革製品のオーダーメイド 銀座 オーソドキシー

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2018.08.31

珍しいタイプのがま口付き長財布 82

「がま口のついた財布」という

ジャンルを克服してから、

さまざまなご依頼をお受けしています。

 

本日ご紹介する長財布は、

今までに見たことのない組み合わせの

がま口小銭入れ付き長財布です。

 

 

今までお作りしたものはほとんど、

折るタイプの財布に

がま口の小銭入れを付けたもの。

 

でも今回は、

コの字開きのファスナー長財布に

がま口付き。

 

こんな組み合わせもあるのだと、

がま口財布の懐の深さに驚いています。

 

 

ご依頼をお受けした時には

「ちょっと待って、

ほんとにこれ、縫えるの?

作ることができるの?」状態でした。

 

当店は

お店のすぐ隣にアトリエがあることもあって、

店頭でお受けしたご依頼が

製作可能かどうかを判断するのに

驚くほど速い時間で答えをお出しするのですが、

 

そういう時、

まずお話を受けた段階で

ご依頼品の製作手順を考えますから、

受け手の頭の中はフル回転しています。

 

 

まず先に、直感があります。

長くプロとしての仕事をしてきますと、

見たことのないものが出てくるたび、

まず直感的にできるかできないか、が

頭に浮かびます。

 

あとから理屈付けをすると、

たいてい直感が正しいことがわかるのですが。

 

できるまでの道筋がちょっと危ういな、という時は

製作現場のアトリエに戻って、

頭を寄せ集めて考えるわけです。

 

ご相談の段階でもすでに、

デザイナーの他に

何人もの職人が手を止め、

ご相談者のひとつのお品について

あれこれと検討を加えています。

 

これは、当店の中で

クライアントのために使われている、ひとつの

「外からは見えないプロの人手」。

このジャンルで最高クラスの頭脳と技術です。

 

 

フルオーダーのお店にとって、

アトリエが隣接していることは

仕事の成否にかかわる重要なファクターです。

 

ご注文に至らない方の中には

「銀座でものを作るから、贅沢ですね。」

とおっしゃる方もお出でですが、

じつは銀座でも、古いビルの2階から上は

普通の事務所の家賃とほぼ同じなのです。

 

ただ、素材には最高のものを選び、

技術も素材もケチらず作ることが大事、

と私たちは思っています。

 

銀座でやっているからこのお値段、

と思ってらっしゃる方はまず、

そんなところに目をやるのではなく

 

当店と同じレベルで仕事できるところは

他にない、

ということを知っていただければ、

と思います。

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