実際のオーダー例
40年3,000件を超えるオーダー実績
貴方のオーダーのヒントになさってください。
カテゴリー
クロコダイル型押しの長財布
2017/05/17「今使っているものが
どうにも気に入らないので、
新しい財布を作りたいと思います。」
と、ご来店くださったクライアント。
お話を伺っていきますと、
絶対これ、という
決め手になる仕様が特におありではなく、
なんとなくこんな感じかな
という内容が出てきました。
別の角度からお話を進めて行きますと、
今お使いのお財布が
今まで使った中では一番良いのですが、
いろいろと気になるところがある
という話になりました。
「今のお財布は厚いことと、
なんとなく滑りやすいことが
一番気になるのかもしれません。
それで、居心地の悪い感じなのです。」
この、なんとなくいやだ、という内容を
はっきりした言葉にすることができると、
解決方法が出てきます。
ポイントが何なのか、
クライアントから引き出すのは
コンサルタントの役割。
どんな角度からお尋ねするかで
答えが得られないこともあり得る
微妙な問題です。
また、感覚的なことは
人によって感覚自体が違ったり、
表現する言葉が違ったり、
初めて接する質問に対して
答えることができないこともあります。
それを引き出せるのが
コンサルタントの力。
想像力を駆使し
的確な言葉を探し
クライアントが腑に落ちる表現を
探して、形にしていきます。
今回お財布をお作りした後、
ご感想のメールをいただきました。
ご紹介させていただきます。
************
先月はベージュのクロコ型押しで、
左利き用の長財布をありがとうございました。
使い始めて1ヶ月強ですが、
快適に使用してます。
厚みは気になりませんし、バッグから
取り出す時に違和感なく掴めます。
やっぱり手触りが問題だったのかな
と感じます。
************
とても嬉しいご感想を
ありがとうございました。
また良いお品をお作りしたいと思います。
見本あり、がま口小銭入れ付き二つ折り財布
2017/05/15がま口を作れるようになったら、
立て続けのご注文をいただいています。
今日ご紹介するのは、
80代のお母様のために
お嬢様がご注文くださったがま口財布。
「20年ほど前に買った財布で、
こんなぼろぼろになってしまいました。
がま口の大きさが小さいところが
一番気に入っているそうなので、
同じサイズで作っていただけませんか?
他の財布をいくつか買ったのですが、
結局満足できなくて困っています。」
とにかくがま口の場合、
ご希望にかなった種類の金具を
あらゆる方法でお探しします。
残念ながら今回のサイズはなかったので
「見本品から金具を外して
それをまた使ってもいいでしょうか?」
とお尋ねしたところ、
ご快諾いただけたので
下のお写真のようなことになりました。
再生させて使える金具であれば、
今回のような対応ができます。
再生させられないものも
たまにあると思います。
何度も書きますが
がま口の場合、金具がポイント。
今回のご依頼者のお母様は
小柄で手の小さい方なので、
これより大きい財布は
使いにくく、つらいそうです。
ご年配の方には
ルバルという柔らかい革でお作りし、
手触りを優しくします。
裏地も革を使うことで
使ううちにもっと手に馴染みますから、
どんどん愛着が湧く
手触りになって行きます。
外ポケットもあり、
使用者がどのように使っているかが
手に取るようにわかります。
さすが20年前のお品は
丁寧に作られていて、今では
こんなきちんとした製品には
お目にかかれないと思います。
いろいろな製品価格が安くなったことで、
市場に出すことのできなくなった製品が
たくさんあることでしょう。
効率を重視することで
失われていった、
確かなものづくりの精神を
昔の製品からは感じることができます。
もしみなさまが、これは
最高に使いやすい財布(バッグ)だ!
というものをお持ちでしたら、
どうか、ぼろぼろになっても
処分なさらないでください。
そして当店にお持込ください。
新しく、
そしてもっと使いやすく
改変してお作りすることができます。
お受け取り時に
クライアントが見せてくれた
喜びの表情が忘れられません。
ありがとうございました。
レディスバッグ、定番ギンコをグレーの革で
2017/05/13定番バッグも
お色を変えることでかなり
印象が変わります。
今日はそんなひと品のご紹介。
たまたま作ってもらった
タシのグレーカラー。
いろいろなタイミングが合うと、
その時に限って作ってもらえる
お色があります。
それが、このグレー。
ショップ掲載のキャメルのギンコは
明るくてカジュアルな雰囲気ですが、
こちらはノーブルで
ちょっときちんとしたイメージになります。
ご注文くださったのは、上品な若奥様。
いつもニュアンスのあるお色や
シックな服装を好んでらっしゃいます。
このクライアントにお持ちいただくと
ほんとに上品です。
グレーというお色は
革に対しては定着の悪いお色なので、
うちのレシピの場合
薄いブラウンの上にグレーを載せます。
その結果
使っていくとブラウンとグレーの
中間のようなお色になります。
それはそれは微妙なお色。
今回、形は定番そのままで
色だけを変えています。
内ポケットのファスナーも
しっかり上を向けてありますから、
使いやすさは抜群です。
じつはこのバッグは、プレゼント品。
「お任せするので、
鳥の絵を描いてもらえませんか?」
というリクエストにお応えして
絵のうまい職人が描いたのが
上のお写真のイラスト。
喜んでいただけて良かったです。
ありがとうございます。
コードバンの3方ファスナー長財布
2017/05/11ロックスターの風貌を持つ
きらきらと輝くようなクライアント。
見た目の持つイメージからはわからない
細やかなお気遣いをしてくださる方です。
現在お持ちの長財布は
「お札の端が折れてしまうので
そうならないお財布を
作ってもらおうと思いました。」
このリクエストは
案外少なくないのですが、
これを解決するには、
いくつかの選択肢の中から
ご自分の考えや
使い方にあったものを
お選びいただくことになります。
というわけで
出来上がったのがお写真の長財布。
外側の素材はコードバンで、
入手しづらいコニャックカラーです。
コードバンの価格は現在
3年ほど前の2.5倍くらいに
なりました。
エキゾチックレザー(牛革以外の希少革)
を取り巻く状況は
どんどん変転しています。
コードバンは馬の尻の革なのですが、
尻の部分だけの革なので
一枚があまり大きくありません。
ですから、鞄を作るときなど
左右の尻が繋がっている大きさの
革を、目いっぱい使います。
小物の場合、無駄がないように
左右どちらか片方の尻だけの革を
選んできます。
近年、馬の革というと
コードバンしか売れない状況が
続いているとのことで、
他の革の分もこのコードバンに
載せて売るようになったということです。
加工の仕方にも
独自の難しさがある革ですから、
それは仕方のない状況でしょうか。
色を出すのも難しく、
濃いものはたくさんあるのですが、
今回の透明感のあるコニャックカラーは
もっとも珍重されているのに、
なかなか入荷できない状況です。
水染めで染めていますから、
お使いいただき手で撫でることで、
どんどん色濃いツヤが出てきます。
経年変化をする革は
この「水染め」という条件が必須。
それで当店では、牛革は独自の
水染めの革を作ってもらっています。
水染めの革は
芯がしっかりしていて
型が崩れにくい、という特性もあります。
おもしろいですね。
この長財布の革は
これからどんどん馴染んで行きます。
それでも型崩れなく使える、ということは
毎日気持良い手触りを楽しめるということ。
牛革でもコードバンでも、私たちの
五感を楽しませてくれる水染めの革に
ちょっとご注目ください。
イタリア製クロコダイル型押しのA5システム手帳
2017/05/09イタリア製のクロコ型押しでお作りした
A5システム手帳。
何の説明もいらない、美しいひと品です。
お仕事で
これからの新しい局面に向けて、
新しい手帳を欲しいとお考えの
クライアントのためにお作りしました。
元NHKキャスターの福島さんは、
ご自身で朗読をするお仕事をしています。
また、個人の方へのボイストレーニングや
アナウンス講座もやってらっしゃいます。
個人個人が自分を表現するために
滑舌の良い話し方や表情の作り方など、
さまざまな内容を教えてくださる方。
当店には
アナウンサーのクライアントも多く、
そういう方からもお話を聞くことで
とても勉強になります。
いろいろなご職業のクライアントから
親しくお話を伺えることは、
この仕事の醍醐味のひとつ。
そしてそのお話から汲み取った感覚が
その方独自のオーダー品を
産んで行きます。
さて、今回のお品の解説に入りましょう。
市販のお品ですと、
必ずと言っていいほど
革の表面に切り替えがあります。
それはデザインのように見えますが、
じつは革の取り都合を良くするための
大きな工夫です。
量産品にとって、一枚の革から
どれだけたくさんのパーツが取れるか
は、かなり重要な問題。
小さいパーツにするほど
取り都合は良くなっていきます。
同じ理由から、
量産品を作るための革の表面には
きれいな厚化粧が施されています。
表面の傷や
皮膚下の組織の崩れが見えないように
表面をきれいにすることで、
ぐんと効率は上がり
何の瑕疵も見えないようになります。
そうすることで赤や黄色、青といった
きれいな色も出ますし、使っていっても
革表面の表情は変化しません。
当店では
それとは正反対を目指し、革を
独自の品質に作ってもらっています。
そして
一枚一枚の革に即して、ナチュラルに
ほんとうにいい場所だけを
ひとつひとつのパーツに使っています。
こうした型押しの場合も
多少の表面の傷は避けますが、
基本は同じ。
でもこうした柄のある革に対しては、
クライアントのご希望や個性に合わせて
柄をお取りしています。
これがどこから見ても美しい秘密。
ずっと見続けて
見惚れていただきたい製品作りを
したいと思っています。
長くお使いいただくわけですから。
そういうことから普段は、長く使って
使い込んだ味の出る革を
素材として選んでいます。
当店定番の革ですと、
そうなるように作ってもらっています。
今回のイタリア製クロコ型押しは、
他社から買い付けたもので、
そういう意味でも
また品質においても変わった革。
最初からアンティークのようで
使い続けてもあまり変化はありませんが、
キズなどがいい感じの付き方をします。
普通の量産品に使われている革は、
表面の厚化粧が取れて
キズになった白い線状のものは、
元に戻ることはありません。
しかしこの革は、キズなのか
キズでないのかがわからなくなる、
そんな加工の革です。
この辺は、さすがのイタリア製。
仕立ての面でお話しますと、当店では
内側のリングの当たる場所には
革の内側に当てを付けて、
外に付けた場合のように、当て革が
邪魔にならないようにしています。
細かい話ですが、
快適に長くお使いいただけることを
常に考え、仕様も
常に進化させています。
それを考えることも
とても楽しいことです。
すてきなクライアントのみなさまを、
いろいろな角度から引き立てられる
革製品にしたい、と思います。




































