革製品のオーダーメイド 銀座 オーソドキシー

Order example

2020.12.2

懐かしのショルダーバッグ 203

クライアントが

ご説明くださった形をスケッチで描くと、

「そうです、そうです、

こんな形が良いのですが、

探してもなかなかないんですよ。」

だいぶお探しになったご様子です。

 

「昔はよくあったシンプルな形のバッグ」は

ほとんど見かけることがなくなりました。

 

 

ここしばらくの間

トートバッグの類型ばかりが

デザイン的に進化を遂げた結果、

ファスナーできちんと閉められる鞄は

減ってきたように思われます。

 

そして、「デザインすること」が主流になり、

製作者側は

どうやって目新しくおしゃれに見せるか、

にもっとも気を使っている気がします。

 

ずっと製作方をしていると、

時代に合った

新しいタイプを作りたくなる気持ちは

とても良くわかりますが。

 

 

そういうことになると、

昔ながらのシンプルで使いやすい形に

陽が当たらなくなって、

市場にはどんどん同じような傾向のバッグが

並ぶようになります。

 

それはある面で良いことですが、

古いタイプを

完全に忘れ去ってしまうことは、

道具としての鞄にとって

良いことではありません。

 

「温故知新」この言葉は、

40年という長い歳月

ずっとバッグを作り続けていますと、

時に頭に浮かびます。

 

 

「そういえば昔はこういう鞄があった」

ということを思い出させてくださる

ご注文を、度々いただきます。

 

本日のバッグもそのひとつで

懐かしいタイプです。

 

でも、懐かしいタイプではあっても

昔のものと製作仕様を変えて

使いやすくしていますし、

何よりも、「軽く」仕上げています。

 

 

お渡しの時、クライアントが

「あっ、すごく軽いですね。」と

喜んでくださいました。

もちろん太めをリクエストいただいた

肩紐もすぐに馴染んでいます。

 

「鞄のスタンダード」をまたひとつ

思い出させていただきました。

ありがとうございました。

 

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