実際のオーダー例
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貴方のオーダーのヒントになさってください。
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ひとそれぞれ、定期入れの使い方
2024/11/27本日久しぶりに来てくださった
クライアントは、
「自分の気に入ったものを
長く使いたい。」という方々です。
欲しいものがはっきりしていて、
今日お持ちくださったのは
前回お作りしたバッグです。
「これがね、とても便利で
よく使うんですよ。
雨が降るとね、
こうして脇にかかえて雨から守るんです。」
にこにこして様子を伝えてくださいます、
ありがたいことです。
どうりで、革はツルツルと光っています。
また今回は、お嬢様が
以前写真でサイズを教えてくださった
定期入れ用のストラップの使い方を
お見せくださいました。
上のお写真がお送りいただいた
長さや幅のわかるお写真で、
右側にあるストラップが
それを元にお作りしたものです。
下のお写真のように
定期入れに付けて使うのだそうです。
それにしても
何とも中途半端な長さの紐なので、
「どうしてこの長さなの?」と
デザイナーはいぶかしんでおりました。
ところが、目の前で
「私はこれをこのように使うんです。」
というところを拝見して、
なるほど、と手を打ったのは
デザイナーだけではありません。
「このストラップに手首を通して
手に持ったら、手首を返して
パッと改札機を通過するんです。
何があっても忘れないですよ、
こうやって手首に通しておくと。」
ということでした。
人によって物の使い方は違います。
だからこそ、
バッグにしても小物にしても
どうやって使うかをお尋ねするのです。
はっきりした寸法の
シンプルなご注文時には
特にお尋ねすることはありませんが、
こういう答えを伺いますと
どんなご注文品であっても
お尋ねするべき、と
デザイナーは反省しておりました。
それにしても
久しぶりにおいでくださったクライアント。
いつもお元気なお顔をお見せくださるので
とても楽しいです。
本日もありがとうございました。

ジーヴズの途中経過と当店プロの技術
2024/11/24今回のジーヴズシリーズは、
着々と製作が進んでいます。
途中経過をお見せしましょう。
下のお写真中
下段の真ん中だけが先に作ったひと品で、
残りは外側が出来上がったところです。
フランスブルーのリザードと
下段真ん中の完成品の左端をご覧ください。
ブルーの方がふわっとしているのは、
左端がまだ縫われていないからです。
今回は革の色がすべて違いますから
革の色によってミシン糸を変えますので、
ミシン掛けもなかなかの手間です。
昨日ご紹介した裏地を付けた本体の革に
革に合わせた色布のファスナーを張り付け、
そのファスナーの布の内側を隠すようにして、
今度はほんとの裏地を貼り付けます。
この3層を作ることで、
うつくしく、丈夫なジーヴズになります。
一般製品とはまったく異なるプロセスです。
革の3層であれば
使うほど柔らかくなじんで、
気持ちよい持ち心地になります。
この縫いに入るまでの工程も
簡単ではありませんから、
当店の技術者たちがまだ新人だった頃は
これが、ひとつ目の大きな技術関門でした。
ジーヴズがきれいに
ある程度のスピードでできるようになると、
部分部分の革漉きもありますから、
プロとして
とりあえず最初のスタートラインに立った、
という感じです。
きれいにできるだけでは不十分で、
速さも求められます。
ましてや当店の技術は当店独自のもので、
軽く、使いやすくするための工夫が
膨大な数あります。
その中では、今回のジーヴズと同じく
素材に使う革の性質を鑑みて、
一つひとつ
質感をコントロールする工夫が重要です。
その一つひとつの判断は、最終的に
自分でできることが、当店のプロ。
この道のりは、まず10年が一期です。
この最初からの10年後が、
本物のプロの道へのデビューです。
たいていの製品は、見るだけで
作り方を看破することが
できるようになり、
頭で理解した製作方法を、手が、
間髪おかずに追っかけられるようになります。
しかし、すべての10年経験者が
そうなれるわけではないことも、
付け加えておきます。
いっぽう、日本のクライアントからいただく
フルオーダーメイドの希望内容には、
革という素材の持つ性質に反した内容が
とても多いです。
軽い、ということから始まって
それにもかかわらず型が崩れず、とか
自立する、という内容も最近多いですが、
一般に販売されている鞄の中に
どれほどそういう製品があるでしょう?
ほとんどない、が答えと思います。
それは、
そのように作るにはとても手間がかかります。
でもそれよりなにより、
そこまでの加工はほとんどできない
というのが正解かもしれません。
また、本気でそうしようと思ったら
デザインは限られてしまいます。
いま流行っているデザイン先行型製品は
ほとんど、ご希望内容に当てはまりません。
デザイナーがよく言いますが、
革製品の製作は、非情なまでに論理的です。
ですから
そのあたりもご説明したうえで、
どのようにみなさまのご希望のかなえていくかを
話し合って決めていくことが、
製作前に必ず行わなければならない
大事なフルオーダーメイドの基礎です。
当店のコンサルティングは
それをきっちり行い、クライアントのご希望と
製作物が合うように
新しいご提案をしていきます。
だからどこにもないバッグを作っても、
使えるものに仕上げることができる。
こういう限られた世界で
どれだけ豊かに表現することができるか
=持つ人のお役に立てるか、
それが日本で育ったフルオーダーメイドの
目指す目標かもしれません。
当店の作り上げてきた世界もまた、
ヨーロッパのフルオーダーメイドとは
ベクトルの違うアプローチです。
それはヨーロッパ社会との違いから由来し、
それぞれの仕事の形は、クライアントからの
要望によって作られていくものだと感じます。
当店の仕事が、
欧米でどのように受け取られるか、
興味あるところです。

店のお引越しと、その記念ジーヴズ(コンパクト財布)の製作
2024/11/20ここのところオーダー例のアップが
少し遅れておりますが、
この寒さの中、みなさまお元気ですか?
じつはお店のお引越しを余儀なくされ、
バタバタしていたひと月でした。
でも製作物には、もちろん
これまでにも増して、気持ちを入れています。
オーダー品の製作が当店の命ですから。
たった5名で行っている複雑な業務なので
顧客管理こそできませんが、
製作物の管理は万全です。
*製作し始めたエキゾチックレザージーヴズ。
さて、お引越しは来年2月くらいになりますが、
おかげさまで銀座で16年目を迎えております。
下北沢からは44年目に入りました。
ご愛顧くださるみなさまに、感謝感謝です。
今度もクラシックなビルで、もっと上の階です。
はっきりしましたら、
こちらのオーダー例で告知します。
少々お待ちください。
*色物のクロコダイルは今回の目玉。
そんなことから、お引越し記念として
ジーヴズのエキゾチックレザーシリーズを
製作することにしました。
一番上のお写真が、今回の革です。
クロコダイル、ゾウ、オーストリッチ、
シャーク、など各種あります。
かわいいお色の牛革もご用意しています。
今回は、ある程度
まとめてお作りしているわけですが、
これが、普通の量産品製作とは
まったく違うことになっております。
それは…下のお写真をご覧ください。
*裏地を付けた本体と、これから付ける本体。
エキゾチックレザーは、種類が混じると特に、
加工が大変になります。
それは、同じ種類の革であっても、
1枚1枚の革の厚みと柔らかさが違うからです。
それぞれの革質に合わせて
まず革の裏地を貼っていくのですが、
その革の裏地も、
表素材のしっかりさ(硬さ)に合わせて
種類と厚みを変えていきます。
だからこそ長保ちする
見目麗しいジーヴズになります。
*黒やネイビーでも、個性的になります。
今回も量産にはおおよそ不向きな素材ばかり。
逆を言いますと、
一点一点オーダーに合わせて作る方が、
1点だけに集中して作れるという
大きなメリットがあるかもしれません。
しかも
表の革色、ファスナーの帯の色と金属の色
そして裏地の色まで、
すべての選定を一点一点変えていますから、
単にまとめて作っている、というだけの話で
まったく量産ではありません(笑)
だからステキなものが出来上がります!
そして愉しんで、長くお使いいただける。
キャッシュレスだろうがなかろうが、
ご自分の2代目や、プレゼントのジーヴズを
お買い求めくださる方は
たくさんいらっしゃいます。
それほどに、タイムレスな一品。
*牛革だとピンクや黄色もあります。
今回お出しするのはほとんどが1点ものです。
普段あまり使わない柄の部分が多いですが、
そういうところを
デザイン的にかっこよくまとめます。
早々と店頭へおいでいただけば、
現物をご覧いただき、お取り置きもできます。
では、お引越しとジーヴズを
どうぞお楽しみに!

ヒーリングデバイスCS60用ケース バッグ 241005
2024/11/18このかわいらしい箱のようなお品は
いったい何でしょう?
ポシェット?何かのケース?
中に入れる本体を拝見した時
「きれいな形ですが、
何に使うものですか?」とデザイナーが
ご依頼者にお尋ねしたくらい謎のお品。
素材もわかりませんが、美しい曲線で
つるつると触り心地の良い金属です。
ヒーリングデバイスというものでした。
底は分厚い円形で
一番上に半球が載っている形で、
底にはちょろっと、束になった紐が出ています。
その紐の付け根が本体から飛び出ているため、
その部分が傷まないような大きさで
お作りしなくてはなりません。
ご依頼者は背が高く体格の良い方で、
このケースを
斜め掛けにして持ち歩くとのこと。
そうすると
かなり長いショルダーベルトが必要です。
それでまずはこの部分は
市販品で賄っていただこうとお願いしました。
長いベルトは
1枚の革のほぼ真ん中、
一番長い部分を分断して作りますから、
他の製品を作る時の取り都合が悪くなり
みなさまが思う以上に高価になるからです。
単純な箱のように見えると思いますが、
この大きさの箱に対して
デバイスが400g弱あるのですから、
しっかり作りませんと型崩れして、
ショルダーベルトを付けられなくなります。
こんなキュートな小物入れをお持ちだと
きっとみなさまの話題に上ると思います。
色も形もシュッとしていて、
どんなに良いお洋服でお持ちいただいても
自慢できるオーダー品です。
クライアントは遠方の方なので、
中身をお借りして、アトリエで
その場でダミーケースをお作りしました。
「こんなことができるんだね!」と
ご覧になったクライアントには
出来上がりを楽しみにしていただきました。
デザイナーがいて
アトリエが隣接する当店は、
理想のフルオーダーメイド店です。
この至福のひと時を
一度味わってください。























