革製品のオーダーメイド 銀座 オーソドキシー

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2021.04.14

オーストリッチのラティーゴバッグ 012

 

本日ご紹介するのは、

めったにお見せすることのできない

すばらしいオーストリッチ革の

定番ラティーゴバッグ、サイズ違い。

 

何がすばらしいかと申しますと、

ズバリ「革」です。

オーストリッチ大好きな

クライアントからいただいた

ご注文品です。

 

しかも裏地には

フランスのラム革を使っています。

 

 

 

ワールドブランドの

革製品製作に使われる革は、通常

購入枚数の倍の数の出来上がり品から

選ばれています。

 

もしそのブランドが100枚欲しければ、

革供給者は200枚作り、そこから

良いもの100枚を選んでもらう、

という方式が一般的です。

 

今回のオーストリッチは、

その残りの100枚の中の1枚です。

ここまでの枚数になってくると、

選ばれた革と甲乙つけがたい

良いものもあります。

 

 

 

ご紹介するのは

毛穴もはっきり盛り上がっていて、

とてもきれいな1枚。

このバッグには2枚使っています。

 

こういった最上級の革はたいてい、

お色が黒のことがほとんどです。

 

というのは、最上級の革は

ほとんどがブランドのものに

なるからです。

ブランドは独自の色出しを求め、

それが「今年の色」になります。

 

その同じ色の革を

市場に出すわけにはいきませんから、

染め直して出すことになります。

それで、残りの100枚はほぼ

「黒」になる運命です。

 

 

 

それでも

このように粒のそろった毛穴は、

一般に出回る革の中では

探すことが出来ません。

 

ここ10年ほどの間、

国内で出回るオーストリッチは

毛穴の粒も小さく、

凹凸のはっきりしないものが

多かったですから、

 

こういった

南アフリカで取引されている一流品を

入荷できる革やさんが出てきたことは、

ありがたいことです。

 

 

 

革の世界では、たくさん使う人たち

(製造販売多数の会社)に

まず「上質な革」の優先権があり、

それがだんだんと廻りまわって

日本にやってくる、

というような仕組みがあります。

 

日本の革の使用量(製作量)は

2019年のデータです

世界中で54位。

 

 

 

でもおそらく、

順位だけで取引先を考える状況が

少しずつ変わってきているから、

こういった革を

日本で入手できる機会が

増えてきているのかもしれません。

 

どうせ教えてくれませんから、

どうやってそのルートを見つけたのか

お尋ねすることはありませんが、

新しい革やさんたちはみな、

独自の努力をしていることは確かです。

 

 

 

このラティーゴバッグは、

表がオーストリッチx裏地がラム

ですから、

ハリがあって、しかも軽く作るには、

いろいろな工夫が必要です。

 

黒いラムの裏地をご覧ください。

なんとふっくらして

気持ちよさそうな革ではありませんか!

 

 

 

オーストリッチ革を

まるまる2枚使ってパーツを取り、

裏地のラムを気持ちよく感じるように

お作りする…

 

貴重なご注文をありがとうございました。

金具も

厳選したものを使っていますから、

長くお愉しみ頂けることと思います。

 

お時間の経ったこのバッグを

拝見できる日を、お待ちしております。

 

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