2022.07.27
汗による劣化が少なめのフランス革の二つ折り財布 20407
2015年にお作りした二つ折り財布、
そろそろ取り替え時期が来たということで
同じものを再度ご注文いただきました。
お尻のポケットに入れるため
汗で革の寿命が早まると感じてくださり、
「できれば別の素材で…」という
ご希望だったのですが、ご指定素材が
当店のミシンでは扱えない素材だったため
フランスの革をお勧めしました。
このフランス製のオレンジ色の革は
発色がよく、色落ちがありません。
店頭でこの革を使ったブランド財布を
拝見することも多いですが、
10年お使いいただいたものでも
ほとんど最初と変わらない色が特長です。
こういった色のきれいな革は
どういうものを良品質というか、ですが、
それは
・まず、きれいな発色であること
・次は、
表面の色が革にしっかり密着していること
この2点です。
色揃えは圧倒的にきれいな色が多く、
今まで探してもなかなか無かった
色揃えで、
密着の度合いはかなりしっかりしています。
色がしっかり密着している、とは
女性の化粧で説明しますと、
地肌をきれいに下地で仕上げて
ファンデーションをぴちっと密着させた
美しい肌、
と思っていただくと分かりやすいかと
思います。
当店特製牛革とは真逆の革で、
しっかりときれいにお化粧した革なので
経年変化はありません。
そういう革だから
多少の水が当たってもシミになりませんし、
水気が革の中に入っていくことも、
素肌タイプの革に比べると少ないと言えます。
しかし、あくまでも表面の化粧加工なので、
水にぬらさない方が
劣化が遅くなることは間違いありません。
今までにお会いした
この革の製品を持っている人は、
ご自分の持ち物を
とくに大切に扱う人がほとんどでしたから、
そういうところからも
寿命が長くなるのだと想像もできます。
「大切に使おう」という気持ちは
モノを長保ちさせる秘訣のひとつです。
そのタイプの革でお作りした今回の財布、
内側は私どもの特別牛革ですから、
経年変化も愉しんでいただけます。
この組み合わせは、最高に楽しいです。
表の素材、内側の素材、
それぞれに意味のあるご選択を
ありがとうございました。
同じようにお使いいただいて
どのような変化になるのか、
後々拝見させてください。
よろしくお願いいたします。