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純白のボストンバッグ 412N

純白のボストンバッグ 412N

2025/03/18

長い歴史の中で初めてお作りした

純白一色のボストンバッグ。

ここまできれいな鞄はそうそうありません。

こんなバッグを作ることができるなんて、

すばらしく楽しいことです。

 

足掛け3年でお決めいただいた

デザインと大きさは、

出来上がるまでに三月ほどかかりました。

 

 

 

 

 

 

このボストンバッグの横幅は47.5センチ、

既製品の大きさから割り出したサイズです。

 

鞄のオーダーメイドの場合

一番問題になるのは大きさですから、

今回のように

既製品の大きさを基本にしていただくのも

感じがつかみやすいと思います。

 

 

 

 

 

 

また、作りたいバッグのTPOを意識して、

「その時」出番の多い自前のバッグの大きさから

ご自分に必要な荷物量を把握できれば、

理想のバッグサイズを出しやすいと思います。

 

大きさを特定するには

いろいろな方法がありますから、

ご自分に合った方法でトライしてください。

 

 

 

 

 

 

当店にご相談にらっしゃる場合

もし上述の方法が難しければ、店頭に

中に入れるモノを全部お持ちください。

見本鞄にモノを入れながら

様子を見ていただくこともできます。

 

ただしその場合、ご相談時間は

少し余分にかかると思いますから、

ゆとりを持ってご来店ください。

 

 

 

 

 

 

さてこのボストンバッグ、

ハイブランド革xシルバー金具

という組み合わせですが、

さらにステキなのが、裏地のお色です。

 

ファスナーを開きますと

パッと萌え出るお色が、下のお写真のブルー。

 

リクエストいただいたので

だいぶお探ししました。

定番素材ではありませんから、

多少保ちは劣るかもしれません。

 

基本、定番以外の裏地であっても、

存在する中から

より丈夫なものをお選びするようにしています。

 

 

 

  

 

 

 

当店定番ナイロンは

発色に気を使って選んでいますが、

それ以上に気を付けている条件は

「保ち」です。

 

外側の革が長保ちしますから、

なるべく取り換えないで済むよう

丈夫なナイロン地を選びます。

 

それでも定番にするとなると

どうしても色に限りが出てしまいますから、

今回のようにリクエストいただいた場合は

ご希望色をお探しします。

 

ただし、当店ナイロン地に比べますと

どうしても保ちの面では劣りますから、

それはご理解ください。

 

 

 

 

 

 

このボストンバッグには

ショルダーベルトをお付けしましたが、

このショルダーベルトにもご希望があり、

ベルトバックル式にしています。

 

これが良かったのは、

この革には

この製法の方が向いていることです。

 

短くする時に余りが出ない方法ですと、

柔らかい革でないと

うまく作ることができません。

 

硬い革、柔らかい革は

ある程度なら

技術力でどんな風にも料理できますが、

このたびのこの局面では保ちが悪くなり、

やらない方が良いです。

 

こうした内容もすべて、

当店ではみなさまにご説明します。

 

 

 

 

 

 

このショルダーベルトには

対のような形ですが、

別付けの肩当を付けて

昔ながらのクラシックなタイプに

しています。

 

最近では、ベルトを短くした時に

ベルトの余りが邪魔にならないよう、

このタイプはあまりお作りしないので

とても新鮮でした。

 

 

 

 

 

 

きれいなまっ白い革のボストンバッグは

お持ちになるたび

気持ちがアップすることと思います。

また注目も集め、周りにも

さわやかな一瞬をお運びすることでしょう。

このたびはありがとうございました。

 

 

10年お使いいただいた二つ折り財布 50103_

10年お使いいただいた二つ折り財布 50103_

2025/03/16

長くお使いいただけることは、

お作りする側からしますと

とても嬉しいことです。

 

本日ご紹介するのは

10年お使いいただいた二つ折り財布の

修理です。

 

どのお写真も

左が修理前、右が修理後です。

ゆっくりご覧ください。

 

 

 

  

*小銭入れのヘリ処理=コバ磨きをしたところ

 

 

 

当店オリジナルレザーを使った

外縫い製品(針目が外に出ているもの)は

磨ける革を使っていますから、

再度色付けして磨きますと

元のように戻ります。

 

 

 

  

*ここは札入れ部分のヘリ
ヘリ磨きはご自分で行うこともできます。

 

 

  

 

 

 

どんな二つ折り財布でも一番傷むところは

ふたつに折れ曲がる曲線部分。

裏地の革が、表革から剥がれてきたり、

糸が切れたりします。

 

下のお写真はそれをお直ししたところで、

裏地の革を引っ張って表革に寄せて

縫い直しています。

ここを直すためには、外側パーツと

内側パーツをバラして、作業します。

 

 

 

  

 

 

 

そして今回のメインイベントは

小銭入れ部分の裏地の張替えです。

 

ここを直すためには、

この修理部分の製作工程まで

ビデオを巻き戻すように

内側をバラしていかなくてはなりません。

つまりここのために

小銭入れパーツもバラバラにします。

 

 

 

  

 

 

 

こういう作業を行うため、

修理には想像以上の時間がかかります。

新品よりていねいに扱わないと、

裏地の革を破いてしまったりします。

そして最初の針孔をたどって

縫い直すことで、

革が切れないようにします。

 

どんな修理でもバラしがからみますと、

そんなに安価に済む作業ではありません。

 

ですから私たちは、

直してどれくらい保つのか、

製品全体をしっかり見てから

修理しない方が良い場合には

それをお知らせします。

 

直して使うのは革の寿命までで、

もう捨て時、という判断も

説明を加えてお知らせしますから

納得していただけることと思います。

 

モノの捨て時についてですが、

朽ち果てない限りは使えると思います。

ただ、そこまで使い込んだものですと、

それを見て気分が落ちることもあります。

そういう意味も加えて、

ご自分でご判断ください。

革であれば、判断のよすがをご提供します。

 

 

ショルダーバッグにして持ち歩く文庫本カバー 50105

ショルダーバッグにして持ち歩く文庫本カバー 50105

2025/03/14

これはなんと

当店においでになるクライアントらしい

新しいアプローチのアイテムでしょうか。

 

文庫本をショルダーバッグのように

肩から下げて持ち歩くカバーです。

 

しかも

電車の中で立ったままでも、らくに

パッと本を開いて読める、という

アイデアデザイン。

席が空いたら座って、そのまま続けて読めます。

すばらしいアイデア。

 

 

 

  

*ご自分の膝の上に、この文庫カバーバッグが
載っている目線でご覧ください。

 

 

 

*これが膝の上にあって、パッと本が読めます。

 

 

 

 

 

*Suicaも入って
改札はサッと通り抜けできます。

 

 

 

  

*ショルダー紐にはメガネを吊るせるループが!
メガネが一緒にあるから、すぐに読めます。

 

 

 

       

*本を読んでいる時は、こんな感じ。
とても楽で、止めたければパッと止められる。

 

 

説明写真を撮るために

デザイナーが持ってみましたが、

「これはすごい!!どうして

このアイデアを思いついたんでしょう!」

と大絶賛です。

 

このたびは目から鱗が落ちるような

ご注文品を、ありがとうございました。

 

どこでも本を読みたい、と思う方でないと

思いつかないオーダー品です。

どうぞ快適な読書生活をお送りください。

後日談を伺えますと嬉しいです。

 

 

ビビッドカラーのショルダーバッグ 50101

ビビッドカラーのショルダーバッグ 50101

2025/03/12

「私はこのデザインが大好きなんですが、

欲しいサイズが売ってなくて…

大きすぎるものばかりなので

オーダーで作ってもらおうと思いました。」

 

ブランドバッグには有名な形がありますが、

これもそのひとつです。

この方は、ご自分の欲しいサイズを

厚紙を切ることで、ご説明くださいました。

 

 

 

 

 

 

デザイナーは

あまりブランド物に詳しくありませんから、

ネットでお調べして、作りや

デザインの肝になるところを見ます。

 

長い経験を持っていますと

写真を見ただけでほぼ看破しますが、

そうした中で、

自分が見て感じた質感を出す方法は

もっとも難しい課題となります。

 

 

 

 

 

 

バッグは質感が命、と言って

過言ではありません。

素材を生かしながら

デザインに要求される質感を出すのです。

 

同じ楽譜から、読む人によって

違うイメージの音楽が生まれるように、

同じデザインでも、作る人によって

違うイメージの革製品が

出来上がるのは、

解釈に違いが出るからです。

 

 

 

  

 

 

 

ひとつのデザインに

「コレ」という正解を見ることができれば、

それに向かって

作り方自体を練り上げることができます。

つまり

製作の初めに「完成形ありき」。

 

それは、

どんなに小さな革製品のデザインも同じで、

出来上がり時の「コレ」という正解を

示しておかないと

作り始めることすらできません。

 

 

 

  

 

 

 

その解釈は、当店の場合

フルオーダーメイドですから、

ご注文者のご意向を第一に考えます。

言葉に表されない部分まで

相談時に受け取って、理解します。

 

デザイナーが「私のコンサルはイタコ式よ。」

と言うのは、そんなところを指しています。

 

 

 

  

 

 

 

今回のクライアントは

中にお入れになるものがあいまいで、

製作時、ご希望サイズをどう解釈するかが

問題になりましたが、

「このデザインがいちばん好き。」

とおっしゃって、

いくつかあるサイズ展開の

プロポーションをご準備くださった経緯が

ありましたから、その点を重視しました。

 

店頭でのお引渡し時、にっこり笑って

「革の色も良いし、

とてもきれいにできていますね。」

と、おっしゃり

軽いバッグであることにも喜んでくださいました。

 

サイズはパッと確認してOK。

めでたしめでたし、でした。

このたびはありがとうございました。

 

 

ベージュゾウ革の小銭入れ 250104

ベージュゾウ革の小銭入れ 250104

2025/03/10

デザイナーがひと目ぼれして入荷した、

見るのも初めてのゾウ革、ベージュ。

大きな革ではありませんが

バッグを作れたら…と言っていました。

でも小物のご注文が多く入ったようで、

今回ご紹介するオーダー品は

小銭入れです。

 

 

 

 

 

 

こちらは、前回ご紹介した

ゴールドブラウンの財布と

お揃いで

お持ちくださるクライアントからの

ご注文品です。

 

 

 

 

 

 

「小銭入れもそろそろダメになったので

財布とお揃いの革で作ろうか、

と思っていたのですが

このベージュはすばらしいですね!

見たことない色です。」

 

ゴールドブラウンと見比べてから

「この革がどう変化していくか、

見たいですね!これにしよう。」

とお決めくださいました。

 

 

 

 

 

 

経年変化をご覧になりたい、なんて

当店クライアントの口からでなければ

なかなか聞ける言葉ではありません。

 

それはこの方が、黒のゾウ革を

うつくしく育ててくださった経験を

(残念ながら無くしてしまわれたそうですが)

お持ちだからです。

他の革には無い独特の手触り感覚と、

透明感のあるツヤが出てきた黒色とを

気に入ってらっしゃいました。

 

 

 

 

 

 

革製品の経年変化を知っていただくのに、

当店オリジナルレザーの牛革は

格好の入門編です。

もちろん最終到達点でもあります。

 

手で撫でる、かわいがることで

どんどんツヤ良く育ってくれますから、

触りがいがあるというもの。

それだけでなく

手触りもぐんぐん良くなりますし、

付いたキズも治ってきますし。

 

 

 

 

 

 

ヌメとルバルの違いを、五感で

愉しんでくださる方も多いですが、

たくさんのオーダー品をお持ちいただくと

今度は、

エキゾチックレザーの気になる方々が

増えてきます。

 

リザードやクロコダイルなどで、それも

ビビッドなお色が目に付くようになります。

それだけでなく、

年齢が増していきますと、自然と

クリアなお色に目が行くようになります。

 

 

 

 

 

 

どのようなエキゾチックレザーに

心動くかは人によって違いますが、

ゾウ革の威力は群を抜いてスゴイと感じます。

 

こんなに高価な革を

「もらいます!」の一言で

持ってきてしまうデザイナーや、

 

いろいろと革をご覧になった後で

「コレ!これです!」と

迷いなく指さすクライアントのみなさま。

 

 

 

 

 

 

この小銭入れ、ゾウ革に

うまく折り目を付けられるかどうか

わからなかったものですから

当初はヌメでお作りするつもりでしたが、

実験したところ、ゾウ革でも

きれいに出せることがわかりました。

 

そのことに気づいたクライアントは

嬉しそうで、

私たちも喜んでいます。

「細部まで覚えてくださっていたんだ…」

 

このたびもありがとうございました。

長くお使いいただき、

愉しんでいただけることを願っております。

 

 

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