あるクライアントが、

お作りしたシステム手帳を

お使いくださっているところを

お見せくださいました。

ありがとうございます。嬉しいことです。

 

今回、珍しくミスをしてしまいました。

お入れになるペンの太さを

間違えてしまったので、

急遽お取り換えしました。

 

医師で大学教授のクライアントからは

今回のご注文品について、

ご感想をいただきまして…

感謝感謝です。掲載させていただきます。

 

 

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システム手帳を使い出して三十数年。
いくつかの製品を使い続け、
これまで使っていたのは
東京の革財布専門店で
フルオーダーで作ってもらった三代目。

皮の素材や色やリングの大きさ、
ポケットの配置などすべて
私好みに作り込んでもらった
大のお気に入りである。

しかし十八年近く使っていると
あちこち綻びが出てきたので、
作ってもらった店に送ったが、
修理不能との連絡と共に戻ってきた。

では再度フルオーダーをと
申し込んでみたが、
「職人の高齢化」などの問題で、
基本パターンに沿って
色を変える程度のことしかできない
とのこと。
長らく使った愛着ある
システム手帳のデザインを変えるのは、
とても不便である。

 

 

そこであちこち店を探してみて、
出会ったのが銀座の「オーソドキシー」。
メールすると直ぐに
丁寧なお返事をくださり、
オリジナルのデザインで
フルオーダーに対応してくださるとのこと。

そこでこれまで使っていた
三代目を持ってお店に伺った。
制作統括の今野さんとお話ししながら、
制作に向け詰めた相談をしていった。

三十年以上も使っていると、
システム手帳の使い道も変わってくる。
以前は紙のスケジュール張や
アドレス帳に書いていたが、
今では情報管理はスマートフォンに移行し、
紙に書くことはない。

そこでリング径を少し小さくし、
お気に入りのペンが傷つかないように
ペンホルダーを長いものにするなど、
基本的なデザインはそのままで、
マイナーチェンジをしていただくことにした。

革の種類や色も指定し、
ネームも入れてもらうことにした。

制作をお願いしてから約一ヶ月で、
真新しい四代目が手元に送り届けられた。
リング径を一回り小さくした分、
厚みが減ってスリムになったが、
長くしたペンホルダーが
私が使っているペンより
かなり太いペンまで対応できるよう
大きく作られいたので、
デザイン的に少しバランスが悪かった。

数日使ったが、やはり気になったので、
メールすると直ぐに
「無償で修正します」とのお返事を
いただいた。

そこで愛用のペンと共に手帳を送ると、
約一週間で
ぴったりフィットするように修正され
戻ってきた。
ちょっとした修正だが、
手帳全体の雰囲気がとても良くなった。

 

 

私は福岡に住んでいるので、
銀座のお店とのやり取りは
メールで済ませたが、
こうしたモノをオーダーするなら
一度はお店に伺った方がいいだろう。

お店の方に背格好や普段の服装、
ライフスタイルを伝え、
顔をイメージしながら作ってもらうと、
よりぴったりとしたものを作ってくれる。

フルオーダーとはそういうものだと思う。
その点で、一度だけだがお店に伺って、
今野さんと直接相談できたのは、
とても良かったと思っている。

既製品でいいモノもいっぱいあるだろうが、
自分の使い方に合ったモノに
出会うことはなかなかない。

そこで自分でデザインし、
思い描いた物通りの品を作ってもらえるのは
とても嬉しいことである。

今後十年二十年と
私が行く先々についてくるこの手帳。
これから使い込んで行くうちに、
革の風合いも変わり、
手に馴染んで、
私の生活の一部になるだろう。

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こうして実際に中身が入っていると、

お作りしたお品に

命が吹き込まれている感じがします。

ありがとうございました。


華やかなお色が大好きで、

それがまたお似合いのクライアント。

 

身の回り品を入れて

ちょっと持ち歩ける

バッグ・イン・バッグをお探しで、

当店にご注文くださいました。

 

 

定番スィーベル

長財布の入る長さで、

うち縫いで仕上げているため

見た目より物が入ります。

 

今回のクライアントも

それが決め手となりました。

 

 

またこのバッグの良いところは、

持ち手がうまく収まるので

バッグ・イン・バッグとして

かなり優秀なところ。

 

市販品には

なかなかこういう気の利いたものは

見つけられません。

 

 

バッグ・イン・バッグを

ご注文いただく時、大切なのは

持ち物をどこまでタイトに減らせるか、

ということです。

 

あれもこれもとなったら

バッグ・イン・バッグなのに

大きめになってしまいますから、

「どこで切るか」

それを一番にお考えください。

 

 

これだけあれば

とにかく出かけられる、というものだけを

お選びいただき、

スタンダードにしていただけると

もっとも出番の多いお品に

仕上がります。

 

アイテムによって

何が一番のポイントかが違いますので、

そこにご注目いただければ、

誰でも

オーダーメイドを

うまくお使いいただけます。


腕時計ベルトにも

たくさんの種類があります。

 

今回のものは

ベルトに2点のバックルがあり、

それで本体を留めるタイプ。

かなり珍しいタイプです。

 

 

腕時計ベルトを製作するときには、

時計本体と

ベルトバックルをお持ち込みいただき、

出来上がりまでお預かりします。

 

それをもって作業するからですが、

その他にも理由があって、

それは、市販の金具には

かっこいいベルトバックルがないからです。

 

失くしてしまったということであれば

市販品の中からお選びしますが、

お手持ちの時計と合うようなものは

まずないことを、ご了承ください。

 

 

このベルトは平らにお作りしてます。

どういう意味かというと、

厚みは一定で、平坦に作っているということ。

 

腕時計にはいろいろな大きさがありますから、

幅はそれぞれの留め具のサイズに合わせます。

 

でも当店では

厚みは、

時計本体のボリュームに合わせます。

そこがきれいに見えるところ。

 

ボリュームについてご希望ありましたら

ぜひお話しください。

眠っている腕時計を

蘇らせませんか?

 

*他の腕時計ベルトをご覧になりたい方は、

「時計ベルト」で検索してくださいね。


当店の目指す製作物のイメージは、

デリケートで端正な中にも

枠に入りきらないやんちゃな部分のある、

相反する要素を持っていること。

 

それでデザイナーは、

いわゆる「ヌメ革」と同じ作りで

同じ経年変化をする牛革素材に

こだわっています。

 

 

ヌメ革で革製品を作る場合はたいてい、

分厚い一枚革で、手縫いで作ります。

そしてお色はほとんどの場合

ベージュかブラックであることが

多いと思います。

 

そういう作り方だから、

ごつくて重いのは当然のこと。

 

当店ではその常識を破って、

すべてのお品を作っています。

つまり、当店の製作方法は

当店独自のもの。

 

 

成牛を使ったヌメ革のキメは

多少粗めですが、革は丈夫で

どんな加工にも適しているという

特徴を持っています。

 

そういうことなら…と

頂戴したオーダー品に合わせて、

またご希望の内容に合わせて、

当店では革の厚みを変えています。

 

革見本の革の厚みを見て

「あのう、こんなに厚い革では困るので、

もっと薄くしていただけますか?」

と遠慮がちにおっしゃる方もおいでですが、

当店では、皆様がご想像なさる以上に

かなり細かく革の厚みを変えています。

 

革見本はあくまで色のサンプルと

お考えください。

 

 

結果、ワイルドな革を使い

デリケートな作り方をすることで、

当店独特のニュアンスある

製作物が出来上がります。

 

この常識破りは

こういうものを作りたい!という

欲望から始まります。

 

他に比べるもののないお品には、

こんなお話があります。


パンツ用ベルトのバックルには、

いくつかの方式があります。

今日はそのうちのひとつ

オメガ式、と呼ばれるものを

ご紹介します。

 

最近はあまり見なくなった

タイプのバックルです。

縫い留める付け方で、

少しだけコツがいるので

最近あまり見ないのかもしれません。

 

オメガ式ベルト

 

こうしたきれいなデザインで、

厚みのあるしっかりした素材の金具は、

たいてい どこかの会社の

特注材料のことがほとんど。

 

以前にもお書きしましたが、

金物を作るにあたっては

全く別の業界の人に

お願いすることになります。

 

小物の革製品ひとつ作るにも、

たくさんの別業界がかかわっています。

 

オメガ式のバックル

 

そして、特注金具は、極端な話、

ひとつ作ってもらおうが

1000個作ってもらおうが

同じような金額です。

 

それは、特注金具を作るにあたっては、

最初のひとつを作るための金型製作に

最もお金がかかるからです。

 

ですから通常、

私どものような小さい製作者たちは、

いわゆる金具問屋さんに行って、

そこに既にある金具の中から

自分のイメージに合うものを

探してくることになります。

 

バックルの裏面

 

ところが、たくさん作れて

たくさん売れる製造販売会社であれば、

独自にデザインした金具を

発注することができます。

その最たる製造販売の大手が

有名ブランド。

金具がいいのは当たり前のことです。

 

話は変わりますが、

いまから20年ほど前までは

どんな小さなブランドのものをとっても

デザインも質もいいバックルが

多かったですが、

今はなかなかそういうものに

お目にかかることがありません。

 

もしそういうものをお持ちでしたら、

どうか捨てないでください。

当店で再生させますから!


「きれいな」という表現がぴったりの

カードとお札だけを入れる長財布の

ご注文をいただきました。

 

コンパクトですし、

すらっとした感じが

持つ方の個性を表します。

 

革の長財布

 

栃木レザーの革を使う作り手の多くは、

どちらかというと

うちより革を厚手に設定して

少しごつめなお品を作るかもしれません。

中には、一枚革で手縫いの人もおいでです。

 

同じタイプの革を使っても、

作る人の目指すラインによって、

製作方法や使う裏地・芯材、

糸の太さや縫い幅、縫い代などは

まったく違っています。

 

そのディテールの積み重ねが

全体の印象の決め手につながります。

 

縦型のカードポケット

 

みなさまが作り手をお訪ねする時、

その店頭にあるお品を

どうぞよくご覧ください。

 

百貨店のように

それぞれのアイテム別に仕入を起こし

それを店頭に並べるだけでしたら、

どんなお品が置いてあるかは

全く関係ありませんが、

 

製作する人のお店でしたら、

置いてあるもの すべてが

製作者を表しています。

 

もちろんその製作者の持っている

技術の幅もわかります。

どれだけ幅広いアイテムを作れるか、

また、どんな印象のものを作るか、

など、いろいろなことがわかります。

 

札入れ部分

 

店頭に並んでいるお品を拝見して、

もし

「なんか違うな」と直感的に思ったら

それは「違う」のです。

 

私たちの目は、

言葉にできはしませんが、

恐ろしいほどたくさんの情報を

脳に伝えています。

 

直感的に思ったことは、

あとからよく考えてみると

きちんとした理由が思い当たることが

多いかもしれません。

 

お買い物をする時はぜひ、

その「違和感」を大切にしてください。

選び間違えることは

かなり減ると思います。

 

財布の厚み

 

何かをオーダーする時も同じで、

店頭に並んでいるもののイメージが

自分が欲しいもののイメージと

違うのであれば、

立ち止まって考えてみてください。

 

自分がそれを

着ることや持つことで

表現したい自分のイメージはどんなか?

そんな風にして、

どうぞオーダーライフをお愉しみください。


毎回違うものを作ることは

おもしろいとは言え、

厳しい思いをして

作ることが多いかもしれません。

 

だからこそ、クライアントから

「よくできてるねえ、

すごいねえ、ありがとうございます。」

と言われますと、

そりゃあもう、嬉しい!です。

 

革のクリップボード

 

本日ご紹介するこのクリップボードは

とっても微妙なご指示をいただき、

ひやひやものでお作りしました。

 

何が微妙かと言えば、

質感。

 

どれくらいの硬さが望ましいか

お尋ねしましたら、

なんとも微妙なご希望をいただきました。

 

紙を挟んだところ

 

大きさも硬さと同じく

繊細な大きさをリクエスト頂いたことで、

こんなにシンプルにもかかわらず

ずいぶんとお時間をいただくことに…

 

おもしろいことに

製作を続けていくと、

その悩みが

すっぱりと収まる瞬間が出てきます。

 

フタ部分を折りたたみ

 

手を動かしながら、

実物を手に取りながら考えていると、

「あ!」という瞬間が来ます。

 

そんなことがあると、

それ以上はお尋ねすることもなく

最後までお作りしてしまいます。

 

出来上がって

このクライアントには

このお品をお送りしたのですが、

わざわざお電話をくださり

おほめくださいました。

ほんとにありがとうございます。

 

裏地はワインカラー

 

感覚的なご注文をいただくことは

比較的多いのですが、

それをクリアするには

1にお話をよく聞くこと、

2に全体がぴっちりと決まっていなくても

作りながら感じていくこと、

です。

 

なんと抽象的なお話でしょうか…

私どものやっている仕事は

具体的であるにもかかわらず、

 

ご注文をお受けするときには

「感覚」という

数値では表せない抽象的な言葉を

現実にする、という作業があります。


ウェブショップで、何度か

一点物としてお出しした

バッグ・イン・バッグをご覧になって、

「あんな感じが良さそうだと思って。

メインバッグの中に入るような

大きさにしていただき、

持ち手もこういう長さに

していただきたいです。」

 

今回は、持ち手の長さに対する

絶妙なリクエストがあり、

シンプルな形ですが、なかなかの難物。

 

 

 

何十回もお書きしますが、

完成品をご覧いただくと

簡単に出来上がったように

見えるでしょうが、

これも持ち手の長さや角度に

かなり気を使っています。

 

 

そしてもちろんですが、

クライアントがこのバッグの中に

お入れになりたいものをすべて

お伺いして、ちゃんと入る容量に

納めています。

あまり無駄なスペースは作りません。

 

中身を入れたうえで、

高さ、横幅、厚み、それぞれが

「メインバッグに収まるように」

考え、ご提案します。

 

 

持ち物をお預かりできるわけでは

ありませんから、

寸法に関しては

ある程度のカンも必要です。

 

ですから毎回

クライアントが、目の前で、

できたばかりのお品に

お荷物を入れて確認してらっしゃる

その場を、デザイナーは

直視できないそうです(笑)

 

この方はいろいろお任せくださったので、

とても良い具合のものの入り方になり、

ご満足くださいました。

ありがとうございます。

 

 

クライアントは主に、2種類に分かれます。

私どもを信用して、

製作に関する細かい内容を

お任せくださる方と、

信用できず

製作にも一家言ある方と。

 

難しいことかもしれませんが、

オーダーする、という行為は、

ご自分が方針を決めて

それを伝えた後は、

プロに頼んだのであれば、

信じてお任せする方がいい、ということ。

 

確認するために、製作途中を見て

修正したい、とお考えの方は、

オーダーメイド発注には

向いていません。

 

これは、レストランへ客として行って

メニューをオーダーした後に

厨房へ入って、

シェフに、その料理の作り方を

指示するようなものです。

 

ものを作る時には、

だんだんと集中力を増していって、

テンションを高めていきます。

ですから、

集中力をピークに持っていったら、

それをいかに長く

出来上がりまで保つか、がポイント。

 

その集中力を中途で切ることをすると、

あまり良い出来とは

言えないことにもなりかねません。

 

見た目にはわからないですが、

作る方からすると

魂の抜けたような感覚になりますから。

 

良いお品は、

クライアントがお出しになった

リクエストから

明確な形を導き出し、

それを淡々と製作することから

出来上がります。


使いやすさにこだわり、

毎日快適な生活を送りたいと

思っていらっしゃるのが

当店のクライアント。

 

この手帳カバーをご注文くださった

クライアントも

15年以上のお付き合いの方です。

 

 

手触りや

コンパクトであること、

また、薄くて持ちやすいことなど

五感で感じる心地よさをお求めなので、

毎回、細かくお聞き取りをします。

 

そろそろ感覚はつかんでいるのですが、

齟齬なく解釈するためには

毎回確認することが絶対必要です。

 

 

クライアントの好みや感覚に

慣れてくることから起こる

思い込みから逃れるためには、

毎回新しい気持ちで

聞き取りを行います。

 

ここが案外、できそうで

できないところ。

 

 

今回のメモ帳は特殊なサイズで

ぴったりと入るようにしています。

 

ぴったりとはどんなくらい?

と疑問をお持ちになった方は、

すばらしい感覚をしています。

人によって感じ方が違うので、

何をぴったりと呼ぶか、

当店ではそこまで確認します。

 

 

人の心を理解することはできませんが、

その人が具体的に

どういう状態を気持ち良いと

思っているかは、

きちんとした質問を組み立てていけば、

必ず理解できます。

 

感覚的な内容も多いのですが、

それをなるべく

具体的に分解していくのが

コンサルとしての

腕の見せ所と言えます。


「お友達にプレゼントを

作ってくれませんか?」

バッグをご注文くださった

クライアントから

今度はプレゼントのご依頼を

いただきました。

 

 

店頭の名刺入れをご覧いただき、

「これが一番合いそうです。」

定番のベストセラー

お選びくださいました。

 

市販品に比べ、コンパクトな作りですが、

入れようと思ったら

ひとケース分の名刺が入ります。

 

「オーダーで

あの方にあった感じにしたいのだけど、

緑の革はありますか?」

 

 

お見せしたのはアップルグリーン。

ネイビーに似合って

鮮やかな印象を与えてくれます。

 

糸のお色も

アップルグリーンに合わせますと

ほんの少しのことで

とても個性的になります。

 

 

当店定番は、どのアイテムであっても、

目的をはっきりさせて

ご提案しています。

 

名刺入れでしたら、

今日ご紹介しているものは

コンパクトでたくさん入るもの。

 

 

名刺を分けて入れられ、

たくさん入っても厚く感じないもの

少しだけお持ちになればいい方のもの

などもあります。

 

その他のものもありますが、

お持ちになる方の体格によっても

使いやすさは変わってきます。

 

ご自分がどんな風に使いたいのか、

それを詰めていただくと

どれが合っているかがわかります。

 

これが気持ちの良い買い物の仕方です。