革製品のオーダーメイド 銀座 オーソドキシー

Order example

2024.12.20

新店舗、内装のコンサルティング

デザイナーはこれまでに

ファッション製品などをオーダーして、

その経験を自身のコンサルティングに

生かしてきました。

その結果が現在のコンサルティングと

製作現場をかたち作り、

みなさまに喜んでいただいております。

 

でもさらに良いコンサルティングを!

といつも考えているデザイナーは、

内装デザインをお願いするにあたって

「これもすごく勉強になるわ。」

と目を輝かせています。

 

さて当店は、44年という営業時間の中で

2回の引っ越しをしました。

最初は下北沢で始め、

代官山を開き、銀座へ引っ越しました。

 

 

 

  

*1981年開店の下北沢店

 

 

 

一番最初の店舗づくりは自分たちで行い、

材木問屋の知り合いからいらない材木をもらい

自分たちで床を貼ったりして作りあげていった

手作り感あふれる素朴なお店でした。

今ではほとんど見ない厚い木の

床のすばらしさを感じるお店でした。

 

2軒目の代官山店は、

サルトルというイタリア高級靴店の

あとに入ったので、居ぬきの内装を

製作費の10分の1のお値段で譲渡されました。

 

 

 

  

*1992年開店の代官山店

 

 

そこでふんだんに使われていた

イタリア大理石の実際の特徴を知り、

イタリア職人が来日して造ったという

32工程の壁の経年変化のすご味を知り、

良い素材について、

また店づくりについて

音響などの細かい点に至るまで、

イタリアの意識を体感する機会を得ました。

 

 

 

  

*代官山店にはアンティーク家具がたくさん

 

 

 

毎日使うということは、

さまざまなことに気づきますし、

素材や店舗設計の本質も知ることのできる

すばらしい経験だった、

とデザイナーは常々話しています。

 

 

 

  

*現在の銀座店の開店当初

 

 

そこで現在の銀座店はどうか

と言いますと、

手仕事の店ならではの

少ない資金での店舗づくりで、

これは店舗設計の経験豊富な

アンティークを扱う人に

ザクっとしたマスト事項を丸投げして、

予算内の内装をしていただきました。

ですから、ここまで実際には

自分たちの内装について

イメージを細かく考えたことはありません。

 

 

 

  

*扉の写真がないので、これでご容赦を

 

 

 

さてそんな経歴の中での、今回の屋移りです。

店のみんなが興奮しているのは、

初めて自分たちで

内装をオーダーするからです。

 

前出の施工会社社長が

まだ若くして身罷られたため、

新たに探さなくてはならなかったのですが、

運の良いことに

すばらしい建築士の方との

ご縁を得ることができました。

 

 

 

*あっという間に作ってくださった
店舗の模型!

 

 

 

この建築士の方は

安曇野東京のちひろ美術館を設計し、

現在ご自分の設計事務所を率いて

20年になるベテランです。

有名なお仕事をたくさんされている方なので

当店には過ぎた方と思いましたが、

一緒に仕事をしますと、気持ちよく進み、

勉強することが多いです。

 

レイアウトは

使うことを考えてのことになりますが、

内装デザインの質や色を決めるにあたって

この方の言ってくださったことが

とてもありがたく、決め手となりました。

 

「失礼な言い方で申し訳ありませんが、

私はこの店の製品を見た時

店舗の作りが製品よりも劣ると感じて、

製品が浮いてるような印象を受けました。

同じグレードにする方が良いと思います。」

 

そう言えば、

高級に見える作りのお店なのに

扱う製品が大したものでないお店は

そこら中にあります。

 

自分たちが客観的に見られないことを、

客観的な見方から

ご助言していただけることは

すばらしいと思いました。

 

 

 

 

 

 

また、幅広い知識をお持ちの

経験あるプロフェッショナルから

「当店ならでは」の内装コンセプトを

授けていただいたり、と

コンサルティングを受けられることは

何ともありがたいことです。

 

ものづくりは、コンサルティングが命。

 

あらためて

コンサルタントの良し悪しが

作るものを左右するのだと実感しています。

 

次回はもっと具体的なお写真を

お載せして、経過をご紹介します。

 

 

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