実際のオーダー例
40年3,000件を超えるオーダー実績
貴方のオーダーのヒントになさってください。
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めずらしい3枚=6面の定期入れ 203
2020/09/30小物の中にも
とてもおもしろいお品は
たくさんあります。
今回ご注文いただいた定期入れが
まさにそれ!
貴重なご注文をありがとうございました。
3枚の面がペラペラとめくれて、
それぞれにカードが収まっています。
内側の2枚はかなり出しにくいですが、
それは「なるべく小さくお作りする」
というリクエストのためで、
製作前にご了承いただきました。
この定期入れのおもしろいところですが、
こうした定期入れのペラペラめくりは、
あまりうまくめくれないことが
多いのですが、
ちょっとした工夫をしてあることで、
パッと手のひらを使って
開くことが出来ます。
これには見本があって、
ずいぶん前に
お買い求めになったお品だそうですが、
とても変わった作りです。
それを改良して、
色を変えるなどのリクエストをいただき、
今回のオーダー品となりました。
このお品をはじめて拝見した時は、
「どうやって形にする?」と
かなり頭を使いました。
シンプルに見えますが、
製作するとなると
いろいろな引っ掛かりある作りです。
しかもお色を変える部分もあり、
その兼ね合いも考える必要があります。
革の色変えですが、
「単なる色のデザイン」というだけの
問題ではありません。
「ここをこの色で」
とご指定いただいても、
それができないこともあります。
どのようにそのお品物を作るか
という、製作手順に沿うものしか
ご希望に叶うことはありません。
当店では
そういう内容も細かくお教えし、
どんなイメージにしたいかによって
お色変えの色やパーツを
きちんとお薦めします。
取り付け金具のあるファスナー財布 810
2020/09/28コンパクト財布の「ジーヴズ」を
変形させたようなファスナー財布を
ご紹介します。
ほんの少しの違いですが、
見た目の印象と使い勝手は
かなり変わります。
今回も
クライアントのご希望を伺ってから、
「こんな風にした方が
使いやすいですよ」を形にしました。
その結果の形です。
ご提案をご理解くださり、気持ちよく
お受けいただいたことに感謝します。
リクエストでは
「上部一片がファスナーのお財布」
というご依頼でした。
でも出来上がった財布の
ファスナーの開きは、ぐるっと回って
二辺にかかっています。
では、もしファスナーの開きが
上部の一辺だけであったら、
どんな使い勝手になるでしょう?
通常、ファスナーの開きどまりには
止め金具を付けます。
そうしないとスライダー(引き手)が
止まらないからですが、
これとスライダー本体が
案外スペースを取るため、
ファスナー全体の長さよりも
ファスナーの開く幅は小さくなります。
そんな理由から、
ファスナータイプにする時には
どんな風にファスナーを付けるか、
から気を付けませんと、最悪の場合
使えないものになってしまいます。
この程度のことは当店では常識で、
もっと複雑で、
いままでに製作事例のないお品の
フルオーダーメイドにおいては、
「本当にこれは使えるのか?」
という新たな疑問を
確認することが必要になります。
リクエストいただくお品の中には
製作自体が不可能だったり、
使いにくいことが明白だったり、
無理をすれば作れるけれど
今回のオーダー品では止めた方が良い
などの製品があることは、
経験的に知っています。
おもしろいことに、当店ほど
多数の件数を作っておりますと、
「こんなことが可能だろうか?」
と疑問を持った時、
ピピっと直感が働きます。
デザイナーと技術責任者が揃って
「ダメそうな感じ」という時には、
熟考して論理的に詰めて行きますと
まずほとんどが不可能で、
代替案が必要になります。
けれど、
デザイナーが「何となくできそう」
という時に製作責任者と相談しますと、
「これはね、
このようにすればできます!」という
明快な答えが返ってきます。
フルオーダーメイドをお受けできる
お店が数として少ないのは、
そういう理由からです。
リクエスト通りに作ればオッケー
というものでないだけでなく、
それ以前に
リクエストされたものが
ほんとうに製作可能なのか?
可能であれば、
そのリクエスト通り作って
ほんとうにご注文者の想定どおりの
動きをするのか?という、
根本的なモノの作り方、
あり方の問題から
詰める必要のある作業だからです。
決まり切ったものを作れば完成する
巷によくある量産品製作の
色違いオーダーと違って、
一点一点に検証を要する
フルオーダーメイドは、
一般的な製作パターンを踏襲できない
「個人技の結集」に他なりません。
お気に入りのメガネケース を革で… 203
2020/09/25気に入っている形を
革素材で作りたい、という方も
たびたびおいでです。
ビニールや合皮で作られたアイテムでも
使い勝手が気に入っていれば、
良い手触りや
長く使えることを求めて、
革でオーダーする方が少なくありません。
市販品も、よく考えられていますから。
たまたま本日おいでになったクライアントに、
量産品がどんな努力をどれだけしているか
というお話をしたところ、
とてもおもしろがってくださったので、
これからそれをちょっとお書きしてみましょう。
当店の革製品ですと、
ビニールや合皮に負けなくらい軽量で
コンパクトですが、
一般的な作り方の革製品になると、
雑材(ビニールや合皮などの意)の方が
革よりも嵩張らなくて軽い傾向にあります。
ただ仕様に関しては、市販品の革製品には
よく考えられたものが多い、と感じます。
そこで今日は、そうした市販品の
優れたところをお話します。
ともかくそれは、「お値段」に集約されます。
凝っているにもかかわらず、
こなれているなあ、と感じます。
市販品も、当店フルオーダーメイドで
一点だけ作るものに対すると同じように、
デザイン→試作→型紙づくり→本番製作
という手順を踏みますが、
たくさんの数量を作るため、
その手順にかかった手間暇(金額)を
その数で割ることが出来ます。
それはかなり大きなメリットです。
また、材料もまとめてたくさん買えますし
(まとめることで安価に作れる革があります)
何といっても、たった一日で
驚くほどたくさんの製品を作れることが、
わたしたちフルオーダーメイドからすると、
まさに驚きの事実です。
その革材料の均一な表面加工も、
パーツの大きさも、どうやって
より効率よく取ることが出来るようにするか、
も常に課題になっているはずです。
製作面では、工程数を少なめにするよう
考えに考えた製品も、
市販品には増えています。
作り方の簡略化の手段として
比較的単純なやり方は、
裏地を付けなかったり、
縫う部分を極端に減らしたり、
一筆書きのように組み立てられるパーツに
したり…と、枚挙に暇がありません。
そういった製品を見せていただくたびに、
「みんなよく考えてる!」と
思わずヒザを打ってしまいます。
それから量産品の良いところは、
デザイナーと製作者が
一体化してないところです。
それによってデザイナーは、
「デザインすること」だけに力を絞れます。
フルオーダーメイドであれば、
デザインする人と作る人が違っていても、
双方が、互いの立場を理解しなくては
製作することが出来ません。
ということは、なかなか
人の替えが効かない、というリスクが
大きい、ということです。
それはさておき今回ご紹介する
ご注文いただいたこのメガネケースも、
そうした優れた市販品の
革版レプリカ、です。
「とても気に入っていて
使いやすいので、そっくりに作ってください。
特に大きさと容量を…」という
リクエストでした。
シンプルな作りですが、
容量を同じくらいにする、ということが
ほんとに難しいご希望です。
毎回毎回、そういったリクエストには
薄氷を踏む思いでお応えしています。
さいわいその甲斐あって、
お客様には気に入っていただけましたが、
こうして毎日、
命かけてお作りしているのです。
ご注文、ありがとうございました。
トリコロールカラーのボディバッグ 204
2020/09/23この楽しいボディバッグは、
男性クライアントからのご注文です。
トリコロールカラーがお好きとのことで、
どこにアクセントを入れるか
迷っておいででしたので、
いろいろなパーツ箇所をご案内して、
そこからお決めいただきました。
でも本体は落ち着いた感じにしたくて、
ネイビーを選ばれたわけです。
もし全体がネイビー一色だったら…
と想像しますと、
どうしてこの方が他のお色を、
好きなお色を混ぜたかを、
ご理解いただけることと思います。
上のお写真には写っていませんが、
向こう側のストラップの取り付け革の色は
ネイビーです!
一色だけのものと違って、
傍から見ている人も楽しませてくれる
バッグになりました。
本日はめずらしく
ご注文者の性別を明かしましたが、
これには訳があります。
このオーダー品は
ご注文者ご本人がおいでくださって
ご注文くださったものですが、
もし女性→男性へのプレゼントだとしたら、
こういった多色使いのお品は
あまり無いご注文だからです。
今日は女性の方へ、あるひとつの、
プレゼントオーダーに対する考え方を
ご紹介しようと思います。
もしも男性の方に、
それも、ご自分で洋服など
身の回り品を選ぶタイプの方に
プレゼントをお考えでしたら、
その方に成り代わって
(気持ちをトレースして)
お選びいただくことを
お試しいただきたいからです。
当店のクライアントの男女比は5:5ですが、
男性のご注文者には
個性ある好みの方が多いと感じます。
色使いやネームの入れ方、入れ位置など、
攻めたファッションをお楽しみになる方が
多くいらっしゃいます。
そういう方は、服装を拝見しますと、
ご自分で選んだものか
そうでないものかが一瞬にしてわかるくらい、
攻めの姿勢が出ています。
プレゼントの選び方には2種類あって、
ひとつは選ぶ人が好きなものをお贈りする、
もうひとつは、
相手の好きそうなものをお選びする、
のふたつですが、
後者はちょっとハードルが高そうと
思う方が多いようです。
でも、考え抜いたものでしたら、
ご注文者もその時間を楽しめますし、
どんな風に考えたのかを
ネタに、お話しすることも容易です。
迷うことはたくさんあるかもしれませんが、
当店にはご相談デザイナーがいます。
もちろん、相手の方をお連れいただくのも
けっこうです。
鞄をパッと開けて
真っ赤な裏地が出てくる、というような
仕掛けも、
その方の個性に合わせてご提案します。
あるクライアントのお財布遍歴と、ブックカバー
2020/09/212007年から
お付き合いくださっているクライアント。
たまたま先日もご注文をいただいた時、
その方のお財布の変遷について
お話しをいただく機会に恵まれました。
足掛け14年のお付き合いです。
ありがたいことです。
「じつは、最初ここへ来た時には
別のお店で
オーダーをしたことがあったんです。
でもあまりうまく行かなくて…
だからこちらではどうやって
自分の欲しいものを伝えようか、と
すごく緊張してやってきました。
「そしたら…あれっ?これだけ?
と拍子抜けするくらい
あっという間に、
私の欲しいものを理解してくれて、
次の来店時には
きれいに出来上がっている、という
驚きの結果になりました。
「ああ、ここだったらこんな風でいいんだ、
自分だけで考えてないで
ある程度考えたら、
投げて相談すればいいんだ、とわかって、
それからは不便なものがあると
まず自分で考えるところから始めました。」
このクライアントは豊かな発想の持ち主で、
デザイナーが驚くようなアプローチを
たくさんしています。
それをどうやって現実の形にするか
毎回大変なリクエストが多いのですが、
それが、当店にとっては
クリエイティビティの出しどころ。
この方はバッグや他の小物も
ご注文くださいましたが、
まずはお財布の変遷について
ご自分のブログにお書きくださっているので、
ご紹介させていただきます。
http://favorites2014.blog.fc2.com/
どうして「オーダー」なのか…
この方と同じように、
日々の生活に不便を感じている方にとって
他人事とは思えないかもしれません。
この方のように、みなさまにも
オーダーの快適さと愉しみを
味わっていただけましたら幸いです。
末筆になりましたが、
ブログをご紹介させていただいた
クライアントの方には、
心からの感謝を申し上げます。
ありがとうございました。



























