2017.11.04

ゾウ革バッグのフルオーダーメイド

「こんな革のバッグは見たことないね。

いや~、よくできてるし、かっこいい。

いい黒ですね!」

すでに何点も鞄をご注文くださっている

クライアント。

 

いつもご注文の意図は明快ながら、

製作には難しいご希望をくださる

愉しいクライアントです。

 

黒いゾウ革で作ったブリーフケース

 

「この大きさのは今までに

ふたつ作ってもらって、

最初のひとつは

多少重くても

しょうがないと思ったよ、

中にいろいろ細工があるからね

(普通の鞄よりずっと軽いけど)。

 

それでふたつ目は

何とか軽くしてもらったら、

最初に説明してもらっていたんだけど、

置いた時 立たないんだよね。

そうすると結局、

ひとつ目を使うことになっちゃって…」

 

持ち物に合わせた専用ポケットのある前面外ポケット

 

「使ってみてよく分かったから、

ひとつ今度のは

重さは最初のと同じでいいから、

変わった革で作ってくれないかな?」

嬉しいですね、ありがとうございます。

 

そこでお見せしたのが

最後のゾウ革のブラック。

真っ黒の中でも真っ黒な

美しいブラックの革です。

 

ストッパー付きのファスナーで開閉する鞄

 

その時は折悪しく

端革しかお見せできなかったので

ご注文者はもしかすると、

完成時のイメージを

明確にお持ちになれなかったのでは、

と思いますが、それでも

デザイナーはその方の個性を

確実につかんでいるのです。

 

この方には絶対にゾウ革の黒がステキ、

と思ったのだそうで、そのあたりは

信用していただくしかありませんが、

ファッション的なことでも

どうしてその素材と色を

そのクライアントにお薦めするのかを、

デザイナーはご説明するのです。

おもしろいですね。

 

内側前面には大きなファスナー式ポケットとその他のポケット付き

 

この鞄のこの形で、

三つめをご注文いただくのには、

実は、クライアントがこのバッグを

手放せない秘密があるからです。

 

それは、この鞄を持っていれば、

ご自分の持ち物がすべて、

どこに納めてあるのか

暗闇の中でもすぐにわかること。

目を閉じてても探り当てられます。

 

こういった身体の一部のように感じる

鞄をお持ちになる快適さというのは

如何ばかりでしょう…

 

内側背面にはマチ付きの大きなポケット付き

 

ある程度の年齢になってきますと、

ご自分の持ち物が決まってきますし、

また、細かい持ち物は増えてきます。

 

人によっては

メガネを二つお持ちになったり、

数種類の薬を、いったい

どうやって鞄に納めようかと

悩む方は、少なくありません。

 

どこに何が入っているかを

明確に決めることで、

おそらく外出に対する億劫さも

まったく変わって来ます。

 

大きな外ポケットの付いた背面

 

その他、

肩掛けのショルダー紐が滑るとか、

長すぎるとか、

 

ぴったり合わないことが当たり前の

既製品を普段から使っていると、

 

オーダーメイド品を受け取って、

こんな快適さがあったのかと

驚く方も多数おいでです。

 

持ち物に合わせた専用ポケットのある背面外ポケット

 

さらにまた、やはり多くの方は

当店のオーダー品を受け取ると、

「あ、思った以上ですね、良かった、

これで大丈夫です。」

とおもに見た目のことを

言ってくださいますが、

これが、じつは得難いことなのです。

 

それは何かと申しますと、このように

すんなりとお褒めの言葉をいただくのは

「違和感がない」からです。

 

入れたいものに適した容れ物には

大き過ぎず、きっちり過ぎず

ちょうどいいゆとりがあるように、

すべての要素が

ご自分の身体のサイズに合う

バッグやお財布は、

すんなりと持てて

違和感を感じません。

 

肩あての付いたストラップ

 

「使っていただいて、違和感がないこと」

 

これを追及するために、

デザイナーはずっと間断なく

クライアントを観察します。

 

会話の端端から

その方のこだわりやタイプを見出だし、

その方のご希望を的確に理解します。

 

だから、5年後にお会いしても

まるで既知の友人のような気持ちを

お互い感じることが出来るのです。

 

わずか1~2時間という時間を

濃密に過ごすコンサルティングが、

ご満足いただけるお品を

作り上げます。