今日ご紹介するのは、

ファスナーでしっかり開け閉めする

コンパクトなカード入れ。

 

他のものは一切お入れにならない、

カードだけを入れるタイプです。

(入れようと思えば

本体部分に小銭や小物を

入れることができますが…

 

なかなか美しい仕上がりになったと思います。

きれいなお色の組み合わせでの

ご注文を、ありがとうございました。

 

 

このご注文には関係ありませんが、

今日は小物の製作についてお話ししましょう。

驚きの事実かもしれません。

昔から読んでくださっている方には、

わかりやすくなった、と

言っていただけるかも…

 

さて、まず最初に

小物のお見積もりをお出しすると、

びっくりなさる方は少なくありません、

ということを申し上げます。

 

そういう方々がおっしゃるのは、まず

「小さな小物だから

もう少しお安いと思ってました。」

 

また他の方々には

「オーダーなのに

思ったよりお安いんですね。」

 

このふたつの意見に別れるでしょうか。

 

 

みなさまには

お調べいただくと良いかと思いますが、

鞄やバッグをオーダーで作る人はいますが、

革で小物を何でもお作りします、

というオーダーメイドはほとんどありません。

 

それは、ひと口に「小物」と言っても

かなりアイテム数が多いからです。

 

まずひとつ、みなさまに

確かにしていただきたいことは、

「革製品」や「小物」というのは

「アイテム名ではない」ということ。

 

このふたつ(革製品や小物)は、

複数の(かなりたくさんの)アイテムを

ひっくるめてまとめた

「ジャンル名」です。

 

ジャンル名が同じであっても、

製作方法は

アイテムによってそれぞれ違います。

 

他のオーダーメイド品について考えてみましょう。

 

通常オーダーメイドされているものだと、

「靴」「スーツ」「シャツ」というように

アイテム名が冠されています。

 

それだのに、革を使った製品だけが

「革製品」とひとくくりに

ジャンル名で表現されているのです。

 

そこが、「革製品のオーダーメイド」の場合の

大きな落とし穴。

普通は、すべてを網羅して製作できるお店は

まずない、と言ってよいでしょう。

 

 

ジャンル名は、

アイテム名でもなければ、

ましてや製作方法を表すものでもありません。

 

アイテムごとに違う製作方法のものが

入り混じっているから、

この表現では、じつにややこしい話になります。

 

鞄ひとつとっても

レディスとメンズの製作方法は違いますし、

そのそれぞれの中にも

何種類かの違う製作方法があります。

 

おまけに、たとえ

「財布」というひとつのアイテム名であっても、

三方ファスナーの財布と折り財布とでは

やはり製作方法が違っていますから、

同じ技術者が作れるわけではありません。

 

ですから

新しいお品をきちんと作れるとなると、

「一人の技術者がワンアイテム」

になることが多いと思います。

 

 

昔の「職人」はというと、

ワンアイテムの製品を

一人で、最初から最後まで製作できる人を

指していました。

 

ところが、大量生産が始まった頃から、

そういうトータル技術を持つ人の多くは

必要なくなり、

流れ作業をこなせる人を

職人と呼ぶようになっています。

 

また、簡単な製作技術に限っていくことで、

アイテム数を増やす人もあります。

 

でもそれでは、複雑な工程を要求される、

当店でお受けしているような

革製品のオーダーメイドを実現することは

かなり難しい、

ということになります。

 

 

鞄よりもアイテム数の多い小物を

フルオーダーメイドで

作る人がほとんどいないのは、

そういった理由です。

 

そして、小さいのに高価になってしまうのは、

鞄以上に研究が必要で、

製作に時間がかかるからです。

お安いと思われる方には、

技術力が高くなると

製作にかかる時間が短くて済む、ということを

知っていただけると嬉しいです。

 

私どもがみなさまにご提供しているのは、

「革」という具体的なものと言うより、

「技術全般」です。

 

そこには、品質の良い革を提供し続ける技術、

というのも含まれています。

 

目の前に、当たり前に存在している、と

みなさまが思っていらっしゃるものはすべて、

「当店の目指す品質を提供する」技術から

産まれていて、

 

それがいつまで続けられるかはわからない

(革を取り巻く環境や

人をめぐる環境などによって、という意味です)

貴重なものです。

 

その貴重なものをすべて、

当店では、ひとりひとりのクライアントに

捧げています。

 


シンプルといえば

これほどシンプルな札入れはありません。

 

お札を二つ折りにして収納する、

ほぼ正方形のコンパクト財布です。

 

 

ご自分だけでなく

大切な周りの方々にも、ということで

4点お作りしました。

 

それぞれにイニシャルを入れて、

どれが誰のものかがわかります。

 

ひとりひとりの使い方によって

経年変化も違いますから、

時に集まっては

それぞれ見ることが

楽しみになることと思います。

 

 

この札入れはL字に開きますから、

もっとも小さく

お札を持ち運ぶことが出来ます。

 

既にお持ちで使っていたものが

そろそろダメになりそう…と

今回ご注文くださいました。

 

「すごく小さくて薄いので

パッと入って、使いやすいです。

ビニールだとすぐに壊れてしまって…」

 

 

人によって

何をどのように使うか、

この仕事をしてますと

十人十色を実感できます。

 

伊勢にお持ちいただき、

新春からみなさまでお持ちくださっています。

ありがたいことです。

良いご運をお祈り申し上げます。

 


これほど変わったご注文も

なかなかありません。

 

チタン製のアタッシュケースタイプの

「お財布」に対して、

ショルダーストラップを付けられるような

キャリアを作って欲しい、

というご依頼です。

 

 

スマートなクライアントで、

ご自分の発想をお持ちになりました。

 

その発想はこのアタッシュケースに

ぴったりで、

使い方を伺う以上では

最良の方法と思われます。

まさに「必要は発明の母」。

すばらしいです。

 

 

上の辺から続くIの辺の部分には

少しゆとりがないと、

キャリアを取り付けることが

出来なくなります。

ですからどうしてもそこは、多少

ぽよんとした感じになってしまいます。

 

そういった実際的に必要な

細かい内容は

すべてお任せくださり、

全体像を簡単なスケッチにして

お持ちくださいました。

とても上手な注文の出し方です。

 

 

ご注文をお出しになる時、

必要な条件をお出しいただき、

中に入れるものを見せていただき、

お好きな美的ラインをお知らせいただければ、

それを踏襲するのが

当店の、オーダー製品をお作りする方法。

 

抽象的過ぎると感じるかもしれませんが、

最後には、感覚がモノを言うのが

オーダーメイドの世界。

 

 

その研ぎ澄まされた「感覚」と

両輪なのが、

「理路整然としていること」です。

 

相反するふたつの要素があって初めて、

オーダーメイドは完成します。

 

技術的なことや

具体的な方法をお任せいただくと、

楽に、思った通りのお品に

出来上がります。

 


定番旅行バッグ「シエナ」

実際に手で持つと、誰もが

「軽いっ!」と驚きます。

 

ある日おいでになった紳士が

やはり店頭のお品を持って、

「えっ、なに、この軽さは!」

というご感想を述べられました。

 

 

このクライアントは

別のものをご注文に来てくださったのですが、

このバッグを手に取り

あまりに軽いことに驚いて

「軽いし、

カッコいいなあ。

これを真っ黒で作って

ゴルフバッグとして使いたい。」

と、二回目には、ご依頼くださいました。

 

 

ゴルフバッグの使い方は、

いままでお尋ねした例で申しますと、

大きく分けて二つに分かれます。

 

靴や、使ったウエアを

鞄の中で分けたい方と、

一緒にポンとお入れになる方との

ふた通りです。

 

 

靴を入れるスペースが

鞄本体のスペースとは別にないと…

という方には、

それに向けた市販品がありますので

お作りしたことはありませんが、

 

ポンポンと入れる使い方で、

軽くて小さい割に

実際の容量が大きいもの、

というのはなかなか無いとのこと。

 

 

「そういう鞄で、見た目が良いものは

ほとんどありませんね。」

 

このクライアントは

次にお店においでくださった時、

ご自分の

今のゴルフバッグをお持ちくださり、

容量も確認してから

ご注文くださいました。

 

「この鞄と比べて、大きさが

あまり変わらないように見えるけど、

こっちの方がずっと入るね。」

と喜んでくださいました。

 

 

 

当店の定番鞄の特長として、

見た目以上にモノが入る、という

特長がありますが、それは

どのバッグに対しても

同じご感想をいただきます。

 

人間の感覚では、

ほんのちょっとしたことで

実際よりも小さく見えて、

コンパクトに感じることがあります。

 

そうした心因的な要素を

モノづくりに取り入れることは、

じつはとても大事です。

 

当店では、そういったことも含めて

「モノを持つ」ことに関して根本的に、

30年以上追求しています。

 

 

 

別のクライアントとたった今

話したところですが、

「この軽くて柔らかいバッグも

20年くらい前に出してたなんて…

ちょっと信じられません。

 

だって、今でも優れていると思いますよ。

出したのが

早すぎだったかもしれませんね。」

 

ご自分がお持ちの当店品で

修理品をお持ちくださって、

そういえばこれも20年ほどになる…という

話をしていました。

 

ということで、これから、昔の定番も

さらにブラッシュアップして

お出ししようと思います。

どうぞお楽しみに!

 


久々にお作りした定番

「カードたくさん二つ折り財布」

ご紹介します。

 

使った革は

イタリアはブレターニャ社の革で、

長く使っても変色がほとんどない

フランスブルーのお色。

 

 

こんなクリアなお色が

タンニン鞣しの革に出せて、

しかもなかなか変色しない、というのは

ちょっと考えられません。

 

キレイなお色を出すためには、

女性がファンデーションを塗る前のように

肌のキメを整えなくてはなりません。

 

 

そのやり方が上手なうえ

色の密着度が高いため、

こうした革に仕上がります。

 

どうやって密着度を高め、

色の変色を失くすかが、

キレイなお色の

革製作においては、腕の見せ所。

 

 

キレイなお色は、なるべく

色が褪めないようにいて欲しいですが、

昔の革は、4~5年経つと

どんどん白くなってしまいました。

 

革を作る技術も

どんどん進歩しています。

嬉しいことです。

 

 

いずれにせよ、

キレイなお色はほぼ

エイジングしていきません。

 

色が命ですから、

ツヤは出ますが、水染めのように

ヌメっとして

手に纏いつくような経年変化は、

ないのが当たりまえです。

 

 

革でご注文いただく場合、

色に注目してくださるか

質感や手触りに注目してくださるかで、

お選びいただく革が

まったく変わります。

 

ご自分が何を求めているか、

はっきりしていただくことで

オーダーメイドの満足度も高くなります。

 

それにしても

お色が変わるだけで

イメージはすごく変わりますね。

このお品はプレゼントとして製作しました。

ありがとうございます。

 


 

「身の回り品をコンパクトに収め、

ひとつにまとめて持ち歩きたい。」

 

男性クライアントから多くいただく

リクエストのひとつです。

 

市販品では物足りず、

もっとこうあったらいいのに…

というご希望がストレートに

出てくるのが、こういうオーガナイザー。

 

 

こまごまとした必需品が

こんなにたくさんあるのか、

というくらい

まとまりのない持ち物類に対しては、

 

こういった「おまとめバッグ」があれば、

このバッグを入れて

持ち運ぶバッグを変えたとしても、

忘れ物をすることがなくなります。

 

 

また、それぞれの小物を

収める場所を決めることで、

何かを

どこかに置き忘れるようなことも

かなり減ることと思います。

 

 

こうしたバッグでは、ひとりひとり

持ち物がぜんぜん違いますから、

不特定多数に向けて出された市販品では

まったく役不足になってしまいます。

 

たとえ みんなが

同じ小物類を持っていたとしても、

使い方も違いますから、

 

どのように収納するかの

レイアウトまで変わってきます。

 

 

ですから、こういったアイテムこそ

フルオーダーメイドに向いています。

めちゃくちゃパーソナル!

 

それに、10年経ったら

カッコいいお品に成長しますし。

 

今日ご来店くださったクライアントは、

「いえね、

ある程度のブランド品を買うと、

使っていって結局

これもダメ、あれもダメ、となって

気づいたら

ずいぶんお金を使ってるんですよ。」

 

「だからもう

オーダーメイドだなと思って。

私の使い勝手が良くなるように

作ってくれるんですからね。」

 

 

このお財布バッグのクライアントは、

実際にお使いのものの中から

この形が一番使いやすい、という見本品で

ご説明くださいました。

 

これから先長い間お使いいただきますが、

中にお入れになるもののポケットは、

ある程度汎用性のある

大きさにしていますから、

 

入れたいものが入らない、といったような

不便なことは

ほとんどないと思います。

 

 

そこまで考えて全体の大きさを決め、

各ポケットなどもご提案します。

 

長く、便利に使えるからこそ、

当店特製牛革をお薦めしています。

 

素敵にエイジングしていく革は、

最近はめっきり少なくなりました。

今回お作りしたこの素材なら、

手で撫でることで

どんどんつやが出て変化していきます。

 

お使いの人と一緒に時間を過ごし、

付いたキズも治っていき、

 

お時間が経った時、持つ人にふさわしい

品格ある、愛されてきたものだけが持つ、

すばらしい経年変化になります。

ありがとうございました。

 


長いお付き合いをくださっている

クライアントの中には、

ご自分が使う場面場面に合わせて

すべてのバッグを揃えてくださっている

クライアントがいらっしゃいます。

 

本日のご注文品は

そういったクライアントから

大切な方へのプレゼント品として、

 

メールを通してご相談いただき、

それにお応えすることでご注文いただいた

メンズクラッチバッグ。

 

こういう、外へ出たくない時には、

メールでのご相談がお勧めです。

 

当店には、メールだけのご相談を通して

何度もご注文くださっているクライアントが、

全国にたくさんいらっしゃります。

 

みなさま、いつもありがとうございます。

 

 

お写真で出来上がったお品を見ると、

おそらく「何が大変なの?」と

疑問がわくほど、このセカンドバッグは

自然に出来上がっていると思います。

 

しかしこれは

とても大変な考え方を要求されるデザイン。

どうやって作ろうかとしばし考え、

一生懸命作るしかない、といったものでした。

 

 

使う方からのリクエストが出たことから

こうした作り方をしましたが、

ご提案する側としては、自発的には

あまりご提案しないデザインです(笑)。

 

それは、全開ファスナーの形で

あまりマチ幅がないのに、

前後それぞれのマチに

持ち手を付けなくてはいけないからです。

 

 

こういった仕様は、革で作る時には

少し無理をする技術を必要とするため、

ナイロン製や合皮素材でなら

問題なく作れますが、

きちんとした革で

長保ちするものにしようと思うと、

まずお作りしないデザインです。

 

でもちゃんと、長保ちするよう

きちんとお作りしていますから、

安心してくださいね!

 

 

ファスナーが全開しても、

内側にストッパーがありますので、

中身がバッグから飛び出すことはありません。

 

今回の仕様は、お持ちになる方が

現在持っているバッグから、

不満な点を箇条書きにしていただいて

導き出された形です。

 

途中で、お使いのバッグのお写真を

何枚かお送りいただきました。

 

そして、当店ウェブショップにある

クラッチバッグのデザインが気に入られた、

ということで、

そのデザインを踏襲しました。

 

こうしたトライアルなお品は

自分たちからは作りませんので、

ご注文いただけて、とてもありがたいです。

感謝感謝です。

 

 

何度もお書きしていますが、

何か出来上がってる形のものが気に入った、

という時には、その形の

何が気に入っているのかを

お答えいただかなくては、

正確な理解につながりません。

 

こういった込み入った内容まですべて、

当店では

メール上のコンサルティングでも

行っております。

 

 

これをできることが、

製作技術者とコンサルタントデザイナーが

それぞれの技術をより特化するために

分業している、大きな「意味」です。

 

製作と相談とを

一人で受けているお店の人に

同じことをやれといっても、

時間的に、とても無理なことです。

 

ものを作るには、

フルオーダーメイドの場合、

ひとつひとつのオーダー品に合わせた

デリケートな仕入れも必要です。

 

それには実際、

イメージに合った革や金具を探すため、

何件もの問屋を

自分の脚で回る必要がありますから。

 

一点の製作物に使われる時間は

膨大なものです。

 

ですから、当店のホームページのトップに

「オーソドキシーのすべてを

あなただけのために」

と謳っています。

 

 


おもしろいご注文は

枚挙にいとまがありませんが、

今回のこのお品も

充分変わったオーダー品です。

 

6穴システム手帳に挟み込む

リフィルタイプのジョッター。

前回に続いてしまいますが、

ぜんぜん違うタイプのオーダー品です。

 

 

上下の差し込みに入っているのは、

フランクリンプランナーのメモ帳です。

 

フランクリンプランナー一式だと

中身を全部入れると重いので、

クライアントは

ご自分で決めた使い方をしています。

 

今回は、その使い方に合わせた

リフィルタイプのジョッターを

リクエストしてくださいました。

 

 

上のお写真の右側がメモ帳ですが、

このメモ帳の上下が

どこからどこまで見えて欲しいかを

ご指定いただきましたから、

 

製作にはかなりの

「精巧さ」を要求されました。

もちろん出来上がりはバッチリです。

 

 

リフィルの右下部にお付けした

緩やかな出っ張りは、

当店でお作りしたシステム手帳に

ぴったり入るサイズのインデックスです。

これも絶妙なサイズ。

 

こんな形のインデックスも

クライアントからのリクエストです。

使いやすい形だそうです。

 

当店の革製ジョッターは、

軽くてしっかりしているけど、しなやか。

 

そしてまた、これを敷いた時の

書き味は、最高に良い💛です。

 

 

クライアントからは

使用時のお写真をいただきました。

ステキなお写真をありがとうございます。

 

ちなみに左側にあるキーケースは

当店定番をお持ちくださっています。

 

システム手帳は以前お作りしたもので、

裏地素材に合わせたお色で

今回のレフィルをお作りしたわけです。

楽しめるコーディネートですね!

 

このたびも、ありがとうございました。

 


クライアントのみなさまから

嬉しいご感想をいただくことがあります。

今回のジョッターへのご感想には、

お使いのお写真をお付けいただきました。

ほんとにありがとうございます。

 

微妙なサイズでのご注文で

とても難しかっただけに、

最初ご連絡いただいた時には

「サイズが大きすぎだったか?」と

ドキドキしてしまいました。

 

 

************

先日、ジョッターを

オーダーさせていただきました。

商品へのお礼の

ご連絡をさせていただきました。

早速、届いたその日から、

毎日持ち歩いて使っております。

 

カバーは柔らかく、

本体は薄手で軽いのに

しっかりした強度で、

とてもとても使い勝手が良いです。

 

カバーもしっかりと止まるため、

カバンの中でも安定感があり、

中の紙はピンピンのままです。

本当にありがとうございました!

************

 

 

その後のやり取りで、

さらに嬉しい情報が…

************

とても素敵だったので、

なんとかお伝えしたく!

想定していた使い方ではありませんが、

表にタスク表をつけて

常に見えるようにもできて、とても便利です。

 

仕事へのモチベーションも上がりました!

コバの処理も綺麗で、

ずっと眺めていられます。

************

 

 

************

趣味ですが、革細工をやっています。

今日気がつきましたが、

日本ヴォーグ社から出されている

革の小物とバッグの本も、持っております!

 

あの本のオーソドキシーさんだったかと、

今繋がりました!

いつか、息子の手が離れたら

スクールにもお世話になってみたいです。

どうぞよろしくお願いします。

************

 

どおりで、コバ処理も

よく見てくださっていたわけですね!

このたびもありがとうございました。

 


本日は、このお店を続けているなかで、

はっきりとお伝えした方が良いと

思ったことをお書きします。

 

それは、

当店の立ち位置について、です。

 

多くのクライアントは、

ありがたいことに、期待と

リスペクトを持って訪れてくださいますが、

 

まだまだ、当店というお店と、

ほとんど一人で運営をしている

「手作り革製品のお店」との違いが

わからない方がいらっしゃるため、

 

もしあなたが当店に

「手作り革製品のお店」のような営業内容を

期待しているのであれば、

「うちは違います」と

申し上げる必要があると思ったからです。

 

当店は「フルオーダーメイド店」として

ウェブページを通じ、

仕事内容をみなさまにご紹介し、

集客しています。

 

実際の仕事内容としては、

世界中、どこのお店に相談しても、

当店と同じものを提案することも

製作することもできない、

 

難易度の高いものを、

ひとりのクライアントのためにだけ

お作りしています。

 

それにもかかわらず、

ウェブソフトの度重なるアップデートで

ウェブページを刷新する必要が出たため、

ウェブデザイナーの方々にご相談すると、

提案されたトップページデザインは、

かなりローカルな雰囲気の

「手作りのお店」的なデザインばかり…

 

そういうデザイナーたちは、

「手作り」が当店の「売り」だと

はなから決めつけていて、

 

日本にたくさんある、

こういう「手作り」のお店の持つ

ステロタイプの印象だけをイメージし、

そのまま提案してくるに過ぎません。

 

つまり、

この職業に興味がなかった方々はほとんど、

「手作りショップ」をイメージして

来店されるのです。

 

中には、驚くような修理品を

いきなり持ってくる人もいます。

 

当店の現在のウェブデザインは、

もう20年ほど前から10年くらいの間

同じデザイナーにお願いしていたものですが、

最近ではもう、彼のデザインを

画面上に作ることのできる技術者がいないことで

リニューアルを断念せざるを得なくなりました。

 

そのデザイナーはとても優れた人で、

「デザインの意味」を完ぺきにわかっていて

きちんと答えを出してくれる人でしたから、

 

私たちがやっている実際の仕事内容と、

どういう目標を持って

仕事のやり方を決めてきたか、

という具体的な指針と経歴から

トップページデザインを引き出してくれました。

 

彼の出した答えは、

「あなたのお店がやっていることは、

世界の有名ブランドであるエルメスや

ルイ・ヴィトンなどが行っている

最高峰の顧客に対する内容と

同じなんですね。」

 

そうしたやり取りのあと、

当店の立ち位置に合わせた

格調高い今のデザインが生まれました

(その後

オリジナル版をそのまま出せていなくて

申し訳ないのですが…)。

 

彼は、この店の規模を見たのではなく、

また

運営している者たちの年齢を見たのでもなく、

ましてや身なりや服装で判断したわけでも

ありませんでした。

 

実際にどんな仕事の仕方をして、

どんな格のものをアウトプットをしているか

(後でいろいろ注文してくださいました)、

そして最終的には

当店が目指すことを正しく理解して、

「これが私の出した答えです。」と

今のデザインを提案してくれました。

 

このウェブデザインが表すものは、

世界中どこにでもある、一般的な

小さな手作り革製品のお店ではありません。

 

かといって

すでに何代も続けられ、

既定路線に入っている世界の大ブランドとも

違っています。

 

判りやすい言い方をするなら、

当店は、世界の大ブランドの初代と

同じことをやっているのだと思います。

 

製作技術と

コンサルティング技術とを磨き、

この難しいフルオーダーメイドの世界で

自分たちを最高峰に持って行き、

それを繋げる「誰か」に渡すための

仕事をしています。

 

それを可能にするには

計り知れない努力が必要で、

 

ひとりひとりのクライアントと

毎回 真剣勝負をし、

最高の答えと

最高のお品をお出しすることが、

この長い道のりの中で

もっとも間違いのない戦術です。

 

小さな手作り革製品のお店との優劣とか、

良い悪いの話ではありません。

 

オーダーをしたい、と思っている方には、

それぞれのお店の仕事の方向性を

しっかりと把握し、

ご自分が何を望んでいるかで、

相談先を変える必要があることを

知っていただければ、と思い

この一文を書いてみました。

 


当店のクライアントの中には、

エルメスやルイ・ヴィトンなどの

本店オーダールームを

直接、訪ねていた方もいらっしゃいます。

 

先日

長いお付き合いのクライアントから

興味深いお話を伺いました。

 

 

ここで話はいったん変わります。

本日のお写真は、先日お作りした

ベルトを、10センチ長くするというご依頼に

お応えしたものです。

 

プレゼントした方のウエストが

急に10センチ増えたそうです。

おいしいものを召し上がってらっしゃる。

 

作り直してもよかったのですが、

記念のコインをもう一度付け直すことには

問題がありそうだったので、

今回のようなご提案をしました。

 

当店でお作りしたお品に対しては、

いろいろなサポートを行っています。

何でもご相談ください。

 

 

お写真の中で

一枚目は見本品のオリジナル通りに

お作りしたもので、二枚目が今回の直し方。

最後のお写真ですと

はっきり違いがお判りいただけるでしょうか…

 

かえってコイン部分がアクセントになり、

良い感じになったと思います。

 

さて、お話を戻しましょう。

「僕 久しぶりに

エルメス本店のアトリエを

案内してもらったんですよ。

 

そうそう、あそこにも

女性デザイナーがいましてね、

60代くらいかな、

いろいろ話を聞きながら

ささっと絵を描いていくんです。

今野さんと同じですよね。

 

それから

革をたくさん見せてくれるんですがね、

クロコダイルだって、たくさんありましたよ。

 

あらためて考えてみると、

ここと仕事の仕方がそっくりです。」

 

 

この逸話は決して、

うちがエルメスと同じやり方をしている、

という自慢ではありません。

 

フルオーダーという仕事をするなら、

同じ到達点になるはずですから。

 

海外やアパレル業界で

修業したことがなくても、

 

この仕事について

真摯に、理性的に考えていけば

同じ答えが出るはずです。

 

作る人とデザイナーは、分業。

 

デザイナーは、クライアントの話を

よく聞いてからデザインする、という

即興性が必要とされます。

だから、経験が豊富であればあるほどいい。

60代の女性、というのは適役と思います。

 

作る人も同じメゾン(建物)にいて、

常にデザイナーと行き来ができることも重要。

 

そして同じく、そのメゾン内に

革置き場もアトリエも、相談室もあることは

欠かせません。

 

 

やっていることは同じでも、

さすがは歴史ある大店。

 

「ああ、そうですよ、

製品は流れ作業で作られてましたね。

革を切る人は切るだけ、

縫う人も部分によって違ってましたし…

 

そういう、いわゆる”工場”みたいなところも

パリにあるんですよ、びっくりしました。

 

ほんとの職人さん?

数は少ないけれど、いましたね。

ああいう人がきっと、

何でも作れるんだろうな。」

 

当店には、ほんとの職人が4人います。

でもきっと、こうした技術者は

どこのメゾンもそのくらいの数ではないか、

と想像します。

 

この技術ある技術者たちの技術を

どうやって新しい世代に継いでいくか、

どのメゾンでも課題となっていると思います。

 

このお話をしてくださったクライアントは、

その後、毎日ご自分で使うこだわりのお品を

ご注文くださいました。

 

ご注文という支えあっての、フルオーダー店です。

ありがとうございます。

 


さて、間違い探しの時間です(笑)。

上から3枚までのお写真と

4枚目から最後までのお写真のお品では、

何が違うでしょう?

 

みなさまにはすぐにお判りと思います。

 

 

最初の3枚は、20年近く前にお作りした、

そのころのクライアントに

必要であったトートバッグの形です。

 

後の4枚は、そのバッグを

久々にメンテナンスにお出しくださったので、

現在必要な形に改変して、

コバを磨いてオイルメンテナンスをした姿。

 

 

最初の方では、

トートバッグの口が広がらないように

留めベルトを付けただけですが、

 

今回の改変では、

このバッグを横に倒しても

モノが外に出ないよう、

幅広のふたを付けました。

 

長年お使いいただいていますと、

使い方が変わったりすることもありまして、

このような改変が

必要になることもあります。

 

 

しかしほんとに

大切にお使いくださったご様子で、

コバは少し擦れていますが、

しっかりとした素材はそのままに

ちょっと磨けばとてもきれいになります。

 

こんなに大事にしていただけて

とても嬉しいです。

ありがとうございます。

 

そして、こういうご依頼もくださるくらい

信頼をお持ちくださっていることにも、

感謝申し上げます。

 

 

さて、上のお写真からが

新しいバージョン。

 

どうすれば

後から手を入れたとわからないよう、

自然にこのデザインに馴染むかを

かなり長く考えました。

 

下手なやり方をすると

しらじらしい出来上がりになり、

最初に作った美しさが

帳消しになってしまいます。

 

 

今回のこのまとめ方は、

ほんとにエレガントに決まりました!

 

まるで最初からついていたフタのようになり、

最初のベルトもそのまま使っていますから

使い勝手も当初の延長線にあります。

 

なかなかこんな風にうまく

まとめることは出来ません。

 

 

キレイに見えるのは

外側からだけのことではなく、

上のお写真でフタを付けている

ミシン目もご確認ください。

とてもきれいに仕上がっていると思います。

 

しかも、今回考えた方法でしたら、

糸を外す場所も少なく済み、

修理することで起こる劣化を

かなり低く抑えることも出来ます。

 

 

そして仕上げにコバを磨き、

こんなにきれいなコバに戻りました。

 

当店の牛革なら、擦れたコバも

いつでもこんなにきれいな状態に

戻ります。

 

20年近くお使いいただき、

場合によっては

今の使い方に合わせることもできる…

 

究極のエコバッグと思います。

こんな風にお持ちいただき、ありがとうございます。

 


シンプルにしたいけれど、

どこかに

自分の好みを入たい…

 

そんな時

どんな風にするかは、

アイデア次第。

 

 

本日ご紹介する長財布は、

そんなご希望があって

カード入れの口のカットを

取り出しやすく、

かつ個性的に仕上げました。

 

 

全部で6枚のカード入れがあるのですが、

一番表に見えるカード入れの入れ口を

一ヶ所を除いてカットしました。

 

このカットラインは

クライアントから

直接スケッチ画の中に描いていただきました。

だから、お好みのラインそのもの。

 

 

どんな風になるのかしら?

とご心配いただかなくても大丈夫な

方法で、こうした細かい点を

決めていきます。

 

だから当店のお作りしたオーダー品は

満足感の高い出来上がりになります。

 

毎日お気に入りを持つことで、

使い勝手の上だけでなく

心にも

「快適」を与えてあげてください。

 


長くご自分とともに歩む手帳カバーを

大切に思う方も

少なくありません。

 

昔、日記帳を大切にする

文化がありましたが、

そんなところに共通するものが

あるのかもしれません。

 

 

本日ご紹介するのは

「黒革の手帖」デザインをベースに

お作りしたカバーです。

 

手帳の留め方が変わるだけで、

ずいぶん印象が変わると思いませんか?

 

 

今回の手帳の留め方は、

手帳+ペンが入ってちょうど留められる

マグネット式のタイプ。

 

手帳を開いた時、

書こうと思うと

邪魔になるベルト式とは違って、

スッキリとしています。

 

 

長年この仕事をやっていますと、

さまざまな新しい材料が出て

新しいアプローチを

することが出来るようになってきました。

 

昔では考えられないまとめ方が

できます。

この手帳の留め方もしかり。

 

 

当店では

古い製作方法も大切にしますが、

 

新しいもので

良いものは取り入れ、

どんどん進化していきます。

 

その進化の基は、

「フルオーダーメイド」という業態。

クライアントのリクエストとともに

進化していきます。

 


昨年末の大作シリーズ、

ご紹介を続けたいと思います。

 

トートバッグのご注文は

以前に比べますと

ずっと多くなっていますが、

ここまで凝ったタイプは

初めてといえましょう。

 

もちろんお仕事で大活躍するための

トートバッグです。

 

 

パッと見、まあトートバッグだな、と

思われると思いますが、

よく見ていただきますと

正面中央になにやら模様が入っています。

 

これがパーフォレーションという

技法で作った、クライアントお気に入りの

イニシャルデザイン。

M25と入っています。

 

 

ある程度大きめだけれど

上品さを保って欲しい、ということで

何度も文字の大きさを試しました。

 

ひとつひとつの穴が小さければ

後ろにお入れしているブルーの色が

はっきり見えません。

 

後ろにきれいにブルーが見えて、

なおかつ、上品な大きさに、というところが

なかなか難しいお題でした。

 

 

その他、外ポケットの端にも

M25の後ろに入れたお色を

ちょこっとだけかませています。

この太さも、とても微妙です。

 

作りたい形を

絵に描くことは簡単ですが、

 

いざそれを立体で表現するとなると

思った以上に難しい、という

好例と思います。

 

 

どんどんお写真出していきますが、

外ポケットの中にも

内ポケットがあり、

小物の出し入れが楽になるよう

ご提案しています。

 

また、このバッグは

時にキャリーバッグの上にも載る、

という条件のため、

後ろ面には

持ち手に通すベルトもあります。

 

 

 

最近では、このベルトの太さが

細い方が良い、というご希望が

多いかもしれません。

 

裏面のベルトは

こんな感じです。

しっかり作ってありますから、

どんどんお使いいただけます。

 

 

ベルトを使わない時には、

どこかに引っ掛からないように

マグネットで留められます。

 

 

そしてそのベルトの下にも

大きい外ポケット。

 

 

マチにもポケットが付いていて、

ちょっとしてモノが入れられます。

 

 

革を使って

これだけのポケットを付けるだけでも、

大変な作業です。

 

こうしたポケットの多いバッグは

本来、ナイロン地に向いた作りですが、

当店では、ここまでのお品を

お作りすることが出来ます。

 

 

上部はファスナーで留められますが、

入れるものによって

形を変えられるように、

端の方が開いた形の

ファスナーにしています。

 

 

このような仕様のバッグをご希望の方は

多いのではないでしょうか。

 

それなので、細部まで

余さず仕様をお見せします。

 

同時に

当店の技術もおわかりいただけると

思います。

 

 

こうして出来上がっていると、

さしたる苦労もせず

簡単に作ったように見えることと思います。

 

しかし、一点だけのために

すべての整合性をチェックしながら作る、

ということが

どれほど大変なことか、

こういった

すばらしく工程の多いバッグをご覧いただき、

少しでもご想像いただけますと幸いです。

 

 

ここまで複雑な仕様のお品を

うつくしく仕上げることが

どれだけ稀有なことか、

ご想像いただけると嬉しいです。

 

「大変なことをしていても、簡単に見える」

これが本物のプロです。

 


コインホルダーのご愛用者からも

ご注文をいただくことがあります。

 

コインホルダーにも種類があり、

今回ご紹介するものの他にも

こんなタイプのホルダーを使って

小銭入れ&キーホルダー

作ったことがあります。

 

 

本日ご紹介するのは

お札も入る、三つ折り財布です。

 

このメインに据えるのが

金種別に小銭をホールドできる

今回のホルダー。

金具だけでも厚みがあります。

小銭が入ると、けっこう厚くなります。

 

 

出来上がったばかりですと

全体はこのように

嵩張って硬い感じになりますが、

 

革製品は

使って行くことで手に馴染んで、

小さくなっていきます。

 

先日も別のご相談で

見本のお財布をお持ちになった方から

見本と同じものを、

というご依頼をいただきましたが、

そういうご注文の場合

デザイナーが最初に説明する内容は

 

 

「革小物は、

本来の収納量以上に

たくさんお入れになる人が多く、

 

そのため厚みに縦横の寸法をとられたり、

革全体がしんなりとしてくることとで、

当初のサイズより小さくなります。

 

ですから、採寸したサイズで作っても

最初は大きく感じると思いますので、

その点はご了承くださいね。」

 

 

革で作ったお品が小さくなっていくのは、

 

手で触ることで

革の脂がお品全体に巡り、

最初ピチッと張り切った革素材が

落ち着き、

しんなりと丸くなり、小さくなって

革を薄く感じるようになります。

 

イメージとしては、

革の密度が高くなるのに

柔らかさが増すことで、

小さくなる感じです。

 

でもほとんどのクライアントは、

「革って伸びますから、

使っていくと

大きくなるんだと思ってました。」

というご感想をお持ちのようです。

 

 

そんなわけで、当店では

小物は、特に使い方のハードなものは、

ちょっと厚めの革で作ったり

裏地を硬めの素材にしたり…と

さまざまな工夫をして

 

長保ちするようにお作りしています。

 

最初に硬いなあ、と思っても

きちんと作られた当店の革でしたら、

どんどん柔らかく

手に馴染んでいくようになります。

 

ついてしまったキズも

治っていきますから、

びっくりすると同時に

なおさら愛着が湧くようになります。

これが当店特製革の楽しくてスゴイところ。

 


当店の定番メガネケース

柔らかく、非常にコンパクトサイズで、

ご覧になった誰もが

かなり驚いてくださいます。

それでじつは、密かに売れ行きの良いお品です。

 

メガネ屋さんでくれたり、

売っているタイプのハードケースとは

正反対のコンセプトでお作りしています。

 

それは、革の性質を考えると、

当店のご提案のタイプの方が自然で、

無理せず作れるから、という理由と

 

 

デザイナーとしては、

大きなハードケースを持ち歩くのはイヤ、

根本的に、持ち歩くものは小さなケースにしたい、

という自分の希望から導き出した

定番だからです。

 

本日ご紹介するのは、

圧倒的に男性からの支持を得て

ご注文に至る、ハードケース。

ローランドさまにも複数お作りしています。

 

それはたいてい、

中にお入れになるサングラスの

こめかみ部分の立ち上がりが

かなり高いサングラス用だからです。

 

こういうサングラスをソフトケースに入れるのは

さすがにお薦めできません。

 

 

こういう時には

どこから押されてもびくともしないよう、

硬く、かっちりと仕上げます。

ですから、こういった作りの場合

ミシンでの製作は不可能なので、

手縫いで仕上げることになります。

 

 

手縫いと言えば、

世の中には「手縫い」であることに

大きな価値を置いている革製品があります。

 

そして

そういう製品を作っている人たちは

たいてい

「手縫いはミシン縫いより丈夫です。」

と一様に同じ謳い文句を掲げていますが、

 

 

これは間違いなく、単なる「誤解」です。

 

なぜそんなことを言えるかというと、

38年の歴史を持つ当店が、

長い間続けてきたからこそ可能であった

たくさんの自社オーダー品の追跡と、

たくさんの来客から見せていただいた

某有名ブランドの手縫い製品などから、

自然に導き出された

単なる「検証結果」だからです。

 

 

デザイナーは

手縫いについてこう言います。

「手縫いの針目は、すごいプロのものあれば、

ほんとうに美しくて、ため息が出るくらい。

どうあってもミシン製作ではかないません。

厚い革もきれいに縫えるし…

 

でも、うちで注文が入るような

複雑な注文品に対してだと、

まったくナンセンスな縫い方になってしまう。

こんな複雑なものは

手縫いで作れるものではありません。」

 

それではなぜ、いまだに

「手縫い」が存続しているか?

 

それはミシンがなかった時代の技術ですから、

ミシンや漉き器がなくても作れる、という

大きな利点があるからかも知れません。

また、

誰もが比較的簡単に始められます。

 

縫う前の材料を揃える時にも

ミシン製作に対する時ほど

スペースが要りませんから、

勉強机の前にいながら

椅子の上で編み物をする感じ、とでも言えば

イメージがお分かりいただけるでしょうか。

 

そんなわけで、手縫いだけで作られている

品々の仕様は基本、単純です。

 

某有名ブランドのお品でも

少々複雑な仕様になってくると、

ミシン縫いを使っている部分もあるくらいです。

 

 

当店には4人の技術者がいますが、

製作物は手のひらよりも小さい小物から、

 

一人が支え、

もう一人が縫う必要のある大物まで

千差万別、さまざまなアイテムがありますから、

ミシン5台、漉き器2台、

90×180センチの作業台が

技術者の人数分で、4台あります。

 

クライアントのみなさまには、

大きな作業台一台を担当している

各オーダー製作を受け持つ専属技術者を

ひとり、一定期間

(型紙作り、革のカット、組み立て製作、

仕上げまで、すべての工程が終わるまで)

キープしていただくことになります。

 

こんなところからも、

たとえ一点だけを作るにせよ、

ほんとうのフルオーダーを可能にするには

広いスペースは必須なのだ、と

お分かりいただけることと思います。

 

 


年に2回、当店では

スタイリッシュなイタリアンレザーを

お入れしています。

 

種類は少なく、枚数はそれぞれ

たった一枚ですが、

最先端の技術で作られた逸品ばかりを

選んできます。

 

 

今日ご紹介するのは、

来シーズンの新作革でお作りした

手帳カバー。

 

大人のおしゃれを楽しむ

クライアントからのリクエストで

お作りしました。

 

この革は1960年前後のイメージですが、

それを現代風に作って

とても新しい感じにしています。

 

 

六角形に型押しされた革に

黒と茶色の二色で彩色していますが、

 

茶色の仕上げは

手仕上げで行われているため、

ぺたっとした印象にならず

独特のニュアンスがあります。

 

 

こういった革は

新作展示会で展示されますが、

日本ではほとんど売れないのが実情です。

 

革自体の価格が高いこともありますが、

柄をどう使うか考えていくと、

同じ方向の柄で作るとなると

無駄が多すぎて、

とても量産には向いていないからです。

 

 

そんなわけで、

日本でたった一枚だけ入ったサンプルでも

良いものは、ほとんどすべて

当店が入手することになります。

 

オーダーだからこそ、

良い素材で

良いものをご提供できるよう

常に考えています。

 

 

最後の3枚のお写真は、

今回入れた他の3枚のお写真です。

 

どう見ても、

どうやって作っているのかわからない

不思議な革ばかり。

 

こういった新しい革を

イタリアでは毎年毎年作って、

その年だけ売っているのです。

 

 

「定番」の存在しない国「イタリア」が

発信する、新しい革。

 

日本をターゲットとしているタンナーは

定番を作ってくれていますので、

新しい革を作る

国を挙げたワークショップは、

その対極の存在といえるでしょう。

 

こんなすばらしい革を中心に据えて、

何か作ってみたいと思いませんか?

 


とてもシンプルなガラケーケースを

お揃いでお作りしました。

素材はクロコダイル。

ブラックとダークブラウンの2色です。

 

 

パーツにした革は

クロコダイルのしっぽの方で、

「竹斑」と呼ばれる

竹のように四角い斑柄の部分。

 

数少ないガラケー電話にお作りしたのですが、

取り出しやすいように

指がぱっとかかるようなカットにしました。

 

 

中身が入っていないので

柔らかく見えますが、

 

中身を入れると

ピシッとして、

ぴったりサイズで

気持ちいい出し入れのケースです。

 

 

クロコダイルは

硬い斑のある背中で割って、

首、手足、しっぽと

元の形がわかるような

一枚ひと続きの革ですが、

 

パーツを取る場所によって、

こんなにも斑柄が違います。

 

 

この竹斑、

ある場所からいきなり

使えなくなるからおもしろい。

斑柄の溝が

指に引っ掛かるようになるからです。

 

クロコダイルの一枚の革には、

そんな見立ても必要です。

 

こうした部分は、

フルオーダー品では

製作上使わないことが多いので、

お好きな方は小物のオーダーにどうぞ。

 

個性的でリーズナブルな

あなただけの一点物ができます。

 


昨年末、大作が目白押しだったことは

お書きしましたが、

よくよく振り返ってみますと、

昨年は難しい案件の比率が

とても高かったことに気づきました。

 

 

本日ご紹介するこのショルダーバッグも

メールでのご相談が長きにわたり、

遠方の方とのやり取りとしては

最長だったかもしれません。

 

クライアントが

現在お使いのバッグを基にして

ご説明くださいましたが、

 

 

使っている中でのいろいろな思いがあって、

何が良い選択なのかを

見極めていただくまでに

さまざまなやり取りをしました。

 

「このバッグには

何がどこまで入る大きさにしたいのか?」

オーダーメイドの場合 これは、

もっとも大切な問いかけです。

 

 

最終的にどれくらいの大きさにして

何を特別なポケットに入れる、つまり

何を分けて持つか、ということは、

コンサルタントの方で決められる内容では

ありませんから、

 

お互いに詳しく説明し合いながら、

クライアントに決めていただきます。

 

 

このたびのバッグの変わったところは、

一枚目のお写真で

ん?とお思いになったと思いますが、

 

ショルダーバッグに

着脱可能な

ファスナー長財布が

取り付けられていること。

 

 

このようなバッグが市販品として

売られていたということで、

まことに驚く発想があるものです。

 

クライアントによりますと、

「お財布が外にあると

小銭もカードもすべて

出しやすいんです。」とのこと。

 

 

「たまにお財布だけ持つこともあります。」

というわけで、

着脱できることが必須でした。

 

見本品はお写真で拝見した限りですが

もっと単純な付け方をしているので、

長財布を外した時には

きれいに見えません。

 

嵩張らず、しっかりとくっついて、

ご希望どおりマグネットで

取り外しができる付け方は、

なかなかきれいで

丈夫にまとまったと思います。

 

 

ファスナー長財布は

ファスナー部分の厚みを厚くして、

中身がたくさん入るようにしています。

 

見本バッグのお財布は

ファスナー部分の厚みが少なく、

パンパンになっているようだったからです。

 

 

このお財布がバッグにくっついていると、

小銭入れはぱかっと開いて

全体が簡単に見渡せますから、

たしかに出し入れがしやすいと思います。

 

それぞれの部屋の用途に合わせて、

マチの厚みを引き出していきます。

この塩梅が案外難しいことです。

 

 

こうして単品でお見せすると

わかりにくいかと思いますが、

このお財布は思い切り開いて

90度くらいになるようにしています。

 

それ以上の角度になると、

バッグに付けた時

小銭が出てしまう恐れがあるからです。

 

 

カード入れはタテ入れで

摘まめる部分の多いタイプですから、

これも取り出しやすいはずです。

 

最近は

このタイプのファスナー長財布が

増えてきていますが、

たくさんカードが入る割に

薄く収まることが人気の理由と思います。

 

今頃役立ってくれているでしょうか。

このたびのやりがいあるご注文、

ほんとにありがとうございました。

 


長くお付き合いくださっている

あるクライアントは、

ご自分のバッグを

TPOに合わせていろいろと

ご注文くださいました。

 

 

今ではもう

どんな荷物量の時でも

当店バッグをお持ちくださり、

快適に使ってくださっています。

 

そんなクライアントから、

ご姉妹へのプレゼントとして

トートバッグを作って欲しい、

というリクエストをいただきました。

 

 

何でもこのクライアントが

使っているバッグをご覧になるといつも、

「ステキねえ!」と

褒めてくださるとのこと。

 

明るいお色を、というご希望でお見せした

何種類かの革の中から、

このイタリア製のシボ革を

お選びいただきました。

 

 

小さめのトートバッグですが、

大きさの割にたっぷりと入るように

してあります。

 

内側は、中を見やすいブルーグレー、

おまけに軽いので、

かなり使いやすいと思います。

 

クライアントの発想の基になったのは、

以前一点物でお店用として作ったバッグ

 

 

相手が欲しいと思うプレゼントを

差しあげるご姉妹がいるって、

うらやましいことです!

 

ご自分のものでなくても、

ご希望をお話しいただければ、

いろいろな方法で

それがかなうように最善を尽くします。

安心してお任せください。

 


「革婚」をご存知ですか?

訪れたクライアントご夫妻が

この言葉を発した時、

この初々しいカップルが

ご結婚3年目の記念日を迎えることを

知りました。

 

 

久しぶりに聞いた言葉なので

「おおおお~」と

大きくうなずいてしまいましたが、

 

こうしてお二人で、

これから一緒に何回も

出かけるであろう海外旅行のために

お揃いのカバーを作るなんて、

ロマンチックでエキサイティングなことと

感じます。

 

 

当店カバーは

長い方では30年ほどお使いになります。

 

短くても、15年以上

お持ちになる方は多いです。

 

もしも30年使うことになったら、

その時このクライアントは

ご結婚33年となりますから、

銀婚式もとうに終え

真珠婚から珊瑚婚へ向かっていることになります。

 

 

パスポートも4冊目になるでしょうか…

二人で出かけたさまざまな国のことを

時に語り、

時に写真を引っぱり出したりしながら、

 

次はどこに行きましょうか?

などとまた計画を立てるのは、

ほんとにすばらしいことと思います。

 

 

このパスポートカバーが

そのお二人の旅でいつも

お役に立つことを思いますと、

 

革製品とは、どれだけの長い時間を

持ち主の一生の中で共にするか、

不思議な気がします。

 

パスポートカバーは

単なるモノですが、

 

革という素材を使うことによって、

長い時間を共に生きることが出来ます。

 

 

そして 人と同じく、

年数が経つほどまろやかになり、

魅力あふれるたたずまいになります。

 

その魅力あふれるたたずまいに

育てていくのは、持ち主である「あなた」。

 

愛を持って接することで、

まるで生き物のように

一生の姿を変えていきます。

 

革製品に愛を持って接すれば、

カワイイたたずまいになるんですよ!

 


がま口長財布には

いろいろなご注文がありますが、

このお品は

珍しいお色の組み合わせでお作りしました。

 

 

外側はクロムレザーの深紅で

内側はベビーピンクという組み合わせ。

夢がありますね。

 

クライアントはどちらのお色にも

こだわりがおありだったので、

幾種類か革見本を見ていただいて

このお色をお選びいただきました。

 

 

革の色に対して

「どうしてもこの色で!」と

お決めになっている場合、

なかなかばっちりのお色を

見つけられないことが多いですが、

 

今回はたまたま

気になったお色に近いものがあり、

こうして形になりました。

とてもラッキーなオーダー品です。

 

 

こうしたきれいなお色を染められる

「クロムレザー」というのは、

エイジングしていかない革。

 

未だに「革って

使っていくと良い感じになりますよね。」と

おっしゃる方がおいでですが、

 

それは、タンニン鞣しの水染めの革に

限ってのことです。

どんな革でも良くなっていくわけではありません。

 

その代わりに

きれいなお色に染められる革がある、

とご理解くださいね。

 

タンニン鞣しの水染めには、

とてもこんなに鮮やかな赤やピンクは

染めることが出来ません。

 

「良い革」とは、

それぞれのご注文者が「欲しいと思う革」に

もっとも近い革のことです。

 


「市販品には

同じようなものしか

見つけることが出来ません。」

みなさま、口をそろえておっしゃいます。

 

同じようなファスナー長財布は

とてもたくさん市場に出ていますが、

 

本日お作りしたような財布には、

お目にかかったことがありません。

 

 

外から見たら

市販品と何も変わらない見てくれですが、

たくさんの中身が入る仕様になっています。

 

それは、ファスナーの厚みから

簡単に推測できます。

普通のものを見慣れていますと

ぱっと見で

厚いことがわかりますから。

 

 

これくらい厚みのあるお財布には、

どれくらい ものが入るでしょう?

 

それは、とてもたくさんです。

まとめたカードや

たくさんの領収書を用途別に分けて、

入れたいだけ入れることが出来ます。

 

 

このファスナー長財布が

市販品ともっとも違うところは、

真ん中の小銭入れ部分。

 

小銭入れを対象にして、

外側にシンメトリーにお部屋があり

独立したカード入れがあり

 

 

ファスナーを開くと、

内側にも

シンメトリーのお部屋があります。

 

開きどまりまで

ぐるっと開くファスナーなので、

全体をガバッと開いて

豪快に中を覗くことが出来ます。

 

使いやすい作りですね。

 

 

こうしてお写真で見ますと、

シンメトリーに作られた

フランス式庭園を思い起こします。

 

こんな風にシンメトリーに作られている

革製品は、めったにありません。

 

 

「どこにもないなら、オーダーメイド」

ご自分の体力を時間を 有効に使えるのが、

オーダーメイドというモノの探し方です。

 


以前の写真を見てましたら、

いまだったら

すごく欲しい人がいるであろう

レディスバッグを発見しました。

もちろんメンズとしても有効です。

 

このオーダー例には、

・探しているバッグが見つからない

・自分に合ったバッグの理想形がわからない

という方々に参考にしていただくための

ひな形を掲載する目的と、

 

 

バッグや財布を

オーダーメイドで作りたい、と思った時、

どうしたら失敗しないか、

といった内容を盛り込んでいます。

 

せっかく便利に暮らしたいと思ったのに、

うまく作動しなかった、とか

思ってたのと違った、ということでは

さみしいですから…

 

 

さて、こちらのクライアントは

昔から長いお付き合いをくださっている方で、

以前もこうした

身の回り品を持ち運ぶバッグを

ご注文くださいました。

 

前回のものを10年以上お使いいただき、

バージョンアップというか、

違う視点からご注文いただきました。

ありがとうございます。

 

こんなに使いやすそうなバッグは

なかなかありませんのに、

今更それに気づき、失礼いたしました。

 

 

よく「革は一生ものですから」と

おっしゃる方がいらっしゃいますが、

現在のように軽量にお作りしますと、

毎日使っても一生持ち続けられる革製品は

なかなか無いと思ってください。

 

昔の革製品は重かったので

一生もの、と言われる時代がありました。

 

それよりなにより、高級な革製品は

一部ブランドものしかない時代があり、

海外でそれを持つ方々は

TPOによっていくつもを使い分けますから、

毎日同じものを持つこともなく、

そういう理由からの「一生もの」

でもありました。

 

 

でも「必要」という観点から考えますと、

現代では

ひとりの人の年齢や生活の変化に合わせて

モノを使い分けることで、

身体を楽にしたり、

生活を快適にする必要が出てくることから、

 

体力や生活がドラスティックに変化した時、

具体的にはひとつ目のオーダー品から

10年以上経った時、

 

同じひとつのものを

使えなくなる時期が訪れることがあって、

 

「一生もの」の必要性が

疑問となっています。

当店はそれで、

10年以上使っていただくことを

目標にしてお作りしています。

 

 

この、必要のためのオーダーメイドを

うまく扱うには、

「自分を観察する目」が

要求されますが、

 

そこを補うのが、

当店のコンサルティング。

 

外から見た目で、

問題解決をちゃっちゃとしてくれます。

だから、10年、20年という長いスパンで

昔のクライアントが

ご相談くださるのです。

こんなスパンでもまた来てくださるのは、

なんとありがたいことでしょう。

 


昨年末には

難しいお題が目白押しだったと

お書きしましたが、

 

その合間を縫って

こんなきれいで、

素直に作ることのできる

うつくしいトートバッグも

お作りしました。

 

 

外側の革のお色がきれい、

裏地も革で軽く、

中を見やすい色合わせにしています。

 

肩ひもには

滑り止めのナチュラルレザーを付け、

持ち歩き時にストレスがかからないよう

気を使っています。

 

 

クライアントの

「こういうトートバッグが欲しい」を

形にした、理想のバッグ。

 

持ち物も

「いつも持ち歩いているもの」が

固定位置に収納され、

パッと取り出せて

他の荷物もストレスなく入れられるよう、

外からは見えないですが、

細かい作りの部分に工夫を入れています。

 

 

しなやかで、見れば見るほどステキです。

こんな風に、使いやすくて

キレイなお色のトートバッグなら、

ちょっとブルーな日でも

ショーウィンドウに映る

ご自分の姿に気づいたら、

ウキウキした気分に戻りそうです。

 

 

バッグはモノが入ればいい、

というだけのものではありません。

 

使いやすいものなら、

仕事をサポートしてくれる役割があり、

 

キレイなものなら

気持ちもサポートしてくれますし、

 

品格があるものなら、

その人をグレードアップして見せてくれます。

 

 

先日、革でオーダーするかどうかを

迷っている旨のお問い合わせメールに、

デザイナーが書いたお返事です。

 

「ナイロン製か革製か、

素材の機能面からも比べて

迷っていらっしゃるとお書きですが、

 

私は個人的には、どう考えても

機能的には革素材の方が

劣っていると思っています。ですから、

 

・革素材そのものや

におい、触った時の感触が好き!

・良いものを、大切に長く使いたい

・自分の地位では

革鞄を持たないと合わない

・服装をグレードアップして

将来を見据えた生活がしたい

 

このようなお気持ちが

特にないのでしたら、

ナイロン製をお持ちになることを

お薦めします。」

 

生意気なようですが、

これが革製品の存在すべてを

表しているような気がしました。

 


ついにこのようなアイテムにも、

ケースを

お作りすることになりました。

 

きれいな錫の

焼酎用タンブラーです。

 

 

ご職業柄、マイタンブラーを

持ち歩く方へのプレゼントとして、

ご注文いただきました。

 

旅行バッグに入れて持ち運ぶ、

ということで、

もっともコンパクトな作りで

お作りすることになりました。

 

 

中身が錫製なので

割れる心配がないため、

外周を保護するためのケースに

特化しています。

 

目的によっては

もっと硬くてきっちりした

ケースにしなくてはなりませんが、

今回は持ち運びとキズの点だけを

気にかければ良いということで、

このような形状に…

 

 

定番の腕時計ケースを基に

形を決めましたが、

中身が違うと

全体の作りも少し変わってきます。

 

同じ中身で

ご注文が入ることはありませんから、

同じに作ることはできません。

したがって、毎回毎回

頭を使って、新しいものを

作る方法を考えます。

 

 

それにしても

なんとすばらしいプレゼントでしょう!

 

ケースを開くと、

フタの中央に

イニシャルをお入れしています。

*イニシャルは

画像では消してあります。

 

 

「特別なプレゼントをしたい」

というお気持ちに

ぴたりと寄り添って、

ステキなケースをお作りすることが

できました。

ありがとうございます。

 

こんなプレゼントを

差しあげたい人がおいでだということが、

生活の宝だと思います。

 


昨年末の大作

第二段をご紹介します。

 

フューシャピンクのクロコダイルで

お作りした、

カードが35枚入る、心躍る逸品です。

 

ご希望のお色のクロコダイルがあるかどうか、

それこそが一番

ドキドキすることではないかと

想像していましたが、

 

 

見本のあるこのお財布を

当店の方式、オール革で

お作りすることが、

今までに経験がないほど

大変な作業でした。

 

ファスナー長財布ですが、

オーガナイザーともいうべきものです。

 

といいますのは、持ち手がついて、

ファスナーのお部屋がふた部屋。

 

ひと部屋には、カードが35枚入って欲しい、

というリクエストでした。

 

 

お札の方も100万円が

楽に入る、ということで

もうひとつのお部屋に

たっぷりと厚みを取っています。

 

3枚目のお写真をご覧いただきましたら、

ファスナーの厚みも

通常のものより厚いことが

お判りいただけることと思います。

 

 

小銭入れは がばと開き、

ひと目で小銭が見える仕掛けです。

 

ここまで大きい小銭入れですと、

扱いがらくなこと、間違いありません。

それにしても

お財布として、

いろいろなまとめ方があるものです。

 

これをお作りすることで我々は、

またしても布と革、という

素材の違いを、嫌というほど

学ぶこととなりました。

 

 

このお財布の大変なところは、

この小銭入れと、もうひとつ、

カード入れでした。

 

元になった長財布のカード入れも

内側がすべて布でできていますから、

布の端がぽろぽろと出てきて

なかなか長くは使えないものでしたが、

 

今回クロコダイルでお作りするとなると、

そんな格のないことでは

寂しすぎます。

 

また

最近この手のカード入れの種類が

たくさん増えていますが、

同じように見えて、

じつはかなり違うものであることは

既に知っていました。

 

しかし…

布で作ってあるものを

革で作る場合、

どれだけ研究が必要なことか。

 

当たりは付けていましたが、

ベストの正解を得るために

3回チャレンジしました。

 

 

それがまた、

カード入れの枚数によって

製作方法を変えた方が良い、という

きわめてファジーな答えとなり、

またまた革製品製作の

奥深さを知ることとなりました。

 

すばらしい課題をありがとうございました。

お仕事が

今まで以上にうまく行くことを

願っております。

 


2代目をお作りした

クロコダイルのファスナー長財布を

ご紹介します。

 

前回1代目のファスナーを修理した時

掲載させていただいたものと

同じ仕様でのご注文です。

 

 

先代は、トータルで

14年お使いいただきました。

 

「そろそろ変え時期かしら

と思いまして…」

このたびも奥様からご主人様への

プレゼントです。

ステキです!

 

 

今回の問題は、

最近クロコダイルの革も

なかなか入手しづらくなっているので、

光沢あるダークブラウンの革が

見つかるかどうか、でした。

 

 

革を作る時、革やさんの方では

なるべく売れ残らないタイプを、

つまりは間違いなく売れる色を作ります。

 

ここしばらくはその傾向が大きく、

マットのブラックは大抵いつでもありますが、

ダークブラウンでも光沢となりますと

見つけられない時があります。

 

 

昔からの革やさんはそんな方向で

革を作っていますが

(だから品質は安定していますが)、

 

最近では独自のルートで原皮を仕入れ、

独自のルートで

きれいな色ばかりを染めている

エキゾチックレザーの専門店もあります。

 

 

後にご紹介する予定ですが、

そういう革やさんであれば、

いろいろときれいなお色も揃います。

 

素材の革を作る会社については、

高く売ることのできるエキゾチックレザーの

会社はちらほら増えていますが、

地道に品質のいい牛革を作る会社は

なかなか増えません。

 

ただ、姫路の革は

とても品質が良くなりましたし、

 

栃木レザーは、昔からの作り方を

現代のエコ要求に合わせて

うまく変化させながら、

やはり品質を追求しています。

 

革製品は、

こうした革やさんのおかげで

みなさまにお届けできます。

ありがたいことです。

 


昨年後半には、

驚くほどたくさんの

難しいご注文をいただきました。

 

重なる時は重なるもので、

泣きたくなるようなスケジュールでしたが、

それぞれ

すばらしいお品に完成しました。

 

本日はその中の一点を

まずご紹介します。

 

 

見本のあるトートバッグのご注文です。

これがまた

変わった作りのトートバッグで、

よく考えられているのですが、

革で作るには

どうしても無理があるものでした。

 

 

それでも

クライアントがその鞄デザインと

全体のラインを

気に入っておいでで、

作り方まで同じにしないと

見た目が違ってしまうことから、

 

まず試作品を作って

そのラインを確認していただくことから

始めました。

 

 

確認していただいたところ、

やはり革でお作りすると

無理のある部分があり、

話し合いの結果

革に向いた作り方にさせていただくことに…

 

 

フルオーダーの場合、

見本品があることで逆に、

少しの変更点によって

どこまで全体が変わってしまうかを

具体的に示さなくてはならない場合が

あります。

 

それを踏まえつつ

製作方法をご提案するのですが、

できる限り

ご希望を叶えて差し上げたいので、

こちらもとことん追求してみます。

 

 

今回の場合、

相反する要素のご希望をいただき、

どこまでそれを実現できるかが

終始戦いでした。

 

具体的には

このバッグはかなり大きいのですが、

軽くしてほしい、

使っていっても形が整っていて欲しい、

等のご希望です。

 

 

革は使っていくと

柔らかくなっていきますから、

そのあたりはご了承いただきますが、

それでも

形がぐずぐずにならないよう、

要所要所に仕掛けをします。

 

 

そうした仕掛けは、

お選びいただいた革の種類によって

まったく別の方法になりますから、

 

作りに向いていない革の

ご指定をいただいた場合には、

何がベストなのかを確かめるための

かなり大変な作業となります。

 

その方法は無限にありますから。

 

 

「鞄」が

たくさんのモノを入れて

持ち歩くものでなければ、

こんな苦労とは無縁なのですが…

 

見本バッグから変える内容によっては、

外からの見え方を変えて

製作しなくてはならないこともあります。

それはまたそれで、大変です。

 

 

このたびのクライアントも

美意識の高い方でしたので、

ポケットの深さから

キャリーバッグの持ち手に通す

ループの付け方にまで、

細かいご指定がありました。

 

 

ご指定を鑑みると

美意識の高さがうかがわれます。

これも、それぞれのクライアントが

お持ちになる個性で、

かなり重要です。

 

出来上がり品をひと目見て、

気に入るか気に入らないかの

分かれ目ですから。

 

 

使い勝手で

気に入った部分を生かし、

デザインの好きなところを生かしつつ、

新しいバッグを作る、という作業は

見本品があるからこそ、

より難しい場合があります。

 

でも、きちんと話していくことで、

イメージがつながっていきます。

 

その過程は、かなりエキサイティング。

 

必要なものは、探すのではなく

オーダーすることで、

時間のロスなく、簡単に

入手できます。