革製品のオーダーメイド 銀座 オーソドキシー

Order example

2022.06.30

スケッチ画のタテ型ショルダーバッグ 20504

 

ステキなスケッチ画をお送りくださった

クライアント。

ひと目拝見するだけで

この方がイメージする好みの形が

はっきりわかります。

 

 

*鉛筆文字は、こちらで書き入れたもの

 

 

みなさまから

メールでお問い合わせいただく場合、

ご説明の図を描いていただいたり

現物のお写真をお送りいただくことがあります。

 

たいていの方は

欲しい形の正面図・側面図・背面図を

描いてくださったり

お写真を撮ってくださって、

とてもありがたく思います。

 

そんな時、もし

こんな斜めから見た図や写真もありますと

より正確なお返事ができます。

 

図を描くのが苦手な方は、もちろん

図もなしでも大丈夫です。

もしご希望に近い製品の載ったURLがあれば、

それをお知らせくださることも役立ちます。

 

 

 

 

 

しかし

ご本人様に図を描いていただくことが

すばらしいことである理由は、

こういう図には

それと意図していらっしゃらなくても

その方のお好みが反映されるからです。

 

百の言葉で語られるより、

パッとひと目見る図の方が

情報量は多いかもしれません。

 

そのいい例が、図に書き入れたメモ書き。

この図を見てデザイナーが質問し、

ご注文者からいただいたお返事の結果です。

おかげさまで

あっという間にご相談は完了しました。

ありがとうございます。

 

 

 

 

 

 

図や写真の読み解きは、

どこまで正しく

イメージまで含めて受け取れるか、

にかかっています。

ご注文者の語られぬ意図が、必ず

そこにはあります。

 

ですから

そこから起されるこちらからの質問は、

製作に当たっての

具体的で重要な内容ばかり。

 

「語られぬ意図」とは、

それぞれの方にとっては

「当たり前のこと」なのかもしれません。

私たちは、それぞれの「当たり前」の中で

生きています。

 

ご注文内容に関しては、

あれやこれや質問されるまで

みなさまが明確に考えられないのは、

当然のことです。

ご注文者のみなさまは

あくまでもご注文なさる立場で

製作側ではありませんから、

プロからのアプローチをお待ちいただくことが

正しい役割でもあります。

 

 

 

 

 

 

先日とても興味深いことが起きました。

現在製作してもらっている

ウェブショップページのことです。

 

現在プログラミングの段階ですが、

プログラミングチームから

チェック項目のお知らせが来ました。

デザイナーが確認し、

そのお返事を書くまさにその時、ふと

「そういえば、この箇所については

このようになっていますか?」と

気になってお尋ねした内容がありました。

 

するとその内容は、

縦割りに分割されているチームの中で

取り上げるべき課題として

まったく顧みられていなかった問題だと

わかりました。

 

そのチームは、

・全体構成を含めた文章表現

・インターフェイスを含めた全体デザイン

・プログラミング

という3種から成っています。

ウェブに対して完璧なチーム編成ですし、

本サイトをすでにうまく作ってくださったので

それはもう信頼しています。

 

 

 

 

 

 

ところが今回起きたのは、

ショップ内をどのように動かしていくか?

という何とも具体的な問題で、

 

それには従来のウェブショップで

やりにくいと思っているところや、

もっとこうしたい、という

聞き取りが必要な部分でした。

 

しかしそれは、おそらく通常は

全体像では考えられることのないであろう

細部の具体的内容でした。

 

そのことが明らかになったのは、

上記の質問をしたからです。

 

プログラミングに入る前段階で、

デザイナーはどういう商品ページになるか

具体的に知らず、

プログラマーは

錯綜して情報量の多いページを

うまく表出させる作業へ向けての

まとめをしているところでした。

 

本編着手の前に

何でも話せたことが、再考につながっています。

 

当ショップは

一般的な、量産品を売るページと違って、

各々の製品に合わせた表の革、裏の革などを

選択できるページ仕様ですから、

普通のウェブショップページ構成とは異なり、

まとめるまでが大変な作業です。

 

おそらく前例のないものだと思いますから、

いろいろな合わせ技も必要になるはずです。

 

 

 

 

 

デザイナーは

「大手銀行がたくさんお金をかけても

ちゃんとしたソフトができなかったのは

船頭多くして…ということがあったと聞きましたが、

縦割り作業で進めることで

具体的に相談されない内容があったであろうことも

理由の1つかもしれないですね。

私も自分たちのことでは気づけなかったですし」。

 

単純な内容なら縦割りで機能すると思いますが、

オーダーメイドのような複雑な仕事を

きっちり統括するためには、

全体を知っているプロデューサーが必要です。

 

全体がわからないと

聞き取りの内容も不完全なものになります。

 

当店の仕事はまさにそれで、

ご注文者の意図せぬ部分や

さらには、

製作する側の「当たり前の対処」からくる

見逃されがちな個別の解釈、

素材に関する新旧の知識など

すべてを理解して統括することを考え併せ、

製作物の最終的な仕様を引き出していきます。

 

時にこうして

自分たち自身が依頼人になる時も、

つねに「何が問題か?」を

突き詰めているおかげで、ページ製作では

前段階で大惨事を防ぐことができました。

 

ご注文者のみなさま

私どもとタッグを組んでいただきましたら、

少しでも、あれ?と思ったことは

何でも口に出してください。

私どもも製作中に

想像を超えた事態が発生した時には

ご相談させていただきます。

 

このたびは

示唆に富んだご注文をありがとうございました。

 

 

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