革製品のオーダーメイド 銀座 オーソドキシー

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2024.04.27

GW中の営業について

GW中のお店のお休みは、

5月3日(金)~5月7日(火)です。

 

また、4月30日(火)の営業時間は

10:00~17:00まで、です。

 

変則的で申し訳ありませんが、

よろしくお願いいたします。

 

 

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2024.05.4

プレゼントのカーフ・ミニ5穴システム手帳 402N

以前ご自分のシステム手帳を

ご注文くださった方が、

今度はプレゼントとして

革ご指定のご依頼をくださいました。

 

革はカーフですが、

たいていの方はカーフとおっしゃる時

「カーフ」がどういう革なのか、

正確な定義と特徴を

ご存じないことがほとんどかもしれません。

 

このちょうどいい機会に

どんな革を「カーフ」と呼ぶか、

おさらいしたいと思います。

 

 

 

 

 

 

「カーフ」とは牛革の素材の名前で、

6か月以内の仔牛から作られた革のこと。

 

人間の幼児もそうですが、若い肌は

肌のきめが細かく、毛穴が目立たず、

滑らかです。

そして皮膚の下の繊維は

細かくみっちりしているのに、柔らか。

 

動物の革について考える時は

ぜひ人間の肌のことを考えてみてください。

たいていのことは

何なく理解できると思います。

 

 

 

 

 

 

今回はお相手の方にざっくばらんに

お尋ねしていただけましたので、

入手可能なカーフの名前を挙げました。

すると、xxは使っていて良いと思った、

というお返事をいただき、

その革でお作りすることになりました。

 

今まで使ったことがあり

気に入っているものと同じなら、

まず心配はありません。

お尋ねいただけて良かったです。

 

 

 

 

 

 

出来上がったのはミニ5穴の

超シンプルな仕様のシステム手帳。

 

ところがこの手帳、変わっておりまして、

単行本のように背中がピシッと平らです。

 

また、立ったまま書けるようにと、

表紙は表裏ともにかなりハードです。

普通の加工では

ここまでのハードさは出せません。

 

ご注文者からは

相手の方のご感想をいただきました。

ありがたいことです。

 

************

昨日、先方に届いたと連絡があり、

どちらも喜んでもらえました。

手帳は角を丸めてくださったところが

特に気に入ったようです。

リフィルぴったりで

コンパクトなことに驚き、

仰っていた、模様?が対称なことに

感心しておりました。

新書もうまくおさまったそうです。

こちらもぴったりとのことでした。

************

 

このたびもありがとうございました。

お相手の方に喜んでいただけたことを

お知らせいただけて、ほっとしました。

 

*模様が対象、というのは、革の中央で

シンメトリーでパーツを取ったため、

革の目がきれいに対象になったことです。

また、新書カバーは余った革を使って

サイズぴったりにお作りしました。

市販品は大きめが多いので、

気持ちよく使っていただけると思います。

 

 

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2024.05.3

ウェブショップ掲載のバッグ容量の確認方法

先日、ウェブショップ製品の

容量について

お尋ねをいただきました。

 

具体的に申しますと、

ラティーゴ小ギンコを比べると

どちらの容量が多いか、という

かなり微妙なご質問です。

 

ラティーゴ小は底の厚みがあって

ヨコ幅も高さもある程度ありますが、

マチ幅は

底からてっぺんに向かって細くなり、

最終的にはファスナーだけの幅になります。

 

こういう形ですと、見た目の大きさに比べて

容量は少なくなります。

 

でも、形が多少崩れても良いならば

定量よりは入れられます。

これは人の感じ方によって変わることです。

 

 

 

*長くお使いいただいて革が馴染むと、
容量は多少増えます。

 

 

*30年おつかいいただいたラティーゴバッグ

 

 

 

反対に

ギンコは正方形に近く、角ばった形で、

マチが上から下までドン!とありますから、

見た目以上にモノが入ります。

 

このギンコをデザイナーは

時にパンパンにして使っています。

「便利だわ~、たくさん入るわ~」

革がやわやわになったので、

どんどん入れても丸っこいラインになって

さほどの違和感はありません。

 

 

 

 

 

 

容量は入れ方によっても変わりますから、

正確なお返事はできないのが現状です。

 

フルオーダーのご相談をくださる方の中にも、

中に入れるものを並べてお写真に撮って

それぞれのサイズをお知らせくださる方も

いらっしゃいますが、

 

現物を実際に拝見した後でないと

その資料をうまく使うことは出来ません。

 

お店近くの方でしたらご来店いただき

実際にお試しいただくこともできますが、

遠方の方であればそれも難しいことです。

 

そんな時、今回お尋ねいただいた方と

やりとりしてましたら

良い方法が浮かびましたので、

みなさまにもお知らせしたいと思います。

 

余力があったらぜひお試しください。

ネットで買いたいバッグがあれば

それでお試しいただいても良いかと思います。

 

さて、まずご用意いただきたいのは、

目的のバッグに似たサイズの紙袋です

(ヨコ幅が一緒くらいだと良いですね、

厚みにも注意して選びましょう)。

 

それを、バッグの高さに切り落します。

その後、正面に

バッグの正面の形をペンで描いてから

その線に合わせて

さらに切り落としていきます。

 

それぞれの面とマチをホチキスで留めて、

全体の大きさをざっくりと作り出します。

底面がそのバッグより広い紙袋でしたら、

余分な部分も

ホチキスで留めてしまえばオッケー。

 

そしてその中に、

持ち物を入れてみてください。

ざっくりとですが、

容量のイメージがつかめると思います。

 

クライアントとやり取りしていて

おもしろい方法を思いつくことが

多々ありますが、

今回はみなさまにシェアできるかと…

 

買い物には目的がありますから、

それに見合ったものを探すのは大変です。

でも、それを愉しむことができれば

厄介ごとではなくなります。

みなさまには

楽しいお買い物をしていただけるよう、

願っております。

 

 

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2024.05.1

ミュージアム・ラインの桜の絵、二つ折り財布 31104 

いただいたメールには

「二つ折り財布を作ってもらって、

それに指定した絵を入れられますか?」

という言葉とともに、

ふたつのイラストが添えられていました。

桜の木の下にxxがいるイラストと

女性のイラストです。

 

 

 

 

 

 

当店には専属の画家がいますから、

すぐに連絡を取ってOKをもらいました。

 

彼女はプロですから、

どんな作風でもどんな絵柄でも

ご依頼者のご希望通りに描くことができます。

こんな楽しいお品ができるのも

こういう引き出しがあるからです。

 

 

 

 

 

 

今回の絵におまかせ部分は

ほとんどありません。

細かい内容のご指示にしたがって

下絵を何回か修正して

事前に確認していただきました。

 

ここで絵柄をお見せできないのは

残念ですが、きれいな絵であることは

何となくお分かりいただけると思います。

 

お渡し時、クライアントからは

とても喜んでいただけました。

 

特殊な絵の具を使っておりますから、

何かをしたら落ちる、という質のものでは

ありません。

 

デザイナーはお気に入りの定期入れ

洗濯機で洗う、というミスをしましたが、

このご紹介記事のお写真のように

何ともありませんでした。

 

 

 

  

 

 

 

二つ折り財布のもとになった定番は、コレ

小銭入れの形を変えました。

 

*当店のオーダーメイドでは

定番を少しアレンジするというような

ご注文の仕方も可能です。

 

 

 

 

 

 

上が片面の絵の全体像です。

桜の季節の絵ですが、

木の下にいるキャラクターが

何ともユーモラスなのです。

 

このたびはありがとうございました。

どんどん使っていただき、

革がエイジングすれば

もっと桜が映えると思います。

末永くお愉しみ頂けると幸いです。

 

 

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2024.04.29

15個目の、集大成としてのトートバッグ 403N

35年以上の

お付き合いをくださっているご注文者は

卒寿を超えてらっしゃいますが、

まだまだお元気に

関西方面からご来店くださいます。

 

波乱万丈の人生を生き、

当店が下北沢に在る時

初めておいでくださった方です。

 

以来、私どもが

ちゃんと仕事できてるかどうか、

心配で確認してくださるかのように

ご来店しては、ご注文をくださいます。

ありがたいことです。

 

 

 

 

 

 

「今度のバッグが最後になると思います。」

と冗談にもならない台詞をさらっと言って、

ご注文内容を話して行かれました。

 

今までにカバンだけでも15個以上は

ご注文くださったでしょうか…

おしゃれな方なので、

鞄に入れる中身が変わるたび、

また外出での歩き回り方が変わるたび、

新しいアイデアを思いついては

ご注文くださいます。

 

 

 

 

 

 

「そろそろ私も年ですからね、

柔らかくて軽いのがいいです。

A4は入った方がいいですし、

スマホにも慣れましたが

すぐに取り出せるほうがいいですわ。」

 

中身がごちゃごちゃにならないよう、

仕切りもお付けしています。

 

 

 

 

 

 

そして何気なくカバンに放り込むもの、

例えばペン数本、メガネケースなどは、

専用のポケットを付けて

パッと取り出せるようにしています。

 

いつおいでになっても

もちろん当店の鞄をお持ちくださっていて、

その回の出張の持ち物によって

数種類を使い分けていらっしゃいます。

 

そのお姿を拝見し、お話ししておりますと、

矍鑠としていながら

優しいお気持ちをお持ちの方だと感じ、

若い頃の楽しい話、

ご商売上のヘビーな話までも、伺うのが

毎回とても楽しみです。

 

 

 

 

 

 

そのような方の

アイデアの集大成ともいうべきこの鞄には、

たくさんのポケットを付けています。

 

外側のファスナーポケットにA4が入って

外ポケットも6つ付けていますが、

重さにして840gと、かなり軽量です。

革は、当店オリジナルの「ルバル」

 

このバッグを持って

まだ何度も東京においでくださることでしょう。

このたびもありがとうございました。

 

 

 

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2024.04.27

新幹線の切符等、交通系用ベルトポケット 40125

ご年配の方からのリクエスト品です。

この方は腰のベルトにこのバッグを着け、

その中にカードと切符をお入れになって

遠距離移動なさいます。

 

荷物を持っていても、

いつでもこのバッグを開けるだけで

移動に必要なものはすべて、

パッと取り出せます。

 

 

 

 

 

 

ある程度年齢が行きましたら、

どのようにすれば

忘れ物なく、煩わしいこともなく

移動できるか、ということは

もっとも重要なテーマのひとつになると

思いますから、

 

これもひとつの解決方法です。

いろいろな方がいて、

さまざまな解決方法があります。

 

 

 

 

 

 

ご自分で試行錯誤した後

ほんとに欲しいのはコレ、という

オーダーの仕方をしてくださったのは、

さすがに常連のご注文者です。

 

ご自分に使いやすい大きさ、

レイアウトを

今まで使ったお品物から考えて

リクエストくださいました。

 

 

 

 

 

 

このベルトポケットは

腰ベルトのどの位置に付けるか、も

使う人や状況によって変えられますから、

汎用性があると思います。

 

また、どうやってベルトに取り付けるかは

使う方に合わせてお作りできますので、

一番使いやすい方法をご指定ください。

 

 

 

 

 

 

ある程度年齢が行って、

毎日の便利のために必要な道具を

お選びになる時は、

オーダーもその選択肢にお入れください。

 

探して探して、

いまひとつの製品を使って

毎日不満に思うなら、

 

使い方をご説明いただいて

ひと月ほどお待ちいただけば入手できる

当店オーダー品でしたら、

疲れもなく、楽しいお買い物ができます。

 

このたびは、みなさまの参考にもなる

発想のオーダー品を

ありがとうございました。

 

 

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2024.04.25

際立つ存在感、斑柄のないゾウ革の一本ペンケース 40210

デザイナーがオーダーで染めてもらった

ダークネイビーのゾウ革は

滅多にないすばらしい革でした。

 

「すばらしい革」という言葉には

みっつの意味があります。

 

1.斑柄があり得ないほどきれい

2.色が思ったように染まった

3.大きい革で、瑕疵も少ない

 

ということは、

「製品にする時、使えない部分が少ない」。

何と嬉しいことでしょう!

たくさんの人に使っていただけます。

 

このみっつの条件がそろったゾウ革は

今までにほとんど見たことないのですが、

今回は、まさにそれ!

驚くべきことで、千載一遇の機会です。

革やさんに感謝です。

 

 

 

 

 

 

さて、そんな中、

今回のゾウ革を通して、デザイナーは

自分の考えが古いことに気づきました。

 

古い考えとは、

昔の革の扱いからきています。

経験が邪魔するケースですね。

 

そのむかし、ゾウ革でもオーストリッチでも

斑柄の多さと瑕疵によって革に格がつけられ、

いくつかの等級に分けられていました。

当然、価格もそれによって違っていました。

 

長いこと同じ仕事をやっていますと、

しばらく扱わない革については

価格の付け方が変わったことに気づきません。

 

買う方は受け身なので、

ああ、それが今の当たり前なのね、と

単純に受け入れてしまうからです。

 

今では等級によっての価格差はなく、

使えるところが多い革はラッキー、

使えるところの少ない革はアンラッキー、

という感じになっています。

選ぶ人によって

良いとする斑柄も違っています。

 

今と昔、どちらが価格として妥当かというと、

昔の方が

価格に見合った革を入れられた気もしますが、

それ自体が古い基準なのかもしれません。

 

エキゾチックレザーが

さらに稀少になってしまった現在では、

使う方の都合でどうこうは言えません。

 

また、昔のように、

無駄な革部分がはっきりしていると

捨てざるを得なくなる部分が出ることも

問題です。これがまさにSDGsですね。

*そういう意味で

クィールのないオーストリッチ製品

お出ししました。

 

 

 

 

 

 

それが、今回のダークネイビーには

斑柄のないところもけっこうあって、

その部分がとてもきれいなのです。

 

以前ご紹介した

二つ折りの財布のオーダー例

ご覧になった方から、

斑柄のないところでお作りするバッグの

ご注文もいただいています。

 

デザイナーはそのようなご注文を

「斑柄のないところで作る製品は

どのようになるかしら?

オーダー例のお財布は、小さいから

オール斑柄なしの部分でパーツが取れたし

きれいにできたけど、

大きな斑柄なしの部分が

1枚の革にそうそうあるわけでなし…

あの財布よりもっと小さなものや

もっと大きなものはどうなるの?」

と疑問を持っていたようです。

 

実際に個々のクライアントにも

そのことをお話ししていますが、

ご注文者はそれを承知で

ご自分のお好みでご注文くださっています。

 

 

 

 

 

 

その結果…

 

斑柄なしの大小いくつかの製品を見ながら

デザイナーは

「私、古い考え方だったのね!」と

出来上がり品を見て、大いに笑っています。

「どれもすばらしい!」

 

本日お写真でご紹介している

一本ペンケースは細長いパーツですが、

とても存在感があります。

 

また全体に細かい柄ですが、

ひとつひとつの粒々が立体的なうえ

その粒が立っていることで、

不思議な美しさがあります。

他にこういう革は見当たりません。

 

 

 

 

 

 

お受け取りいただいたクライアントからの

ご感想を紹介します。

 

************

無事に品は届きまして、

素晴らしいペンケース、

そして象革の模様に感嘆いたしました。

匂いも貴店の革とはまた違いますね!

早速胸ポケットにいれて持ち歩いています。

ユニフォームの都合上、

屈むと胸ポケットの物が落ちやすいので、

安心して持ち歩くことができます。

************

 

ご感想をありがとうございます。

においのことまで表現していただけるとは

思ってもおりませんでした。

 

あのペンでしたら

ペンケースに入っていないと、心配ですね。

ゾウ革は最初は滑りの悪い革なので、

胸ポケットの中から落ちるにしても

落ちにくいかもしれません。

うまくお役に立てることを願っております。

 

お使いいただきますと、ゾウ革は

どんどん撫でていただくことで

つやつや、つるつるの表面に

変わっていきます。

当店オリジナル革と同じイメージです。

 

その変化もお楽しみいただけると

嬉しいです。

このたびもありがとうございました。

 

 

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2024.04.23

ヌメ・ブラックのシックな時計ベルト 40210

お気に入りの腕時計に

どんな革ベルトをつけるかは、

楽しい悩みです。

 

たくさんの当店製品を使ってくださっている

クライアントは、

店頭で時計に革を当てて

にこにこしながら選んでくださいました。

 

オーダーメイドの至福の瞬間です。

そんな表情を拝見しますと、

私どもこそ至福を感じます。

 

 

 

 

 

 

前回ご来店時にお見せしたゾウ革も

魅力的に映っていたご様子でしたが、

この時計にお選びいただいたのは

やはりヌメのブラック。

 

正統派で

どこへお持ちいただいても間違いありません。

また、この白を基調とした

すらっとした感じのこの時計には、

きりっとしてとても似合います。

 

腕時計ベルトの場合は

製作期間の間、時計をお預かりします。

そして、製作後お取り付けして

お渡しします。

 

このタイプの金具の時計ベルトは

とくにその方が

すぐに使えて良いと思います。

 

 

 

 

 

 

遠方の方なので、納品は宅配便でした。

しっかり2重の箱に入れてお届けしています。

 

お届け後、ご感想を頂戴しました。

ご紹介しましょう。

 

************

時計も早速身につけております。

全く違和感ありません。

手首に吸い付く感じが、時間がたてば

さらにフィットしていくだろうと、

これまでの貴店のお品の使用経験から

容易に想像できます。

 

黒のベルトに白の時計盤が

一段と映えるようになったと思います。

************

 

ありがとうございます。

気に入っていただけて良かったです。

当店顧客のみなさまは

五感が繊細でいらっしゃるので、

この革に対してはかならず

手触りについてお話しくださいます。

 

 

 

 

 

 

こちらのクライアント、じつは

その気になるゾウ革で、

お気に入りのペンに

1本入りペンケースをご注文くださいました。

後日ご紹介します。

 

いつもありがとうございます。

 

お話ししましたように、

夏は金属ベルトを使っていただきますと

革の時計ベルトは長くお使いいただけます。

 

 

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2024.04.21

信じられないほどのすばらしさ!ゾウ革トートバッグ 40213

ゾウ革の魅力を知った方からの

トートバッグの

オーダー品をご紹介します。

 

当初、ハイブランドの革で作りたい、

とご相談くださったご注文者ですが、

ゾウ革をお見せしたところ

「これを見ちゃうと

他の革が目に入らなくなりますね。」

とご決定くださいました。

 

 

 

 

 

 

ゾウ革は、初めて見る方が

その魅力の圧倒的さに気圧されて

ご注文いただくケースが多いですが、

デザイナー自身も

「見飽きないわ。」とついつい

みなさまにお見せしてしまうようです。

 

そしてそこから生まれる

ご注文者とのコラボレーションから

大小さまざまな逸品が生まれています。

 

 

 

 

 

 

こちらのトートバッグも然り、です。

たまたまご依頼者の欲しい形が

市販品の中にあったのですが、

大きさや使い勝手が気に入らず、

当店を再びお尋ねくださいました。

 

再び、というのは

以前お作りしたバッグを

長らくご愛用くださっているからです。

 

 

 

 

 

 

「作っていただいたバッグが

至れり尽くせりで最高に使いやすいので、

今回も、自分の使い方に合わせて

作っていただこうと思いました。

やはりオーダー品は違いますね。」

良さを知っていただけて、うれしいです。

ありがとうございます。

 

 

 

 

 

 

今回欲しい形はトートバッグですが、

表面、裏面の両方の内側に

ファスナーポケットがついたタイプです。

 

見た目ではそれだけのことですが、

この形、どうやって手順を進めていくと

この出来上がりになるのか、

疑問になるところ。

 

元になった形は

ハイブランドの製品だけあって

考えられた作りをしています。

簡単にマネされないように

作っているのでしょうか?

変則的な作り方の製品が多いと感じます。

 

というか、ここしばらくの間、

デザインを優先させるためでしょうか、

変則的な製作方法の製品は

年を追うごとに増えてきています。

作り方も、ある時からぐっと

定番セオリーを外れてきています。

 

 

 

 

 

 

この手の変則的な製作方法の製品は、

当店アトリエの中で

デザイナー、製作責任者、

製作担当者の三者で相談し、

いくつか試作します。

 

そのための店とアトリエの併設ですから。

デザイナーは

「すぐ隣に実験室があってよかった!」

などと言うほど

実験の数は多いかもしれません。

 

 

 

 

 

 

今回のゾウ革は品質がとても良いので、

ショルダーベルトも

同じ革で作ることができました。

 

この色のこの革の存在感を考えますと、

他の素材では負けてしまいますから

良かったと思います。

 

最高品質のシックなゾウ革トートバッグは

使い勝手も併せて

きっと長くご愛用いただけると存じます。

このたびはありがとうございました。

 

 

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2024.04.19

ダミー(本番製作前の試作)例 ファスナー二つ折り財布

今日はみなさまに

フルオーダーメイドの製作手順のうち、

要ともいえる「ダミー製作」の内容を

ご紹介します。

 

下のお写真は

オーダー例にあるファスナー財布のダミー。

 

ダミー製作に使われる革は、

本番製作には使えない品質の革です。

当店ではかねてより

貴重で高価な革を、無駄にはしません。

そのため

ひとつの完成ダミーは、色とりどりです。

 

1枚の革はある程度大きいですが、

昨今の原皮事情からしますと、

当店オリジナル牛革1枚で考えますと、

本番製品の製作に使える良質な部分は

その1/2弱、という状況です。

 

 

 

 

 

 

それなので、本番製作から外れた規格の革で、

上のお写真のようにザクっと作って

それぞれのお品が定位置に収まり、

その中にモノがどう収まるかを確認し、

その他の落とし穴がないかどうか

お調べします。

 

今回は、これを作った段階で

札入れ部分の使い勝手をさらに良くするよう、

変更をしています。

*注文者から依頼された内容ではありませんが

使いやすくするための工夫です。

 

 

 

 

 

 

このダミーのように、裏地のない1枚革で、

アバウトなサイズで作って

どこまで使えるかわからなくてもよければ、

私どもにとっては

さほど難しいことではありません。

 

「どこにもない製品を使える形にして」

作ること、だけでなく、

「製品精度」も必要なことから

考えることや繊細な感覚をもっていないと

この仕事はできません。

 

ましてや、

どのクライアントも革製品に望むのは

一番が、軽いこと。

次が、嵩張らないこと。

なおかつ、丈夫なこと。

 

これらのご希望を叶える方法は、

本来の革の製作方法とは真逆になります。

 

このお財布も中身は充実していますから、

革の裏地をつけたパーツが

何枚重なっていることか…

 

それを嵩張らないよう

軽くお作りするよう、と

ここで1g、あそこで1g、というように

嵩と重量を減らしていきます。

 

この不断の努力は

どのオーダー品に対しても行っていますから、

当店製品以上に

軽さと丈夫さが程よい製品はまずない、

と思います。

 

 

 

 

 

 

出来上がりをご覧いただくと、

最初からその状態で存在していたように

見えると思いますが、

その奥には叡智が詰まっています。

 

ほとんどのみなさまが

オーダーメイド品は

このように仕上がって当然、と

思っていらっしゃるかと思いますが、

出来たお品物の「当たり前の状態」が

そのお店の実力です。

 

革製品のオーダーメイドは稀有な業種です。

この技術を絶やさないためには、

仕事自体をご理解いただき、

ご利用いただくことと思います。

今後ともよろしくお願いいたします。

 

 

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