実際のオーダー例
40年3,000件を超えるオーダー実績
貴方のオーダーのヒントになさってください。
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星の革、そして「革を見る会」の第一回クラブ活動
2025/11/19
*「革を見る会」を
起ち上げようと思います。
急ですが、22日【土】16時~
参加希望の方は、メールで
事前にお知らせください。
ゾウ革が上がったというので、
うきうきと出かけて行った
デザイナーです。
5色染めたという話ですが
狙いは、ワインカラー。
さて、どんな色に
仕上がっているでしょう?
*見たこともない星形の斑柄が
たとえようもないほど美しい
こんな始まりですが、
「どこがワインのゾウ革なの?」
と言われるお写真ばかり…
革とは”出会い”です。
デザイナーは
40年の経験から
すでに揺るぎない自分の感覚で、
より高品質でより上品、
それでいて ”美は乱調にあり”
という指針も持ちながら、
一期一会の革を選んできます。
*こちらは正統派で、
完璧にきれいな斑柄を持つ
今回グリーンも素敵でしたが、
最終的に目が離せなくなった革は
このブルー系でした。
藍染めの青色を目指しながら
少し浅く染まったお色です。
いかに染色が難しいか、
よくわかる結果です。
色の方向性を指定しても
最終的にどう上がるか、
その結果を予想することは
誰もできません。
今回の出来上がりは、
前回のネイビーより軽やかで
フランスブルーより柔らかい。
小さめの革2枚を入れましたが、
どちらも
甲乙つけがたい斑柄です。
とくにご覧いただきたいのは、
下のお写真にある
星形の斑柄が
流れるように散りばめられた
めずらしい1枚。
これまでしばらくの間、
なかなか心惹かれるゾウ革に
出会わなかった分、
この星たちに出会えたのかも
知れません。
*これが星の斑柄を持つ革
お出しすることが憚られる
話題を敢えてしますと、
猟期がクローズドのこの時期でも
環境を保つために
間引かれるゾウ達がいます。
その間引き方では、
一団がすべて排除されます。
それは、ゾウが
群れで生きる生き物だからです。
彼らの命を
大切に使わせていただくために
皮を革にする人たちがいて、
それを愛を込めて染色するから、
みなさまに
こうしてお目に掛けられます。
その革に、奇跡が存在します。
そして、数ある革の中から
それぞれの革を愛する人が
持ち帰り、愛する製品にします。
「なぜ”革”なのですか?」
革素材を作ったり、
革製品を作る仕事に携わる人に
お訊きすると、
「だって、好きですから。」
という返事が返ってきます。
”愛”がつなげていく革物語は
当店の場合、
この革を気に入ったみなさまが
愛着持って使えるデザインや
使いやすい仕様にして
お持ちくださることで、
完成します。
マグセーフ完備のスマホケース50905
2025/11/17
「iPhone17用のケースを
作って欲しいですが、ケースに
マグセーフを仕込めますか?
それで、このシェルカバーが
くっつくものになりますか?」
モノづくりを知っている
ご相談者が、
見本ケースとそれに付ける
シェルカバーを持って
ご来店くださいました。
マグセーフができてから
これまでに、
何度かいただいたご相談ですが、
ケース本体に付けるマグセーフは
市販品に強いものがなく、
何となくお断りしていた案件です。
でも、ここまで
ご用意いただきましたら、
お受けしない手はありません。
ケースをバラして、
どういうマグネットが
どのように入っているかを
確認し、相方のシェルカバーの
マグネットが
どれくらいの強さであれば
ちゃんとくっつくのかを、
幾種類かシェルを買い足して
とことん追及しました。
この興味深い試験から、
ちゃんと製作できることがわかり、
どのマグネットを使う必要べきか
もはっきりしました。
私たちも今まで
何となくモヤモヤしていた
課題だっただけに、
すっきりと解決して
楽しい製作となりました。
ご注文主から
このようなアプローチを
いただくことは
たまにありますが、
今回はすばらしいやり取りと
お気遣いをいただきました。
出来上がるまでに
いつもよりお時間がかかったのは
革の出来上がりを
待っていたからです。
選ばれたのは、ご覧の通りの
ダークブラウンですが、
この色をいつまで作るか
少々迷っていたこともあって
革自体の製作に
時間がかかりました。
今回、右の見本カバーと
同じ大きさ、同じ仕様で
お作りしていますが、
左の当店オーダー品の方が
左側のカード入れの収まりが
より良いことに
気づいていただけるでしょうか。
「同じに作ってください。」
と依頼された時には、誰もが
そのままお作りすると思いますし
それが普通でしょう。
しかし当店では、さらに先を見て
”ほんとにこのサイズで大丈夫?”
と検証してからお作りします。
それがこの
カード入れの収まりの良さに
現れています。
うまくお役に立って、
気持ち良い毎日を
お過ごしいただけることを
心から願っております。
3年に一度は出るかもしれない、カバ革
2025/11/15
本日ここでご紹介するのは
3年くらいの間に一度だけ出る
カバ革。
デザイナーは
「初めて見た!
ゾウみたいに革の表面が
ふわっと起毛していて
ベルベットのようで、
触り心地が良いです。
こういう自然の柄って、
ほんとに魅力ありますね。
一番びっくりするのは、
キズが治ったところ!!
ついた傷が自然に治って、
そこが
ナイフキズが治った跡や
閉じたファスナーのような
不思議な柄になってて、
ワイルドだけど上品です。
自然は偉大だ!」
などと言っています。
カバ革はもちろん
厳しいワシントン条約の下に
しっかり管理されている革で、
”ゾウよりも稀少”と
言われています。
原皮にキズも多く
革製品の素材になるほどの革が
なかなか集まらないため、
3年くらいかかってやっと
市場に出てきますから、
今回も久々の登場だそうです。
*上の真ん中、左下には
閉めたファスナーのようなキズ、
他の直線的で尖ったキズも、
すべて治っている、きれいな革。
黒とグレーがありますが、
グレーの方が
彼らの肌柄がよくわかります。
今回のこの革がスゴイのは、
”たくさんの
すでに治ったキズが、
自然の柄になっているところ”
です。
キズが治って柄になるって、
まさに自然の力。
この革なら
何のデザインもしてない
バッグであっても、
オーラを放ちます。
また、家畜の牛や豚と違って
野生動物の革ですから、
よけいにその命を
きっちりと使ってあげないと、
という
敬虔な気持ちになります。
エキゾチックレザーは
とても丈夫ですから、
かなり長くお使いいただけます。
気になる方はお知らせください。
当店フルオーダーメイドなら、
お好きな形、
ご希望の仕様でお作りできます。
ゴルフのスコアカードホルダー 510N
2025/11/13
2年ほど前
スコアカードカバーを
ご注文くださったクライアント。
「今回の喜寿のお祝いは
何がいいかな、と考えてたら、
同じクラブで皆さんにお会いして、
あ、そうだ、このホルダーが
評判良かった、と思い出して…」
今回は、「前回と同じで。」と
3人の方へプレゼント品として、
お電話でご依頼いただきました。
以前お作りしたものと
同じものであれば、このように
お電話1本でお受けできます。
もしそんな機会がありそうでしたら、
その旨お申し付けください。
製作品の写真と詳細を保管している
場所を変えて、お残しします。
ネイビーの型押しに
つややかなグリーンの糸を使って、
差し上げる方の
ネームをお入れしています。
同じゴルフクラブで
同じスコアカードホルダーを使う。
なんだか学生時代みたいで
楽しくなります。
しっかりした面にしましたから
書く時は楽です。
スコアカードは
クラブによって
サイズと仕様が違いますから、
ご自分の所属のクラブカードを
お持ちいただけば、
ぴったりサイズでお作りします。
こんな風に写真を撮りますと、
3人の紳士が並んでタップを踊る
往年のミュージカルを
想起させられます。
いつまでもお元気で
ゴルフをなさってください。
「修理があった時は
連絡すれば大丈夫?」もちろんです。
でも10年はあり得ないですね。
このたびもありがとうございました。
ルバルのためのショルダーバッグ 509N
2025/11/11
今までにたくさんのご注文を
くださったクライアントから、
「ルバルの黒を使ったバッグを
作りたいです。ルバルはほんとに
手触りの良い革ですね!」
というご連絡をいただきました。
この方とは店頭で
一度もお目にかかっていませんが、
たくさんのメールを通じて
どんな方か、よく存じています。
今回のリクエストは
使用感良いルバルのブラックで
タテ型デコルテバッグのような
曲線をご希望いただきました。
当店顧客のみなさまは
メールのご説明が上手ですが、
この方は、より説明の難しい
感覚的なことを
お書きくださいます。
それで一層、なるほど、と
理解できるのですが、
毎回のご注文希望内容は難しく、
ハードルの高いものが
多いでしょうか。
それは、持ち歩くものが
ほぼ決まってらっしゃって、
その個々の品々に合わせた
内ポケットを、
それぞれの場に適したバッグに
お付けすることも関係しています。
今回は
持ち歩きたいサイズと
実際に必要なサイズ感とを
合わせづらいことが問題でした。
TPOに合わせて
ご注文いただいている経緯から、
この方の持ち物サイズはすべて
控えてあります。
この注文の仕方は、
以前書いた
お読みくださったとのことで、
嬉しいことです。
*本編を書いてなかった…
今度こそ書きます!
当店では
リピートの多いお客様には
特別ファイルをご用意しています。
これがまさに、
”フルオーダーメイド”の醍醐味の
ひとつと言えるでしょう。
それでは今日は、
製作する側からしてみると
”何”が難しいご希望になるかを
ご説明したいと思います。
ずばり、まずひとつ目として
”素材の革と
デザインとの相性”があります。
革の特徴は大きく分けてふたつ。
革の特徴の分け方には
いくつかの観点がありますが、
これからお話しするのは、
みがける革か、みがけない革か、
という観点からだけの見方です。
ステッチ糸が外から見える
”外縫い製品”は、
当店ヌメ革のように硬めの
タンニン鞣しの革に
向いています。
革がしっかりしていること、
みがける革であること、
が、必要条件です。
そして
ステッチ糸が外から見えない
”内縫い”は、当店ルバルのように
柔らかい革を使うことが必至です。
それは、裏側を出して縫ったあと、
最後に、くるっと
ひっくり返して完成させるからです。
柔らかくないと返すのは大変!
革に返しジワができることも
あります。
ということで、これに
使われる革は柔らかいですし、
ほとんどはみがけません。
今回のご注文品は
柔らかいルバルの革を使って、
外縫いで仕上げています。
柔らかい革をしっかりさせて作り、
みがき仕上げをする、というのは
先の説明とは
正反対の革の使い方です。
ここだけの秘密をお話ししますと、
当店ルバルと同じ革が
どこにもない理由はここにあり、
ルバルは
”柔らかいのに、みがける革”です。
ここはチートかもしれませんが
それでも、
型崩れしないように作するのは
やはり一筋縄ではいきません。
というわけで、形と革の相性は
しっかりあります。
しかし、それを何とかする方法も
あります。
とりあえずはご相談ください。
このたびも
ありがとうございました。
後から、「予想よりも入ります。」
というご感想もいただき、
容量を心配していましたから
安心しました。
























