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形をご指定いただいたプレゼントのショルダーバッグ 507N

形をご指定いただいたプレゼントのショルダーバッグ 507N

2025/09/17

 

「この鞄は作れますか?」

メールでお写真を頂戴しました。

 

プレゼントで差し上げるバッグで、

相手の方がいつも使っているものと

同じカバンをオーダーしたい、という

ご要望で、ご希望の出来上がり日まで

あまり時間がありません。

 

 

 

 

 

こういうご希望を頂戴しますと、

すぐにお写真を詳しくお調べして

全体構造を把握し、

必要な金具がありそうかどうかなど、

問題点を洗い出します。

 

これも、デザイナーと製作者たちが

同じ場にいる、アトリエ兼店舗だから

可能なこと。

 

 

 

 

 

こちらはあるブランドの

すでに廃版になった製品で、

もう入手できないものだそうです。

 

一部布が使われていますが、
私たちはエルメス社の革オンリーで

お作りしました。

 

差し上げる相手の方は、その鞄を

現在も使ってらっしゃると

お聞きしましたから、

デザインも使い勝手もすべて、

写真から見たこの製品に寄せています。

 

 

 

 

 

しかしおそらく、

現品よりかなり軽いと思います。
それでもヘタらないように

いろいろな工夫をしています。

 

かなり凝った造りのバッグですから、

オリジナルには

ブランド独自の金具が使われていて

同じ加工のできない部分はありました。

が、新しくお作りしたオーダー品には

すばらしい存在感があります。

 

 

 

 

 

相手の方のお名前と

出来上がり日をお入れしましたから、

何年かたった時に

興味深くご覧いただけることでしょう。

 

出来上がり日の入った製品を

お持ちくださるクライアントが

たまにいらっしゃいます。

どの方もたいてい

記憶以上にお時間が経っていて、

そのことに
驚かれることが多いと思います。

 

 

 

 

 

今回のこのバッグは
正面金具がポイントでした。

 

オリジナルと同じような金具で

無垢の真鍮製を選んできましたが、

なかなかの存在感です。

一目見た時の直感で、

「大成功」の仕上がりになりました。

質の良い金具の力は、

想像以上に大きいと感じます。

 

 

 

 

 

こちらのご依頼者から、製作途中に

「製作の進み具合を

写真で送っていただけませんか?」と

リクエストいただきましたが、

それはなかなか難しいことです。

 

なぜなら、型紙を作って

たくさんあるパーツを切り出した後は、

ひたすらそのパーツを

完成させていく作業が続くからです。

 

そして組み立ては、

すべてのパーツが揃ったら、

それまでの地味な作業に比べますと

「あっという間に」形になってしまう

からです。

 

 

 

 

 

 

もし途中のお写真をお送りしたら、

これでほんとに期日までにできるの?

とご心配をおかけしてしまうでしょう。

 

すべてのパーツを完成させるには、

製作者すら歯がゆいと感じるほど

お時間がかかります。

 

また、

製作途中で作業を中断することほど

「ものづくり」にとって

忌まわしいこともありません。

 

作り始めからだんだんと上げて行く

集中の度合いは、一旦切ってしまうと、

その一番の集中に戻すに

気持ちの切り替えと時間が必要です。

 

そんなわけで鶴の恩返しのごとく

途中経過をお見せする機会は

ありませんが、

だからこそ、良いものができることを

ご理解くださいね。

よろしくお願いいたします。

 

 

 

2015年製作オリジナルレザーのカード入れ、その後

2015年製作オリジナルレザーのカード入れ、その後

2025/09/16

 

久しぶりにおいでくださった

クライアントに、

2015年にお作りしたカード入れを
お見せいただきました。

 

きれいにテリが出ています。
当店オリジナルレザーは丈夫で、

経年変化もきれいです。

 

 

 

 

 

誰もが外側は一番触りますから、

色の変化、ツヤの変化がはっきりします。

 

日々どれだけ触る時が多いか、で

ツヤの出方や

キズの治り方が違ってきます。

 

外側の擦れたキズはたいてい、

白いままでなくて

肌の色が戻りつつ

黒っぽくツヤが出てきます。

それがほんものの使い込んだ「革の味」。

表面塗装をしてない革の、

まぎれもない経年変化そのものです。

 

 

 

 

 

内側はたいてい

擦れたキズはそのままですが、

こちらは後からでも

手でなでていただくことで、

どんどん傷が治っていきます。

オリジナルレザーをお使いの

みなさまにも、ぜひ

お試しいただきたいと思います。

 

 

 

 

 

このタイプのカード入れですと、

普段おそらく

内側を触ることはあまりないですから

外側に比べると

変化は見えにくいですが、

 

右側の名刺入れの方は

触る頻度が高いと見えて、

ツヤが良くなっています。

 

表面塗装してない革は

手で触ることを増やしてあげれば、

思い立った時に

あらためて育て始めることができます。

 

この革を育てることが楽しいから、

栃木レザー(株)さんと

変わることのない品質で作ろう、

と二人三脚をしています。

 

 

 

 

 

 

 

ただ、革を取り巻く環境の変化で、

当店もヌメのダークブラウンの製作を

断念せざるを得なくなりました。

 

現在注文しているダークブラウンが

最後の1枚となりますので、

ご希望の方は早めにお申し付けください。

 

 

 

クロコダイル藍染めの手帳カバー 50703

クロコダイル藍染めの手帳カバー 50703

2025/09/15

 

以前ご紹介したクロコダイル藍染め。

端から端までを使って

この素晴らしい革でお作りしたのは

手帳カバーです。

 

2冊の手帳が入るカバーで、

2冊のつなぎ目はオリジナルレザーで

留めるループのあるタイプ。

 

 

 

 

 

今回のこのオーダー品については、

とにかく斑柄にご注目ください。

このクロコダイルの柄の並びを

お楽しみいただけますと幸いです。

 

 

 

 

 

内側のパーツまですべてを

正柄でお取りした

見ていて気持ち良いお品です。

 

ただ一か所だけ、

革の量が限界だったものですから

タテxヨコを逆にしている

パーツがあります。

 

でもそこは却って

デザイン的におもしろくなりました。

さて一体どこに使ったしょう?

 

 

 

 

 

ご来店くださったクライアントが

旧→新カバーに中身を移している時、

ちゃんと入る?

適度なゆとりはある?

柄はどんな風に見える?など

何となく総合的に見ながら、

デザイナーはドキドキしています。

 

入れるものがある場合

いつでも製作方は、緊張しながら

この様子を見守っています。

 

 

 

 

 

それは、中身のサイズに

ぴったりでお作りするからです。

 

今回のように

前回と同じ仕様のご注文品であっても

難しさは変わりません。

 

それは、革の種類や

それぞれの厚みによって、

どんなにうまく調理しようが

多少のブレが出るからです。

 

 

 

 

 

そのブレを前提に作っていきますが、

最後は神のみぞ知る…で

クライアントのみなさまには

中身を入れていただき

ご確認いただきます。

その時間が「ドキドキ」というわけ。

 

十分に注意してお作りしてますから

「これなら大丈夫」とは

思っていますが、

ほんの少しのブレのズレで

アッということが起きます。

当店では、それほどデリケートな

仕事の仕方をしています。

 

 

 

*2冊のサイズ違いの手帳を留める
ループを装着したところ。

 

 

*これが表紙を留めるループ。
すばらしいアイデアです。

 

カード入れなどの場合ですと、

最初から大きめのサイズでは

のちのち使っていったら

ゆるっとして

カードが出てしまう恐れもあります。

 

量産品であれば
もともと大きめに作っていますから

そこまで考えなくてもいいのですが、

そういう大きさがお嫌な方が

おいでくださるのが

当店フルオーダーメイドです。

 

 

 

 

 

 

最後のこのお写真は

クライアントがすっかり

中身を入れ替えたところです。

きれいに収まって

「ここで触っているだけで

馴染んできているようです。」と

革の感触を楽しんでくださっています。

クロコダイルのオールインワンコンパクト財布 50605

クロコダイルのオールインワンコンパクト財布 50605

2025/09/13

クロコダイルレザーのご説明の中で
先日ご紹介したダークパープルの革。

 

あのシンメトリーのパーツが

どのような形になったか、

ご報告しましょう。

 

 

 

 

 

このオーダー品は、

カード10枚とお札少しを入れ、

小銭入れのあるコンパクト財布で

 

お持ち込みくださった見本品は

1枚革で作られていて、どこにも

縫いがない「一筆書き」のような

小銭入れでした。

 

 

 

 

 

まったく縫った箇所がなく、
マチ部分を小カシメで止めただけで

作られていますから、

「型紙づくりが命」という

最近の主流を行く製品です。

 

型紙さえできれば、これなら

1.クリッカーでパーツを抜く

2.カシメでマチを止める

3.フタのホックを付ける

だけで完成しますから、

革製品を作ったことがない人でも
容易に作ることができます。

 

とても柔らかい革を使うことで、

成形する手間さえいりません。

よく考えられています。

 

この製品は、

先のロエベ展で考察したような、

作る人に技術を期待しない方法で

作られています。

 

 

 

 

 

アイデアを出すことや

型紙を作る人だけが必要で、

作る人を選ばないこうした製品は、

10年ほど前から増えています。

 

技術ある人を探すことや、

技術ある人を育てることが

どれだけ大変か、

わかるような時代になりました。

 

作り手が手を動かしさえすれば

完成する量産品というのは、

方法こそ違えど、いまや

どのメーカーも考えていることです。

 

 

 

 

 

この市販品の型紙は、

入れるものを想定し、

きっと何度か試したことでしょう。

小銭と三つ折りの札が少し入り、

カードも数枚、何とか入ります。

 

でもそれ以上入れるとなると
当然ですが、小さいのです。

 

想定以上の使い方をする時には

それなりのサイズアップ変更を

しなくてはなりません。

それが今回のお題でした。

 

 

 

 

 

見本品はお預かりできたのですが、

それでもこの一筆書き小銭入れは

型紙づくりが大変でした。

 

フルオーダーメイドでは

オーダー品ご使用者の生活に合わせて

サイズを決めていきますが、

当店では、ある程度

ここまで入れる、MAXの中身を

お尋ねします。

 

ただそのMAXの考え方が案外

そのままMAXと言えないこともあり

ここは、詳しい聞き取りと

より良い判断が

重要視されるところです。

 

 

 

 

 

今回のご依頼者は

入れる量がはっきりしていますから

とにかくそれが入るように

型紙を変更していきました。

 

使い方から考えますと、

無駄に大きく作りたくはありません。

ギリギリの線を狙ったところ、

このオーダー品の型紙は、

ベースも含めて

3回作りなおすことになりました。

 

1枚の革パーツを立体にする場合、

容量を見極めることは

余計に難しいのです。

 

 

 

*丸ごと1枚のクロコダイル

 

 

お渡しした時

「この大きさだったら

ちょうどいいです。」

とおっしゃっていただけたので

ホッとしました。

 

所定のものを入れて

ちょうどいい塩梅の入れ具合です。

 

「とても良いです!

この余った革のところで

何か他のものを作りたいですねえ。」

 

 

 

*今回のオーダー品のパーツは2枚。
きれいなシンメトリーです。

 

きっとまた

近々お目にかかれることでしょう。

この度はありがとうございました。

 

色の組み合わせが素敵な、

きれいなお品を作れて楽しかったです。

 

 

 

親子二代の定番小銭入50707

親子二代の定番小銭入50707

2025/09/11

 

11年前にお揃いで長財布と小銭入れを

ご注文くださったご夫妻が、

ご子息を伴ってご来店くださいました。

 

「この子が来年中学生になるので

小銭入れを用意したくて、

また伺いました。」

ありがたいことです。

 

 

 

 

 

お写真は、11年前のオーダー品。
「ずっと使っていますが、

手触りも良くて丈夫で、

気に入っています。

小銭入れもとても良いので、

家族のお揃いを

息子にもプレゼントしようと…

やっとそんな年齢になりました。」

 

 

 

 

 

2代目のお子様方に当店製品を

引き継いでくださる方は

ちらほらいらっしゃいますが、

まことにありがたいことです。

 

当店オリジナルレザーの触り心地を

物心付いた頃から知っていれば、

「革」がどういうものなのか

本質を知っていただけることができて

さまざまなモノを選ぶ時の

ひとつの指針になってくれると

思います。

 

 

 

 

 

ご一家でお持ちくださるのは、

定番の「手のひらに収まって

気持ちのいい小銭入れ」です。

 

小さいサイズですが、

革が慣れてきますと

見た目以上の収納力を発揮します。

 

ズボンの前ポケットに入れても

邪魔になりませんから、

小銭入れをお探しの方には必ず

お奨めしている定番です。

 

 

 

 

 

立ち上がりタイプのマチですから

出し入れしやすいのも良いです。

 

12歳の方にお持ちいただくのは

初めてだと思います。

ご子息さまがこの小銭入れを持って

11年経った時について夢想できるのは

なんとすばらしいことでしょう!

 

この度のご注文も
ありがとうございました。

 

 

 

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