実際のオーダー例
40年3,000件を超えるオーダー実績
貴方のオーダーのヒントになさってください。
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大切な方へのキーホルダー 240809
2024/10/06「いつもお世話になっている人に
プレゼントをしたいと思っています。
なんでもお持ちの方なので
何を選べばよいかしら?と考えて、
シンプルなキーホルダーに
お名前をお入れしようと思いました。」
ほんとにプレゼントって
どうしようかと思うことが多いですね。
相手の方をよく知っていれば知っているで
好みのものを差し上げたいですし、
あまり良く存じ上げなければ
自分が良いと思うものを
差しあげるという選択肢もあり…
それで今回選ばれたのが
シンプルなキーホルダーです。
ここまでシンプルな形であれば、
きれいに自分の名前が入っていることを
見た瞬間に、
あっ!と思っていただけることと思います。
そして、肝心なのは「大きさ」。
クライアントから
相手の方の身長と体格を伺って、
大きさと質感を決めました。
体格によって、
同じものを持っても
それぞれが違う印象を受けるからです。
また、シンプルなだけに
金具も勝負所ですから、
美しい金具を使いました。
この種類の金具には
下のお写真にあるように、
リング径や形がに数種類があります。
丸い金具は端的に美しいですが、
楕円の金具を使って
個性的に仕上げることもできます。
また金具のお色には
ゴールドとシルバーがあります。
こんな風に
一般的な市販品には使われていない金具を
アクセントにすると、
キーホルダーの形も含めて
世界にただ一点だけのプレゼントになります。
このたびはありがとうございました。
差しあげる方に
喜んでいただけることを願っております。

印象的なゾウ革パーツのショルダーバッグ 240901
2024/10/04「1年にひとつ、
このショルダーバッグを作って
その1年を楽しみたいと思います。
3つめで
完璧な内装サイズが決まりましたから、
このままの形で行きたいと思います。」
毎日使っていらっしゃる昨年のバッグも
まだまだきれいですが、
このようにお考えの方もいらっしゃいます。
今回、いろいろな革をお見せしましたが
いま一つ決めきれないご様子なので、
ご来店いただいた時に
ゾウ革のゴールドブラウンをお見せしました。
「これは見たことのない革ですね!
カッコいいし、すごく雰囲気があります。
この柄がとても良いです、
これがゾウの自然な柄なんですね?
他の革と全然ちがうなあ。」
すぐに気に入ってくださって
この革を今回ののアクセントになさることに。
「この革の色だと…相方は
この黒(とルバルを指す)がいいです。
いやあ、すごく良くなりそう。
楽しみです。」
と、ゾウ革の方は
1枚の革の
どこでアクセントパーツを取るか、
をご指定いただきました。
正面斜めに入ったファスナー部分は
下の三角形部分がポケットになっています。
今回はこのファスナーの引手も
ゾウ革にしました。
「ネットで検索していただくと
お分かりいただけると思いますが、
こんなにすばらしいゾウ革には
めったにお目にかかれませんよ!」
デザイナーは自慢げです。
たまたまですが、今回のルバルの革には
まったくシボがありませんから、
ゾウ革とのコントラストがすばらしいです。
このバッグの仕様は
ふたつ目でほぼ完ぺきだったのですが、
三つ目で各内ポケットサイズの
厚みを5ミリ詰める、
という最終変更がありました。
高さ5ミリの丈詰めが、
バッグをポンと机の上に置いた時に
中に入れた小物が出ることを許さない
絶妙な寸法だったとのこと。
1年お使いになる、という意味では
2年目にしてゾウ革に目が行ってしまったら、
次は何をお見せするのが良いのでしょう?
悩むデザイナーです。
前回の三つ目とは
打って変わって雰囲気のちがう、
ワイルドでありながらエレガントな
このバッグを作ることができて、
とても楽しかったです。
このたびもありがとうございました。

プレゼントの定期入れ
2024/10/02
「パートナーの定期入れがそろそろ
くたびれた感じになってきましたので、
プレゼントしたいと思います。」
お若いクライアントがおいでになりました。
「交通系カードが1枚入るだけでいいのですが、
そういう製品がまったく見つかりません。
それでオーダーしようと思いました。
ぴったりサイズで作っていただけますか。」
確かに当店も、カード1枚だけを入れる定番は
お出ししておりません。
これは一本取られました。
でもご安心ください。
すばらしいお品をオーダーでお作りします!
潔いほど簡潔なオーダー品ですし、
きれいにお作りできました。
このたびのご依頼に感謝申し上げます。
当店でお出ししているカードサイズ定期入れは
名刺の入るサイズにしています。
それはデザイナーが、
出かけて行って気に入ったお店があると
名刺をもらってくるからのようです。
普通は検索するでしょうか(笑)
以前は名刺大の時刻表も入れていたらしいです。
カードと名刺では収納サイズが違うため
2ミリほどサイズを変えていますが、
ぴったりで入れたい方にはあらためて、
入れる枚数に合わせたサイズでお作りします。
ご希望があれば、何でもご相談ください。

とてもシンプルな札入れ 40807
2024/09/30
このオーダー例に
注目してくださった方がいらっしゃいました。
ありがたいことです。
先日もあるインタビューでお話ししましたが、
このオーダー例は、
オーダーする側のクライアントのみなさまに
お役に立って欲しいと、書いております。
既成のCMの入るブログの場ではなく
当店独自のブログサイトですから、
どれくらいの方がお読みくださっているか
アクセス数はわかりません。
ですから
お読みくださっていることがわかると
とても嬉しいです、ありがとうございます。
さて、ご相談者からお話を伺いますと
「私はキャッシュレスなので
ほとんど現金は持たないのですが、
たまに必要な時があります。
そのために、とにかく小さな
お札入れを持ちたいと思って。
1万円札で支払うと
おつりが9枚来ることもありますから、
10枚入ればよいでしょうか。」
現実的に考えてらっしゃいます。
前回は、クライアントがすでに使っている
初代オーダー品のサイズを踏襲しました。
でも今回は、お写真から、前回と同じでは
寸法がぎりぎり過ぎるとお考えのため、
10枚お入れになることを前提に
なるべく小さく、
というご依頼内容になりましたから
サイズを変えることにしました。
数字にしてみれば
ほんの1ミリ2ミリ程度の違いですが、
小物の恐ろしいところは、
それが大きな違いとして
人の目や使い勝手に認識されることです。
このような感覚的なことは
個人差があって当然なので、当店では
みなさまのちょっとした言動を
オーダー品に細かく反映させていきます。
みなさまには、当店が
そのような精度でお作りしているオーダー店、
と受け止めていただき、ご希望がありましたら
細かい内容までお話しくださることを
お奨めします。
出来上がりは
とてもきれいな札入れとなりました。
お受け取り時、シャキッと、
暑苦しい感じもなくジャケットをお召しになった
クライアントによくお似合いです。
持ち物は人を表す、
とはよく言ったものです。
新品のうちは多少よそよそしさを感じるのが
当店ヌメ革ですが、
使って撫でていただくうちに
付いたキズは直っていくし、
ツヤは出てくるし、
手に吸い付くような手触りになるし、
で、さらに愛着を感じていただけます。
長くご愛用いただけることを
心より願っております。
ありがとうございました。

修正したゴルフの距離計ケース 40418
2024/09/28当店では
すでにオーダーくださった方だけに、
特別なサービスとして
リフォームや異素材使いなどのご依頼を
お受けすることがあります。
今回は、お持ち込み製品の革を使いました。
ゴルフ好きのクライアントから
2点目の距離計ケースのご注文を
いただきました。
革が古いのは、この方が気に入って、
長らくお使いのポーチの革を
お持ち込みいただいたからです。
長くお使いになって
そろそろ寿命かと思われる製品ですが、
革だけでも
できる限り手元に置いておきたい、
というご希望です。
何かしら思いのあるポーチに違いありません。
かなり劣化した革ですから、
「あまり保たないかもしれませんが。」
とお断りしてから、製作に入りました。
フタに入った2本のステッチは
もともとのステッチをそのまま使っています。
じつはこのご依頼品は
後から修正したところがあります。
左上のお写真をご覧ください。
ご依頼内容がはっきりしていたため、
珍しいことに
距離計をすっぽり収めるようにしてしまい、
取り出しにくくなってしまいました。
これは距離計をお預かりしなかった
私どもが
見誤った判断をしてしまったのですが、
こういったお品はやはり
中身をお預かりすることが鉄則だと、
あらためて確認しました。
それで、この部分を浅くすることで
事なきを得ましたが、
今回のフタの留め方と
浅くする寸法とがバッティングして
思った以上に大変な修正でした。
もうひとつはベルトループの上下。
向かって左側のベルトの付け方は
クライアントからのご指定でしたので
それに従ったのですが、
実際にお使いになられましたら、
「中身を取り出す時に
ケースが持ち上がって取り出しにくい。
だからどの製品も
普通の付け方をしているのですね。」
という結果となり、
今度はベルトの上下を反対にする、
というリクエストをいただきました。
こういう修正はめったにありませんが、
ただ修正するだけでく
きれいにお直しすることが当店の技術です。
これで進めてください、という
クライアント主導のオーダーの場合、
よほどの不都合が生じる部分を
即座に予測できない限り、
あまり考えることはせず、
ご依頼内容どおりで仕事を進めます。
それは、最初から
「これでいきます」という
ご指定あるご依頼内容の場合はたいてい、
コンサルティングが入り込む余地が
ほとんどないからです。
ですからお題をブラッシュアップして
細かい修正をご提案し、
どうやってきれいに作るかを
考えるくらいになります。
なぜなら、フルオーダーにおいては
どちらが主でどちらが従か、という
暗黙の了解に従う部分もあるからです。
今回デザイナーは、
「クライアントにはよくお話しするんだけど、
世間一般にない細部って、
何らかの問題がある場合がほとんどです。
ベルトループの向きは
ご指定があったからそのまま作っちゃったけど
まさにそれでした…
気づかなかったですよ。
今まではほとんどありませんでしたが、
こういう場合もまだ出てくるかもしれません。
どこにもないものを作るってこういうことですね。
フグを
安全に食べられるようにするまでの話みたい。」
このケースはきれいにお直しできましたが、
みなさまに強く申し上げたいのは
「出来上がった革製品の修正は出来ない、
とお考えいただくと間違いない」
ということです。
ほどんどの場合、
完成品になってからでは
まったく手を入れられません。
私どもが
綿密なコンサルティングをするのは
それが理由です。
そして、
完成品の修理にお値段がかかってしまうのも
同じ理由からです。
ですから当店では、たいていの場合
みなさまと話し合いながら
最終形をあぶりだしていきます。
その結果、クライアントは時に
進路を変えることもありますし、
最終形すら
まったく違うタイプになることもあります。
私どもではそのために、
考えられる選択肢を
(それが良いものであれば)すべて提示し、
みなさまにはそれを、
より良い方向に進むよすがとして
受け取っていただいています。
そういう意味で
オーダーメイドは二人三脚の仕事と
思っていただくと、ありがたいです。
使い方やお好きなデザインをご希望いただくのは
みなさまの領域で、
設計や
より良いものへのご提案は私どもの領分。
そこから最終決定してくださるのは
みなさまです。
そのためには
十分なお時間をお取りいただき
お考えをすべてお話しいただきますよう、
お願いいたします。