コインホルダーのご愛用者からも

ご注文をいただくことがあります。

 

コインホルダーにも種類があり、

今回ご紹介するものの他にも

こんなタイプのホルダーを使って

小銭入れ&キーホルダー

作ったことがあります。

 

 

本日ご紹介するのは

お札も入る、三つ折り財布です。

 

このメインに据えるのが

金種別に小銭をホールドできる

今回のホルダー。

金具だけでも厚みがあります。

小銭が入ると、けっこう厚くなります。

 

 

出来上がったばかりですと

全体はこのように

嵩張って硬い感じになりますが、

 

革製品は

使って行くことで手に馴染んで、

小さくなっていきます。

 

先日も別のご相談で

見本のお財布をお持ちになった方から

見本と同じものを、

というご依頼をいただきましたが、

そういうご注文の場合

デザイナーが最初に説明する内容は

 

 

「革小物は、

本来の収納量以上に

たくさんお入れになる人が多く、

 

そのため厚みに縦横の寸法をとられたり、

革全体がしんなりとしてくることとで、

当初のサイズより小さくなります。

 

ですから、採寸したサイズで作っても

最初は大きく感じると思いますので、

その点はご了承くださいね。」

 

 

革で作ったお品が小さくなっていくのは、

 

手で触ることで

革の脂がお品全体に巡り、

最初ピチッと張り切った革素材が

落ち着き、

しんなりと丸くなり、小さくなって

革を薄く感じるようになります。

 

イメージとしては、

革の密度が高くなるのに

柔らかさが増すことで、

小さくなる感じです。

 

でもほとんどのクライアントは、

「革って伸びますから、

使っていくと

大きくなるんだと思ってました。」

というご感想をお持ちのようです。

 

 

そんなわけで、当店では

小物は、特に使い方のハードなものは、

ちょっと厚めの革で作ったり

裏地を硬めの素材にしたり…と

さまざまな工夫をして

 

長保ちするようにお作りしています。

 

最初に硬いなあ、と思っても

きちんと作られた当店の革でしたら、

どんどん柔らかく

手に馴染んでいくようになります。

 

ついてしまったキズも

治っていきますから、

びっくりすると同時に

なおさら愛着が湧くようになります。

これが革の楽しくてスゴイところ。

 


当店の定番メガネケース

柔らかく、非常にコンパクトサイズで、

ご覧になった誰もが

かなり驚いてくださいます。

それでじつは、密かに売れ行きの良いお品です。

 

メガネ屋さんでくれたり、

売っているタイプのハードケースとは

正反対のコンセプトでお作りしています。

 

それは、革の性質を考えると、

当店のご提案のタイプの方が自然で、

無理せず作れるから、という理由と

 

 

デザイナーとしては、

大きなハードケースを持ち歩くのはイヤ、

根本的に、持ち歩くものは小さなケースにしたい、

という自分の希望から導き出した

定番だからです。

 

本日ご紹介するのは、

圧倒的に男性からの支持を得て

ご注文に至る、ハードケース。

ローランドさまにも複数お作りしています。

 

それはたいてい、

中にお入れになるサングラスの

こめかみ部分の立ち上がりが

かなり高いサングラス用だからです。

 

こういうサングラスをソフトケースに入れるのは

さすがにお薦めできません。

 

 

こういう時には

どこから押されてもびくともしないよう、

硬く、かっちりと仕上げます。

ですから、こういった作りの場合

ミシンでの製作は不可能なので、

手縫いで仕上げることになります。

 

 

手縫いと言えば、

世の中には「手縫い」であることに

大きな価値を置いている革製品があります。

 

そして

そういう製品を作っている人たちは

たいてい

「手縫いはミシン縫いより丈夫です。」

と一様に同じ謳い文句を掲げていますが、

 

 

これは間違いなく、単なる「誤解」です。

 

なぜそんなことを言えるかというと、

38年の歴史を持つ当店が、

長い間続けてきたからこそ可能であった

たくさんの自社オーダー品の追跡と、

たくさんの来客から見せていただいた

某有名ブランドの手縫い製品などから、

自然に導き出された

単なる「検証結果」だからです。

 

 

デザイナーは

手縫いについてこう言います。

「手縫いの針目は、すごいプロのものあれば、

ほんとうに美しくて、ため息が出るくらい。

どうあってもミシン製作ではかないません。

厚い革もきれいに縫えるし…

 

でも、うちで注文が入るような

複雑な注文品に対してだと、

まったくナンセンスな縫い方になってしまう。

こんな複雑なものは

手縫いで作れるものではありません。」

 

それではなぜ、いまだに

「手縫い」が存続しているか?

 

それはミシンがなかった時代の技術ですから、

ミシンや漉き器がなくても作れる、という

大きな利点があるからかも知れません。

また、

誰もが比較的簡単に始められます。

 

縫う前の材料を揃える時にも

ミシン製作に対する時ほど

スペースが要りませんから、

勉強机の前にいながら

椅子の上で編み物をする感じ、とでも言えば

イメージがお分かりいただけるでしょうか。

 

そんなわけで、手縫いだけで作られている

品々の仕様は基本、単純です。

 

某有名ブランドのお品でも

少々複雑な仕様になってくると、

ミシン縫いを使っている部分もあるくらいです。

 

 

当店には4人の技術者がいますが、

製作物は手のひらよりも小さい小物から、

 

一人が支え、

もう一人が縫う必要のある大物まで

千差万別、さまざまなアイテムがありますから、

ミシン5台、漉き器2台、

90×180センチの作業台が

技術者の人数分で、4台あります。

 

クライアントのみなさまには、

大きな作業台一台を担当している

各オーダー製作を受け持つ専属技術者を

ひとり、一定期間

(型紙作り、革のカット、組み立て製作、

仕上げまで、すべての工程が終わるまで)

キープしていただくことになります。

 

こんなところからも、

たとえ一点だけを作るにせよ、

ほんとうのフルオーダーを可能にするには

広いスペースは必須なのだ、と

お分かりいただけることと思います。

 

 


年に2回、当店では

スタイリッシュなイタリアンレザーを

お入れしています。

 

種類は少なく、枚数はそれぞれ

たった一枚ですが、

最先端の技術で作られた逸品ばかりを

選んできます。

 

 

今日ご紹介するのは、

来シーズンの新作革でお作りした

手帳カバー。

 

大人のおしゃれを楽しむ

クライアントからのリクエストで

お作りしました。

 

この革は1960年前後のイメージですが、

それを現代風に作って

とても新しい感じにしています。

 

 

六角形に型押しされた革に

黒と茶色の二色で彩色していますが、

 

茶色の仕上げは

手仕上げで行われているため、

ぺたっとした印象にならず

独特のニュアンスがあります。

 

 

こういった革は

新作展示会で展示されますが、

日本ではほとんど売れないのが実情です。

 

革自体の価格が高いこともありますが、

柄をどう使うか考えていくと、

同じ方向の柄で作るとなると

無駄が多すぎて、

とても量産には向いていないからです。

 

 

そんなわけで、

日本でたった一枚だけ入ったサンプルでも

良いものは、ほとんどすべて

当店が入手することになります。

 

オーダーだからこそ、

良い素材で

良いものをご提供できるよう

常に考えています。

 

 

最後の3枚のお写真は、

今回入れた他の3枚のお写真です。

 

どう見ても、

どうやって作っているのかわからない

不思議な革ばかり。

 

こういった新しい革を

イタリアでは毎年毎年作って、

その年だけ売っているのです。

 

 

「定番」の存在しない国「イタリア」が

発信する、新しい革。

 

日本をターゲットとしているタンナーは

定番を作ってくれていますので、

新しい革を作る

国を挙げたワークショップは、

その対極の存在といえるでしょう。

 

こんなすばらしい革を中心に据えて、

何か作ってみたいと思いませんか?

 


とてもシンプルなガラケーケースを

お揃いでお作りしました。

素材はクロコダイル。

ブラックとダークブラウンの2色です。

 

 

パーツにした革は

クロコダイルのしっぽの方で、

「竹斑」と呼ばれる

竹のように四角い斑柄の部分。

 

数少ないガラケー電話にお作りしたのですが、

取り出しやすいように

指がぱっとかかるようなカットにしました。

 

 

中身が入っていないので

柔らかく見えますが、

 

中身を入れると

ピシッとして、

ぴったりサイズで

気持ちいい出し入れのケースです。

 

 

クロコダイルは

硬い斑のある背中で割って、

首、手足、しっぽと

元の形がわかるような

一枚ひと続きの革ですが、

 

パーツを取る場所によって、

こんなにも斑柄が違います。

 

 

この竹斑、

ある場所からいきなり

使えなくなるからおもしろい。

斑柄の溝が

指に引っ掛かるようになるからです。

 

クロコダイルの一枚の革には、

そんな見立ても必要です。

 

こうした部分は、

フルオーダー品では

製作上使わないことが多いので、

お好きな方は小物のオーダーにどうぞ。

 

個性的でリーズナブルな

あなただけの一点物ができます。

 


昨年末、大作が目白押しだったことは

お書きしましたが、

よくよく振り返ってみますと、

昨年は難しい案件の比率が

とても高かったことに気づきました。

 

 

本日ご紹介するこのショルダーバッグも

メールでのご相談が長きにわたり、

遠方の方とのやり取りとしては

最長だったかもしれません。

 

クライアントが

現在お使いのバッグを基にして

ご説明くださいましたが、

 

 

使っている中でのいろいろな思いがあって、

何が良い選択なのかを

見極めていただくまでに

さまざまなやり取りをしました。

 

「このバッグには

何がどこまで入る大きさにしたいのか?」

オーダーメイドの場合 これは、

もっとも大切な問いかけです。

 

 

最終的にどれくらいの大きさにして

何を特別なポケットに入れる、つまり

何を分けて持つか、ということは、

コンサルタントの方で決められる内容では

ありませんから、

 

お互いに詳しく説明し合いながら、

クライアントに決めていただきます。

 

 

このたびのバッグの変わったところは、

一枚目のお写真で

ん?とお思いになったと思いますが、

 

ショルダーバッグに

着脱可能な

ファスナー長財布が

取り付けられていること。

 

 

このようなバッグが市販品として

売られていたということで、

まことに驚く発想があるものです。

 

クライアントによりますと、

「お財布が外にあると

小銭もカードもすべて

出しやすいんです。」とのこと。

 

 

「たまにお財布だけ持つこともあります。」

というわけで、

着脱できることが必須でした。

 

見本品はお写真で拝見した限りですが

もっと単純な付け方をしているので、

長財布を外した時には

きれいに見えません。

 

嵩張らず、しっかりとくっついて、

ご希望どおりマグネットで

取り外しができる付け方は、

なかなかきれいで

丈夫にまとまったと思います。

 

 

ファスナー長財布は

ファスナー部分の厚みを厚くして、

中身がたくさん入るようにしています。

 

見本バッグのお財布は

ファスナー部分の厚みが少なく、

パンパンになっているようだったからです。

 

 

このお財布がバッグにくっついていると、

小銭入れはぱかっと開いて

全体が簡単に見渡せますから、

たしかに出し入れがしやすいと思います。

 

それぞれの部屋の用途に合わせて、

マチの厚みを引き出していきます。

この塩梅が案外難しいことです。

 

 

こうして単品でお見せすると

わかりにくいかと思いますが、

このお財布は思い切り開いて

90度くらいになるようにしています。

 

それ以上の角度になると、

バッグに付けた時

小銭が出てしまう恐れがあるからです。

 

 

カード入れはタテ入れで

摘まめる部分の多いタイプですから、

これも取り出しやすいはずです。

 

最近は

このタイプのファスナー長財布が

増えてきていますが、

たくさんカードが入る割に

薄く収まることが人気の理由と思います。

 

今頃役立ってくれているでしょうか。

このたびのやりがいあるご注文、

ほんとにありがとうございました。

 


長くお付き合いくださっている

あるクライアントは、

ご自分のバッグを

TPOに合わせていろいろと

ご注文くださいました。

 

 

今ではもう

どんな荷物量の時でも

当店バッグをお持ちくださり、

快適に使ってくださっています。

 

そんなクライアントから、

ご姉妹へのプレゼントとして

トートバッグを作って欲しい、

というリクエストをいただきました。

 

 

何でもこのクライアントが

使っているバッグをご覧になるといつも、

「ステキねえ!」と

褒めてくださるとのこと。

 

明るいお色を、というご希望でお見せした

何種類かの革の中から、

このイタリア製のシボ革を

お選びいただきました。

 

 

小さめのトートバッグですが、

大きさの割にたっぷりと入るように

してあります。

 

内側は、中を見やすいブルーグレー、

おまけに軽いので、

かなり使いやすいと思います。

 

クライアントの発想の基になったのは、

以前一点物でお店用として作ったバッグ

 

 

相手が欲しいと思うプレゼントを

差しあげるご姉妹がいるって、

うらやましいことです!

 

ご自分のものでなくても、

ご希望をお話しいただければ、

いろいろな方法で

それがかなうように最善を尽くします。

安心してお任せください。

 


「革婚」をご存知ですか?

訪れたクライアントご夫妻が

この言葉を発した時、

この初々しいカップルが

ご結婚3年目の記念日を迎えることを

知りました。

 

 

久しぶりに聞いた言葉なので

「おおおお~」と

大きくうなずいてしまいましたが、

 

こうしてお二人で、

これから一緒に何回も

出かけるであろう海外旅行のために

お揃いのカバーを作るなんて、

ロマンチックでエキサイティングなことと

感じます。

 

 

当店カバーは

長い方では30年ほどお使いになります。

 

短くても、15年以上

お持ちになる方は多いです。

 

もしも30年使うことになったら、

その時このクライアントは

ご結婚33年となりますから、

銀婚式もとうに終え

真珠婚から珊瑚婚へ向かっていることになります。

 

 

パスポートも4冊目になるでしょうか…

二人で出かけたさまざまな国のことを

時に語り、

時に写真を引っぱり出したりしながら、

 

次はどこに行きましょうか?

などとまた計画を立てるのは、

ほんとにすばらしいことと思います。

 

 

このパスポートカバーが

そのお二人の旅でいつも

お役に立つことを思いますと、

 

革製品とは、どれだけの長い時間を

持ち主の一生の中で共にするか、

不思議な気がします。

 

パスポートカバーは

単なるモノですが、

 

革という素材を使うことによって、

長い時間を共に生きることが出来ます。

 

 

そして 人と同じく、

年数が経つほどまろやかになり、

魅力あふれるたたずまいになります。

 

その魅力あふれるたたずまいに

育てていくのは、持ち主である「あなた」。

 

愛を持って接することで、

まるで生き物のように

一生の姿を変えていきます。

 

革製品に愛を持って接すれば、

カワイイたたずまいになるんですよ!

 


がま口長財布には

いろいろなご注文がありますが、

このお品は

珍しいお色の組み合わせでお作りしました。

 

 

外側はクロムレザーの深紅で

内側はベビーピンクという組み合わせ。

夢がありますね。

 

クライアントはどちらのお色にも

こだわりがおありだったので、

幾種類か革見本を見ていただいて

このお色をお選びいただきました。

 

 

革の色に対して

「どうしてもこの色で!」と

お決めになっている場合、

なかなかばっちりのお色を

見つけられないことが多いですが、

 

今回はたまたま

気になったお色に近いものがあり、

こうして形になりました。

とてもラッキーなオーダー品です。

 

 

こうしたきれいなお色を染められる

「クロムレザー」というのは、

エイジングしていかない革。

 

未だに「革って

使っていくと良い感じになりますよね。」と

おっしゃる方がおいでですが、

 

それは、タンニン鞣しの水染めの革に

限ってのことです。

どんな革でも良くなっていくわけではありません。

 

その代わりに

きれいなお色に染められる革がある、

とご理解くださいね。

 

タンニン鞣しの水染めには、

とてもこんなに鮮やかな赤やピンクは

染めることが出来ません。

 

「良い革」とは、

それぞれのご注文者が「欲しいと思う革」に

もっとも近い革のことです。

 


「市販品には

同じようなものしか

見つけることが出来ません。」

みなさま、口をそろえておっしゃいます。

 

同じようなファスナー長財布は

とてもたくさん市場に出ていますが、

 

本日お作りしたような財布には、

お目にかかったことがありません。

 

 

外から見たら

市販品と何も変わらない見てくれですが、

たくさんの中身が入る仕様になっています。

 

それは、ファスナーの厚みから

簡単に推測できます。

普通のものを見慣れていますと

ぱっと見で

厚いことがわかりますから。

 

 

これくらい厚みのあるお財布には、

どれくらい ものが入るでしょう?

 

それは、とてもたくさんです。

まとめたカードや

たくさんの領収書を用途別に分けて、

入れたいだけ入れることが出来ます。

 

 

このファスナー長財布が

市販品ともっとも違うところは、

真ん中の小銭入れ部分。

 

小銭入れを対象にして、

外側にシンメトリーにお部屋があり

独立したカード入れがあり

 

 

ファスナーを開くと、

内側にも

シンメトリーのお部屋があります。

 

開きどまりまで

ぐるっと開くファスナーなので、

全体をガバッと開いて

豪快に中を覗くことが出来ます。

 

使いやすい作りですね。

 

 

こうしてお写真で見ますと、

シンメトリーに作られた

フランス式庭園を思い起こします。

 

こんな風にシンメトリーに作られている

革製品は、めったにありません。

 

 

「どこにもないなら、オーダーメイド」

ご自分の体力を時間を 有効に使えるのが、

オーダーメイドというモノの探し方です。

 


以前の写真を見てましたら、

いまだったら

すごく欲しい人がいるであろう

レディスバッグを発見しました。

もちろんメンズとしても有効です。

 

このオーダー例には、

・探しているバッグが見つからない

・自分に合ったバッグの理想形がわからない

という方々に参考にしていただくための

ひな形を掲載する目的と、

 

 

バッグや財布を

オーダーメイドで作りたい、と思った時、

どうしたら失敗しないか、

といった内容を盛り込んでいます。

 

せっかく便利に暮らしたいと思ったのに、

うまく作動しなかった、とか

思ってたのと違った、ということでは

さみしいですから…

 

 

さて、こちらのクライアントは

昔から長いお付き合いをくださっている方で、

以前もこうした

身の回り品を持ち運ぶバッグを

ご注文くださいました。

 

前回のものを10年以上お使いいただき、

バージョンアップというか、

違う視点からご注文いただきました。

ありがとうございます。

 

こんなに使いやすそうなバッグは

なかなかありませんのに、

今更それに気づき、失礼いたしました。

 

 

よく「革は一生ものですから」と

おっしゃる方がいらっしゃいますが、

現在のように軽量にお作りしますと、

毎日使っても一生持ち続けられる革製品は

なかなか無いと思ってください。

 

昔の革製品は重かったので

一生もの、と言われる時代がありました。

 

それよりなにより、高級な革製品は

一部ブランドものしかない時代があり、

海外でそれを持つ方々は

TPOによっていくつもを使い分けますから、

毎日同じものを持つこともなく、

そういう理由からの「一生もの」

でもありました。

 

 

でも「必要」という観点から考えますと、

現代では

ひとりの人の年齢や生活の変化に合わせて

モノを使い分けることで、

身体を楽にしたり、

生活を快適にする必要が出てくることから、

 

体力や生活がドラスティックに変化した時、

具体的にはひとつ目のオーダー品から

10年以上経った時、

 

同じひとつのものを

使えなくなる時期が訪れることがあって、

 

「一生もの」の必要性が

疑問となっています。

当店はそれで、

10年以上使っていただくことを

目標にしてお作りしています。

 

 

この、必要のためのオーダーメイドを

うまく扱うには、

「自分を観察する目」が

要求されますが、

 

そこを補うのが、

当店のコンサルティング。

 

外から見た目で、

問題解決をちゃっちゃとしてくれます。

だから、10年、20年という長いスパンで

昔のクライアントが

ご相談くださるのです。

こんなスパンでもまた来てくださるのは、

なんとありがたいことでしょう。

 


昨年末には

難しいお題が目白押しだったと

お書きしましたが、

 

その合間を縫って

こんなきれいで、

素直に作ることのできる

うつくしいトートバッグも

お作りしました。

 

 

外側の革のお色がきれい、

裏地も革で軽く、

中を見やすい色合わせにしています。

 

肩ひもには

滑り止めのナチュラルレザーを付け、

持ち歩き時にストレスがかからないよう

気を使っています。

 

 

クライアントの

「こういうトートバッグが欲しい」を

形にした、理想のバッグ。

 

持ち物も

「いつも持ち歩いているもの」が

固定位置に収納され、

パッと取り出せて

他の荷物もストレスなく入れられるよう、

外からは見えないですが、

細かい作りの部分に工夫を入れています。

 

 

しなやかで、見れば見るほどステキです。

こんな風に、使いやすくて

キレイなお色のトートバッグなら、

ちょっとブルーな日でも

ショーウィンドウに映る

ご自分の姿に気づいたら、

ウキウキした気分に戻りそうです。

 

 

バッグはモノが入ればいい、

というだけのものではありません。

 

使いやすいものなら、

仕事をサポートしてくれる役割があり、

 

キレイなものなら

気持ちもサポートしてくれますし、

 

品格があるものなら、

その人をグレードアップして見せてくれます。

 

 

先日、革でオーダーするかどうかを

迷っている旨のお問い合わせメールに、

デザイナーが書いたお返事です。

 

「ナイロン製か革製か、

素材の機能面からも比べて

迷っていらっしゃるとお書きですが、

 

私は個人的には、どう考えても

機能的には革素材の方が

劣っていると思っています。ですから、

 

・革素材そのものや

におい、触った時の感触が好き!

・良いものを、大切に長く使いたい

・自分の地位では

革鞄を持たないと合わない

・服装をグレードアップして

将来を見据えた生活がしたい

 

このようなお気持ちが

特にないのでしたら、

ナイロン製をお持ちになることを

お薦めします。」

 

生意気なようですが、

これが革製品の存在すべてを

表しているような気がしました。

 


ついにこのようなアイテムにも、

ケースを

お作りすることになりました。

 

きれいな錫の

焼酎用タンブラーです。

 

 

ご職業柄、マイタンブラーを

持ち歩く方へのプレゼントとして、

ご注文いただきました。

 

旅行バッグに入れて持ち運ぶ、

ということで、

もっともコンパクトな作りで

お作りすることになりました。

 

 

中身が錫製なので

割れる心配がないため、

外周を保護するためのケースに

特化しています。

 

目的によっては

もっと硬くてきっちりした

ケースにしなくてはなりませんが、

今回は持ち運びとキズの点だけを

気にかければ良いということで、

このような形状に…

 

 

定番の腕時計ケースを基に

形を決めましたが、

中身が違うと

全体の作りも少し変わってきます。

 

同じ中身で

ご注文が入ることはありませんから、

同じに作ることはできません。

したがって、毎回毎回

頭を使って、新しいものを

作る方法を考えます。

 

 

それにしても

なんとすばらしいプレゼントでしょう!

 

ケースを開くと、

フタの中央に

イニシャルをお入れしています。

*イニシャルは

画像では消してあります。

 

 

「特別なプレゼントをしたい」

というお気持ちに

ぴたりと寄り添って、

ステキなケースをお作りすることが

できました。

ありがとうございます。

 

こんなプレゼントを

差しあげたい人がおいでだということが、

生活の宝だと思います。

 


昨年末の大作

第二段をご紹介します。

 

フューシャピンクのクロコダイルで

お作りした、

カードが35枚入る、心躍る逸品です。

 

ご希望のお色のクロコダイルがあるかどうか、

それこそが一番

ドキドキすることではないかと

想像していましたが、

 

 

見本のあるこのお財布を

当店の方式、オール革で

お作りすることが、

今までに経験がないほど

大変な作業でした。

 

ファスナー長財布ですが、

オーガナイザーともいうべきものです。

 

といいますのは、持ち手がついて、

ファスナーのお部屋がふた部屋。

 

ひと部屋には、カードが35枚入って欲しい、

というリクエストでした。

 

 

お札の方も100万円が

楽に入る、ということで

もうひとつのお部屋に

たっぷりと厚みを取っています。

 

3枚目のお写真をご覧いただきましたら、

ファスナーの厚みも

通常のものより厚いことが

お判りいただけることと思います。

 

 

小銭入れは がばと開き、

ひと目で小銭が見える仕掛けです。

 

ここまで大きい小銭入れですと、

扱いがらくなこと、間違いありません。

それにしても

お財布として、

いろいろなまとめ方があるものです。

 

これをお作りすることで我々は、

またしても布と革、という

素材の違いを、嫌というほど

学ぶこととなりました。

 

 

このお財布の大変なところは、

この小銭入れと、もうひとつ、

カード入れでした。

 

元になった長財布のカード入れも

内側がすべて布でできていますから、

布の端がぽろぽろと出てきて

なかなか長くは使えないものでしたが、

 

今回クロコダイルでお作りするとなると、

そんな格のないことでは

寂しすぎます。

 

また

最近この手のカード入れの種類が

たくさん増えていますが、

同じように見えて、

じつはかなり違うものであることは

既に知っていました。

 

しかし…

布で作ってあるものを

革で作る場合、

どれだけ研究が必要なことか。

 

当たりは付けていましたが、

ベストの正解を得るために

3回チャレンジしました。

 

 

それがまた、

カード入れの枚数によって

製作方法を変えた方が良い、という

きわめてファジーな答えとなり、

またまた革製品製作の

奥深さを知ることとなりました。

 

すばらしい課題をありがとうございました。

お仕事が

今まで以上にうまく行くことを

願っております。

 


2代目をお作りした

クロコダイルのファスナー長財布を

ご紹介します。

 

前回1代目のファスナーを修理した時

掲載させていただいたものと

同じ仕様でのご注文です。

 

 

先代は、トータルで

14年お使いいただきました。

 

「そろそろ変え時期かしら

と思いまして…」

このたびも奥様からご主人様への

プレゼントです。

ステキです!

 

 

今回の問題は、

最近クロコダイルの革も

なかなか入手しづらくなっているので、

光沢あるダークブラウンの革が

見つかるかどうか、でした。

 

 

革を作る時、革やさんの方では

なるべく売れ残らないタイプを、

つまりは間違いなく売れる色を作ります。

 

ここしばらくはその傾向が大きく、

マットのブラックは大抵いつでもありますが、

ダークブラウンでも光沢となりますと

見つけられない時があります。

 

 

昔からの革やさんはそんな方向で

革を作っていますが

(だから品質は安定していますが)、

 

最近では独自のルートで原皮を仕入れ、

独自のルートで

きれいな色ばかりを染めている

エキゾチックレザーの専門店もあります。

 

 

後にご紹介する予定ですが、

そういう革やさんであれば、

いろいろときれいなお色も揃います。

 

素材の革を作る会社については、

高く売ることのできるエキゾチックレザーの

会社はちらほら増えていますが、

地道に品質のいい牛革を作る会社は

なかなか増えません。

 

ただ、姫路の革は

とても品質が良くなりましたし、

 

栃木レザーは、昔からの作り方を

現代のエコ要求に合わせて

うまく変化させながら、

やはり品質を追求しています。

 

革製品は、

こうした革やさんのおかげで

みなさまにお届けできます。

ありがたいことです。

 


昨年後半には、

驚くほどたくさんの

難しいご注文をいただきました。

 

重なる時は重なるもので、

泣きたくなるようなスケジュールでしたが、

それぞれ

すばらしいお品に完成しました。

 

本日はその中の一点を

まずご紹介します。

 

 

見本のあるトートバッグのご注文です。

これがまた

変わった作りのトートバッグで、

よく考えられているのですが、

革で作るには

どうしても無理があるものでした。

 

 

それでも

クライアントがその鞄デザインと

全体のラインを

気に入っておいでで、

作り方まで同じにしないと

見た目が違ってしまうことから、

 

まず試作品を作って

そのラインを確認していただくことから

始めました。

 

 

確認していただいたところ、

やはり革でお作りすると

無理のある部分があり、

話し合いの結果

革に向いた作り方にさせていただくことに…

 

 

フルオーダーの場合、

見本品があることで逆に、

少しの変更点によって

どこまで全体が変わってしまうかを

具体的に示さなくてはならない場合が

あります。

 

それを踏まえつつ

製作方法をご提案するのですが、

できる限り

ご希望を叶えて差し上げたいので、

こちらもとことん追求してみます。

 

 

今回の場合、

相反する要素のご希望をいただき、

どこまでそれを実現できるかが

終始戦いでした。

 

具体的には

このバッグはかなり大きいのですが、

軽くしてほしい、

使っていっても形が整っていて欲しい、

等のご希望です。

 

 

革は使っていくと

柔らかくなっていきますから、

そのあたりはご了承いただきますが、

それでも

形がぐずぐずにならないよう、

要所要所に仕掛けをします。

 

 

そうした仕掛けは、

お選びいただいた革の種類によって

まったく別の方法になりますから、

 

作りに向いていない革の

ご指定をいただいた場合には、

何がベストなのかを確かめるための

かなり大変な作業となります。

 

その方法は無限にありますから。

 

 

「鞄」が

たくさんのモノを入れて

持ち歩くものでなければ、

こんな苦労とは無縁なのですが…

 

見本バッグから変える内容によっては、

外からの見え方を変えて

製作しなくてはならないこともあります。

それはまたそれで、大変です。

 

 

このたびのクライアントも

美意識の高い方でしたので、

ポケットの深さから

キャリーバッグの持ち手に通す

ループの付け方にまで、

細かいご指定がありました。

 

 

ご指定を鑑みると

美意識の高さがうかがわれます。

これも、それぞれのクライアントが

お持ちになる個性で、

かなり重要です。

 

出来上がり品をひと目見て、

気に入るか気に入らないかの

分かれ目ですから。

 

 

使い勝手で

気に入った部分を生かし、

デザインの好きなところを生かしつつ、

新しいバッグを作る、という作業は

見本品があるからこそ、

より難しい場合があります。

 

でも、きちんと話していくことで、

イメージがつながっていきます。

 

その過程は、かなりエキサイティング。

 

必要なものは、探すのではなく

オーダーすることで、

時間のロスなく、簡単に

入手できます。

 


「いまは複数の

コンパクト財布ジーヴズ

場面によって使い分けていますが、

 

そろそろもう少しフォーマルで、

もっと中身を入れない

二つ折り財布が

欲しくなってきました。」

 

 

当店のバッグや小物を

TPOに合わせてお持ちくださっている

クライアントからのご注文です。

 

美意識の高いクライアントなので、

とにかくきれいにお作りしました。

 

今回の基本となったお財布は

定番の小さな二つ折り財布

このお財布の女性用が

店頭に並んでいることから、

今回のお話となりました。

 

余談ですが、店頭には

ウェブには載っていない

一点ものも並んでいます。

 

 

今回のお財布には、パッと開くと

左手にカードが2枚入るポケット、

右手に開きやすい小銭入れがあります。

 

ここまで持ち物をタイトにできるなんて

すばらしいこと。

お作りした小さなバッグに

お持ちくださるご様子です。

 

「小銭はほとんど入れないですが、

ないと不便なので、

少し入れば良いです。」

 

 

シミュレーションをし、

ご自分の使い勝手として

このタイプの小銭入れを

この向きで作ることに…

 

仕様とイメージは

ご指定いただきましたが、

製作上の細かいところは

お任せいただきました。

 

当店でオーダーし慣れていらっしゃると、

どこまでの説明で

どんなものができる、ということを

ご理解いただいておりますから、

 

より簡単に

短時間でオーダーすることが

出来るようになります。

 

 

今回は開けやすさを考慮した

フタの付け方にし、

全体をご指定いただいた

四角のラインのイメージに合わせ、

フタのトップラインも

札入れの外側のラインに合わせました。

とにかく、うつくしく仕上げます。

 

「うん、きれいです!

それから、この札入れの方法、

こんなにお財布が小さくなるなんて、

ほんとに優れていると思います。」

嬉しいご感想をありがとうございます。

 

当店なら、

細かい部分までご指定いただかなくとも、

仕様とイメージを

お話しいただくだけで、

気に入っていただけるものをお作りできます。

 


当店でお作りしたビジネスバッグを

長年にわたって

毎日お持ちくださっているクライアント。

 

ビジネスバッグの次に

懐中時計用ケースをご注文いただきました。

ありがとうございます。

 

 

懐中時計用ケースも

たまにお作りしますが、

いろいろな形状での

ご注文をいただきます。

 

今回は

ベルトに取り付けられるようにして、

フタを開け閉めするタイプ。

 

 

懐中時計はお預かりできませんから、

紙で模型を作って

なるべくぴたりとした

気持の良いサイズでの製作を

心がけます。

 

紙で作る模型もリアルで、

こういった中身模型を作ることは

かなりおもしろい作業です。

 

 

デリケートなお品を収納する

ケースですから、

革の厚みはある程度しっかりと取ります。

 

しっかりとした質感でありながら

ごつく見えないようにお作りするのが、

当店の製作方針に基づいた方法です。

細かい作業の積み重ねによって

これが可能になります。

 

 

持ち物は人を表します。

当店でお作りしたブリーフケースを

お持ちくださっているクライアントですから、

 

ベルトに付けるケースであっても、

お召しのスーツに似合う、

エレガントな作りに

したいとお作りしました。

 

 

みなさまが何か買い物をする時、

訪れるお店は決まっていると思います。

 

それは、そのお店のテイストがそれぞれ

みなさまひとりひとりの好みだからです。

 

革製品の製作においても同様で、

まずはネットショップや

店頭にある製作品が

どんなラインでどんなイメージで

作られているか、

そのお店の方向性を把握してください。

 

 

革製品を作るお店の場合、

圧倒的に多いのがカジュアルなお店で、

時にワイルド系のお店です。

 

そうでなければ、

昔からのデザインを

端正に作るお店もあります。

 

当店は、日本社会でもっとも出番の多い

高級カジュアルを

得意とするお店。

バリバリフォーマルではありませんが、

 

スーツやワンピースにはもちろん、

カジュアルな服装の時でも

品格を高めてくれる、

質の高いデザイン製品を提供しています。

 


これほど変わったオーダー品も

なかなかないでしょう…

 

最初にお話をいただいた時には

「これ、ほんとに作るんですか?」

という気持ちが先行しました。

 

 

一枚目から三枚目のお写真を

まずご覧ください。

薄べったいカードケースに

オビのようなものが付いている、

全体像が分かると思います。

 

これだけご覧になれば、

オビをどこかに取り付けるのかな?

くらいの感じでしょう。

それこそ、どこが難しいの?

という感じ。

 

 

実際カード入れの中に入るのは、

カードが5枚。

できる限りコンパクトにして、

持っている感が少ないようにしています。

 

なぜコンパクトにするかというと、

四枚目からのお写真を

ご覧いただくことで、

やっと正しくご理解いただけることでしょう。

 

 

このカードケースは

スマホの裏に張り付けて、

必要最低限のカードを持ち歩き、

 

かつ、下のお写真のように

スマホスタンドとしても使える、

とても便利なアイテムです。

 

 

スマホスタンドとして使えるためには、

スマホ→カード入れ→オビに通したパーツ

まで一直線に、

なだらかな角度が

付いていなくてはなりません。

 

これを逆算して

すべてのパーツを作り上げていく、

超絶技巧の小物です。

 

今までお作りしたどんなものよりも

難しいかもしれません。

 

 

ちゃんと考えて製作したおかげで、

上のお写真のように

なだらかな角度をうまく付け、

スタンドとしての機能を

きちんと果たしてくれます。

 

 

そしてオビに通したパーツは

何だったかというと、

スマホを指で固定するための

手に通すパーツでした。

 

これもぴたりと決まったサイズで、

絶妙な使い心地です。

今頃は、ガンガン

お使いくださっていると思います。

ありがとうございます。

 

 

ところで、小物のご相談で

お見積もりをお出しすると

「小さいのにお高いですね。」と

言われることがあります。

 

でも、よく考えてみてください。

ミニチュアのバッグを作ろうと思ったら、

しかも、大きなバッグと同じ仕様で

使えるように作ろうと思ったら、

どれだけ大変でしょう?

 

大きなバッグには

ミニチュアバッグと比べますと

精度を必要とされません。

 

ということは、小さければ小さいほど、

製作は大変になります。

 

そんなわけで、じつは小物こそが、

技術の見せ所となります。

 


「このバッグが、じつはなかなか

使えるんじゃないかと、

ウェブショップを拝見して

想像していました。」

とご来店くださったクライアント。

 

すばらしい眼力をお持ちです。

デザイナーのお気に入りのひとつ

ギンコ」は、

いろいろな意味で「使える」バッグです。

 

 

「A4サイズがタテに入ると読んで、

あら?と思いました。

小さいサイズなのに

これだけ入りそうなバッグも

そうそうないと感じまして…」

 

当店ウェブショップの製品は

どれも、コンパクトサイズなのに

見た目以上にモノが入ります。

 

それはデザイナーの体格や年齢に

関係があります。

 

バッグというアイテムは

ファッション的側面もありますが、

まず第一に

「モノを入れて運ぶ」ことが

重要な役割。

 

 

ですからそれは、入れる中身に合わせて

バッグの強度を考えなくてはならない、

ということであり、

 

使う手順として

無理のない仕様であることが理想です。

 

そのバランスがうまく取れていて、

さらに見た目に「ステキ」であれば

文句ないところかと思います。

 

デザイナーの小さめの体格と

どんどん増していく年齢は、

それらに対して特に厳しい目になります。

 

 

しかし実際には、

どんなに使い勝手が良くても、

 

軽い鞄でなくては、

使う気になれないところが

何とも歯がゆいところ…

 

入れるモノに合わせて

形を決めるのは当たり前のことですが、

 

それでこの「ギンコ」に関しては、

サイズ決めの常識を変えてみました。

 

 

ギンコは、A4サイズを持ち歩くことが

週に一回くらいの頻度であるならば

その時ちょっとだけ我慢すればいい、

という発想で作っています。

 

だからA4サイズを持ち歩く時には、

A4はタテ入れに入れ、

それが鞄の口からは出ることは必然です。

 

それが当たり前の状態として作った鞄です。

 

 

週一回程度のことであるなら、

大げさなバッグを持ち歩くより、

小ぶりで小回りの利く鞄の方が

より身体が楽になります。

 

少しの不便を我慢することで、

他の要素が

ずっと楽になるとしたらどうでしょう?

 

当店では

クライアントのみなさまに、

こうしたご提案もしていきます。

 

長く使えてしまう素材だから、

オーダー鞄にはいつまでも現役で、

みなさまの生活に

定着してほしいと思っています。

 


今日は、当店が

一点ものや定番を作る時の

作り方についてお話しします。

 

当店はフルオーダーメイドのお店ですが、

お店としての新作や

定番もあるお店。

 

通常、アトリエには4人の技術者がいて、

ひとりのお客様に

ひとりの技術者がつきっきりになって、

オーダー品を仕上げています。

 

 

そしてその合間を縫って、

デザイナーが自分で欲しい革製品の

試作を作ってもらい、

 

一定期間使ってから

良くなかった部分に修正を入れて、

新作や一点ものをお作りしています。

 

だから佳作で、

新しいものが出るまでに

かなりのお時間がかかります。

 

 

また、どのお品をとっても、

見える以上に工夫がされています。

 

上のお写真は、一点もののボディバッグ

男性が使っても女性が使ってもいいように、

ストラップの長さ調節は

かなりたくさんの長さ範囲で可能です。

 

当店のデザインは基本

ユニセックスでお作りしています。

下のお写真をご覧ください。

 

 

当店で製作した品々の特長は、

大きさに関しては

「見た目小さく、入るのたくさん」です。

 

製作方法に特徴があるので

そうしたことが出来るのですが、

市販品の中には

大きさの割に少ししか入らないものが

少なくありません。

 

中身がごちゃごちゃになってしまう

ものも多いです。

 

そんなことで煩わしい思いをしないよう、

当店がご提案するデザインや

製作方法には すべて、

意味があります。

 

 

また、新年にお出しした

一点ものリュックは、

その路線を踏襲し、小さく見えますが

 

A4サイズが入り、

たくさん入れても

腰の引っ込んだ棚部分にフィットして、

身体が楽に感じてくれるもの。

 

 

市販の革のリュックは

ブランドが出しているものが多いようですが、

割とおおざっぱな仕様で

細かいものの収納に困ることが多いと、

来客のみなさまから伺っています。

 

今回のリュックを作るにあたり、

デザイナーは

三個のリュックを

三年ほどかけて、使ってみました。

 

そのうえでのアプローチが、このお品。

 

 

デザイナーはよく

「歳を重ねた人のことは、

自分がその年齢になったとしても

理解できないことが多いのよ。」と

言っています。

 

デザイナーは、

自分より年上の人が

現在使っているものをどう感じているか、

また身体の機能や体力が

歳を重ねることで

どう移り変わっていくかを、

両親の存在を通じて

絶えず観察しています。

 

ご年配の方に使いやすいということは、

もっと若い年代には

さらに使いやすい、ということ。

 

当店のモノ作りは、

「人の身体を楽にして、

快適をお届けしたい」という精神から

始まっています。

 

そして、お持ちいただくことで

「その人の持つ

ほんものの品格とプライドを

表現したい」と

デザインしています。

 


ナイロン製のセカンドバッグを

お持ちくださったクライアント。

 

「とにかく、自分の欲しい

大きさのセカンドバッグが無くて…」

と理想の大きさのクラッチバッグを

注文しにおいででした。

 

 

同じような大きさのバッグを

5~6個お持ちとのことですが、

どれもぴったり来ない。

 

そうこうするうち

気に入った大きさが出てきたので、

「これを革で作りたい。」

となったご様子です。

 

 

じつはこのお写真のセカンドバッグは、

このクライアントからいただいた

二点目のご注文品になります。

 

と申しますのは、

同じ寸法でお作りしたのですが、

 

ナイロンと革との素材の違いから、

持った時の大きさ感覚が違う、と

クライアントがお感じになったからです。

 

 

ここまで厳密でデリケートな方も

少ないのですが、

すばらしい感覚をお持ちです。

 

しばらくお使いいただいたのですが、

どうしても「この少し」が気になって、

結局二点目をご注文くださいました。

 

 

それで、もう一点作るのなら、と

革の色を変え

外ポケットもふたつにして、

そのポケットがどちらのポケットかわかるよう、

片面にネームプレートを付けました。

 

目で見た感じでは

ほとんど大きさの違いが判らないくらいの

ほんの少しのサイズダウンです。

 

 

今回は、図らずも一点目が

たたき台になったこと、

色は違っても同じ素材で作ることとで、

とても厳密なサイズに出来ましたが、

 

素材が違うと、

感じ方が違うと感じる方がいらっしゃる

ということは、

とても勉強になりました。

 

 

そこがやはり、毎日使っていて、

手に対する馴染みを

身体の感覚で覚えていらっしゃる

「持ち主」ならではの

鋭い感覚だと思います。

 

何をどこまで追求するか、は

人によって全く違いますが、

こうした身体の感覚を

以前のものと

同じに感じていただくことは、

明らかに

もっとも難しいリクエストと思います。

 

 

そんな難しいお題であっても

ふたつ目で合格点をいただけたのは、

同じ素材がいつでも入手できるから、

に他なりません。

 

「革」のように

安定した状態を期待できない

生の素材にもかかわらず、

 

同じような質感と

同じような厚みで

特別に作ってもらえるということは、

製作者としては

まことにありがたいことです。

 

革を作ってくれている栃木レザー

そして、

それを理解してくださる

このデリケートなクライアントに

感謝申し上げます。

 


こんなお財布、

むかし見たことあるよね、

というようなこともたくさんあります。

 

つくづく感じるのは、

モノの値段が安くなってから

市販のお財布にしても

バリエーションがなくなってきたな、

ということ。

 

 

本日ご紹介するのは、

そういった昔あったタイプのご紹介です。

 

世の中には

「こういうお財布があったらいいのに…」と

お考えの方がたくさんお出でと思います。

 

そんな方に

なるべくたくさんの優秀なお財布を

私どものウェブでお見せできれば、

と思い、ご紹介します。

 

 

もしご紹介する中に

「これは」と思うものがありましたら、

まず、エア財布を使って

シミュレーションしていただくことを

お薦めします。

 

 

いろいろな角度から

お写真をお撮りしてますので、

それを見ながら

 

こういう風に開いて、

こういう風に扱って

ちょっと向きを変えて…というように

実際に使っている時のように

扱ってみてください。

 

 

そうすることで、ほんとうに

自分の使い方に合っているかどうかを、

かなりリアルなところまで

確認することができます。

 

当店がお薦めするオーダーメイドは、

・使い勝手に対しるストレスを除き

・年齢にふさわしいものを手に入れる

・気に入ったものを、長く、良い状態で使う

このためのものです。

 

 

生活の中で長い時間を供にする

アイテムが多いですから、

使い勝手に重点が置かれるのは

当然です。

 

ここがね…と

ため息とともに毎日暮らすのは、

心に悪く、身体にも悪くなってしまいます。

 

 

平たい材料から立体を作っていきますから、

物理的に不可能なこともありますが、

できる限りみなさまのご希望を

かなえて差し上げたいと思っています。

 

何が自分の欲しいものか?

 

モノを絞っていくには、選択肢が必要です。

その選択肢も多ければ多いほど良い。

どうぞうまくこのオーダー例を使ってください。

みなさまが快適に出会うために

使っていただければ、

こんなに嬉しいことはありません。

 


どうしてこういうお財布を考えたのか、

毎回毎回不思議に思うのですが、

これはもう、その中でも一番の

二つ折り財布です。

 

 

この大きさの二つ折りは、

正直一番大きいかもしれません。

長財布の二つ折りとも違っています。

 

まず最初に見た方は

財布だと思わないタイプ。

 

 

こうしてお作りしますと、

気持よい大きさに気づきます。

安定感のある、というか

手にうまくハマる、というか…

 

何となくこのご注文者の

お気持ちが理解できます。

こうして実際に手にしてみないことには

わからないことって、

じつはたくさんあります。

 

 

そんなこんなで出来上がったお財布、

見た目よりずっと軽いですから

今頃かなりお役に立っていることと存じます。

 

こんな珍しいお財布でも

オーダーでしたらすぐに入手できます。

 

 

オーダーメイドの良いところは、

探す時間を大幅に短縮できること。

 

自分の欲しいレイアウトにすることが

出来ること。

 

長く愛着を持って

使い続けることが出来ること。

 

どうぞみなさま、

長く、愛を持ってものをお使いください!

 


15年から20年近く前にお作りした

当時の定番ラティーゴバッグ。

サイズが今のミニとは違って少し大きめで

普段持ちサイズ、とでもいう大きさです。

 

そのクライアントから

ご連絡いただき、

メンテナンスのために

現物をお送りいただきました。

下のお写真がそれです。

 

 

拝見しますと

とてもきれいに使ってくださっていて、

革はつやつや、

やや脂分不足という感じではありますが、

大事に使ってくださっていることが

わかる状態でした。

すばらしい持ち手にお持ちいただきました!

 

ただコバが擦れて白くなっていることと

引手が切れそうな状態でしたから、

こまめにオイルを入れ、

色の薄くなったところを補色し、

引手を取り換え、

ファスナーのスライダーをダブルにして…

などリクエストにお応えしました。

 

 

それで出来上がったのが、上のお写真。

新品よりも迫力があり、

持つ人の上品な人格を表してくれます。

 

これだから革を使うことはやめられない!

といった風情ですが、

このクライアントからはもっと嬉しい

ご注文をいただきました。

 

 

「修理していただくバッグが

ここまで使えるバッグだったので、

自分が最も使うバッグについて考えて

それを作っていただこうと思いました。」

ありがとうございます。

 

その時お持ち込みいただいたのは、

「一番よく使うサイズがこれです。

いろいろなサイズを使ったんですが、

やはりこれが一番!」

という、あるお店の紙袋。

 

このようにして

自分のサイズを追求してくださるのは、

すばらしいアイデアと思います。

ぜひ参考になさってください。

 

 

この方に、定番ではなく

オリジナルオーダー品をお作りするのは

二度目ですが、

同じタイプの使い勝手をなさいます。

こういうことが

それぞれのクライアントの個性なのだと、

あらためて感じました。

 

お届けしてから、

今までお使いいただいたバッグと

新しいバッグについての

ご感想をいただきましたので

ご紹介させていただきます。

 

 

***********

トートバッグは新しい鞄の匂いがします。

希望通りのサイズで、

見本のバッグと瓜二つですが、

やはり革は品格がありますね。

 

追加していただいた

外ポケットやファスナーのサイズも、

気持ちのいい使用感です。

真新しいので少し硬い感じですが、

オーソドキシーさんの製品は

素敵に変化するので、

これから使っていくのが楽しみです。

 

 

 

ラティーゴもきれいに直して頂いて、

ありがとうございました。

持ち手を交換せず、

お奨めしていただいた

オイル仕上げにしてよかったです。

自分の知っているバッグの表情のまま、

元気になって

帰って来てくれたと思います。

ファスナーも便利になり、

これからまた活躍してもらいます。

どちらのバッグも

楽しく使って行けると思います。

いろいろありがとうございました。

************

 

こちらこそ

長い期間大切に使ってくださって

とても嬉しいです。

今後ともよろしくお願いいたします。

 


遠方の方からご相談いただくことも

少なくありません。

そんな時は

写真やスケッチ画を使いながら

メールでやり取りします。

 

大切な方へのプレゼントとして

台本カバーを

ご注文くださったクライアントから、

嬉しいご感想をいただきましたので、

ここにご紹介します。

 

これをいただいた時の気持ちを忘れず、

今年も頑張りたいと思います。

 

 

************

本日、台本カバーが届きました。

開封するまでドキドキしました。

なんて素敵なカバーなんでしょう!

裏のワインカラーがとても落ち着いていて

デザイナーさんにアドバイスをいただいて

選んでよかったです。

お名前のシルバーもネイビーに映えて

色を入れていただいて

ますます素敵になりました!

 

 

嬉しいお手紙も入れていただき

ありがとうございました!

またご本人の反応も

ご連絡させていただきます。

 

何もわからないところから

いろいろとご相談させていただき

こんな素敵なプレゼントができるのが

とても嬉しいです。

ホントにありがとうございました!

御社に作成していただいて

ホントによかったです。

************

 

こんなご感想をいただけて、

ほんとうに嬉しいです。感謝感謝です。

 

シンプルなアイテムですが、

初めてのオーダーの場合、

どんなものに出来上がるのか

きちんと納得しあうことが大切です。

 

メールでのご説明では、

「言葉があるからこそうまく行く」

ご説明を心がけています。

その後、ご報告をいただきました。

 

************

先日、プレゼントさせていただきました。

ご本人にとても喜んでいただきました。

色の組み合わせも素敵で、

名前も入っていてとてもかっこいい!

と感想をいただきました。

 

御社にお願いして、本当によかったです。

いろいろとご相談に乗っていただき、

お心遣いいただいたことに

感謝しております。

************

 

重ねて御礼申し上げます。

 


昨年お作りした手帳カバーの中に

こんな変わったシステム手帳がありました。

見本品のあるものでしたが、

こんなものは見たことがありません。

 

なんでも、20年ほど前 懸賞に当たって

いただいたものだというではありませんか!

 

手帳の中央上部に

懐中時計のような丸い時計が付いています。

ほんとに豪気な時代でした。

 

 

最初に外側から拝見して思ったのは、

これ(時計)をどうやって固定してるか?

ということ。

 

時計には縁があって

それが、ほぼほぼぴたりとはまっていました。

 

こんなものがどうして、

おまけとして、量産品として成立したのか、

当時のモノづくりのすごさを感じました。

 

きっと最初は

クライアントの思い付きから始まって、

泣きながら、何度もダメだしされながら作る

製造会社のことが目に浮かびます。

 

昔は イヤと言わない雰囲気がありましたから

こうしたおまけの品でも

安く、何度もやり直しさせられながら

情熱をもって作ったことでしょう。

でも量産だからできたことと思います。

 

今はある意味

作り手が強い時代とも言えますから、

こんな難しいものは、量産で

もうこの精度で作れないと思います。

巷には同じ形の革製品だけがあふれています。

 

 

 

それはさておき、

そんな稀有なアイテムが、20年も経って、

我々の目に入ることとなったのです。

 

その真のすばらしさを理解し、

こうしてみなさまにお伝えすることで、

このようなものを作る量産技術を

絶やさずキープしていく人が

続いてくれることを願っています。

 

 

時計の秘密は、単純でした。

裏面にポケットがあって、

そこに時計が収まっていました。

 

しかし、しかしですよ、

ぽかんと何もない空間に

バランスを見ながら穴の位置を決め、

そこで丸い時計が固定されるような

絶妙な大きさの穴を開けるって…

みなさまのご想像以上に、高いハードルです。

 

そしてそれが動かないような

きっちりしたサイズのポケットを、

裏面に正しい位置に作る、ことも

もちろんハード。

 

 

丸い時計に四角いプレートが付いていても、

難しいことに変わりありません。

見本品が

こともなげにそれをやっているように見えるのは、

あくまで見た目だけです。

 

この時計にも、びっくり!

なぜなら、このおまけの品のために

丸い時計を四角いプレートに埋め込んでる

のですから。

 

企画者が相当楽しんで、自分の好きなことを

落とし込んだお品だと、

細部を見るとよくわかります。

 

 

こういうお品を拝見しますと、

・欲しいものがある

・それを作るために一生懸命になる

→だから楽しい

という、モノづくりの原点を思い出します。

 

当店のオーダーメイドは、

自分たちの技術をもってして

「みなさまのモノづくり」を実現させる

仕事。

 

本年もよろしくお願いいたします。

 


モードなイメージの

イタリア製のクロコ型押しでは、

いくつもの魅力的なオーダー品を

お作りしました。

 

本日ご紹介するのも、そんなひと品。

ロックな雰囲気のクライアントから

ご注文いただいた、セカンドバッグです。

 

 

数個の鋲を使って、

ロックな雰囲気をお出ししています。

 

こういう雰囲気にする時、

クロコダイルの斑柄はとても有用です。

もちろんワイルドエレガントにも

転ばすことができますが…

 

後ろ面には外ポケットをお付けしていますが、

そのポケットの斑柄も

ベースのパーツに柄を合わせた

革の取り方をしています。

 

そういう革の取り方をしますと

とても素敵ですが、

けっこうな無駄が出てしまいます。

でも、クライアントのお持ちになっている

イメージには欠かせないもの。

 

 

「革って、布と比べるととても高価ですね。

こうやって実際にパーツを取ってみると

それがよくわかります。」

とは、当店技術者の一人で

布製品を扱ってきた人の言。

 

ちょうどこんな話が出ましたので、

今日は、「見える材料費」

「見えない材料費」について

お書きしようと思います。

 

 

「見える材料費」とは、

ずばりオーダー品に使われている革の量、

そしてその付属品のことです。

 

「見えない材料費」とは、

一枚の革の中で使えない、あるいは

使わない部分のこと。

 

革の販売単位は10㎝x10㎝というもので、

キズがあろうが、伸びる部分であろうが

一枚全部を計って、合計で計算されます。

 

 

使えない革の部分とは、

表面のキズや擦れがはっきりわかる部分、で

使わない部分というのは、

場所によってはヨレて伸びてしまう部分。

 

本物の革のプロなら、

表面から見ても一目で

ヨレてしまう部分を見分けますが、

そこまでいかない場合には、

革の裏から確認して見分けます。

 

実際、量産型の靴の中には、

使っても構わないパーツに

そういう革が使われていることがあります。

 

 

要するに、一枚の革をまるっと全部

製品パーツにすることはできない、

ということ。

 

たまに「デシ何円の革を使っていますか?」

とお尋ねになる人がいますが、

それは何の意味もありません。

 

量産品の場合には

表面をきれいに処理していれば、

一枚の革から

なるべくたくさんのパーツを取るのですから、

 

我々の作るオーダー品とは

まったく違います。

それが、「見えない材料費」です。

 

 

今回のような型押しの革ですと、

キズは気にしなくてよい分

少し多めに革を使うことができます。

 

しかし、きちんとイメージを出すために

パーツそれぞれの斑柄を合わせて行きますと、

結局は同じような歩留まりになります。

 

結果、中途半端な柄が残るわけですが、

当店ではそこも生かしたいと考え、

ウェブショップ

一点ものとしてお出ししています。

 

そういう品々は、一点ものであるだけでなく、

それぞれ

仕様やデザインに合ったものにするよう、

かなり考えられています。

 

そういう観点からご覧いただきましたら、

きっとおもしろく

想像していただけるでしょう。

お休み中、お楽しみいただけましたら幸いです。

 


大晦日にご紹介するのは、

奥様から旦那様へのプレゼント品。

個性的な長財布です。

 

前回のお誕生日には

キーホルダーをお作りしました。

 

お二人でよくお話しをなさる

仲の良いご夫妻の様子は、

新年を

楽しいものに感じさせてくれそうです。

 

 

今回は、前回のキーホルダーが

とても個性的なデザインだったので、

それとお揃いにしましょう、

という趣旨でした。

 

毎年毎年

同じデザインの小物が

増えることを想像しますと、

何とも夢のあるオーダーマラソンです。

 

 

最初の年は

まだご結婚から間もない頃で

初めて迎える旦那様のお誕生日でしたから、

デザインを決めるまで

いろいろな案が出ましたが、

 

今回は、使っているご本人が

「毎日使っててとても良いですし、

このデザインも気に入っていますから…」

と同じデザインにすることを即決。

 

 

今回の長財布は定番を基にし、

コンパクトでいながら

札が40枚ほど入るタイプです。

 

出来上がったばかりの時には

ちょっとふわっとしていますが、

手になじんできますと

ぴたりと薄くなってきます。

 

こんなところも

当店オーダー品のおもしろいところ…

 

既製品にはあまりないですが、

当店でお作りしたお品は

最初嵩張って見えながら、

使えば使うほど

どんどん薄くなります。

 

 

 

それは、革をなるべく潰さないように

最低限の力の加え方で

お作りしているからです。

 

それだから出来立てのほやほやは

ふっくら嵩張っています。

 

こちらのクライアント、

次回お会いする時は

どんなご依頼になるでしょう?

毎回楽しいお話を

ありがとうございます。

 


「このトートバッグが、

サイズといい仕様といい

とにかく自分にぴったりです。

 

でもこれは

布製でチープですから、

革できちんとした感じにしたいです。」

 

 

大きさと、仕様。

今回のテーマはこれだけでなく、

ものが入っていない時には

小さくなってくれること、という

リクエストもあります。

 

布の良いところは

ふにゃふにゃで芯がないため、

ものが入っていない時には

より小さく感じること。

革には

どれくらいが期待できるでしょう?

 

 

革で同じことをしようとすれば、

場合によっては

ふにゃっとさせるために型紙を変えて、

同時に

ある程度の丈夫さも確保したりします。

 

革であっても布であっても、

力のかかる場所や

擦れやすい場所は同じで、

革には

あまり擦れて欲しくないからです。

 

 

今回も作り方を変えました。

その結果

見える大きさは違って感じますが、

容量はほぼ同じです。

 

簡単そうにお書きしてますが、

容量を同じように保つのも

けっこう神経を使う作業です。

 

必要な場合には、ちゃんと計算して

容量を出すこともあります。

 

 

今回使った革は「ルバル」。

手触りよく、最初から柔らかい

「ベア・スキン・レザー」の

柔らか版です。

 

この革の手触りを知ることで、

他の革が使えなくなってしまった

クライアントを何人も知っています。

 

この革の柔らかさは、

ペタンとさせると

下のお写真のようになります。

 

 

「これできちんとしたものを

長く使えます。」

嬉しいです、ありがとうございます。

 

どんどん手で撫でていただき、

そのうちまた、

育ったバッグにお会いできることを

楽しみにしております。

 


いろいろなクライアントが

ご来店くださいます。

 

以前

ハラコの長財布をご注文くださった方の

ブログをご紹介します。

 

 

とてもはっきりとして

きちんとしたご依頼内容に

驚いた覚えがございます。

 

Interviewer-naonao様のブログです。

https://ameblo.jp/interviewer-naonao/entry-12302825211.html

 

出来上がりのお品を

ほんとによく見てくださっています!

また、途中経過をどう感じていただいたかも

お書きくださっていて、

Interviewerのお名前が示す内容です。

 

 

こんな風にご理解いただき、

それを表現していただけるのは

とても嬉しいこと。

ありがとうございます、

これからも頑張ります!

 

今年一年もあと少しで終了。

こうしたステキなクライアントのみなさまと

これをお読みくださっているみなさまに、

心からの感謝を申し上げます。