革製品のオーダーメイド 銀座 オーソドキシー

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2020.03.5

20年ほど前のトートバッグをメンテナンスしました。 95

さて、間違い探しの時間です(笑)。

上から3枚までのお写真と

4枚目から最後までのお写真のお品では、

何が違うでしょう?

 

みなさまにはすぐにお判りと思います。

 

 

最初の3枚は、20年近く前にお作りした、

そのころのクライアントに

必要であったトートバッグの形です。

 

後の4枚は、そのバッグを

久々にメンテナンスにお出しくださったので、

現在必要な形に改変して、

コバを磨いてオイルメンテナンスをした姿。

 

 

最初の方では、

トートバッグの口が広がらないように

留めベルトを付けただけですが、

 

今回の改変では、

このバッグを横に倒しても

モノが外に出ないよう、

幅広のふたを付けました。

 

長年お使いいただいていますと、

使い方が変わったりすることもありまして、

このような改変が

必要になることもあります。

 

 

しかしほんとに

大切にお使いくださったご様子で、

コバは少し擦れていますが、

しっかりとした素材はそのままに

ちょっと磨けばとてもきれいになります。

 

こんなに大事にしていただけて

とても嬉しいです。

ありがとうございます。

 

そして、こういうご依頼もくださるくらい

信頼をお持ちくださっていることにも、

感謝申し上げます。

 

 

さて、上のお写真からが

新しいバージョン。

 

どうすれば

後から手を入れたとわからないよう、

自然にこのデザインに馴染むかを

かなり長く考えました。

 

下手なやり方をすると

しらじらしい出来上がりになり、

最初に作った美しさが

帳消しになってしまいます。

 

 

今回のこのまとめ方は、

ほんとにエレガントに決まりました!

 

まるで最初からついていたフタのようになり、

最初のベルトもそのまま使っていますから

使い勝手も当初の延長線にあります。

 

なかなかこんな風にうまく

まとめることは出来ません。

 

 

キレイに見えるのは

外側からだけのことではなく、

上のお写真でフタを付けている

ミシン目もご確認ください。

とてもきれいに仕上がっていると思います。

 

しかも、今回考えた方法でしたら、

糸を外す場所も少なく済み、

修理することで起こる劣化を

かなり低く抑えることも出来ます。

 

 

そして仕上げにコバを磨き、

こんなにきれいなコバに戻りました。

 

当店の牛革なら、擦れたコバも

いつでもこんなにきれいな状態に

戻ります。

 

20年近くお使いいただき、

場合によっては

今の使い方に合わせることもできる…

 

究極のエコバッグと思います。

こんな風にお持ちいただき、ありがとうございます。

 

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