実際のオーダー例
40年3,000件を超えるオーダー実績
貴方のオーダーのヒントになさってください。
カテゴリー

コードバンのコンパクト名刺入れ、仕切り付き 501N
2025/06/22
先日ご紹介した
クロコの札ばさみと一緒にお作りした
コードバンのタテ型名刺入れを
ご紹介します。
コンパクトで使いやすい、と
評価して下さり
再々度のご注文となりました。
最初のご要望をお受けし、
考えに考えた構造だけに
嬉しいリピートです。
サイズは、極限までコンパクトです。
磨き仕上げでうつくしい外装には
バーガンディカラーの
コードバンを全面に使いましたから、
シックですが
かなり目立つ質感です。
以前の記事にお書きしたように、
この方の特別な名刺に合わせて決めた
胴板の深さですから、
これを使ってしまったら
他の名刺入れには戻れないでしょう。
これがオーダーメイドの醍醐味です。
自分の持ちものに合わせて
大きさや形状をリクエストできる!
もちろん、使い方に関しても
その自由度は有効です。
このお色は、最終的に
ご依頼主にお似合いになるお色を
デザイナーがお選びしたのですが、
外で褒められることが多い、
とご感想をくださいました。
すばらしいみなさまの反応です!
デザイナーは、店頭では
大きな三面鏡を前にして
みなさまに革をお持ちいただきます。
それは、客観的に
お姿の全体像を見ていただくことで、
人からどう見えるかを
ご理解いただけるからです。
当店では、
ただ名刺入れをお作りするだけでなく、
その方がどう見えるか
色の持つイメージまでお話ししながら
革選びをしていただきます。
このたびもありがとうございました。

さっとお出かけするときに カゴバッグ2種
2025/06/21
お気に入りの革バッグを
たまに休ませてあげることは、
保ちをよくするためにも大事なこと。
汗をかく、酷暑の中や
朝から雨の日には
革素材でなく、他の素材を持って
革バッグを休ませてあげましょう。
本日ご紹介するのは、まず
ちょっとしたお出かけにきれいな
パリの”sans Arcidet”ブランドの
柔らかい色合わせがとてもきれい。
底面は強めのピンクカラーで、
持った時にちらっと見えます。
この色使いがさすがフランス。
*身長157センチの女性です。
内ポケットがひとつ付いていて、
スマホや定期入れを入れられます。
このひとつのポケットが
とくに小さなバッグには
大切な役割を果たします。
次にご紹介するのは、
底が丸く、モノを入れると
可愛らしい形が
持っている時の気分をアップします。
バツグンに軽く、
モノもたくさん収納できますから、
実用としても有用です。
*内ポケットはありません。
*置くとこんな感じですから、
収納力はたくさんあります。
お写真では
それぞれの魅力がうまく出ないですが
実物は目移りするほどどれも素敵。
どれもどこにも無いバッグなので、
店頭でご覧ください。

レディスからメンズへ「マイティトートバッグ」50503
2025/06/20
「小ぶりでいい感じのトートバッグが
なかなか見つからないので、
こちらを思い出しました。」
ありがとうございます。
以前いくつも作ってくださった
クライアントがおいでくださいました。
相変わらずのダンディさです。
キャリーバッグに載せることのできる
トートバッグが良いとのことで、
シンプルな形で
あまり底幅のないデザインにしました。
たまたま店頭にある当店定番の
「マイティトート」のシェイプを気に入り、
それを元にしましょう、ということに。
当店定番製品には
ユニセックスデザインが多くあるため、
そういうお品は
一応レディスには入れていても、
少しのデザイン変更で
メンズらしいイメージになります。
キャリーバッグに載せるご希望は、
シンプルな帯ループを付けることで
かなえられます。
おしゃれなスーツをお召しになる
クライアントなので、
キャリーバッグに載せても
バッグに型崩れが起きないように
底もしっかりさせました。
このトートバッグの場合
底部の幅とバッグ口の幅の寸法に
開きがあるデザインなので、
より注意を払ったのは
その幅寸法に
なるべく開きがないこと、です。
キャリーバッグの持ち手と
バッグを載せる面は直角ですから、
巷でよく見るのは、
バッグがぐずぐずにヨレているものや
斜めに置かれているため、
帯ループに大きな負担がかかって
早めに問題が起きそうなものです。
*身長177センチのモデルです。
ご注文くださったクライアントには
お立場もありますから、
そのようなことのないよう、
きれいにキャリーバッグの上に収めて
お持ちいただきたいと、大きさの
ご提案もしました。
「中に入れるモノは
そんなにたくさんではないから、
バッグに合わせますよ。」
とおっしゃってくださったことは
とても助かりました。
A4クリアファイルの入るサイズの
トートバッグですが、
小さくも見えず、なかなか良い感じ。
このたびもありがとうございました。
快適な出張をなさることを
心より願っております。

インポート品 お茶目なお魚バッグとシックなかごトート
2025/06/18
とっても久しぶりの
インポート製品のご紹介です。
季節や気分によって
バッグを変えることは、
お気に入りの革製品の寿命も
伸ばしてくれます。
「これは…」見つけた瞬間
小躍りしたというおさかなバッグ。
「思ったよりも入るし、
こんな愉快なバッグ見たことない」
フランスやイタリアからの
輸入品卸しをしている
デザイナーの友人が選んだひと品。
ラフィア製で、
パリの有名バッグブランド
”sans Arcidet"社、今夏最高品です。
*タテ22xヨコ17x厚7センチが
モノの入る本体の寸法で収納力あり。
内側は白地に薄茶色のぼかし染めで
さっぱりしたコットン製。
内ポケット無し。
スマホ・長財布・小さいポーチが
楽に入る大きさです。
*モデルは身長157センチ。
お魚が跳ねてる感が楽しい!
もう一点は、同じくラフィア製の
こちらはシックで、
どんなお洋服にも似合うのに
おしゃれ感の漂うステキなお品。
*高25xヨコ33x厚18センチ
A4クリアファイルも入る大きさ。
お弁当箱もファッショナブルに入る
しっかりした底と持ち手の作りです。
*身長157センチの女性です。
パンツでもスカートでも似合います。

お店の場所の変遷と、「街は生き物」というお話
2025/06/17
当店は、44年という営業時間の中で
2回の引っ越しをしました。
最初は下北沢で始めて代官山へ移り、
銀座へ引っ越しました。
銀座で2回目の引っ越しは、
46年目にして3度目の移転です。
*1981年開店の下北沢店
下北沢の店舗は自分たちで作った
手作り感あふれる素朴なお店で、
今ではほとんど見られない厚い木の
床のすばらしさを感じるお店でした。
そんなお店がぴたりとハマるように
下北沢はまだお店も多すぎず、
現在に比べると、時間の流れは
何十倍もゆっくりしていた印象です。
2軒目の代官山店は、
サルトルというイタリア高級靴店の
後に、居抜きそのまま入りました。
デザイナーは、そこで使われていた
イタリア大理石の実際の特徴を知り、
イタリア職人が来日して造ったという
32工程の壁の経年変化のすご味や
素材や音響などの細かい点に至るまで
イタリアの店づくりの意識を
体感する機会を得ました。
*1992年開店当時の代官山店
移転した頃はまだ
代官山にも同潤会アパートがあって
緑あふれる、ゆったりした街でした。
当時は、散歩自体を楽しむ人のいる
のどかな地域でしたが、ある時から
急にこの街が話題になってくると
買い物客が増え、たくさんの人が
歩くようになりました。
*代官山店はアンティーク家具を
主役にした内装です。
下北沢も代官山も、今思うと
「のどか」という言葉で表せるほど
ゆったりした街、という印象でした。
ところがどこも、10年ほどで
驚くほど変わりました。
少しずつ店が増え、人が増え、
あっという間に街は変化しました。
どちらも同じ方向に変わったね、
とデザイナーは言います。
若い人を中心に動く街になり、
住人の気配を感じられないことが
共通していたかもしれない、と。
*最初の銀座店の開店当初
銀座に最初に越してきたのは
2009年でリーマンショック次年。
下北沢店にしろ代官山店にしろ
「移りたい」と強く感じた理由は、
街というのは生き物であり、
知らぬ間にどんどん変わっていく、
とよくわかったからです。
どうやら15年ほどで
ある方向性で街の変化が完了し、
そこからまただらだらとした
次の変化に入っていく…
自分たちは過去の住人となる訳です。
代官山からは
もっと早く出たいと感じたのですが
なかなか勇気のいることで…
おもしろいことに、
その状況の時に知り合った方が
ちょうど引き金になってくれました。
魚心あれば水心、でしょうか。
渡りに船というか、
待てば海路の日和ありというか。
さて、そんな当店の経歴の中で、
今回の屋移りがありました。
これまでのビルの持ち主が変わって
出ざるを得なくなったのですが、
まさに銀座で16年目のタイミング。
最初のビルに入居した2年後には
3.11があり、その翌年には
銀座は未曽有の、空き物件の多い街に
なっていました。
「これほど家賃が下がったのは
初めてです。」とは
知り合いの不動産屋の言葉です。
銀座を拠点とするタクシー運転手の
言に寄りますと、
2012年2月には、たったひと月で
銀座の飲食店街では、200件以上が
姿を消したそうです。
その後今度は、新型コロナの猛威と
以前の店舗では大変なことが
たくさんあったように思います。
そして現在の銀座。
新築ビルの建築ラッシュがあります。
土・日に歩く人の中に
外国人が多いことはもちろんですが、
乳母車を引いた家族連れが
少し減っている感じがします。
お子さんが大きくなったのでしょうか?
銀座の街がどのように変わっていくか
これからもまた見ることができるのは
みなさまの支えあってのことです。
心からの感謝を申し上げるとともに、
銀座がどう変わっていくかを
お報せする機会も作りたいと思います。
以前書いた
銀座の発祥のお話も含めて、
このブログを
お楽しみいただければ幸いです。