革製品のオーダーメイド 銀座 オーソドキシー

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2017.05.5

当店バッグの鞄洗浄&持ち手の修理

「これが一番のお気に入りなので、

結局毎日、こればっかり持っています。

手入れも全然してないので、

メンテナンスと修理をお願いします。」

 

当店のお品を何点もお持ちくださっている

女性のクライアントです。

毎日お使いになるものが

このオーダー品ばかりになってします

という事実が、嬉しいですね。

 

洗浄処理

 

左がメンテナンス前、右が後のもの。

当初オーダーバッグに対するリクエストは

とにかく軽く作って欲しいということで、

かなり軽くする工夫をして

2010年にお作りしました。

 

小さいバッグであまり容量もないため

相当軽くお作りできましたが、

このバッグに関しては

思ってもいなかったことが起きました。

 

劣化

 

ハードカバーの本を入れて

お持ちになるとのことのですが、

その本の端が同じ場所に当たり、

それが毎日のことなので

3年ほどで本の端が当たる部分が切れてくる、

ということが起きたのです。

 

今回の修理箇所は、

ご希望いただいた細いショルダーベルトが

付け根の方から、そろそろ切れてきました。

これは、この細さであればこれくらいの寿命、

という感じでしょうか。

 

持ち手取替

 

今回の修理では、本体と持ち手との間に

金具を挟むことにしましたので、

同じ厚みの持ち手でも、長持ちします。

 

毎日使うことは、同じ革製品でも

靴だったら、まずあり得ないでしょう。

でも、バッグをそのように使う方は

たくさんいらっしゃいます。

 

高級ブランドが昔に製作したものが

一生ものであるのは、

自分の手では長時間持てないくらい重い

ということがあるからです。

また、それを毎日持つ方も少ないからです。

あのようなバッグを持つ方は

TPOに合わせて、必ず

いくつものバッグを持ち替えますから。

 

でも通常の日本の社会では、実際に

鞄を持ち替える必要のある場、というのも

あまりないのが事実です。

 

革バッグの寿命と丈夫さは

通常、革の重さに比例します。

どんな風にご自分のバッグを使うか、

どんな時にどのバッグを使うか、

それが、長持ちさせようと思ったら

重要なエレメントになります。

 

このクライアントは

新しいバッグをご注文くださいました。

このバッグと同じくらいの容量のものです。

 

これもひとつのバッグを

長持ちさせるためのすてきな解決策。

ありがとうございます。

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