

キーケースは、革製品の中で

もっともヘビーに使われる

アイテムですから、当店定番ケースの

使い始めは、どうしても嵩張ります。

 

ですがこれも使っていただきますと、
どんどん馴染んで小さくなっていきます。

それが当店オリジナルレザーの特長。

内側にもその革を使っています。

 

今回は3本+αのキーだけを

入れるだけでしたから、

大きく感じるのは仕方ないでしょう。

小柄な方なので、なおのこと

そうお思いになったと想像します。

 

 

 

 

 

このキーケースの形は以前この方から

ご注文いただいたものですが、

今回はさらに小さくしました。

 

微妙な中身の大きさに調整しますから、

小さくしすぎだったら…との心配もあり

お届け後ご感想をお待ちしていました。

 

お受け取りのご連絡を

必ずくださる方なので、

その心配は一気に飛びました。

お気遣いありがとうございます。

 

 

 

 

 

それでは

いただいたご感想をご紹介します。

 

************

キーケース拝受いたしました。

第一印象はリザードがとても美しいこと。
まるで宝石のようです。

しかし、さわってみるととても薄く、
思っていたよりもサイズも小さくて、
これで4本はいるのかしらと思ったのですが、
入れてみるとぴったりで、
厚みもケースが吸収してくれるのです。

写真を撮りましたので、ご覧下さい。
リザード6本入りのものと比べてとると、
これがどれほど薄いかがよくわかります。

拝見してもどこが大変だったか
私などにはわからないのですが、
おそらくとてもデリケートな作業だったのかと
ご苦労がしのばれます。

************

最近リザードの入手が難しいですが、
気に入るお色があってよかったです。
大きさがちょうど、と感じてくださり、
チャレンジングなサイズを選んだことを
誇りに思いました。

労いのお言葉をありがとうございます。
もし、製作の大変さが
どこかに見えてしまったら
大変なことでしたから、
そういう跡が見えなくて安心しました。

いつもお引き立ていただき
ありがとうございます。

 

 

11年お使いいただいた長財布の修理 50901

11年お使いいただいた長財布の修理 50901

2025/10/07

 

2014年にお作りし、

11年間お使いいただいた長財布の

修理をご依頼いただきました。

 

長い間大事にお使いいただいて

ありがとうございます。

すばらしいツヤになっていて

嬉しい限りです。

ご依頼、ありがとうございます。

 

夏はおしりのポケットに

お入れになるとのことで、

片面には汗ジミができていましたが、

そちらは何とか落ちましたから

またよろしくお願いいたします。

 

お写真左側が修理前、

右側が修理後となっております。

 

 

 

*それにしても良いツヤです。

 

 

 

*汗ジミがうまく取れました。

 

汗ジミもうまく取れたので

またしばらくお使いいただけます。

修理を承った時いつも思いますが、

当店オリジナルレザーの再生力には

目を見張るものがあります。

 

 

*長年の癖も目立たなくなりました。

 

 

 

*内側も
オイル入れで生き返ったよう。

 

使う人に馴染む革は、

空気のように、あって当たり前

と感じるようになります。

 

でもじつは、持つ人の愛情次第で

どんどん姿を変容させますから、

みなさまも可愛がってくださいね。

長くお使いいただきましたら

こんなに嬉しいことはありません。

 

 

*破けてしまった折り目の部分には

パッチを当てています。

 

お受け取り時、

嬉しいコメントを頂戴しました。

 

「すごくきれいになりましたね!
きれい!よく白いの取れましたね。

修理して、

むしろ、かっこよくなった。」

ありがとうございます。

またしばらくかわいがってください。

 

 

ふたつ目の誕生日プレゼントは小さなメガネケース 50805

ふたつ目の誕生日プレゼントは小さなメガネケース 50805

2025/10/06

 

こちらも

昨年プレゼント品をご注文くださった

クライアントからの、ふたつ目のお品。

昨年のものは

気に入ってらっしゃるとのこと。

 

同じ方へのプレゼントなので

きっとお相手の方にはさらに

愉しんでいただけることでしょう。

 

 

 

 

 

お相手の使っているものを

しっかり観察してくださいましたから、

「こんな大きさ」という表現を

お店にメガネでご説明いただきました。

 

思ったより小さなメガネなのは、

持ち運び用メガネだからだそうです。

 

 

 

 

 

ネームをお入れして、

糸の色をお選びいただきました。

 

「糸の色、これにして良かったです。」

お受け取りの時

こう言っていただけてホッとしました。

 

モノは何でも

第一印象で好き嫌いが決まります。

ですから、お受け取りの際

ご注文者からどんな言葉が発せられるか

デザイナーは息を飲んでお待ちします。

 

 

 

 

 

プレゼント包装には、

ご注文でお作りした品で

フルオーダーメイド品だと記した

カードを添えます。

そこにそれぞれの革の手入れを

ご説明しておきます。

 

差し上げたプレゼントが
すてきなエイジングをすることを

願っております。

このたびもありがとうございました。

 

 

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