革製品のオーダーメイド 銀座 オーソドキシー

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2022.03.29

革違いのストライプポイントバッグ 112

 

「なんだかこのバッグが

欲しくなってしまいました。」

あるクライアントと別件で話している時、

たまたま店頭に置いてあった

デザイナーのバッグをご覧になって

そんなことをおっしゃいました。

 

 

 

 

立派な体格の方ですから、

「デザインはお似合いと思いますが、

もっと大きい方がいいですよ。」

と大きいサイズをお薦めしましたら、

じゃ、今度大きさを見に来ます、

という流れになりました。

 

*当店では、店頭にないお品の場合、

サイズダミーをお作りして、お見せしています。

 

 

 

 

ストライプポイントは、サイズ的には

案外大きいのですが、小さく見えるような、

大きく見えるような、というイメージの

不思議な大きさ感を持った鞄です。

 

小さいサイズは女性にもきりっとしていて、

デザイナーも使っています。

 

大きいサイズは、体格の良い男性や

背の高めの女性にお薦めしています。

 

 

 

 

今回は、「私はあまりお手入れしないので」

という理由から、エルメス社で使っている革を

お選びになりました。

 

この方の非凡なところはここからです。

バッグの中央に入るストライプの革を

当店特製牛革にする所までは

まだ、そうですね、と

当たり前にお受けしましたが、

 

持ち手の裏面も同じ革で、

というリクエストには、おおっ、と

やられました。

 

ちらっと見えるには

最高に良い色変えのパーツです。

こういうリクエストを頂きますと、

自由な考え方の方だと感じます。

 

普通は、目の前にあるものを見て

気に入ってしまいますと

それだけで満足することが多いですから、

変えよう、という気持ちが

さっぱり無くなってしまいます。

 

まさに、持ち物は人を表す、です。

 

 

 

 

「最近いろいろ考えていたのですが、

良い鞄を持つと、

気持ちが変わりますね。

私は時計が大事と思っていましたが、

それよりも靴と鞄なんですね。」

どんどんと考えが進む方です。

 

今の時代は時計を持たない人もいます。

それに、パッと見では時計まで

見ることは出来ません。

 

そんなことを思ったり、

自身のイタリアでの経験からして、

その会話に対してデザイナーは、

そうです、靴と鞄はとにかく大事です、

とお答えしたようです。

 

それはさておき、今回は、

たとえ定番のデザインであっても、

革が変わると製作技術が大きく変わる、と

知ることのできた貴重なひと品です。

こうしてまた、一歩前進しました。

このたびはありがとうございました。

 

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