今日は、製作の現場をお見せします。

 

良いとか悪いという意味でなく、

当店が、クライアントのご希望に対して

どこまでの気持ちと技術を持って

臨んでいるかをご理解いただければ、

 

お望みのデザインやイメージとして、

どんな内容を

どこまでリクエストしてもいいのか、

ご想像いただけると思うからです。

 

 

 

今回アップした2枚のお写真は、

ある1本の注文ベルトを作る時に

クライアントのイメージを

正確に表現しようと製作したものです。

 

当店がなぜ、店舗となりのアトリエで

製作しているかというと、ひとえに

「オーダーを受けたデザイナーが

製作の場にいること」を

必要としているからです。

 

そうでなければ、一人ひとりの

個性の違うクライアントに対して、

正しい判断は出来ません。

 

トータルイメージは

細部ひとつひとつの積み重ねで

決まります。

 

ファスナーの引手のような

小さなパーツであっても、

統一されたイメージから外れてしまうと

何だか違和感のある感じがしてしまいます。

 

そこでいつも申し上げることが、

「違和感なく

すんなり入れるオーダー品が

優れたお品です」となるわけです。

 

 

 

それぞれ別の角度から撮っていますので、

2枚のお写真をご覧いただくと、

イメージの違いを見ていただけると思います。

 

長い方は、厚みをはっきり出して

ガッチリとした印象がありますが、

短い方は、ふんわりと柔らかく

エレガントな表情になっています。

 

最初、この回のご依頼には

長い方の作り方で製作を始めたのですが、

通常ベルトに使うタシ素材でなかったため、

なんだか無骨な感じになってしまいました。

予想に反した仕上がりです。

 

そこで、まず短い試作をして

新たな制作方法を考えました。

 

クライアントのご希望によっては

タシと同じ作り方でも良いのでしょうが、

今回は、もっと柔らかい印象を

求められていました

(このクライアントと面談しておりませんが、

電話でイメージを伺いました)。

 

いずれにしても、当店では同じ革を使い、

これだけ印象の違うベルトを

作ることが出来るのです。

 

そしてその「印象の違い」を

大切に、一つひとつお作りしています。

 

もともと当店特製牛革は

「ヌメ革」です。

水性染料で染めて、

色を付けたヌメ革です。

 

みなさまがよく目にするヌメ革は

おそらく、

厚みのある革で、

太い糸を使って 大きな針目で縫った

カジュアルな製品と思います。

重さもたっぷりあると

お思いではないでしょうか?

 

でも当店はその「ヌメ革」を使って、

カジュアルな製品だけでなく、

エレガントで

お仕事に持って行っていただける

品格ある製品も、お作りしています。

しかもどれも、誰もが驚くほど軽い。

 

イメージは言葉ですり合わせて行きますが、

それを的確に受け止め、

正しく表現できる多種多様な技術を持って

表現していきます。

 

一流画家のデッサン力や色の使い方には

技術だけでなく新しい発想がありますが、

根底にある技術力が、自分のしたいと思う

表現をできること、と通じています。

 

当店では、ご希望は何でもお話しください。

投げていただければ、

どのように解決していくか

必ずうまい方法を考えます。

 

プロに任せるご相談の時点から、

当店オーダーメイドは楽しい!です。

 


 

本日ご紹介するのは、

めったにお見せすることのできない

すばらしいオーストリッチ革の

定番ラティーゴバッグ、サイズ違い。

 

何がすばらしいかと申しますと、

ズバリ「革」です。

オーストリッチ大好きな

クライアントからいただいた

ご注文品です。

 

しかも裏地には

フランスのラム革を使っています。

 

 

 

ワールドブランドの

革製品製作に使われる革は、通常

購入枚数の倍の数の出来上がり品から

選ばれています。

 

もしそのブランドが100枚欲しければ、

革供給者は200枚作り、そこから

良いもの100枚を選んでもらう、

という方式が一般的です。

 

今回のオーストリッチは、

その残りの100枚の中の1枚です。

ここまでの枚数になってくると、

選ばれた革と甲乙つけがたい

良いものもあります。

 

 

 

ご紹介するのは

毛穴もはっきり盛り上がっていて、

とてもきれいな1枚。

このバッグには2枚使っています。

 

こういった最上級の革はたいてい、

お色が黒のことがほとんどです。

 

というのは、最上級の革は

ほとんどがブランドのものに

なるからです。

ブランドは独自の色出しを求め、

それが「今年の色」になります。

 

その同じ色の革を

市場に出すわけにはいきませんから、

染め直して出すことになります。

それで、残りの100枚はほぼ

「黒」になる運命です。

 

 

 

それでも

このように粒のそろった毛穴は、

一般に出回る革の中では

探すことが出来ません。

 

ここ10年ほどの間、

国内で出回るオーストリッチは

毛穴の粒も小さく、

凹凸のはっきりしないものが

多かったですから、

 

こういった

南アフリカで取引されている一流品を

入荷できる革やさんが出てきたことは、

ありがたいことです。

 

 

 

革の世界では、たくさん使う人たち

(製造販売多数の会社)に

まず「上質な革」の優先権があり、

それがだんだんと廻りまわって

日本にやってくる、

というような仕組みがあります。

 

日本の革の使用量(製作量)は

2019年のデータです

世界中で54位。

 

 

 

でもおそらく、

順位だけで取引先を考える状況が

少しずつ変わってきているから、

こういった革を

日本で入手できる機会が

増えてきているのかもしれません。

 

どうせ教えてくれませんから、

どうやってそのルートを見つけたのか

お尋ねすることはありませんが、

新しい革やさんたちはみな、

独自の努力をしていることは確かです。

 

 

 

このラティーゴバッグは、

表がオーストリッチx裏地がラム

ですから、

ハリがあって、しかも軽く作るには、

いろいろな工夫が必要です。

 

黒いラムの裏地をご覧ください。

なんとふっくらして

気持ちよさそうな革ではありませんか!

 

 

 

オーストリッチ革を

まるまる2枚使ってパーツを取り、

裏地のラムを気持ちよく感じるように

お作りする…

 

貴重なご注文をありがとうございました。

金具も

厳選したものを使っていますから、

長くお愉しみ頂けることと思います。

 

お時間の経ったこのバッグを

拝見できる日を、お待ちしております。

 


 

ただいま当店では

ウェブページを新しく製作しています。

 

現在のウェブページは

仕様変更をたくさんしたため、

ちょっとしたダンジョンのようになり、

何がどこにあるのかが

わかりづらくなっているからです。

 

5月10~15日くらいに

リニューアルオープンの予定ですが、

それに伴い、

新しいジャンルも取り入れています。

 

 

 

先日ネーム入れのことをお書きしましたが、

ネーム入れにも

新しいタイプをご用意しています。

 

今までのネームフォントは

アメリカのアンティーク機械で入れる

2種類のフォントと

革の表面を焦がす筆記体との3種でした

(上のお写真をご覧ください)。

 

 

 

上のお写真は、ネームを入れるための

アメリカのアンティークの器械。

30分温め、

金箔や銀箔を使って練習してから、

本番の一本を入れます。

 

ネームを入れるパーツに対して

水平に入れられるわけではないので、

パーツは少し大きめにカットして、

ネームを入れてから

水平を取って、パーツを取ります。

 

ネームは後から入れられないので、

このような方式でお入れしています。

 

 

さて、今回新しく取り入れるタイプは、

3枚のお写真のモノです。

 

字体はふたつ、花文字とブロック体です。

お色は ホワイト・ブラック

ゴールド・シルバーの4色が基本ですが、

他のお色をご指定いただくこともできます。

 

それはなぜかというと、

アーティストがひとつひとつに描く

「オリジナルネーム」だからです。

 

優雅で美しい花文字や

かっちりとしたブロック体を、

飾りのように革製品に入れることが

可能になります。

 

どうぞお楽しみに!

 


 

この長財布セットをご注文いただいた時、

嬉しいお話しを伺いました。

 

「20歳の時、自分の欲しい財布が

なかなか無かったので、

そうだ、オーダーすればいいんだ、と

ネットでこのお店を見つけました。

 

でも手の出せるお値段ではなかったので

いつかはきっと、と思ってました。」

 

 

 

今もまだ30歳に満たない

若いクライアントの言葉です。

このような若さで

当店においでくださるクライアントは

少ないですが、

 

最近ではご自分の価値観を持って、

長く使いたいからと

ご注文くださる人も増えています。

嬉しいことです。

 

 

 

でも今回はとくに、

そうして長いこと思っていただき、

実際においでいただけたことに、

感謝感謝です、ありがたいことです。

 

さて、そのクライアントが

欲しいと思っていらっしゃる長財布は、

どんな内容でしょう?

 

 

 

一番の要素は、札が折れないこと、です。

現在使ってらっしゃる長財布の

レイアウトなら良い、ということでしたが、

 

マチ部分が札にかかって

折れてしまうことが悩み、だそうです。

 

よくある定番仕様の長財布ですが、

市販品にはたしかに

札に引っ掛かってしまうような

マチを付けたお品が多い、と思います。

 

 

 

どうしてその手の長財布が多いのか…

不思議な話ですが、

市販品には確定した製作セオリーがあるので、

 

きっと誰も

札が引っ掛かるマチだということに

気づかず、

はい、長財布ね、と仕様確認だけして

製作し、市場に出回っているのだと思います。

 

 

 

今回のこだわりはもう一点で、

外側は黒でも

内側を黄色にすることでした。

タイミングよくお訪ねくださったので、

色落ちのない、H社と同じ革で

お作りすることが出来ました。

 

 

 

色革は、型押しで良ければ

H社のものなら色落ちなく、質も良いですが、

表面がスムーズの革となると、

なかなか探すのが難しくなります。

 

きれいな色の革は、

たとえH社の革であっても

もし表面がスムーズ加工であれば、

かなり見た目の雰囲気は変わります。

 

たいていのきれいなお色は、

型押しに比べますと、

スムーズの方がチープに見えることは

間違いない気がいたします。

 

 

 

さて、そんなわけで今回のご注文品を

お作りしましたが、お話しを伺っていたので

より愉しんで製作できました。

 

いつかはきっと、と思ってくださった

このクライアントに対して、

 

そしてすべてのクライアントに対して、

毎回 命かけてお作りしています。

 

でもやはり私どもも人間ですから、

こういうお気持ちを

お話くださることに対して、

より意気に感じます。

 

すばらしいご注文を

ありがとうございました。

 


 

ある会社の記念品として

2種類の名刺入れの

小ロットご注文をいただきました。

 

普段はほとんどが、個人の方からの

一点限りのオーダー品ですが、

たまにこうしたご注文があります。

 

 

 

先方からリクエストいただいた内容が、

50枚入るもの

(実際にはひとケース分入りますが、

コンパクトサイズなので、合っています)、

10枚入るもの

(こちらも慣れてくれば

20枚ほど入ります)、でしたから

 

それに合わせて、今回は

定番の中からお薦めしました。

 

表面に新調した会社のロゴを入れ、

それぞれ、フタ裏と裏面には

各人のお名前をお入れしています。

 

 

 

最初の2枚のお写真は 50枚入り、

次の3枚のお写真が 10枚入りで、

どんな感じかご想像いただけると思います。

 

10枚入りの方は、

名刺入れは二面も要らないとのことで、

片側のみに変更して

ポケット口のラインを真っ直ぐにしています。

 

たとえ定番を元にしていても、

イメージに合う合わないがありますから、

このようなデザイン変更も可能です。

 

 

 

ある程度 数の必要な記念品の場合、

会社や製品名、チームのロゴを入れたり、

 

個人の方ですと

好きなイラストや花文字のネームを入れる、

など、

既成にはないタイプをご希望いただきます。

 

その時には、新しく押印用の版を作り、

きれいにお入れすることも出来ます。

 

 

 

その時には、

イラストなりマークなりの

「版下」(版を作る元の白黒画像、

あるいはイラストレーターデータ)を

ご用意いただきます。

 

当店でしたら、

手描きのイラストなどからも

版製作が可能です。

 

どんな大きさのアイテムに

どのように入れるか、

 

その太さの文字で

きっちり模様が出るのか、等

 

ご希望が叶うよう、

当店では一点一点アドバイスします。

 

 

 

今回のご注文は、

数々のご希望内容からのご質問に対して

即座に、はっきりした

回答を申し上げたことから、

信頼していただきました。

 

革の色には会社のテーマカラーが

なかったことから、

糸の色に、とご提案しています。

「こんなことを考えていますが…」

ということがありましたら、

まずはご相談ください。

 

明快で分かりやすいご説明であれば、

判断しやすいと思います。

 


 

何度もご注文くださっている

革製品好きのクライアント。

H社、LV社などの美しい製作物も

たくさんお持ちです。

 

今回はそんな製作物のひとつと同じものを、

とご注文くださいました。

お手持ちのお気に入りを

もうひとつ欲しいのだけど、

すでに製作中止になっているとのこと。

 

「最近のブランド店では、

昔 販売していた品物を

ぜんぜん売らなくなってしまって…

 

気に入ったものをしばらく使ってから

もうひとつ欲しい、と思った時に、

結局入手できないんです。

ベルト革の取り換えも、受けてくれませんし。」

 

 

 

お話を伺いますと、

5~6年前に買ったものでも

製作中止になっているとのこと。

 

こちらのクライアントは

流行に左右されない、きっちりした

定番タイプをお求めなので、

それらの製作物に使われている革は、

当店の特別牛革と同じタイプ。

 

使っていくと馴染んで、

どんどん使いやすくなる革です。

そこが気に入ってらっしゃるとのことで、

ほんとの革好きの方と思います。

 

この革タイプがあまり作られていないのは、

現在の皮→革製作の状況から考えても、

革製品を作る技術者の側から考えても、

無理のないことです。

 

というのは、このタイプの革を作るには

キズの少ない良質な原皮が必要です。

今はそのような原皮はかなり少ないため、

どのブランドも

どうやってキズを隠しつつ

表面を魅力的に加工するかを研究しています。

 

原皮が揃ったとしても、

エコ的な観点から

今までの品質を踏襲して作れる革工場は

非常に少なくなっています。

 

また、ブランド品も結局は量産品ですから、

このタイプの革は

加工に特殊な技術のいることから、

きちんと製品製作できる工場も

減っているのではないか、と思われます。

 

 

 

クライアントがお話くださった顕著な例で

この小物と一緒にリクエストされたのが、

上のお写真にある、同じ会社のバッグの

ストラップの付け根の取り換えでした

(当店では、オリジナルを

ご注文くださった方に対してだけ、

他店のお品物のご相談でもお受けしています)。

 

 

 

さて、今回この小物入れは、

修理するショルダーストラップに装着して

使われるそうです。

お手持ちのキーホルダーと小物を入れるのに

ピッタリの大きさ、とのこと。

 

コロナの時期なので、

納品は宅配便でのお届となりました。

 

今日はこの2点に関するご感想を

ご紹介させていただきます。

************

今晩は。本日お品物頂きました。

内訳話しを書きますと、昨年11月に、

H社のケリーバッグ、バレニア製を入手しました。

ショルダーベルトが付属していますが、

ワンショルダーで、斜め掛けには、短いものです。

なのでネットで、

L社のショルダーベルトを購入しました。

しかしベルトの一方の、革止めが

割れていました

(ここがうちでお直ししたところです)。

 

 

L社の直営店に持ち込み、修理を依頼、

しかし現在修理はせずに買い替えとなるとの事。

それで買い替えとしました。

しかし、新しいのは、金具、寸法は同一ですが、

ベルトがコットン製で、ごわごわ。

革止めが割れた方のベルトは、薄くて使い易い。

何とか、革止めを修理出来ないか?⓵

 

 

閑話休題。

数年来、ショルダーベルトに通したポーチに

キーケースを入れて使用しています。

こうすると取り出し易く、仕舞い易い。

このポーチは、L社のiPod用の、

ノマド革製。これが使い易い。

しかし、現在製作終了。⓶

 

この⓵と⓶をお願い出来ないか?

恐らく日本中で、可能なのは、

貴社だけでしょうか。仕上がり完璧です。

有難う御座いました。

写真載せます。色味もぴったりですね。

************

 

 

 

スタンダードな革の色に整えた

当店キャメルカラーは、

いかにも革らしいイメージのお色です。

 

これが使っていくに従って

どんどんツヤ良くきれいになっていくのは、

革を使う醍醐味です。

 

 

 

クライアントが送ってくださった

お写真です。

 

身近に革製品のある生活を、

ご自分の愉しみ方で楽しんでくださるのは

とても嬉しいことです。

 

コットンベルトのお話しからもわかりますが、

良い素材と

美しいつくりをよくご存知ですから、

当店をご指名くださることに

感謝申し上げます。

 


 

数年前から定着したと思われる言葉に

「サコッシュ」というのがあります。

 

これはフランスでは

「簡易な袋バッグ」のことですが、もともと

自転車レース時に 補給物を入れるために

使われているバッグのことで、

取り出しやすく、

じゃまにならない袋、を指すそうです。

 

開け口は、取り出しやすければ、

ファスナーでも

ホック留めでも構わないようです。

 

 

 

そんなわけで、小さく軽く、

身体にフィットして、

ものの出し入れしやすい、

今回のバッグは、紛れもない「サコッシュ」。

 

一点目のトートバッグを

お届けしたクライアントから、

「まあまあ、どうしてこんなに

私が欲しいと思ったバッグそのものを

こんなにちゃんとできるの?」と

お電話で喜びのお言葉をいただくとともに、

 

「もう一点欲しい物があるので、

デザインをファックスしますね。」という

嬉しいごお引き合いもいただきました。

 

そう、こちらのクライアントとは

一度もお目にかかっていませんが、

いただいたFAXからスケッチ画を起こして

オーダー品に仕上げた仲です。

 

 

 

お互いスケッチ画を見ながら、

当初は真っ黒で作るはずだったバッグの色を

変えていく相談になりました。

 

「前回の鞄はちょっとだけ2色にして、

それがとても気に入ったから、

今回も少しだけ色を入れようかしら?」

そんな時、電話で話すだけでも

クライアントのイメージが浮かびますから、

このようなご提案になりました。

 

また、裏面を真っ黒に残しておけば、

弔事の時にもなんとか使えます。

 

 

 

「もうね、70代も後半になってくると、

たくさんの持ち物はいらないの。

 

バッグなら、とにかく軽くて、

両手を空けて持つことができて、

そんなにたくさんものは入らなくていいから、

そんなものが、

 

気に入ったデザインで 上質なものが、

ひとつあれば、それでいいんです。

毎日、どこへでも

持って行けるものがいいんです。」

 

お電話では上品で、ずっとお若く感じる

クライアントで、年齢を伺って驚いたくらい。

 

年代によって体力や生活が変わることで

本当に必要なものも変わってきます。

 

「革は一生ものですね。」とおっしゃる方は

たくさんいらっしゃいますが、

20代で持ち始めたバッグを

60代でも持つことができるでしょうか?

 

当店では、ライフステージが変わる10年ごとを、

愉しみを感じながら、健康で

快適に過ごしていただけるよう、

軽くて、使いやすい革製品をご提案しています。

 

もちろんライフステージの変化には、

「大人としての持ち物」という格も

付いてきます。

 

高品質で、流行にとらわれず

ずっと持つことのできる格の高いデザインなら、

どんな場所へ出かけても

肩身の狭い思いをすることがありません。

 

ひと目で分かるブランド品とは違って、

良い意味での注目も浴びるでしょう。

 

当店はずっと、サステナビリティと

ホスピタリティの考えを持って、

みなさまにオーダー品を作り続けています。

 


 

久々にお作りしたメンズクラッチバッグ。

革の良さが引き立つ、シンプルデザインです。

 

じつはシンプルなデザインほど

出来上がり時のごまかしが利きません。

 

 

ごまかし、と書きましたが、

別の言葉に言い替えますと、

「より注意して作る必要のあるアイテム」が、

「シンプルなデザインのお品」という意味です。

 

 

 

人間の目はほんの少しのゆがみでも

「感じ取ることが出来ます」から、

そういう意味で、

0.1ミリの狂いでも

「なんか変だなあ」と感じるわけです。

 

ところが革という素材は、

クセの付け方ひとつで

ラインが違って見えることもあるくらい、

ある意味フレキシブルな要素を持ちますから、

それをきちんとさせるのは

みなさまのご想像より、難しいことです。

 

革は伸びますから、使っているうちに

形が変わってくる、という性質もありますし。

 

 

 

出来上がり時、とくに今回のように

直線で成り立っているデザインで、

フタを一点で留めるタイプの場合、

下手をすると

出来上がり時にそのブレが表れます。

 

似たようなアイテムに、

レディスのハンドバッグタイプがあります。

そんなわけで、

フタを真ん中一点で留めるデザインには、

熟練した製作技術が求められます。

 

 

 

さて今回のクラッチバッグ、

とても懐かしかったのが

出し入れのできる持ち手、です。

 

昔はこういったクラッチバッグが

当たり前のように市場に出ていましたが、

今ではほとんど見かけません。

独特のノウハウを使うことで

出し入れできるように製作できます。

 

 

 

なぜフルオーダーメイドのお店が少ないか?

という問いに対して、

「革製品」とは「商品名」ではなく、

アイテム違いの品が集まった「集合名」で、

それぞれの製作技術が違うから、

とお答えしていますが、

 

その一例に、こうした持ち手などの

特殊なノウハウも上げられます。

 

 

 

軽くお作りして、裏地まで革を使った

このクラッチバッグは、

きっと長くお使いいただくと思います。

 

気に入ったものを、快適に、長く使う。

サステナビリティの直球かと思います。

そうした思いで

ご注文くださったクライアントに

感謝申し上げます。

 


 

コンパクトに身の回り品を持ち歩く、

「オーガナイザー」のようなタイプに

注目が集まっていると、感じます。

 

本日ご紹介するのは

だいぶ前のご注文品です。

当時はこれをオーガーナイザーと名付ける

感覚もなかったですが、

今思うと、これは現在注目を浴びている

タイプの、ずいぶんとさきがけのお品です。

すばらしいアプローチでした!

 

 

 

基本は 薄いシステム手帳と

ファスナー長財布を合わせたものですが、

このシステム手帳部分を

スマホ収納に変えてしまえば、まさに

「オーガナイザー」と呼べるものです。

 

あるいは、

ファスナーの入れ物の方にスマホを入れる、

のでも良いかもしれません。

 

 

 

こういったご注文で大切なのは、

何をどれだけ持つか?です。

当たり前ですが、

 

持ち物を小さくしたいのであれば

切り捨てるモノは切り捨て、

生活をシンプルに考え直す必要が

あるかもしれません。

 

 

 

 

このタイプはひとつ持っていれば、

バッグの中に入れて持ち運ぶだけでなく

必要な時にこれ一つを持ち歩く、

という究極のコンパクト生活が

出来そうです。

 

 

手で持つくらいのサイズにするのか、

ショルダーストラップを付けられるようにして

手ぶらで歩けるようにするか、も

選択肢に入れて良いと思います。

 

 

 

「スマホは何年使うかわからないから…」

とオーダーメイドでは敬遠されがちな

アイテム用ケースですが、

 

いまでは、他のスマホに変えた時でも

取り付け可能な金具がありますので、

その手のアプローチをすることで、

長く使うことも可能になっています。

 

身の回り品をまとめてスッキリしたい方、

よろしければご相談ください。

 


 

以前鞄を作ってくださった

クライアントが、

そろそろシステム手帳を新しくしたい、

と ご注文くださった定番システム手帳

思い出していただけて、嬉しいです。

 

当店の定番は、

「こうすればもっと良くなる」

という内容を発見しましたら、

いつでもすぐに、改変しています。

このシステム手帳にもそんな内容があります。

 

ですからこの手帳のように

20年来の定番であっても、

時代や使っていただいたご意見からの

ブラッシュアップがなされているので、

安心してお使いいただくことができます。

 

 

 

今回掲載しているお写真は、

シックな腕時計をお持ちのクライアントが、

使っているのはこんな雰囲気です、と

お送りくださったもの。

ありがとうございます。

 

マットな革のほんものの革の質感が、

シンプルシックな腕時計に

よくマッチするお写真で、実際に

手に持った時のイメージが良く伝わります。

 

新品の革が、

これから育てていただくことで

どんどん変わっていきましたら、

今度は迫力ある似合い方になってきます。

楽しみです!

続編も期待しております。

 

 

 

さて、このシステム手帳の改変点ですが、

お写真のように、内側素材です。

以前は外側と同じ革を使っていましたが、

いまは裏地専用の型押しを使っています。

 

なぜなら第一に、この革の方が軽く、

丈夫にできるからです。

 

表革はある程度の厚みを持たせることで

丈夫さを確保する革に仕上げられていますが、

裏地専用は根本的に

薄くても丈夫になるよう、加工されています。

それが裏地の役割ですから。

 

また、この裏地の革「裏地用タシ型押し」は、

手入れの必要がありません。

 

革製品を使っていて

外側の革を手で撫でることは楽ですが、

 

内側には、いろいろ挟み込んだり、

紙と擦れたり、と革が乾く条件が揃っていて、

内側を撫でることもなかなか難しいことから、

定番は、こちらの素材に変えました。

 

適材適所で素材を選ぶことも

長保ちや快適に使える秘訣に繋がります。

革製品を使うにあたって

気になることがありましたら、

何でもご相談ください。

 


 

ご依頼いただくペンケースにも

たくさんのバリエーションがあります。

 

今回もお見本をいただきましたが、

使いやすくて文句がない、というところで

そのままお作りすることに。

 

 

 

今回のご依頼では

問答無用で現在のお品をトレースしましたが、

作っていておもしろいことに

気づきました。

 

 

 

このサイズ感でお作りすると、

下のお写真でお判りいただけるように、

全体がなかなか薄く収まります。

 

こういったお品を、現物がなくて

ご相談をお受けしたら、どのように

解決していたかと想像しますと、

この仕事はほんとに興味深いものだと思います。

 

 

 

ご依頼者によって

何を重視するかがまったく違いますから、

 

このペンケースに対して、

全体が薄くなるけれど、少々長くなります、

というご説明をした時、

どんな答えをいただき、

そこからどんな形状に導かれていくか…

 

想像しただけでもたくさんのやりとりが

頭に浮かびます。

 

 

 

ひとつひとつのオーダーメイドは、

まさに一期一会。

 

ご依頼者とデザイナー、製作者との3者が

同じ目的に向かって協力することで、

初めて可能になる「モノづくり」が

「フルオーダーメイド」です。

 

愉しい想像に導いてくれたご依頼を、

ありがとうございました。

 


 

大きさが小さくても、

シンプルな作りのように見えても、

お作りするのにすごく大変、という

強者オーダー品は多々あります。

 

オーダーをお受けした時に

想像してシミュレーションした以上に、

製作の困難なものがたくさんあるのが

フルオーダーメイドの宿命だ、と

最近では思います。

 

 

 

その理由は、革製品というのは、

「使うものだから」です。

 

ただ置いておくものでもなければ、

形状の決まったものをくるんで、

一定の決まった法則に沿って動かすだけの

もの(例えば洋服とか靴や帽子)

ではないからです。

 

 

 

フルオーダー品の革製品の

中に入れるモノは、

アイテムも、大きさも、何もかもが

すべて違います。

 

おまけに、運よく

同じアイテムを入れるご注文であっても、

人によって使い方が違う、

という変数ばかりがどんどん出てくる

製作になります。

 

 

 

今日ご紹介するのは化粧ポーチです。

そしてこれは、バッグの中に入れて

倒れないようにして使うものです。

 

バッグの中にあって、

バッグに手を入れたら、暗闇の中でも

リップやハンドクリームなどが

見ずに取り出せる、という目的のポーチ。

 

しかも、バッグに入れるためには、

そのバッグに合わせて、

ものが入るぎりぎりまで

小さくなくてはならない、

そしてポーチの中身をホールドしてくれて、

中がカオスにならないよう

中身の数だけホルダーを付けなくてはならない、

という使命を持っています。

 

 

 

 

このポーチの製作に当たって

今まで知らなかった恐怖の元は、

ヨコ入れで各化粧品を入れれば

気持良く入るのに、

ポーチを立てたら

あらあら、入れるのが大変…と

なってしまったことです。

 

毎回恐ろしいことが起きますが、

それを乗り越えられるのは

積み上げたキャリアと、

クライアントへの愛情です。

 

「ほんとにすばらしいものを

作ってくれました!

想像してた通りです。」この言葉を

聞くことが出来て、胸をなでおろしました。

ありがとうございました。

 


 

最近増えてきたスマホケースの

ご注文は、

お財布機能とキーケース機能を

付け加えたオーガナイザ-タイプ。

 

うまくまとめますと、

スマホの大きさに

毛が生えたくらいの大きさで出来上がる、

優れたオーガナイザーになります。

 

 

 

今回クライアントがスマホと一緒に

お持ちになりたいものは、

交通系カード、緊急時のお札数枚、

カード3枚、外ポケットにキー、

という身の回り品でした。

キーは家の鍵で、おひとつでした。

 

以前ご紹介した同様のケースには

四角くて厚みのある車のキーを

入れるのでしたから、

こちらとはポケットの形状を変えています。

 

 

 

当店のフルオーダーメイド品では、

何を持ちたいか、また

それがどんな形状をしていて

どれくらいの大きさなのかによって、

お薦めするポケットの形も

それぞれ変えてご提案しますので、

 

ご注文者のみなさまは

まず何をどうしたいか、お話しください。

 

それだけで、

こうした全貌をスケッチ画に仕上げ、

現物を

無駄のない大きさに仕上げます。

 

 

 

 

このクライアントの場合、

お持ちの機種に合わせてお作りしています。

 

以前ご紹介したケースとの違いは、

カメラがすぐに使えるよう

カメラ用の穴を作っていること。

 

10年ほど使えるのですから、

もし汎用性を持たせたいのであれば、

大きさが前後することをものともせず

穴を開けないことをお薦めします。

 

 

 

上のお写真のファスナーポケットが、

今回の大きさの家の鍵ひとつに対する

ポケットタイプです。

車のキーを入れるタイプと

見比べてみてください。

 

ともかく

必需品がこれだけ小さな持ち物で

カバーできてしまうなら、

とても身軽になると思います。

ありがとうございました。

 


 

ジーヴズをお持ちくださった方が

少し違うタイプのコンパクトなお財布を、

とご注文くださったのが

「スーツのポケットにぴったりの

二つ折り財布」

 

 

 

とてもシンプルな形で

小銭入れはありませんが、

札と4枚のカードが入ります。

 

札入れ部分がL字に開くため、

タテxヨコ幅が93ミリx90ミリ

という極小サイズです。

 

使っていくことで薄く

ぺったりとなりますから、

持っていることを忘れそうな財布です。

 

 

 

定番でお出ししているお品とは

カード入れの口のラインが違いますが、

この方がホールド感があって

エレガントなデザインなので、

最近ではこちらにデザイン変更しています。

 

当店定番は、いつでも

「もっとこうあれば、もっと良くなる」

という内容があれば、

すぐに反映させています。

 

そんなわけで、

延々と定番であり続けることが出来ます。

長く定番であり続ける

ベーシックな要素としては、

流行とは関係ないデザイン、

ということもあります。

 

 

 

革の手触りが良いことや

革の香りが良いことも、

時代が変わっても持っていただける

理由です。

 

今回はその定番に、

イタリアの最新技術の革を組ませました。

当店定番牛革とはまったく逆の発想が

とても新鮮です。

 

 

 

お届けしたところ、

クライアントも「思った以上」に

気に入ってくださったので

安心しました。

 

「どんな革が良い革ですか?」

この答えの中には、

「新鮮な気持ちで

誰も持っていない革を楽しめること」も

もちろん入ると思います。

 

日本に一枚しか入らない革で

毎日持ち歩ける革製品をオーダーすること

は、すばらしい愉しみと思います。

ありがとうございました。

 


 

トートバッグは相変わらず人気ですが、

中味がグズグズになってしまって

モノを探しにくくなることがイヤ、

と思ってらっしゃる方は少なくありません。

 

そしてそのバッグの大きさが

大きくなればなるほど、

モノの探しにくさがストレスになります。

 

 

 

今日ご紹介するのは、

大きなトートバッグの中に

ぴったりと収まるバッグ・イン・バッグ。

 

横幅45センチのトートバッグの容量は

かなりのものですから、

内ポケットがひとつだけでは

到底使いやすさを求めることは出来ません。

 

 

 

「まずこのトートバッグは

自立してくれないし、

中味がごちゃごちゃになってしまいます。

それでバッグ・イン・バッグを

作っていただこうかと。」

 

持ち物もはっきりしていらっしゃるし

方向性も明快なクライアントなので、

とんとん拍子に話しが進みます。

 

 

 

バッグを採寸した後

その場で、ぴったりと思われるサイズを

お決めし、製作に入りました。

 

こちらのクライアントは、

どんなものを入れますか?

というインタビューの後は、

すべてお任せくださいました。

 

 

 

さて、お持ちいただいたトートバッグは、

ご説明いただいたように自立しません。

お作りしたバッグインバッグを並べると

こんな感じでした。

 

バッグに入るであろう

最大の大きさでお作りしたつもりですが、

お受け取りにおいでくださった

最初のひと目の段階では、

 

デザイナー「ええ!?作り直し?」

クライアントも少し心配な表情で、

「まあ、大きかったら

小さくすればいいですよ。」という

会話が交わされました。

 

 

 

横から見ても、

「なんだか入りそうもないですねえ…」

と弱腰のデザイナー。

 

それでもとりあえず入れてみますと、

見事ぴったりでした。

「ああ、良かったです、安心しました!」

 

フルオーダーメイドをしていますと、

この「安心しました。」が

一番言いたい言葉になります。

 

 

 

そんなわけで中身を入れますと

ピンとしっかり

自立するトートバッグになりました。

諸所、使いやすさを追求して

全てのモノの位置を

レイアウトをしておりますので、

 

使えば使うほど

使いやすさを感じていただけるのではないかと

期待しております。

 

 

 

しかし、きっちりと自立する、というのは

形もきれいになりますし、

見ていてもとてもステキです。

 

おまけに、このバッグの閉め方に合わせて

中身をレイアウトしましたので、

小物は驚くほど取り出しやすいと思いますし、

大きなものもきっちり分けて入れられます。

 

厚みのあるバッグの中では、

A4 サイズの書類でさえ

ちゃんと立たないことがままありますから、

それから解放されるのは

かなり嬉しいことと思います。

 

 

 

このようにきちんと立つようになりますと、

「バッグの底に

鋲を付けていただけませんか?」

というリクエストもいただきました。

 

次回その加工をするのですが、

今度はバッグの底が

地べたにつかなくなりますから、

さらに美しく

お持ちいただくことが出来ます。

 

それぞれのご注文には、

クライアントの生き方が反映されているのだと

感じた一件です。

ありがとうございました。

 


 

さて今回の珍しいご注文品、

下のお写真が何かわかる方は

そうそういらっしゃらないと思います。

答えは、ブックカバー。

 

最初メールでご相談いただいた時には、

そこまでの長さの変更は不可能では?

と思うくらい難物の、

文庫カバーサイズからA5サイズまでの

大きさの違う本をカバーしたい、

というご依頼でした。

 

 

 

定番の「ストリングス」

基本形としてご指定いただきましたが、

どう計算しても、

ご希望のサイズまで調節できません。

 

そこで思いついたのが、

今回の「ダブル・ストリングス」です。

 

 

 

片面から見ますと上のお写真になりますが、

開くと、一枚目や下のお写真のように

二か所で紐調節できます。

 

そのため振幅幅が大きく、

クライアントがお入れになりたい

一番大きな本と文庫までの大きさを

収納できるようにできました。

 

 

 

このお写真では紐には靴ひもを使っています。

実際には、クライアントが

シルクの紐をお付けくださる予定です。

 

紐の結び方には2種類ありますから、

お好きな風に結んでいただくことで、

ちょっとしたことですが

お楽しみいただけます。

 

 

 

カバーのタテ幅は新書サイズです。

それなので

文庫本をお入れいただくと、

高さが少し余ります。

 

随所でクライアントが

こういった難所を

譲ってくださっていることで、

一番大きな本を入れた時に

あまりストレスなく

お持ちいただいていると思います。

 

 

 

上はカバーより大きな本を入れた時、

下はカバーより小さな本を入れた時

の中身の感じです。

 

以前、ヨコの長さに対してだけ

調節できる定番ストリングスを、

タテ方向の見返しを縫わないことで、

高さも調節できる、と

考えてご注文くださった

クライアントのブログを見て、

このクライアントが合理的でおもしろい、

と思ってくださったのです。

 

 

 

そしてさらに

内側左側には、栞にするための

大き目パーツをお付けしています。

 

たしかにこれだけの幅があれば

栞としての役目を立派に果たしてくれます。

今までにたくさん

栞に該当するモノをお作りしましたが、

これは使いやすいのではないかと

想像しています。

 

 

 

このように、一人の方のオーダー品が

別のご注文者に引き継がれ、

さらに違うものになっていくことは、

なかなかあることではありません。

ありがとうございます、

おふた方に感謝申し上げます。

 

こうして

点在する「フルオーダーメイド」の

品々を通じて出来上がった「線」が、

さらに他の方によって

伸びる可能性を思いますと、

まことに興味の尽きない仕事と思います。

 

どうぞ何でもご相談ください。

 


 

これまた初めて見る

キーホルダー付き小銭入れを

ご紹介します。もちろん見本あり。

 

これに裏地を付けるとなると、

オリジナルに比べて厚みが増すことを

避けることは出来ません。

 

ですから、それがご注文者にとって

良いことか悪いことか、

それぞれお選びいただくしかありません。

 

 

 

一枚目のお写真では、いったいこれが

どういう製品なのか

わからないと思います。

 

そこで、下のお写真をご覧ください。

小さいサイズのファスナー小銭入れに、

3連キーホルダーが付いています。

これがこのお品の全体像です。

 

 

 

見本品はかなり薄く

ほにゃほにゃでしたから、

それよりもう少ししっかりします、

そのため、サイズを少し大きくしないと

今の収納量にはならないでしょう、

というご説明をしたところ、

 

裏地なしで

大きさをなるべく同じにすること、

というご決定をいただきました。

 

 

 

当店のルバルは柔らかな革なので、

ある程度厚みがあることで

丈夫さを保っています。

 

そういう革に対して

これだけの薄さを求めますと、

丈夫さという意味では 正直、

あまり期待できません。

 

 

 

こうした場合、

使っていって柔らかくなる革だからこそ、

敢えてもっと厚みのある革で製作する方が

お薦めなのですが、

 

キーをホールドする部分を

ホックで留める必要がありますから、

革を厚くすると

ホックの留まりが悪くなってしまいます…

 

今日はウダウダと書いてしまいましたが、

毎回毎回、細部から出来上がりまですべて、

クライアントのご希望に沿って

なおかつ最良の道を選択することには、

ほんとうに神経を使います。

 

たまには企画の決まったお品を

何も考えずにたくさん作ってみたい、

とも思いますが、

やはり一人一人のご希望を伺って

お作りすることに「やりがい」を感じます。

 

このたびはありがとうございました。

 


 

ひと目見たら印象に残る

このキーケースは、

前回ご紹介したイタリア革とお揃いの革で

お作りしたものです。

 

この2点を一緒に持つことは

何と楽しいことでしょう!

出し入れするたび、うきうきしそうです。

 

 

 

定番のキーケースに比べますと

サイズ的には長さが少し長く、

車のキーが入るよう

本体の容量も増やしています。

 

それでも愛嬌ある出来上がりなのは、

裏面にある特別キー用の

かわいらしいポケットのせいでしょうか。

 

 

 

全面同じ革でお作りしていますから

お写真ではあまりはっきりしませんが、

入れるキーに合わせてお作りしたところ

とても愛嬌あるラインに仕上がりました。

 

こういった付属のポケットを

どんな風なデザインでお作りするかは、

一般的には

製作する人によって違いが出てきます。

 

 

 

当店では

技術者の製作センスとは関係なく、

あくまでもクライアントの個性や

お人柄に似合いそうなデザインで

お作りすること、と決めています。

 

それがフルオーダーであることの

大切な一面と思っています。

 

 

 

当店でお作りするオーダー品は

使いやすさはもちろんですが、

 

世界でたった一点の

お品にすることができる一番の理由は、

クライアントの個性を

反映させているから、です。

 

 

 

使いやすいことは大切なことですが、

見た目に 自分に似合っていて

しっくりと来たり、

見るたび気分がアップすることも、

もしかするとそれ以上に

大切なことかもしれません。

 

また、持ち物は「持ち主」を

表現してくれますから、

対外的な効果を示してくれることも

少なくないでしょう。

 

 

 

他人が、どんなところで

何を見て

自分を評価するかわかりませんが、

出来れば誤解は避けたいもの。

 

そう言う意味では、

持ち物はその人を語ってくれる

強い味方です。

 

当店はみなさまに

そんなサポートもしたいと思って

オーダー品をお作りしています。

 

このたびも楽しいオーダーを

ありがとうございました!

 


 

このオーダー例をご覧になって

ご来店くださるクライアントも

いらっしゃいます。

 

こちらの長財布も

そういう方からのご依頼でお作りしました。

このシンプルなお財布には

カードが30枚入ります。

 

 

 

30枚カードを入れる長財布となると、

どのように収めるか、という選択肢に

あまりたくさんの考え方はありません。

 

何かをたくさん入れる入れ物の場合、

どうやって自然に

美しくまとめるか、という

製作以前の考え方を

きちんとさせることが肝心です。

 

 

何かがたくさん入るわけですから、

大きくなったり

厚くなったりするのは当然ですが、

 

それをどうやって

なるべく小さく、なるべく薄くするかは

人によって意見が分かれるところ。

 

ここをどうやってうまくまとめるかが、

革のフルオーダーメイドでは

腕の見せ所です。

 

 

 

 

さて、二枚目のお写真は

この長財布をまず右に開いたところ。

三枚目のものは

それからさらに右に開いたところで、

 

この長財布は

本のページのようにめくって使うように

しています。

 

 

 

右利きの人が使う手順に沿って

自然に手が動けるように

レイアウトをして、

全体の厚みを分散させるよう

整えています。

 

だから使い勝手も自然に馴染んで、

使い始めから

ストレスを感じないで済みます。

 

そして

持った時 違和感が無いように、

かなりの枚数の革が重なっていますが、

さまざまなギミックを使って

薄手に仕上げています。

 

 

 

 

一点一点に高度な技術を

惜しむことなく使ってお作りするから、

長く使いたいと思うような

オーダー品に出来あがります。

 

今回の長財布は

その技術を使って作るにふさわしい、

希少なイタリアの最新技術を使った

特別な革のご注文品。

 

存在感もあり、このクライアントに

とてもお似合いになる外見になりました。

ステキなお品をご注文いただき、

ありがとうございました。

 


 

「とにかく軽いトートバッグが欲しい。」

というご希望から、

店頭展示の使用中トートバッグに

目を付けてくださったクライアント。

 

形としては

以前一点ものでお出ししたことのある

このトートバッグ

さらに軽い、羊革で作ったものです。

 

 

 

店頭にある羊革のバッグは、

デザイナーがジムに通っている時に

靴・着替え、タオルなどを入れて

持ち歩いていました。

 

このサイズのものを羊革で作ると

誰もが驚くほど軽いですが、

もしPCや書類でいっぱいにするとなると、

正直、保ちはよくありません。

 

バッグの自重というのは、

入れる中身に合わせて

作る必要があるからです。

 

 

 

そんなご説明をしたところ、

「大丈夫です!」というお答えだったので

ご注文いただいた羊革のトートバッグ。

 

変更点として、

「バッグの角が擦れることが気になるので、

角に補強の革を付けていただけませんか?」

というリクエストをいただき、

丈夫な革で補強をお付けしました。

 

 

 

便利なことにこのバッグは、

畳んで収納することが出来ますから、

使わない時には

コンパクトに置いておけます。

 

定番と変えたところはもう一点、

バッグの口をファスナーで覆ったこと。

これで中身を見られず、

エレガントな印象になれます。

 

 

 

持ち手は、ショルダーバッグにもなり、

手提げにしても

ぎりぎり持てる長さにしています。

 

こういった部分は

クライアントの体格とも相談しながら

決めていきます。

 

デザインや内装だけでなく、

身体に合ったアプローチができることが

当店オーダーメイドの特長です。

 

 

 

内装も使い勝手に合わせていますから、

軽さも仕様も

持ち主にぴったりと合うようにしています。

 

ひとつずつストレスを減らすことで、

快適な生活を送っていただけるよう

お話しを伺いながら、考えています。

 

 

 

当店はずっと

革製品が本来持っている魅力を

個人個人に合わせて

最大限にお出ししたいと思っています。

 

ストレスなく使えること、

そして軽量で身体が楽をできること、

また、自分のファッションに合うこと、

 

この三つの条件が揃えば、

オーダーメイドのお品ほど

長く長く使っていただけるものは

他にない、と思います。

 


 

ベルトのご注文は少なくありませんが、

今回のご注文は

少し変わったものでした。

 

下のお写真をご覧ください。

左から、以下のようになっています。

・一枚革のベルト

・ルバルで作った表面が柔らかいベルト

・昔ウチでお作りしたベルトを

長く伸ばしたもの

 

 

 

一枚革のベルトは厚さが3.6ミリほどあります。

裏地は無いので、ベルトの端に

ステッチをかける必要はありません。

 

それで、

見た目はいたってシンプルになります。

 

 

 

次の黒は、ルバルでお作りした

表面が柔らかいタイプ。

 

柔らかい革を、しっかりと作っています。

よくみなさまが戸惑われるのですが、

柔らかい革でもカッチリと仕上げられますし、

硬い革でも柔らかいタイプの形を

作ることが出来ます。

 

硬い、柔らかいは、あくまでも

表面のテクスチャーのことだと思ってください。

下のお写真で、

表面の柔らかい感じを

ご覧いただけるでしょうか?

 

 

 

さて3本目のベルトは、ずいぶん前に

お作りした定番のベルトです。

サイズはその頃のジャストサイズなので、

ちょっと長くしたい、というご要望です。

 

長くする場合は

いろいろな方法がありますが、

前回長くした時(今回は2回目)の

方法を採用して、

別パーツを付けることで解決しています。

 

 

 

それで上のお写真のように、

オリジナルのベルトの上に

新しいパーツをお載せしています。

 

こちらは、オリジナルにも新パーツにも

(ルバルのベルトもそうですが)、

革の芯をサンドイッチしています。

そうすれば、丈夫で、

使うにつれて、

持ち主の腰のラインにぴたりと会った

気持良い収まりのカーブが出来上がります。

 

大切にお使いくださって

ほんとうにありがとうございます。

 

こうした製作後のご調整も

お気軽にリクエストください。

 

 

 


 

TOPに合わせて

いくつものバッグをご注文くださった

クライアントが、

今回これは、と思ってくださったのが

このボディバッグです。

 

以前一点ものでお出ししたデザインですが、

ずっと気になっていて

お心に留めてくださっていらっしゃった

とのこと。

ありがたいことです。

 

 

 

コロナのこともあり、生活が

変わってきたこともあるご様子でしたが、

 

それよりも年代が変わることで、

どんな風に過ごしたいかが明確に

変わってきた感じを、お受けしました。

 

 

 

プライベートで出かけることが

増えてきますと、

 

自分がどんな目的で出かけ

何を持って

どんな服装で出かけるのか、が

だんだんとはっきりしてきます。

 

 

 

そんな時、

自分の持っているバッグが

そのお出かけに向いていなければ、

不便を感じることになります。

 

またそれもありますが、一番には

快適でステキなバッグを持つことで

楽しいお出かけになってもくれます。

 

趣味を新しく始めるにしても、

最初から楽しいことばかりではありませんし、

寒さや曇り空が、出かける妨げを

することもあります。

 

 

 

そんな時、ウキウキするような

鞄を持って出かけるとしたら…

 

どんな服装にして

何をどこに入れて持って行こうか、

と思えば、楽しい外出になります。

 

このクライアントはおしゃれな方で

いつでもステキなファッションですから、

毎日を楽しんでくださっていると

容易に想像できますが、

 

そういった経験が今までない人でも、

ステキな「何か」は

きっと毎日を

生き生きとさせてくれると思います。

 

 

 

私たちの目はすばらしい判別装置で、

今目の前にいる人が

「こんな人かもしれない」と、

言葉にしないまでも

一瞬にして判断してくれます。

 

生き生きとして

バランスの良い服装や持ち物の人は、

それだけで人に良い印象を与えます。

 

どんな自分でいたいのか、

持ち物から考えても

おもしろいかもしれません。

思った以上に他人は自分を見ています。

 


 

当店オーダーメイドなら、

毎日毎日「なんだか違和感がある」と

思いながら使っているものから、

その「違和感」を取り除いて

気持のいい道具にすることが出来ます。

 

 

 

例えば本日ご紹介する二つ折り財布は、

小銭入れの深さを浅くして

小銭を取り出しやすくしています。

 

だからパッと開くと、見た目は

人によって

バランス悪く感じるかもしれません。

 

 

 

この二つ折り財布は

カードをタテに入れるタイプなので、

小銭入れをこの向きで付けると、

小銭入れの深さが深くなります。

 

ましてや横幅があまりないですから、

縦長の細いスペースに入れるとなると、

小銭は

下に落ち込む感じになります。

 

 

 

ご相談の段階でそれに気づいたデザイナーは、

横幅を大きくするか、

高さを落として深さを浅くするか、

をお尋ねしました。

 

すると、「小銭はあまり入れないから、

小さくても構いません。」とのお返事です。

また、見た目に小銭入れの高さが

低くなっても特に気にしない、とのこと。

 

そのお返事から、

こういう深さの小銭入れになりました。

 

 

 

こんな細かい内容ひとつとっても、

もし当店が、クライアントの

「ご希望通りにお作りする」だけであれば、

結果として

使いにくい小銭入れになったことでしょう。

 

「ちゃんと使えるモノにする」ことは、

=頭の中で、どれだけリアルに

クライアントに近い人になれるか?

ということだと思います。

 

それをどこまで聞き取り出来るかが

フルオーダーメイドの勝負どころ。

 

だから

細かいところまでお尋ねしています。

店頭では、驚かないでくださいね。

 


 

ガラ系携帯電話も

あと少しでサービスは終わりですが、

 

それを持ち歩くケースは、

毎日ストレスなく過ごしたい方にとって

あと何年もの間 毎日使うのですから、

大切な道具です。

 

 

 

つねに身に付けて携帯するものであれば、

それが、軽くて、手触り良く、

持つに違和感のない道具であることは、

毎日の生活の中でかなり重要なこと。

 

気持良く持ち物を持てるのであれば、

ご自分のパフォーマンスを

最高に高めることのできる必需品となります。

 

 

 

本日のご注文は、まさにそんなお品。

何度もおいでくださっている

クライアントなので、

「その方」が「使うこと」を考えて、

細部を決めています。

 

 

 

例えばマグネットですが、当店では

マグネットの種類ひとつ取っても

7~8種類を使い分けています。

 

中に入れるモノ、

取り出す時の体勢、手の使い方、など

あらゆる条件を考慮に入れて、

その道具にふさわしいマグネットを

お選びしています。

 

 

 

ですから、何かを選ぶ時には大騒ぎ!

デザイナーと製作責任者、

それから製作担当者の3人が、

あれやこれやと言い合いながら

あらゆる条件を考え併せて、

ベストの答えを出していきます。

 

 

 

みなさまがご注文をしてくださる時には、

ひとりのクライアントに

ひとりの製作者がお付きして

一貫製作しますが、

 

その後ろには他の二人も加わって

「ひとつのチーム」が動いています。

 

だからこその「快適」。

毎日みなさまの快適を目指して、

当店は製作を続けています。

 


きれいな黄色で、

グルーミングポーチをお作りしました。

 

「このサイズが使いやすくて…」

というご依頼で、

見本をお預かりして

同じサイズでお作りしたものです。

 

 

 

この時はお色がポイントで、

選んでいただいた黄色は

その時唯一入手可能だった、硬い革でした。

 

普通の作り手でしたら、

このような硬い革でこうした形を作ることは

まずありません。

端的に作りにくいからです。

 

革の場合、

それぞれの革質に向いた作り方があります。

しかし、色を基準にお選びいただく時には、

それではカバーしきれないことがあります。

今回まさにそれでしたが、

とてもきれいに仕上がりました。

 

 

 

作りにくい理由は、このポーチが

「内縫い」製法でできているからです。

 

市販品に多い内縫い製法は

製作の中にファジイな部分が少なく、

流れ作業に乗せやすい

という特徴があります。

その分、きっちりしたセオリーがある、

ということ。

 

硬い革で作るということは

その一番の基本に反しています。

 

まあこれは作る側からの説明ですから

ここまでとして、

使い勝手の特長としては、

ふっくらと出来上がっていることで、

容量以上に入れても、形がきれいに

(元の形をうまくごまかせますから)

見えること、がすごく良いことです。

 

 

 

どうしてそのように見えるかというと、

この製法では

最初に内側を表に出して縫ってから

ひっくり返し、表面を出すことで

完成させるのですが、

その時、全体が内側から膨らむからです。

 

また作る側の話に戻りますが、

製作時にこの方法なら、

多少縫い目が整っていなくても

何とかカバーすることもできるという

利点もあります。

量産の流れ作業に採用されている意味は、

そういうところにもあるのかもしれません。

 

 

 

しかし上質な革のオーダー品の場合には、

カッティングからなるべく正確にして

とにかくブレの無いよう製作します。

 

それは、フルオーダーメイドの作り手は、

見る目の基準が

量産品のそれとはまったく違うからです。

 

でもそれは、じつは

まったくそういうことを知らない人が見ても、

ちょっとしたブレでも、

人間の目には違和感として映ります。

 

よくこちらに

「違和感のないことが

すばらしい出来だということです。」

とお書きしますが、それはそういう意味です。

今回のご注文もありがとうございました!

 


 

入館証入れ/社員証入れも

さまざまな革で、ご注文いただきます。

 

本日ご紹介する

このエレガントな社員証入れは、

持つ人そのもののイメージを

思い浮かべていただける、ステキなお品。

 

 

 

本体は定番の「社員証/入館証入れ」

同じ仕様ですが、

伸びるストラップを使いたいご希望から

吊るし部分を付け加えています。

 

エレガントな革の個性にふさわしい

シンプルな吊るし部分で、

ボタンを留めやすくするために

少し長くしたベルトの残り部分が

これまた優雅さを増しています。

 

 

 

中身を入れると

上のお写真のようになります。

 

裏面にも名刺やカードが入りますから、

分けてお使いいただくと

便利さを感じていただけると思います。

 

 

 

この入館証入れ、重さはわずか28g。

軽くて、首が疲れない重さです。

 

毎日使うものですから、

なるべく身体に負担がかからないものを、

と常に重さを気にしています。

 

今頃は楽しくお使いいただいていることと

思います。ありがとうございました。

 


 

格の高い背広をお召しになる男性陣から

よく出るお話しが、

「勝負背広を着なくてはならない時、

それに似合う鞄がなかなかないです。

手ぶらというわけにはいかないし、

もちろんそれなりの荷物もありますし。

 

そういう時は特に、

ブランド品というわけにはいきません。

さりげない様子でいながら、

勝負服のグレードに

見合う鞄が欲しいですね。」

 

 

 

コンサバティブで格の高いお仕立て背広を

きっちりと着込む職種は

だんだんと少なくなっていますが

(却ってそういう職種が

はっきりして来た気がしますが)、

 

そういう方々がそれに見合う鞄を探せない、

という話は、時々耳にします。

 

私どもがそんな時お薦めするのが、

定番の「エルム」

 

 

 

このバッグは、TPOとしては

きちんとしたビジネス用です。

でもオリジナルには

ちょっと遊び心「個性」を添えています。

 

その理由は、これをデザインした時、

びっちりと格の高い背広を着こんだ

クライアントを想定しなかったからです。

 

最初のデザインご依頼者は、

コンサバティブ一辺倒ではなく

もう少し自由なイメージだったからです。

 

ですから、きちんとした佇まいでいて

同時に個性を出したデザインにしました。

 

それが、外ポケットの口のラインと

中央に配したベージュのライン。

下のお写真をご覧ください。

 

 

でも今回のご注文者の職種や肩書では、

この「個性を出した」デザインは

NGだったご様子です。

 

そこで全体を黒一色にして、

外ポケットのラインは真一文字、

という変更リクエストにお応えしました。

それが今回のデザインに関するお話しです。

 

バッグや鞄は、もちろん

カジュアル系の服装の

格をアップすることもできます。

むしろ、その機会の方が今は多いと思います。

 

 

 

ご紹介しているこの「エルム」という鞄は、

女性用としては「アイブライト」という名で

ポケットと持ち手の形を変えています。

 

この構造のバッグは

多くの自営業やエグゼクティブの方々に

お持ちいただいていますが、

使っていただいての評判は

すばらしく良いものばかりです。

 

一番の人気の秘密は、自立すること。

鞄の中で、

主にブリーフケースの中でですが、

自立するものはほとんどありません。

 

一般的に、市販品の売り場に並んで

自立しているように見える鞄は、

中身のあんこを取れば

倒れてしまうものがほとんどです。

 

きちんとした服装をしたなら、

ましてやそれが勝負服であるなら、

立ち居振る舞いもきっちり決まる持ち物を

持ちたい、と思うのは当たり前。

 

 

 

そういう理由から選ばれるのが、

この「エルム」です。

 

当店定番は、使う人のお立場に合わせて

デザインを変更できます。

何かの時には、思い出してください。

 

また、この鞄の良いところは、

内ポケットの付け方です。

何が良いのかは、店頭でお確かめください。

デザイナーが使っている現品を

いつでもお見せできます。

 

服装に合った鞄を持つことは案外難しく、

できていないことも多いと思います。

使い勝手まで求めたら、

市販品には太刀打ちできません。

 

そんな時にはぜひ、

当店のゆったりした革椅子に腰かけて

ご相談ください。

 

こちらのクライアントも、

「結局この鞄ばかり

持つようになりました。

見た人からの評判も良くて・・・」とのこと。

良かったです、ありがとうございました。

 


 

店頭にいますと、世の中の

トレンドがばっちりとわかります…

ということは以前お書きしましたが、

まさにその通り、と感じるのは

スマホケースの変遷。

 

バッグはどんどん小さくなり、

最終的にいつも持ち歩きたいのは、

スマホと交通系カード、

各種カードにお札を数枚、

少量の小銭やキーを数本、という方が

増えてきました。

 

 

 

そうなってきますと、

なるべくコンパクトなスマホケースが

もっとも機動性の高い

身の回り品を持ち運ぶバッグとなります。

 

そして、この手のスマホケースはすでに、

バッグと呼んでも遜色ないと感じます。

 

 

 

こうしたご注文の場合、

お入れになりたいものを伺って

レイアウトしますから、

細かい使い方までお尋ねします。

 

そうなると、たいてい

同じようなレイアウトになりますが、

スマホの機種が違うので

それぞれの大きさに合ったものに変えます。

これがまた、クライアントによって

守りたいルールが違いますから、

さまざまな結論となります。

 

 

 

私どもは

どの機種に対してお作りしても、

その機種の大きさとほぼ同じ大きさにして、

軽く、コンパクトな仕上がりにします。

 

例えばこのケースの場合、

たったの108g。

シェルカバーも含めてなので、

いかにストレスなく持ち運べるかが

お判りいただけると思います。

 

 

 

私どもがなぜ

フルオーダーメイドをするか?

 

これはます、みなさまに

ストレスフリーの道具を使っていただきたいから、

 

そしてもうひとつには、

五感で気持良さを味わっていただくことで、

革製品にだけ感じられる「安らぎ」を

感じていただきたいから、です。

 

 

 

今は、便利な素材はたくさんあります。

でもその便利な素材に

「気持ち良さ」を感じられるものは

どれだけあるでしょう?

 

当店で使っている栃木レザー㈱の牛革は、

もっとも古い方式で、

丁寧に作ったものです。

 

新しい方式の革たちは

きれいな色で、

雨に濡れても平気かもしれません。

でも、心が安らげる触り心地は

古い方式の革にしかない、

ということを、お心にお留めください。

 


 

世の中にはいろいろな市販品がありますが、

・サイズが合わない

・色が気に入らない

・変えたいところがある

等の理由から、

フルオーダーメイドに至る方もおいでです。

 

本日ご紹介するペンケースは、

まさにそんなご注文品。

ご本人の持ち物と

販売品のサイズが合わないことから、

ご注文いただきました。

 

 

 

パッと見、楽しい色合わせなのも

クライアントからのご依頼です。

たまたま

栃木レザー㈱のオレンジがあったので

成り立った色合わせです。

 

表から見るとシンプルですが、

これがなかなか凝った筆箱であることには

驚いていただけると思います。

 

 

 

今回の場合、クライアントのご希望品が

ほとんどその市販品と同じでしたから、

最初にURLをいただき、

製作の可否を検討することになりました。

 

拝見すると、どうなっているか

判らないところがいくつかありましたが、

そこはアームチェアディテクティブのごとく

想像力を働かせて、読み解いていきます。

 

今までも、ほんの小さな1枚の写真から

財布やバッグの全体像を導き出して

製作したことは何度もあります。

これがまた、おもしろい作業です。

 

 

 

どういう経路でこの製作方法にしたのか、

そこまではわかりませんが、

「こういう形にしたい」という

最終目的に向かって

どんな製品でも、努力を重ねています。

 

そういった経緯に敬意を払って行う

この作業では、

まさに発案者と製作者の気持ちを

トレースすることになります。

 

そうすると今度は、

その製品に行き着いた人たちが、

どんなに強く

自分の理想の製品を探し求めたのか、

という行動までをも感じます。

 

 

 

この筆箱は二段式になっていて、

下段には

スケールやハサミ、替え芯が入り、

上段には

少し太めのペンなど、数本が入ります。

 

出来上がってわかったのは、

これひとつ持ち歩けば

どこででもパッと工作ができること。

 

今回は明確な出来上がり像があったため、

どんな目的でご注文いただいたかまでは

伺っておりませんが、

きっと今頃は楽しんでくださっているはず。

ありがとうございました。

 


 

キャッシャレス時代にもかかわらず、

お気に入りのお財布を

ご注文くださるクライアントは

少なくありません。

 

今日は十年以上使った札ばさみ財布を

再現させたオーダー品をご紹介します。

 

以前 別のアスペクトからご紹介した

札ばさみであることを、ご了承ください。

 

 

 

今まで使っているものを、再度…

という場合、見本品は

すでに十分に使いこなしていますから、

たいてい購買当初より小さい大きさに

変化しています。

 

その中に入れたいモノが全部入っていると、

使っている人にとっては、

同じサイズであれば

他のモノも入れられることが当たり前、

という認識があります。

 

これは誰にとっても当然の理解ですが、

じつは何年も使って、「伸びてくれる革」

だからこその変形をしていることが

ほとんどです。

そして、馴染んで小さくなったお財布は

ほんとに使いやすいものとなります。

 

多くの場合、その使い心地に対して

さらに変化を加える

リクエストをいただくことがあります。

 

 

 

今回、表面裏に付けた外ポケットがそれ。

見本財布には

飾りの二本目のステッチがかかっていますから、

それも踏襲しようと思うと

全体の大きさは1~2ミリほど大きくなります

(製作上のことなので、

その理由は割愛させていただきます)。

 

そういった場合、中身が入らなければ

どうしようもありませんから、

とにかく中身が入る

最小サイズでお作りします。

 

 

 

もちろんクライアントのご希望は

二本目の飾りステッチあり、です。

 

そして今回も、

元からの金具を使わせていただきました。

ここの部分は前回で説明いたしましたので

省略します。

 

フルオーダーメイドの場合、

ひとつのご注文品に対して

さまざまな角度から見ることで、

何本でもブログが書ける、という

複雑な要素をたくさん持っています。

ネタが付きないのは、ありがたいことです。

 

 

 

いざ製作に入ると、

頭で考えたことだけでは

行き詰まって手が止まってしまうことも、

たくさんあります。

 

実際に手を動かして、

綿密に出来上がり品に対しての

製作順番に沿って行きますと、

うわっ!という壁に突き当たることは

驚くほどたくさんあります。

 

ほんの少しの変化が

どれほどの影響を及ぼすものなのか、

恐ろしいほどです。

 

でもその壁を乗り越える行為が、

フルオーダーメイドの製作です。

涙涙の連続ですが、

出来上がった時の感慨は半端ではありません。

 

そして、お受け取りいただいたクライアントの

「ありがとう。気に入りました。」と

壁を乗り越えたい、という好奇心が

原動力です。

 

このたびもありがとうございました。