2019.04.30

特別な型押し模様のオーバーナイトバッグ 86

何点もご注文くださっている

クライアントの今回のご注文品は、

たくさん入るバッグ。

 

定番オーバーナイトバッグを基に、

現在お使いのバッグの容量で

お作りすることになりました。

 

 

普段用お仕事バッグなので

なるべく大きくならないよう、

ぎりぎりのサイズダウンをしました。

結果的にはギリギリすぎて、

もうちょっと入ればよかったかしら

という感じだったご様子。

 

いただくご要望の中で

もっとも難しい内容というのは、

・ぎりぎりの大きさで作る

・ぴったりで作る

というこの二点ですが、

 

入れるものがひとつである容れもの=

ケースの場合より、

ひとつひとつの中身の大きさが定まらない

複合のものを入れるバッグの方が

はるかに難しいことです。

 

 

ですからこういう場合には、

少し大きめにする、という考えの方が

良さそうです。勉強させていただきました。

申し訳ありませんでした。

 

今回もうひとつ大変だったのは、

革の選択。

 

うちの定番牛革ではなく

もっと新味あるものが良いのですが、

仕事で使うものですから

適度さが必要とのこと。

併せて

クライアントのお好みもあります。

 

 

そこで

新たな型押し革を作ることになりました。

型押しカタログの中からお選びいただき、

一枚一枚押していただく方法です。

 

型押しの種類はいろいろありますが、

革質としては押印できるくらいの

ふっくらした感じが良いので、

革の選び方にも気を付けなくては

なりません。

 

今回の革は

そのようにしてお作りした革です。

結果としては栃木レザーの革に

絵柄の型押しをすることになりましたが、

そこはさすがに栃木レザー。

良い感じで上がっていました。

 

 

ところが、驚くべきことが

起きました。

ある日、お使いのクライアントから

「どうやら革の色が

家の壁についたようなんです。

落とす方法をご存知でしょうか?」

というお問い合わせが…

 

毎日降りる階段の壁に

バッグが擦れているようです。

バッグの方は色落ちがないとも

伺いました。

 

いろいろお調べしたのですが、

残念ながらこの染料を落とす方法は

ありませんでした。

リアルに壁の色を作って

上から塗る方法だけ、ということです。

 

 

革に施すきれいなお色というのは

ある意味、無理して作って

革にしっかり載せる必要があります。

それが原因で、他のものに

色移りすることがあります。

 

これは革の仕上げ方法によっては

どうしようもないことです。

クライアントには

その旨ご報告いたしました。

 

申し訳ありませんが、

こんなこともある、と

他のみなさまにも 情報として

お知り頂ければ、と思い

このお話を挙げさせていただきました。

 

何十年やっても

考えもしなかったことが起こる

新しい仕事…

 

メリットがあればデメリットもあります。

あらためまして、みなさまと一緒に

より良いものにして行きたいと

決意を新たにしました。